JPS6058135B2 - 棒材個別送り装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は棒材個別送り装置に係り、特に管材等の棒材
が装入堆積される棒材受けバケットの送出側側壁を構成
する滑り検問から調節可能に突出する受け面を有し前記
側壁に沿つて相同たるそれぞれの垂直平面上を移動し前
記受け面が棒材を１本ずつすくつて前記バケットから棒
材縦軸線に直角の方向に運び出す引上げドツグと、棒材
の堆積から棒材を１本ずつ前記引上げドツグの前記受け
面上に引渡す手段とによつて棒材の堆積から棒材を個別
に送り出す棒材個別送り装置に関する。

この種の装置は堆積材片を次々に一つずつ堆積から取り
出すことを課題とするが、その棒材引渡し手段では、パ
ケット内に装入堆積された棒材が必ずしもその縦軸線を
互に平行させて並んでいないことが問題となる。このこ
とは取り出そうとする棒材に対する整然たる係合を困難
にして引渡し機能を妨害する。既知の一連の個別送り装
置は、大体においてパケット形の棒材堆積受けから成り
、パケットの一側壁の内側を上昇する押し金、駆動杆或
いは定規片がその正面で一棒材に係合してこれをパケッ
トの上縁越しに送り出す構成である。これらの既知装置
はしばしば２本またはそれ以上の棒材に同時に係合する
ため、パケットから後続加工装置への複数棒材の送り出
しを阻止する手段方策を講じなけれならない。しかし、
その所要方策は個別取出しの作用過程を著しく遅滞させ
高効率の作業を不可能にしている。本発明の出発点にな
つているドイツ国特許明細書第１２６９０４４号には個
別取出し作用が比較的確実且つ穏和に行われる個別取出
し装置が開示されている。

この既知方式では、パケットの送出側側壁に多数のロー
ラーチェーンを配置しており、これらのローラーチェー
ンは送出側側壁上を移動するその縦走帯と共にそれぞれ
パケットのフレーム固着部分の一定点に設置され、縦走
帯に係止されたチェーンの駆動によつて昇降運動を行う
それぞれのチェーン駆動昇降台に巻着している。チェー
ン駆動昇降台の上端部にはそれぞれその受け面て棒材を
１本ずつすくう引上げドツグが装着されていて、棒材は
チェーン駆動昇降台が引上け下ツグと共に上昇下降する
ことによつて送り出され、残る棒材はローラーチェーン
によつて制止される。な．お、引上げドツグに１本また
は複数本の棒材が載ることを考慮してチェーン駆動昇降
台の上昇運動を監視し制御する引外し桟が設けられてい
る。この既知構造の難点は、ローラー上を案内されて対
応する形状の軌道に導入されるスキッドの使用が格別の
建造費を要して不経済であるばかりでなく故障をも起し
やすいということである。しかも、上昇下降するスキッ
ドの反転による遊びが時間の相当な浪費となるので、こ
の既知装置でもやはり高効率の作業が制約される。現在
状態の掌握に必要な多数の接点やパケットから運び出さ
れる棒材の個別係合を保証するための手段方策は、引上
げドツグの受け面によつて常に棒材が１本しか係合され
ないようにできれば、全く廃止可能となるかまたは少く
もそのための出費の軽減が可能となる。上述のような現
在技術の難点に鑑み、本発明の課題とするところは、パ
ケット内にすべて互に平行に装入されているとは限らな
い棒材の敏活迅速な個別送りを最小限の建造費で可能な
らしめると共に引上げドツグによる複数本の棒材の同時
係合を確実に防止し得る棒材個別送り装置を実現するに
ある。

本発明はこの課題を解決するために、パケットを横切つ
て延び調節可能な高さ位置で滑り棧と交差する案内レー
ルから成る棒材引渡し手段を設け、各高さ位置における
案内レールが引上げドッグの領域でほぼ水平に延びパケ
ット内方に向かつて下方に傾斜するようにすることを提
案する。

この本発明提案によれば、引上げドツグの領域には棒材
が常に１本しか導入されない。すなわち、提案の案内レ
ールは液体容器の注ぎ口のように作用し、その水平領域
には棒材が互にほぼ並列の状態に並んで滑り棧との交差
領域すなわち引上げドツグが棒材をすくい上げる個所に
は棒材が１本しか載らない。この棒材は滑り棧によつて
下面を引上げドツグに係合される正しい姿勢に保たれる
。本発明の他の一特徴は、案内レールがパケット縦軸線
に平行な軸線を中心として回動可能な凸彎レバーの上面
に設けられることである。

この好ましい実施形態によれば、高さ位置調節を可能に
する上て本発明の諸要件を最も簡単な手弾で保証する、
格別に有利な解決が得られる。

その凸彎レバーは、案内レールが引上げドツグの領域で
ほぼ水平に延びパケット内に連続的に彎曲下降するよう
に形成される。棒材はその相互転動作用により案内レー
ル上を引上げドツグまで移動するが、案内レールのドツ
グ方向に高い彎曲形によつてドツグ方向への転動は遅ら
される。同時にこの領域では棒材が並んで転落し引上げ
ドツグの受取領域には常に棒材が１本だけ乗り込むこと
になる。引上け下ツグは連続周回するローラーチェーン
の縦走帯に装着するのが得策である。

この装着方式によれば、多数の引上げドツグをローラー
チェーンの周りに配置して棒材堆積からの棒材運び出し
レートを高めることができる。

チェーンの連続走行は在来技術で知られている反転昇降
運動を無用にして本発明の所期の性能向上に貢献する。
非平行状態にもつれて本発明の案内レール上を整然と進
行し得ないような堆積棒材のもつれを解くために、本発
明は他の一特長として、パケットをその縦軸線に平行な
軸線を中心として回動可能にしている。

パケットを適当に回動させることによつて内部の棒材を
動かし互に平行な姿勢を取らせることができる。この場
合パケットは棒材が送出側と反対の側のパケット側壁に
移動するまで回動させるとよい。次にパケットを反対に
回動させると、棒材はあらためて個別取出し装置の案内
レールを越えて引上け下ツグ上に供給される。種々異な
る直径の棒材個別送りを可能にするために、本発明はさ
らに他の特徴として、滑り桟をパケット縦軸線に直角の
方向に平行移動させて調節できるようにする。この可調
節性によつて引上け下ツグの受け面は滑り棧間からの突
出度が可変である。

滑り棧の調節は従来の引上け下ツグ調節よりも実施が簡
単である。特に上述のように多数の引上げドツグをロー
ラーチェーンの周りに設けることもある本提案構成の場
合は、ドツグの調節は問題にならない。最後に、案内レ
ールと滑り棧との交差する領域に棒材位置検知手段を施
して棒材の欠如時すなわち棒材が検知されない時に案内
レール高さ調節用駆動装置を下降方向に作動させること
を提唱する。このような手段は、パケット内に装入され
た棒材の堆積が少くなつたときに案内レールの滑り棧に
対する高さ位置を下げることによつて本発明個別送り装
置の自動化を可能にする。

棒材堆積の減量は後続の棒材に押されて案内レールと滑
り棧との交差領域に転入する棒材がなくなることから簡
単に判る。そのような場合、凸彎レバーを回動させて案
内レールを下降させるだけで、棒材堆積に対して０注ぎ
口効果ョを奏して棒材を引上げドッグ方向に並んで整然
と転動させるような位置を案内レールに取らせることが
できる。以下、本発明の実施例を添付図面について説明
する。

第１図中、符号１はパケット２に装入された棒材の堆積
、３はパケット２の送出側側壁４を画成する滑り棧、５
は本発明による凸彎形のレバー、６はレバー５の上面に
設けられた案内レールである。

７は周回するローラーチェーン８から成る本来の個別送
り装置であつて、そのローラーチェーンには符号１０で
示すように少くも一つの、なるべくは全周に多数の、引
上け下ツグが配設される。

引上げドツグ１０は棒材を運び上げローラーチェーン８
の上死点て傾斜軌道１１上に移す。この個別送り装置は
パケット２の長さ方向に同様な装置が何個か並設される
。凸彎レバー５上の案内レール６は、滑り棧３と交差す
る領域すなわち棒材２１が引上け下ツグ１０に引渡され
る領域９でほぼ水平に延びている。

レバー５はその下端のパケット縦軸線に平行な軸線１６
を中心として回動可能であり、回動のために駆動棒装置
１７が設けられている二もう一つの駆動棒装置１９はパ
ケット２の外端部に連結されており、パケット２をその
縦軸線に平行な回動軸線１８を中心として回動させる。
次に本発明装置の作用態様を説明する。

棒材堆積１はパケット２に装入され、その側壁２０とレ
バー５の案内レール６とによつて集積保持される。

案内レール６は０注ぎロョ様に彎曲しており棒材は図面
左方に転動させて引上げドツグ１０に供給する。第１図
中の符号２１は引上け下ツグ１０に載つた棒材を示す。
この棒材はさきに棒材堆積の内部転動によつて送出側パ
ケット側壁の滑り桟３まで転動していたので、ローラー
チェーン８によつて下方から近づく引上げドツグ１０に
下面に係合されて滑り棧３沿いに運び上げられたもので
ある。この棒材２１が領域９から運び去られると、直ち
に次の棒材２２が同様に滑り棧３に当たるまで転動し、
後続の引上げドツグ（図示せず）に取上げられる順序と
なる。種々異なる棒材直径に適合させて引上け下ツグ１
０に棒材が２本並んで取上げられるのを防ぐために、滑
り棧３は平行移動によつてパケット縦軸線に直角の方向
に調節可能である。

第２図は滑り棧３の調節によつてドツグ１０の受け面を
相対的に縮小させた状態を示す。棒材の扱いを穏和にす
るために、滑り棧３、案内レール６およびパケット２に
は合成樹脂張りを施すことができる。

パケット内が次第に空になつて棒材の転動が案内レール
６沿いに棒材を滑り桟方向に移動させるに足りなくなつ
たときは、レバー５を駆動棒装置１７により回動軸線１
６周りに回動させて案内レールを下降させる。

レバー５の下方回動は滑り棧３の前に棒材が存在しなく
なつて初めて必要になるわけであるから、その必要時期
は棒材位置検知装置２３によつて容易に監視できる。検
知装置２３は光電式のものにして光線を滑り棧３と平行
に進行させることが望ましい。堆積１の棒材がもつれて
案内レール６上を棒材が転動し得ないような場合は、パ
ケット２全体を駆動棒装置１９の調節によつて回動軸線
１８周りに回動させてパケット２内の棒材を外側壁２０
方向に戻るようにしてやる。

駆動棒装置１９を伸縮させれば棒材のもつれは容易に解
消する。次いでパケット２を゛送出側側壁４方向に適当
に傾動させれはあらためて上述の個別取出し動作を開始
させることができる。案内レール６の形状は、棒材をう
まく１本ずつ引上げドツグ１０に供給し、棒材の２本同
時取上げが防止されるような形状である。

それでもなお２本の棒材が同時に引上げドツグ１０に取
上げられるような場合は、安全装置を付設して余分に運
び出された棒材を投出させることができる。

この安全装置１２−１５は、ランプ１５を具えた光電装
置と光線１３の反射器１４から成り、２本の重なつた棒
材によつてその光電装置が遮られると、これに応じて直
ちに投出子１２が作動して両棒材の少くも一方をパケッ
ト２内に投げ返す。

【図面の簡単な説明】

本発明の一実施例を示す添付図面中、第１図は本発明個
別送り装置の断面図、第２図は比較的小断面の棒材を送
り出す場合の同装置の同様断面図である。 １：棒材堆積、２：棒材受けパケット、３：滑り棧、４
：送出側側壁、５：凸彎レバー、６：案内レール、７：
個別送り装置、８：ローラーチエーン、９：棒材取上げ
領域、１０：引上げドツグ、１１：傾斜軌道、１２−１
５：安全装置、１７，１９：駆動棒装置、２０：バケツ
トの外側壁、２１，２２：ドツグに取上げられた棒材と
次に続く棒材、２３：棒材位置検知装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 管材等の棒材が装入堆積される棒材受けバケットの
   送出側側壁を構成する滑り棧間から調節可能に突出する
   受け面を有し前記側壁に沿つて相隔たるそれぞれの垂直
   平面上を移動し前記受け面が棒材を１本ずつすくつて前
   記バケットから棒材縦軸線に直角の方向に運び出す引上
   げドツグと、棒材の堆積から棒材を１本ずつ前記引上げ
   ドツグの前記受け面上に引渡す手段とによつて棒材の堆
   積から棒材を個別に送り出す棒材個別送り装置にして、
   前記棒材引渡し手段が前記バケット２を横切つて延びる
   案内レール６から成り、該案内レールが調節可能な高さ
   位置で前記滑り棧３と交差し、各高さ位置における前記
   案内レールが前記引上げドツグ１０の領域においてほぼ
   水平に延び前記バケット２内方に向つて下方に傾斜する
   ことを特徴とする棒材個別送り装置。 ２ 前記案内レール６が、バケット軸線に平行な軸線１
   ６を中心として回動可能な凸彎レバー５の上面に設けら
   れることを特徴とする、特許請求の範囲第１項に記載の
   棒材個別送り装置。 ３ 前記引上げドツグ１０が連続周回するローラーチェ
   ーン８の縦走帯に装着されることを特徴とする、特許請
   求の範囲第１項または第２項に記載の棒材個別送り装置
   。 ４ 前記バケット２がその縦軸線に平行な軸線１８を中
   心として回動可能であることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項または第２項に記載の棒材個別送り装置。 ５ 前記滑り棧３がバケット縦軸線に直角な方向に平行
   移動して調節可能である、特許請求の範囲第１項に記載
   の棒材個別送り装置。 ６ 前記案内レール６と滑り棧３との交差する領域に設
   けられた棒材位置検知手段２３によつて棒材の欠如時に
   前記案内レール６の高さ調節用駆動装置１７が下降方向
   に作動可能であることを特徴とする、特許請求の範囲第
   １項または第２項に記載の棒材個別送り装置。