JPS6059255B2 - ポリアセタ−ル樹脂成形品の表面処理方法 - Google Patents

ポリアセタ−ル樹脂成形品の表面処理方法

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JPS6059255B2
JPS6059255B2 JP15513579A JP15513579A JPS6059255B2 JP S6059255 B2 JPS6059255 B2 JP S6059255B2 JP 15513579 A JP15513579 A JP 15513579A JP 15513579 A JP15513579 A JP 15513579A JP S6059255 B2 JPS6059255 B2 JP S6059255B2
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JP
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polyacetal resin
sulfuric acid
etching
surface treatment
resin molded
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嘉浩 服部
高志 渡辺
邦夫 前田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、プラスチック、特にポリアセタール樹脂成
形品の表面処理方法に関する。
プラスチックは一般に化学的には極めて安定であり、
また通常の射出成形等による成形品は表面が平滑であつ
て、このため印刷、塗装、蒸着などの表面加飾や、接着
剤による接着など表面の加工は施しにくい。
特にポリアセタール樹脂は表面活性に乏しく、親和性の
ある適当な溶剤などもないため、このような表面加飾や
接着などが難しく、こうした加工が必要な用途にはほと
んど用いられ−ていないのが現状である。逆の見方をす
れば、ポリアセタール樹脂は機械的性能が優れているこ
とから、主として機械部品などに使用される例が多く、
表面加飾などを要求されることは従来それ程なかつたと
もいえる。 ところが、最近はプラスチックの応用が多
様、 かつ高度化する傾向が強くなり、機能と外観、あ
るいは機能と接着性といつた従来必ずしも両立を求めら
れなかつた複数の性能が同時に要求される場合力化ばし
ば生じてきた。このようにしてポリアセタール樹脂の用
途においても、良好な表面加工性が要求される例が多く
なつてきている。 ポリアセタール樹脂の表面加工性を
向上させる方法についての研究はこれまて盛んてあつた
とはいい難いが、例えば成形品表面を酸性液、または”
酸化性液て処理することによつて表面加工性が幾分か向
上することが知られており、酸性液としてはp−トルエ
ンスルホン酸、樟脳スルホン酸、リン酸、酸性硫酸アン
モンなどが、また酸化性液としてクロム硫酸混液が提案
されている。 これらの液による処理の目的は、ポリア
セタール樹脂成形品表面を化学的にしん蝕させることに
よつて粗面をつくり出すとともに、その酸化作用などに
よつてポリアセタール分子の一部に活性な反応基を形成
させることにあると考えられるが、一般にこのような表
面処理を行なおうとした場合表面処理効果を十分に高め
ようとすると、母材てあるポリアセタール樹脂成形品の
劣化が全体に起こつたり、亀裂が発生するなどの不都合
が生じる。
一方、母材の劣化を起こさないような処理条件ては表面
処理効果か不十分となり良好な表面加工ができない。こ
のため、実用に供し得る表面加工性を持つたポリアセタ
ール樹脂成形品は、これまで知られていなかつた。本発
明者らは、表面加工性の優れたポリアセタール樹脂成形
品を得るべく、ポリマー組成及び表面処理方法について
鋭意検討した結果、ポリアセタール樹脂と微粉状炭酸カ
ルシウムとから成る組成物を特定範囲の硫酸/水、ある
いは硫酸/リン酸/水の混合溶液でエッチングすること
により表面加工性の優れたポリアセタール樹脂成形品が
得られることを見い出した。
即ち、本発明は、ポリアセタール樹脂97〜75重量部
に平均粒径が0.1〜4.0ミクロンの範囲にある微粉
状炭酸カルシウム3〜25重量部を含有せしめてなるポ
リアセタール樹脂組成物からなる成形品を、第1図の硫
酸−リン酸濃度線図において斜線部分イで示される組成
範囲の硫酸水溶液或いは硫酸、リン酸含有水溶液でエッ
チングすることを特徴とするポリアセタール樹脂成形品
の表面処理法に関するものである。
本発明において、ポリアセタール樹脂15炭酸カルシウ
ムを含有せしめる目的は、容易に表面粗化が可能て、従
つて良好な表面加工性を有するポリアセタール樹脂成形
品を得るためである。
つまりポリアセタール連続相中に、炭酸カルシウムを分
散点在せしめると、それらが後述の酸により容易に分解
除去され、その跡が粗化表面として残るのである。また
、表面加工、例えば塗装やメッキにおいてはしはしは表
面の鏡面性及び表面装飾層と樹脂間の密着力が基本的に
重要な特性となる。また成形時の熱安定性が良いことが
厳しく要求されることもある。本発明者らは、これらの
特性と炭酸カルシウムの平均粒径との関係を検討した結
果、平均粒径約4.0ミクロンを越える炭酸カルシウム
は鏡面性及ひ密着力を悪化せしめ、一方平均粒径約0.
1ミクロン未満の炭酸カルシウムは密着力及び熱安定性
を低下せしめることがわかつた。従つて鏡面性、密着力
、熱安定性を考慮した場合、炭酸カルシウムの平均粒径
は0.1〜4.0ミクロン、特に0.5〜2.0ミクロ
ンの範囲にあることが好ましい。また含有せしめる炭酸
カルシウムの重量は、少量ては表面加工性改良の効果が
現われず、多すぎるとポリアセタール樹脂としての機械
的特性が低下するのみならす、表面加工性改良効果も逆
に低下し、更に成形時の熱安定性も悪くなるので、それ
らのバランスを考慮すると、ポリアセタール樹脂/炭酸
カルシウム重量比で97/3〜75/25であるのが好
ましい。本発明に使用されるポリアセタール樹脂は、ホ
モ重合体、すなわちホルムアルデヒドまたはトリオキサ
ンを重合し,て得られる重合物(末端を安定化処理した
ものを含む)であつてもよく、またトリオキサンと環状
エーテル、環状アセタールのような共単量体を共重合さ
せた、二元あるいは三元以上の共重合物であつてもよい
本発明で用いる組成物には、通常ポリアセタール樹脂に
添加される各種添加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、帯電防止剤、結晶核剤、顔料などが加え
られても差し支えない。
本発明で用いる組成物を得るためには、ニーダー、ロー
ルミル、押出機などの、通常樹脂溶融体の混練に用いら
れる装置を用いて構成各成分を混合することが好ましい
。酸素の遮断や作業環境の点などからは、押出機が最も
好ましい。混合の温度は、使用するポリアセタール樹脂
の融点以上である。
これは、ポリアセタール樹脂の溶融状態で混合を均一に
行なう必要から決定される。温度の上限は一般に使用す
るポリアセタール樹脂の熱分解に対する安定性によつて
制限され、通常250℃以下、好ましくは230℃以下
で混合が行なわれる。この際構成各成分をあらかじめ重
合反応が起こらない程度の温度で、タンブラーあるいは
ヘンシエルミキサーなどを用いて予備混合しておくこと
が均質な組成物を作る上て好ましく、ポリアセタール樹
脂を粉末状態で用いることが押出機への安定供給上さら
に好ましいが、これらは必須条件ではない。
次に、本発明によるポリアセタール樹脂成形品をエッチ
ングするのに適当なエッチング液組成について第1図に
より説明する。
本発明組成物から成る成形品を各種酸でエッチングした
ところ、塩酸、酢酸、蟻酸、ホウ酸、スルファミン酸で
は単独あるいは硫酸との混合系でも好適なエッチングが
できず、硫酸あるいは硫酸とリン酸とからなる第1図に
示すような範囲の組成液が好適であることがわかつた。
第1図はエッチング用酸水溶液の硫酸及びリン酸濃度を
表わす線図てあり、便宜上横軸は水に対する96%硫酸
の含有率(%)、縦軸は水に対する85%リン酸の含有
率(%)を示してある。本発明において用いられるエッ
チング水溶液の濃度範囲は、横軸上の96%硫酸100
%、縦軸上の85%リン酸100%の2点を結ぶ直線と
各軸で囲まれる範囲内で示され、この範囲内は次の各部
分に区分される。
(1)密着力、すなわちエッチング後金属メッキした際
のメッキ層の剥離強度(K9/Cm)が、1k9/Cm
以下の弱い領域。
この領域は、第1図の96%H2SO4が15重量%の
線aより左側の、硫酸濃度稀薄の領域である。
(2)最高の密着力を与える為のエッチング時間が長す
ぎて(40℃て15紛以上を要する)生産性に欠ける領
域。
これは第1図て96%硫酸35重量%、85%リン酸4
5重量%の点を結ふ直線bの左下側の領域である。
(3)最高の密着力を与える為のエッチング時間が−短
かすぎて(40℃で1分以下)安定性に欠ける領域。
これは第1図で96%硫酸の75重量%水溶液の点と8
5%リン酸の9呼量%水溶液の点とを結ぶ直線cの右上
側の領域てある。
上記(1),(2),(3)の領域は、いずれも工業的
には採用し得ない領域てあり、上記の(1),(2),
(3)を除いた斜線部イの領域が工業的に採用し得る本
発明の採用領域である。
さらに好ましいエッチング液組成範囲は、第1図の斜線
部イの領域内てかつ線分dの上側の領域てある。
線分dは第1図において96%硫酸が2鍾量%水溶液の
点と、96%硫酸/85%リン酸が90/l唾量比であ
る点を結んだものである。この線分の下側の組成のエッ
チングを用いると、メッキ品の外観、特に表面ブツブツ
が出やすく、かつ成形品によつては、内部歪が残存しや
すい部分に亀裂が入る場合がある。以下実施例により、
本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1,2,3及び比較例1,2ポリアセタールとし
て0デユラコン[F]M−90−02ョ(ポリプラスチ
ックス株式会社製、アセタール共重合体、一般用グレー
ド)9睡量部、第1表に示す各種平均粒径の炭酸カルシ
ウム1哩量部をタンブラーで予備的に混合した後190
℃に設定した押出機で混練してペレット化した。
このペレットを用いて射出成形による3Tf$t厚平板
を作成し、供試材料とした。この平板を1,1,1−ト
リクロルエタンにより脱脂し、96%硫酸/85%リン
酸/水=4V25/35(重量比)から成る溶液に40
℃、8分間浸漬してエッチングを行なつた後、80℃の
温湯中に1紛間浸漬しエッチング工程を終了した。
次に、上記エッチング処理をした平板を常法によりメッ
キした。
まずプラスチックメッキ用前処理液(奥野製薬工業株式
会社製、キヤタリスト)及びアクセレーターに所定時間
浸した後、化学メッキ液(奥野製薬工業株式会社製、M
TP化学ニッケルメッキ液)により所定の方法で化学メ
ッキし、速かに電気メッキに供した。平均メッキ膜厚は
銅40μ、ニッケル10μ、クローム0.1pとした。
このようにしてメッキを施したメッキ物の性能は第1表
の通りであつた。なお、メッキ性能の測定は次の方法で
行なつた。(1)剥離強度:メツキ面に1―幅の平行な
切れ目を入れ、切れ目の間の部分のメッキ層を平板面に
直角方向に引張り、それに要した応力を求めた。
(2)外観:300ルックス以上の光源下で、試験面か
ら60C71の距離をへだてて目視により行なう。
※ 押出し不可能であつた。※※ 外観をあまり厳しく
要求されない用途には適用可。
゛表中01Δ、×は次の事を表わす。
oいわゆる鏡面 Δ顔は写るが不鮮明 ×顔が写らない
実施例4,5,6及ひ比較例3 第1表で用いたエッチング平板と同じものを用い、エッ
チング後十分水洗、風乾し、アクリル系塗料(東京ペイ
ント株式会社製、アクリスター、青)を塗布し、150
℃で30分間焼付処理を行なつた。
塗膜に碁盤目状の切目を入れ、スコツチテープによる剥
離試験を行なつた。結果を第2表に示す。塗膜剥離試験
の評価基準: ◎全く変化せず。
oコーナー部が一部はがれる。×はがれ目が20%以下
。××ほとんどはがれる。実施例7,8,9,10及び
比較例4,5,6実施例2と同じ炭酸カルシウム(平均
粒径1.25ミクロン)を用い実施例2と同じ方法でメ
ッキを施した。但しポリアセタール樹脂として1テナツ
ク95010J(旭化成工業株式会社製、アセタールホ
モ重合体、一般用ブレード)を用い、炭酸カルシウムの
量は第3表のとおり変えた。結果を第3表に示す。実施
例11,12及ひ比較例7,8 実施例8,10及び比較例4,6と同じ実験を、ポリア
セタール樹脂として1デユラコン9M−90−02J(
ポリプラスチックス株式会社製、アセタール重合体、一
般用グレード)を用いて実施した。
結果を第4表に示す。実施例13〜16及び比較例9〜
13 実施例8と同じ実験をエッチング液組成を第5表に示す
とおり変えて実施した。
結果を第5表に示す。以上の実施例から判るように、本
発明に基づく特定の組成物からなる成形品を特定のエッ
チング液て処理することにより、ポリアセタール樹脂の
優れた表面処理成形品を得ることが出来る為、該樹脂の
応用分野を一層拡大し、機械部品などの軽量化、コスト
ダウンなどを促進する効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明で用いるエッチング液の組成範囲を表
わす為の、硫酸濃度一リン酸濃度線図を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリアセタール樹脂97〜75重量部に平均粒径が
    0.1〜4.0ミクロンの範囲にある微粉状炭酸カルシ
    ウム3〜25重量部を含有せしめてなるポリアセタール
    樹脂組成物からなる成形品を、第1図の硫酸−リン酸濃
    度線図において斜線部分イで示される組成範囲の硫酸水
    溶液或いは硫酸、リン酸含有水溶液でエッチングするこ
    とを特徴とするポリアセタール樹脂成形品の表面処理法
JP15513579A 1979-11-30 1979-11-30 ポリアセタ−ル樹脂成形品の表面処理方法 Expired JPS6059255B2 (ja)

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