JPS6058207A - 複合半透膜及びその製造方法 - Google Patents

複合半透膜及びその製造方法

Info

Publication number
JPS6058207A
JPS6058207A JP16430783A JP16430783A JPS6058207A JP S6058207 A JPS6058207 A JP S6058207A JP 16430783 A JP16430783 A JP 16430783A JP 16430783 A JP16430783 A JP 16430783A JP S6058207 A JPS6058207 A JP S6058207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polysulfone
membrane
polymer
semipermeable membrane
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16430783A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Ikeda
健一 池田
Shoichi Yamamoto
山本 省一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Electric Industrial Co Ltd filed Critical Nitto Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP16430783A priority Critical patent/JPS6058207A/ja
Publication of JPS6058207A publication Critical patent/JPS6058207A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複合半透膜及びその製造方法に関し、詳しくは
、親水性重合体からなる半透膜が疎水性重合体からなる
多孔性支持膜に一体化されて、強度にすぐれた複合半透
膜及びその製造方法に関する。
本発明者らは、ポリキヂゾロンよりなる繞が液体分離用
の半透膜としてすぐれた性質を有することを明らかにし
ている(例えば、特開昭56−53703公報)。しか
し、このポリキナゾロンよりなる膜を湿潤膜、通常は含
水膜として得るとき、これを乾燥すると、膜が著しく収
縮すると共に、乾燥した後に再び水中に浸漬しても最早
透水性を有しない。従って、湿潤膜の状態でその保存や
輸送を行なう必要があり、手間を要し、また、不便でも
ある。
一方、近年、大きい除去率と透水速度とを有する逆浸透
膜を得るために、重合体を熔解させた製膜溶液を予め調
製した多孔性膜上に塗布して、半透性を有する重合体薄
膜を多孔性膜上に形成させた複合半透膜が種々提案され
ている。しかし、ポリキナゾロンは、通常の有機溶剤に
熔解し難く、N−メチルピロリドンのような高沸点非プ
ロトン性極性溶剤はか、特殊な有機溶剤にのみよく溶解
し、一方、これらの溶剤は、複合半透膜の製造に多用さ
れるポリスルホン多孔性支持膜、通常、限外濾過膜を熔
解する。従って、ポリキナゾロンを溶解力の大きいかか
る有機溶剤に溶解して製膜溶液を調製し、これを予め調
製したポリスルホンからなる多孔性支持膜上に塗布し、
ポリキナゾロンを凝固、半透膜化させる方法によっては
、上記溶剤が支持膜を溶解し、その多孔性構造を破壊す
るので、複合半透膜を得ることができない。
特に、親水性を有するポリキナゾロンをポリスルホン多
孔性膜と複合膜化する場合、上記の問題以外にも、ポリ
スルホンが疎水性であるため、ポリキナゾロン半透膜と
ポリスルホン多孔性膜とが密着性に劣り、ポリキナゾロ
ン半透膜がポリスルホン多孔性膜より容易に剥離する問
題がある。
同様に、親水性を有するポリイミドのほか、ポリアミド
イミド、ポリアミド等も耐熱性を有する半透膜を与える
ことが知られているが、いずれもこれらを溶解する溶剤
がポリスルホンを熔解し、また、親水性重合体とポリス
ルホン多孔性膜とが密着性に劣り、上記と同様の問題が
あるため、上記したような方法によっては、複合半透膜
を得ることができない。
また、一般にポリスルホン限外濾過膜上に製膜溶液を塗
布して製造される複合半透膜は、限外濾過膜が表面の緻
密なスキン層に連なる比較的緻密な所謂中間層としての
多孔質層を有し、この多孔質層が粗なスポンジ状の多孔
質層に支持されている構造を有し、高圧下での逆浸透法
の場合には上記中間層が容易に圧密化若しくはスキン層
化し、透水速度が経時的に低下することが多い問題もあ
る。
本発明者らは上記した種々の問題を解決するために鋭意
研究した結果、従来の方法とは基本的に異なり、親水性
を有するポリキナゾロンやその他の重合体からなる半透
膜上に、予め疎水性を有する重合体の希薄溶液を塗布し
、乾燥して、その表面を疎水化した後、ポリスルホン溶
液を塗布し、凝固溶剤に浸漬することによって、半透性
を有する親水性重合体薄膜が疎水性を有するポリスルホ
ン多孔性支持膜に密着性よく一体化されてなる強度にす
ぐれた複合半透膜を得ることができると共に、かくして
得られる複合半透膜は、乾燥によっても収縮せず、また
、乾燥した後もこれを水に再浸漬することにより、当初
と同じ膜性能を有することを見出して本発明に至ったも
のである。
本発明による複合半透膜は、薄膜としたときの水との接
触角が65°以下である第1の重合体としての親水性重
合体よりなる半透膜が、薄膜としたときの水との接触角
が65°よりも大きい第2の重合体としての疎水性重合
体よりなり、液体の透過を妨げない薄層を介して、実質
的に孔径が0゜1〜2μmである微孔を有するスポンジ
状の第3の重合体としてのポリスルホンよりなる多孔質
層の上に直接に支持されていることを特徴とし、かかる
複合半透膜は、本発明に従って、 薄膜としたときの水との接触角が65°以下である第1
の重合体としての親水性重合体よりなる半透膜上に、 (al 薄膜としたときの水との接触角が65°よりも
大きい第2の重合体としての疎水性重合体と、上記親水
性重合体を溶解しない第1の有機溶剤とからなる疎水性
重合体溶液を塗布し、乾燥した後、 (bl 第3の重合体としてのポリスルポンと、上記親
水性重合体を溶解しないが、ポリスルホンを溶解する第
2の有機溶剤と、この第2の有機溶剤と相溶すると共に
上記親水性重合体とポリスルホンとの両者を溶解する第
3の有機溶剤とからなるポリスルホン溶液を塗布した後
、tel 上記親水性重合体及びポリスルホンのいずれ
をも溶解しないが、上記第2及び第3の有機溶剤のいず
れとも相溶し得る凝固溶剤に浸漬することによって製造
される。
本発明において用いる親水性重合体は、薄膜としたとき
に水との接触角が65°以下、好ましくは62°以下で
ある重合体からなる。薄膜としたときの水との接触角が
65゛よりも大きい疎水性を有する重合体からなる薄膜
の場合は、通常、複合半透膜の製造に使用されるポリス
ルホンが、薄膜としたときの水との接触角が65°より
も大きい疎水性を有するために、必ずしも本発明の方法
によらずとも、その重合体薄膜にポリスルホン溶液を直
接塗布し、凝固溶剤に浸漬することにより、密着性にす
ぐれた複合半透膜を得ることができる。
尚、本発明においては、重合体が疎水性であるとは、薄
膜としたときに、水との接触角が65°よりも大きいこ
とをいい、好ましくは、68゛以上であることをいう。
従って、本発明においては、かかる親水性重合体として
、例えば、ポリキナゾロン、ポリアミド、ボッイミド、
ポリアミドイミド等からなり、その薄膜としたときの水
との接触角が65°以下である重合体を挙げることがで
きるが、特に好ましい具体例として、例えば、一般式 () (但し、d は4価の芳香族基、♂ はそれぞれ独立に
アルキル基又は芳香族基、R3は(p+2>価の炭化水
素基、Zはカルボキシル基、スルホン酸基又はその金属
塩基を示し、pはO又は1〜4の整数を示し、また、p
が0である繰返し単位が全繰返し単位の75モル%以下
である。)で表わされるビスキナゾロン単位を繰返し単
位とするポリキナゾロンを挙げることができる。このよ
うなポリキナゾロンは、その改良された製造方法が、例
えば、特開昭57−12027号に記載されている。
上記一般式(I)において、Rは4価の芳香族基であり
、特に、アルキル基等のような置換基を育していてもよ
い 等が好ましい。ここに、Xは2価の結合基であり、この
結合基とは原子価結合、アルキレン基又は(炭素原子と
)異種原子(団)よりなる21i1[i基を意味し、具
体例として、例えば、 等を好ましい例として挙げることができる。また、Rは
アルキル基又は芳香族基であり、好ましくは炭素数1〜
4のアルキル基、特に好ましくはメチル基又はフェニル
基である。上記繰返し単位中に2つのRが結合されてい
るが、これらは必ずしも同じである必要はない。
次に、R3は(p+2)価の炭化水素基であり、詳しく
は、(p+2)価の芳香族、脂肪族若しくは脂環族炭化
水素基、又はこれらの炭化水素基が前記した2価の結合
基Xで結合されている(p+2)価の有機基である。
特に、Rは芳香族基であることが好ましく、従って、前
記一般式においてp=oのとき、Rは2価の芳香族基で
あることが好ましく、かかる芳香族基の具体例として、
例えば、 を挙げることができる。ここに、Xは前記した結合基で
ある。
また、前記一般式(1)において、2ばカルボキシル基
、スルホン酸基又はそれらのすl・リウム、カリウム等
のアルカリ金属塩基であり、従って、pが1〜4の整数
のとき、例えば、p=lのとき、好ましい3価の芳香族
基の具体例として、例えば、等を挙げることができる。
半透膜を形成するための上記ポリキナゾロンは、pが0
である繰返し単位が全繰返し単位の75モル%以下を占
めることが必要である。pが0である繰返し単位が全繰
返し単位の75モル%よりも多いときは、かかるポリキ
ナゾロンの薄膜の水との接触角が65°よりも大きく、
本発明によれば疎水性を有することとなるがらである。
本発明においては、かかる親水性重合体からなる半透膜
にポリスルホン多孔性膜を複合化するに際して、予めそ
の表面に疎水性重合体の希薄溶液を塗布、乾燥して、親
水性重合体半透膜の表面を疎水化する。このための疎水
性重合体としては、薄膜としての水との接触角が65°
よりも大きい重合体であれば、特に制限されることなく
種々のものを用いることができるが、例えば、前記した
ように、一般式(I)において、pが0である繰返し単
位が全繰返し単位の75モル%よりも多いポリキナゾロ
ンを用いることができる。
また、次の繰返し単位を有し、且つ、薄膜としての水と
の接触角が65°よりも大きいポリイミドも好適に用い
ることができる。
(II) (但し、Rは4価の炭化水素基、R5は2価の炭化水素
基を示す。) で表わされるポリイミドを挙げることができる。
このような繰返し単位を有するポリイミドにおいて、R
は好ましくは芳香族、脂肪族又はこれらの組合せからな
る4価の炭化水素基であり、具体例として、例えば、 や、 を挙げることができる。ここに、Xは前記したように2
価の結合基であり、好ましい具体例として、例えば、−
CO−を挙げることができる。また、R5も芳香族、脂
肪族又はこれらの組合せからなる2価の炭化水素基であ
り、具体例として、例えば、等を挙げることができる。
Xは前記したと同じである。
本発明による方法は、上記した親水性重合体よりなる半
透膜上に、上記したような疎水性重合体の希薄溶液を塗
布し、乾燥して、その表面を疎水化する。ここに、かか
る希薄溶液を調製するための第1の有機溶剤としては、
前記親水性重合体よりなる半透膜を熔解しないが、上記
疎水性重合体を溶解する有機溶剤であれば、特に制限さ
れることなく、任意のものを用いることができるが、例
えば、疎水性重合体が上記したポリキナゾロンやポリイ
ミドの場合には、ジクロロメタンやこれとメタノールと
の混合溶剤が好ましく用いられる。
また、かかる疎水性重合体溶液における重合体濃度は、
0.005重量%以上であることを要し、好ましくは、
0.01〜0.1重量%である。この重合体溶液の濃度
が余りに希薄なときは、親水性重合体半透膜の表面を十
分に疎水化するに至らず、一方、余りに濃度が高いとき
は、塗布乾燥によって形成される薄層が液体の透過を妨
げることとなり、得られる複合半透膜の透水速度を小さ
くするので好ましくない。
次に、このようにしてその表面を疎水化した親水性重合
体半透膜上に、ポリスルポンと、上記親水性重合体及び
疎水性重合体とを溶解しないが、ポリスルホンを熔解す
る第2の有機溶剤と、この第2の有機溶剤と相溶すると
共に上記親水性重合体とポリスルホンとの両者を熔解し
、更に上記疎水性重合体をも溶解する第3の有機溶剤と
からなるポリスルホン溶液を塗布した後、上記親水性重
合体及びポリスルホンのいずれをも溶解しないが、上記
第2及び第3の有機溶剤のいずれとも相溶し得る凝固溶
剤に浸漬することによって、上記親水性重合体からなる
半透膜が疎水性ポリスルホン多孔性支持膜に一体化され
た複合半透膜を得るものである。
上記第2の有機溶剤としては、上記要求を満足する限り
は特に制限されないが、好ましい一例としてシクロヘキ
サノンを挙げることができる。また、第3の有機溶剤の
好ましい例として、N−メチル−2−ピロリドン、ジメ
チルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド等の非プロトン性極性有機溶剤を挙げること
ができる。第2と第3の混合溶剤における両者の割合は
、第2の有機溶剤100重量部に対して、第3の有機溶
剤5〜50重量部であり、好ましくは10〜40重量部
の範囲である。第2の有機溶剤100重量部について、
第3の有機溶剤が5重量部よりも少ないときは、疎水性
重合体よりなる半透膜とポリスルホンとの密着性が十分
ではなく、一方、50重量部よりも多いときは、疎水性
重合体よりなる半透膜が膨゛清し、複合半透膜の除去性
能が低下するおそれがあるからである。また、かかる混
合溶剤にポリスルホンを溶解させたポリスルホン溶液の
濃度は、通常、5〜50重量%であるが、好ましくは1
0〜30重量%である。
このような疎水性重合体の溶液の親水性重合体薄膜上へ
の塗布厚みは、特に制限されるものではないが、通常、
0.001〜0.2μmが適当である。
本発明において用いるポリスルホンは既に種々のものが
知られているが、例えば、次の繰返し単位を有するもの
が好ましく用いられる。
(I[[) (IV) 前記したような疎水性重合体からなる半透膜上に、かか
る溶剤系にポリスルホンを溶解したポリスルホン溶液を
塗布し、凝固溶剤に浸漬して、ポリスルホン溶液の溶剤
を凝固溶剤と置換し、ポリスルホンを多孔性膜に凝固さ
せることによって、本発明による複合半透膜を得ること
ができる。従って、凝固溶剤は、ポリスルホン及び疎水
性重合体のいずれをも溶解しないが、第2及び第3の有
機溶剤のいずれとも相溶し得ることを要し、また、かか
る要求を満足する限りは任意の溶剤を用いることができ
るが、代表的には特に炭素数1〜4の脂肪族アルコール
、特にメタノールやエタノールが好ましく用いられる。
本発明においては、このようにして得られる複合半透膜
はエタノールを含有しているので、必要に応じて、膜を
水中に浸漬すれば、エタノールを水と置換させることが
できる。また、必要に応じて、膜を熱処理することもで
きる。かかる熱処理は、好適には、疎水性重合体からな
る半透膜を80℃程度の熱水に接触させ、又は複合半透
膜を熱水中に浸漬することにより行なうことができる。
本発明においては、以上のように、親水性重合体よりな
る半透膜を予め調製し、この半透膜の表面に疎水性重合
体溶液を塗布、乾燥して疎水化し、この後に、単独では
この半透膜を溶解する溶剤と、この半透膜を溶解しない
溶剤との混合溶剤にポリスルホンを熔解させ、これを半
透膜上に塗布し、凝固溶剤に浸漬してポリスルホンを多
孔性膜化するので、従来の方法では困難であった親水性
重合体からなる半透膜が疎水性のポリスルホン多孔性膜
に複合化された複合半透膜を得ることができるのみなら
ず、このように、親水性重合体からなる半透膜を予め疎
水化すると共に、ポリスルホン溶液を構成する溶剤とし
て、上記のような混合溶剤を使用するので、親水性半透
膜と疎水性ポリスルホン多孔性支持膜とが密着性にすぐ
れると共に、50kg/−の圧力にもよく耐えることが
できる。
また、このようにして得られる複合半透膜は、その−例
の断面構造を第1図に、表面部分の拡大構造を第2図に
それぞれ電子顕微鏡写真にて示すように、厚みが実質的
に0.5〜1μm、通常は0゜6〜0.8μmである半
透性を有する親水性重合体薄膜が、実質的に孔径0.1
〜2μm、通常は0.3〜1.5μmである微孔を有す
るスポンジ状の多孔質層に直接に一体的に支持された特
異な構造を有する。即ち、従来の複合半透膜は、前記し
たように、予め調製したポリスルホン限外濾過膜上に重
合体を熔解した製膜溶液を塗布するために、ポリスルホ
ン限外濾過膜は表面の緻密なスキン層に連続する所謂中
間層として、孔径が実質的に0.001〜0.1μmで
ある微孔を有する比較的緻密な多孔質層を有し、この多
孔質層が孔径が実質的に0,1〜0.5μmである微孔
を有する粗なスポンジ状の多孔質層に一体的に支持され
ている。従って、従来の複合半透膜においては、特に逆
浸透法のように高圧下で液体分離を行なったとき、上記
中間層の圧密化若しくはスキン層化が著しく、透水速度
が提示的に著しく低下する。しかしながら、本発明の複
合半透膜によれば、支持膜としてのポリスルホン多孔性
膜は上記のような中間層をもたず、粗な多孔質層のみか
らなるので、前記したような圧密化は起こらない。
また、膜全体がポリキナゾロンよりなる異方性構造を有
する逆浸透膜は、その理由は必ずしも明らかではないが
、一旦乾燥するときは、著しく収縮し、その後に水に再
lj!:潰しても、最早透水性を有しないが、本発明に
よる複合半透膜は乾燥によっても収縮せず、しかも、乾
燥した後も、これを水に可浸漬するときは、当初と同じ
透水性を有する。更に、ポリキナゾロンよりなる逆浸透
膜は、上記した膜収縮と関連して、その膜権能が温度に
1■をジクロロメタン1mlに熔解し、平均孔径10μ
mの濾紙で濾過した0、08重量%の重合体溶液を25
℃の温度で上記半透膜上に厚み55μmに塗布し、30
秒間放置して、溶剤を自然蒸発させた。この薄膜自体の
水との接触角は80’であった。
次いで、前記式<m>で表わされ、薄膜としたときの水
との接触角が73°であるポリスルホン(IC1社製3
00P)20重量部をシクロヘキサノン60重量部とN
−メチル−2−ピロリドン20重量部との混合溶剤に溶
解し、10μmの濾紙でil!遇したポリスルホンの2
0重量%溶液を上記薄膜上に厚み165μmで塗布した
後、速やかにエタノール中に浸漬し、5分間放置して、
ポリスルホンを凝固させた。この後、水中に浸漬し、エ
タノールを水と置換したところ、親水性重合体よりなる
半透膜がポリスルホン膜より剥離することなく、複合半
透膜を一体としてガラス板より引剥すことができた。こ
の後、この複合半透膜を80℃の熱水中に浸漬して、熱
処理を施した。このようにして得た複合半透膜のポリキ
ナゾロン半透膜表面にセロハンテープを貼着して、引剥
し試験を行なったが、半透膜はポリスルホン多孔性膜よ
り剥離しなかった。
ポリキナゾロンの薄膜側が原液と接触するように、この
複合半透膜を逆浸透試験装置に取付け、濃度5000 
ppmの食塩水溶液を原液とし、25℃、50kg/c
+Jの条件で脱塩処理を行なった結果、塩除去率87.
0%、透水速度0.02rd/rd・日であった。
次に、この複合半透膜を25℃の空気中に8時間放置乾
燥したが、膜の収縮は認められず、また、水中に再浸漬
したとき、当初と全く同じ膜性能を保持していた。
また、膜性能の温度履歴性をみるために、50kg/c
dの条件下に当初25℃の食塩水溶液を逆浸透分離し、
次に、80℃の熱食塩水溶液を所定時間にわたって処理
した後に、再び25℃の食塩水を処理した。その結果、
80℃の食塩水溶液を処理した際の10分後、20分後
、30分後及び再び25℃の食塩水溶液を処理したとき
の塩除去率はすべて87%であり、透水速度はそれぞれ
0.08 rd/ld・日、0.08n?10f・日、
0.08イ/d・日及び0.02n?/nf・日であり
、食塩水溶液の温度変化にかかわらず、所定の温度では
ほぼ一定の除去率及び透水速度を有し、従って、膜性能
は温度履歴を有さず、同じ温度の処理液体に対しては同
じ膜性能を示す。
本実施例で得られた複合半透膜の断面構造及び表面部分
の拡大構造を示す電子顕微鏡写真をそれぞれ第1図及び
第2図に示す。これによれば、本発明による複合半透膜
は、膜表面に厚みが約0.7μmの薄膜状のポリキナゾ
ロン半透膜を有し、この半透膜が孔径が実質的に0.3
〜1.5μmである微孔を有する粗な多孔質層に直接に
一体的に支持されている。尚、複合膜下部は一部空洞を
有する指状構造を呈している。
実施例2 実施例1と同じポリキナゾロンよりなる半透膜上に、8
0モル%のビスキナゾロン単1立(V) と、20モル
%のビスキナゾロン単位(Vl)とを有する実質的に線
状のポリキナゾロンであって、半透膜としたときの水と
の接触角が68℃であるポリキナゾロン2.5■をジク
ロロメタン1mlとメタノール0.05 mlとからな
る混合溶剤に溶解し、平均孔径工0μmの濾紙で濾過し
た0、2重量%の重合体溶液を25℃の温度で上記半透
膜上に塗布し、30秒間放置して、溶剤を自然蒸発させ
た。
この後、実施′例1と全く同様にし乙この上に実施例1
と同じポリスルホン溶液を塗布し、エタノール中に浸漬
し、更に水中に浸漬して、半透膜がポリスルホン膜より
剥離することなく、一体として複合半透膜を得ることが
できた。この膜を80℃の熱水中に浸漬して熱処理を施
した。このようにして得た複合半透膜のポリキナゾロン
半透膜表面にセロハンテープを貼着して、引剥し試験を
行なったが、半透膜はポリスルホン多孔性膜より剥離し
なかった。
この複合半透膜は、実施例1と同様にして測定したとこ
ろ、塩除去率90%、透水速度0.01n(/d・日で
あった。
比較例1 実施例1と同じポリキナゾロンよりなる半透膜上に、直
接に実施例1と同じポリスルホン溶液を塗布し、エタノ
ール中に浸漬し、更に水中に浸漬した。このようにして
得た複合半透膜をガラス板より引き剥がしたところ、半
透膜がガラス板上に残り、ポリスルホン多孔性膜と一体
化された複合半j3II!l!!を得ることができなか
った。
比較例2 実施例1と同じポリキナゾロン5gと塩化リチウム1g
をN−メチル−2−ピロリドン28gに熔解し、108
mの濾紙にて加圧濾過して製膜溶液を調製した。
この製膜溶液を25℃の空気雰囲気中でガラス板上に2
91μmの厚みに塗布し、130℃の乾燥器内で5分間
乾燥して溶剤を蒸発させた後、6℃の水中に浸漬して、
ポリキナゾロンを凝固させた。
実施例1と同じ条件下で測定したこの半透膜の塩除去率
は97.0%、透水速度0.26nf/rrr−日であ
った。
また、この半透膜を25℃の空気中で8時間放置乾燥し
たとき、長さで約20%の収縮が生じると共に、このよ
うに一端収縮した膜は水中に浸漬しても、当初の大きさ
に戻らず、また、透水性を全く有しなかった。
次に、膜性能の温度履歴性をみるために、実施例工と同
様に5’Okg/−の圧力下に温度の異なる食塩水溶液
を順次逆浸透分離したところ、80℃において10分後
、20分後、30分後及び25℃に戻したときの塩除去
率はそれぞれ94.0%、94.1%、94.4%及び
90.2%、透水速度はそれぞれ0.35rd/d−日
、0.29rd/rd・日、0゜27 n?/n(・日
及び0.08rrr/i・日であって、高温の水溶液を
処理した後、常温で処理したとき、透水速度及び塩除去
率の低下が著しく、膜性能の温度履歴性が強い。尚、8
0℃の食塩水溶液を処理した間に、膜は不可逆的に長さ
が約6%収縮したことが認められた。
尚、本比較例で得られたポリキナゾロンより一体的にな
る逆浸透膜の断面構造の電子顕微鏡写真を第3図に示す
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による複合半透膜の断面構造を示す電子
顕微鏡写真、第2図はその表面部分の拡大構造を示す電
子顕微鏡写真、第3図はポリキナゾロンより一体的にな
る逆浸透膜の断面構造を示す電子顕微鏡写真である。 第1図 第2図 第3図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 +11 l膜としたときの水との接触角が65°以下で
    ある第1の重合体としての親水性重合体よりなる半透膜
    が、薄膜としたときの水との接触角が65°よりも大き
    い第2の重合体としての疎水性重合体よりなり、液体の
    透過を妨げない薄層を介して、実質的に孔径が0.1〜
    2μmである微孔を有するスポンジ状の第3の重合体と
    してのポリスルホンよりなる多孔質層の上に直接に支持
    されていることを特徴とする複合半透膜。 (2)薄膜としたときの水との接触角が65°以下であ
    る第1の重合体としての親水性重合体よりなる半透膜上
    に、 (al 薄膜としたときの水との接触角が65°よりも
    大きい第2の重合体としての疎水性重合体と、上記親水
    性重合体を熔解しない第1の有機溶剤とからなる疎水性
    重合体溶液を塗布し、乾燥した後、 (bl 第3の重合体としてのポリスルホンと、上記親
    水性重合体を熔解しないが、ポリスルホンを熔解する第
    2の有機溶剤と、この第2の有機溶剤と相溶すると共に
    上記親水性重合体とポリスルホンとの両者を熔解する第
    3の有機溶剤とからなるポリスルホン溶液を塗布した後
    、(C1上記親水性重合体及びポリスルホンのいずれを
    も溶解しないが、上記第2及び第3の有機溶剤のいずれ
    とも相溶し得る凝固溶剤に浸漬することを特徴とする複
    合半透膜の製造方法。
JP16430783A 1983-09-07 1983-09-07 複合半透膜及びその製造方法 Pending JPS6058207A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16430783A JPS6058207A (ja) 1983-09-07 1983-09-07 複合半透膜及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16430783A JPS6058207A (ja) 1983-09-07 1983-09-07 複合半透膜及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS6058207A true JPS6058207A (ja) 1985-04-04

Family

ID=15790639

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16430783A Pending JPS6058207A (ja) 1983-09-07 1983-09-07 複合半透膜及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6058207A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6219205A (ja) * 1985-07-17 1987-01-28 Nok Corp 限外ロ過膜の製造方法
US4906375A (en) * 1984-07-14 1990-03-06 Fresenius, Ag Asymmetrical microporous hollow fiber for hemodialysis
CN103551051A (zh) * 2013-11-01 2014-02-05 无锡海特新材料研究院有限公司 一种超疏水性复合膜的制造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4906375A (en) * 1984-07-14 1990-03-06 Fresenius, Ag Asymmetrical microporous hollow fiber for hemodialysis
JPS6219205A (ja) * 1985-07-17 1987-01-28 Nok Corp 限外ロ過膜の製造方法
JPH057051B2 (ja) * 1985-07-17 1993-01-28 Nok Corp
CN103551051A (zh) * 2013-11-01 2014-02-05 无锡海特新材料研究院有限公司 一种超疏水性复合膜的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5009824A (en) Process for preparing an asymmetrical macroporous membrane polymer
CN103223300B (zh) 一种中空纤维型复合纳滤膜及其制备方法
US4772391A (en) Composite membrane for reverse osmosis
US4933083A (en) Polybenzimidazole thin film composite membranes
JPH057749A (ja) 含フツ素ポリイミド系複合膜あるいは非対称膜、これらの製造方法及びこれらを使用した気体分離・濃縮方法
JPH0711019A (ja) 均質混合可能なポリマーアロイの半透膜
JPS6238205A (ja) 分離用半透膜
JP2014000533A (ja) 微多孔性支持膜用樹脂組成物およびそれを用いた微多孔性支持膜、並びに複合半透膜
JPS6058207A (ja) 複合半透膜及びその製造方法
JPH07100201A (ja) 血液浄化用膜
JPS6146203A (ja) 複合半透膜及びその製造方法
JPS6058206A (ja) 複合半透膜及びその製造方法
JPH08299770A (ja) ポリフッ化ビニリデン中空糸膜およびその製造法
JPS5857963B2 (ja) 複合透過膜の製造方法
JP2944727B2 (ja) 半透膜の製造方法
JPH03174233A (ja) 芳香族ポリスルホン中空糸状膜の製造方法
JP2881931B2 (ja) 気体分離用複合膜
JPH0365229A (ja) 浸透気化用複合膜
JPS6287208A (ja) 半透性複合膜の製造方法
JPH0220290B2 (ja)
JPS59139902A (ja) 選択性透過膜の製造方法
JPH09239248A (ja) 浸透気化膜の処理方法
JPH0576332B2 (ja)
JPS62180709A (ja) 半透性複合膜の製造方法
JPS62171713A (ja) 半透性複合膜の製造方法