JPS6058027B2 - 積層SiC−Si↓3N↓4系複合耐熱セラミックスとその製造方法 - Google Patents

積層SiC−Si↓3N↓4系複合耐熱セラミックスとその製造方法

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JPS6058027B2
JPS6058027B2 JP2501880A JP2501880A JPS6058027B2 JP S6058027 B2 JPS6058027 B2 JP S6058027B2 JP 2501880 A JP2501880 A JP 2501880A JP 2501880 A JP2501880 A JP 2501880A JP S6058027 B2 JPS6058027 B2 JP S6058027B2
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尚 浜松
篤明 八田
治幸 上野
裕氏 桂
和茂 福田
裕 久保田
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Krosaki Harima Corp
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Kurosaki Refractories Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は特殊耐熱セラミックスおよびその製造法に関
し、詳しくはβ−SiC(5Si。
N。の交互積層組織からなる積層β−SiC−Si、N
o系複合耐熱セラミックスおよびその製造法に関し、そ
の目的は炭素 と珪素を主な骨格とする有機珪素高分子
化合物を原料として熱衝撃抵抗性および熱疲労破壊抵抗
性に優れた、新規な、薄膜シートの交互積層構造をもつ
、複合特殊耐熱セラミックス、およびその製造法を提供
することにある。本発明の特殊耐熱セラミックスは炭素
と珪素を主な骨格成分とする有機珪素高分子化合物(以
下有機珪素ポリマーと称す)と珪素粉末を出発物質とし
て、それぞれ薄層を形成し、これらの2層が交互に積層
した組織を有する成形体を、窒素雰囲気中て焼成する方
法によつて得られ、10〜100μ厚さのβ−SiC層
と10〜100μ厚さのS1。N。層とを交互に有する
積層構造セラミックスという、従来全く存在しなかつた
新規な特殊耐熱セラミックスを提供する。 ここでいう
炭素と珪素を主な骨格成分とする有機珪素ポリマーとは
東北大学金属材料研究所矢島聖使教授らによつて発明さ
れた、主として珪素と炭素を骨格成分とする有機珪素高
分子化合物であり、以下単に有機珪素ポリマーと略称す
る。
周知)の如く、これら有機珪素ポリマーを利用したSi
C繊維は、矢島聖使教授らの発明で世界的なものであり
、多くの報文や特許により報告されている。その他Si
C繊維と金属あるいは非金属材料との複合材料の発明、
有機珪素ポリマーを金属あるいは非金属材料粉末の結合
材に利用することの発明、あるいはSlC焼成体の原料
として利用することの発明等、新規な材料開発の分野に
工ホックをもたらせた新分野である。本発明は上記有機
珪素ポリマーと珪素粉末を使用して製造した熱衝撃抵抗
性、熱疲労破壊抵抗性に優れた特殊耐熱セラミックス材
料を提供するひとを主たる目的とする。本発明に使用す
る有機珪素ポリマーは基本的には次の(1)〜(v)の
基本構造を有する。但し式中、Rl,R2,R3及びR
4については、R1は−CH3で、R2,R3及びR4
は水素、アルキル基、アリール基、(CH3)2CH−
、(C6H5)SiH−及び(CH3)Si−のうち1
種又は2種以上のいずれかの組み合わせをとるものであ
る。
また、K,l,m,nは( )および〔 〕の構造の平
均繰り返し回数を示し、k=1〜8へ1=15〜350
、m=1〜80及びn=15〜350である。なお平均
分子量は800〜2000である。更に(IiO式中の
MはSi,B,Ti,Fe,Al,Zr,V・・・等の
金属もしくは非金属元素で、(Iii)を合成する際に
出発原料に含まれた元素を示し、R5,R6,R7及び
R8は水素、アルキル基、アリール基、(CH3)2C
H−、(C6H5)SiH一及び(CH3)3Si−の
うち1種又は2種以上のいずれかの組み合わせをとるが
、Mの価数及び構造によりR,,R6,R7及びR8の
いずれかが欠除する場合がある。前記(1)〜(Iv)
の骨格成分を鎖状及び3次元構造のいずれか1つの部分
構造として含む化合物、あるいはそれらの混合物。
これら有機珪素ポリマーを非酸化性雰囲気中で加熱処理
すれば、Sil:.Cよりなる非晶質物質となり、更に
は遊離炭素を1部含むβ−SlCを形成することが、上
記矢島教授らの研究により判明している。
特殊耐熱材、あるいは高温構造材として具備すべき特怪
eょ、同UmしHZ・ノ。
睡?雰囲気安定性、熱応力に対する抵抗性、耐クリープ
性等であり、そのうちセラミックスを適用する場合、最
も重大な問題となるのが、熱応力に対する抵抗性である
。熱応力は大別すれば、急熱、急冷時に発生する急激な
熱応力と、温度変動に伴つて発生する繰り返しの応力、
即ち疲労破壊につながる応力に分けられる。塑性変形の
起り易い金属材料は、これら応力に対して変形すること
によつて緩和機能を有するが、セラミックスの場合、特
に共有結合性に富んだ物質の場合、金属結合の金属と同
じ様式の緩和機能を付与することはその化学結合様式の
違いから不可能である。従つて高密度で連続した結合を
有するセラミック焼成体の、それらの熱応力に対する抵
抗性は誠に貧弱なものである。本発明は、このセラミッ
クスの欠点を補うため、熱応力を薄層化すること、即ち
デイメンジヨン効果で緩和することに着目し、熱応力を
分散しうる薄い層に分割し、かつ、そのβ−SiC層を
、同じ位の厚みをもつSi3N4層と交互に積層させた
構造体をつくることによつて、その厚み規定によるデイ
メンジヨン効果により、さらに熱応力を各層に分散低減
することが可能となつた。
β−SiCとSi3N4とが相互に化学結合を有せず、
且つ相互に固溶しないので、生成したβ−SiCとSi
3N4との間には間隙が生じ、全体として熱応力緩和機
能の高いものとなる。その結果、上記の構造をもつ組織
は優れた熱衝撃抵抗性、熱疲労破壊抵抗性の優れた特性
を示すと考えられる。有機珪素ポリマーの溶融軟化点は
、分子量分布によつて異なるが、100〜350℃の範
囲にある。
シート状に造膜したものも、非酸化性雰囲気下で加熱す
ると、100〜350℃で液化し、流れて変形ないし膠
着を起し、独立した形状物にならない。本発明者等は空
気中、酸素中またはオゾンを含む酸素中で該シート状の
成形体を、50〜400℃の温度範囲に加熱し表面層を
酸化する不融化処理によつて保形性を得た。有機珪素ポ
リマーによる繊維状のセラミックス材料は、前記の矢島
教授らによつて公知であるが、シート状の材料は本発明
者らによつてはじめてつくられたものである。この不融
化処理は比較的緩慢でコントロールし易い空気中の不融
化の場合、70℃まで2紛以上の時間をかけて昇温し、
70〜400℃の温度範囲で30分以上5時間以下加熱
して行うことにより、厚みのムラ、波打の少い、且つそ
の後の熱処理工程における縮み変形、厚みムラおよび孔
あき、破損の少い、満足な不融化シートが得られた。
しかし、その場合も、不融化処理を施すシートの厚みが
100μを越えると厚みムラや波打の激しいものとなる
ので、100μ以下に造膜しなければならない。また不
融化処理を施す前のシートの厚みが、10μ以下の場合
、先ず取扱いが困難であり、不融化処理による裂傷、孔
あき破損の多いことが顕微鏡下で確認されたのでシート
の厚さは10〜100pの範囲が用いられる。このよう
な有機珪素ポリマーを用いてのβ−SiCの厚さの調節
は後述の実施例に述べるように、溶剤中における有機珪
素ポリマーの濃度を調節してそれを例えは水銀の表面に
流す厚さによつて調節する等の方法て調節が可能である
次に、このβ−SiCのシート上につくるSi3N4の
ための珪素粉末の層は、珪素粉末を、例えばエチルアル
コール等の溶媒に分散させて、流し込む際の分散液の濃
度と厚さによつて調節することが可能であり、その厚さ
は、後述する実施例に示すように100μを超えると疲
労破壊抵抗性がなくなり、10μ以下のものは、後述す
るようにつくることができず、その範囲を100〜10
μに定める。
このようにしてつくられた有機珪素ポリマーと珪素粉末
からなる成形体を、窒化性雰囲気下で高温まで加熱して
β−SiC.Si3N4とする生成過程を説明する。加
熱により、まずはじめに有機珪素ポリマーよりβ−Sl
Cが生成し、次に有機珪素ポリマーから生じる過剰Cと
珪素粉末との反応により、β−SiCが生成し、さらに
過剰Cとの反応に関与しなかつた珪素粉末とN2ガスと
の反応により、Sl3N4が生成する。Si3N,の生
成反応は1200℃以上で起り、かつ生成したSi3N
4は1800℃以上で分解、蒸発をなす。従つて本発明
品の合成温度は、12000C〜18000Cとした。
この加熱変化に伴う段階的反応によつて、有機珪素ポリ
マーおよび珪素粉末を出発物質とする成形体からβ−S
iC層と包13N4層の多層構造を形成することが可能
となり、反応生成したβ−SlCと反応生成したSi3
N4とが結合を有さずに適度な絡み合いをもつことによ
つて、驚異的な熱衝撃抵抗性ならびに熱疲労抵抗性を示
す複合材料を得ることが可能となつた。
Si3N4層は平均粒径5μの珪素粉を用い、有機珪素
ポリマーの不融化シートの上にSiの沈殿層をもうけ、
これを窒化雰囲気下て焼成することで得られる。
沈殿層の厚み規程は沈殿さすSi粉末量で制御したが、
層の厚みは均一にできず、ある程度の巾ができる。又こ
の厚みの巾は沈殿層の厚みを増す操作をする程、巾が広
がる傾向かある。不融化シート全体を完全に被覆する最
低量のSl粉末で沈殿層をもうけ、積層させた構造体の
焼成体において厚さ10μ以下のSi3N4層は顕微鏡
下ではみとめられなかつた。次に本発明の実施例を述べ
る。
実施例1 有機珪素ポリマー20gをノルマルヘキサン200cc
に溶解し、ステンレス容器(長さ20−×巾100?×
深さ100Tnm)に張つた水銀の表面に流して室温で
ヘキサンを蒸発させ、40μ〜70μの有機珪素ポリマ
ーシートを造膜した。
容器内から水銀を流出し、薄膜シートのみを残した。容
器に残した有機珪素ポリマーのシートを酸素雰囲気中か
つ、100℃で加熱処理し、不融化シートを得た。不融
化シートのはいつた容器内に、珪素粉末20gをエチル
アルコール400ccに分散させた溶液を流し込み、一
昼夜放置させ、不融化シートの上に珪素の沈殿層をつく
つた。上澄み液のエチルアルコールを除去し、赤外線ヒ
ーターで不融化シートを100℃で加熱しながら円筒バ
イブに巻きつけた。この操作を順次繰り返し、多層構造
をもつ外径100顛内厚6T1n1長さ100rw1の
多層構造の成形体を得た。該成形体を窒化雰囲気下、1
00℃/Hrで1500℃までもたらし、1m間保持し
た。
炉内放冷後サンプルを取り出し物性を測定した結果を表
1に示す。膜厚は有機珪素ポリマーあるいは珪素粉末の
溶媒に対する量を変えることで変化させた。実施例2表
1に示した焼成体符号1〜6までの物性測定として熱衝
撃抵抗性、熱疲労抵抗性、曲げ強度について以下の如く
調査した。
サンプルは5×10×30(Wn)のサイズに切り出し
て使用し、環状電気炉を用いて窒素ガス気流中で120
0℃で2紛間保持し、その後炉を傾斜させ流水中急冷し
た。サンプルを1紛間流水中に置いた後取り出し、乾燥
して水分を飛散させた。この乾燥したサンプルを各種染
料を用いてサンプルの亀裂を見出すまて反復した。その
反復回数で熱衝撃抵抗性を判定した。又焼成体から5×
5×3hのサイズのサンプルを切り出し、スパン3−で
その中央に半径1顛のヘッドを接触させ、初期荷重とし
て、曲げ強さの1%の負荷を与えた。そしてサンプルの
総たわみ量を10μとして片振りを行い、その変位にヘ
ッドが追随するよう保つた。この状態を1300℃に保
持された炉内に再現し、1秒間に3(2)の割合で繰り
返し片振りを行つた。供試サンプルの破断に至るまでの
回数及び変形してヘッドが追随しないまでの結果でもつ
て熱疲労抵抗性を判定した。曲げ強度はサンプルサイズ
5×5×50mのものをスパン3『で、常温および14
00℃での温度下で測定した。また、同様な方法で従来
の反応焼結Si,N4イ、反応焼結SiC口、反応焼結
Si3N,結合SiCハ、にρ添加ホットブレスSi3
N4二、及びB2O3添加ホットブレスSiCホについ
ても熱衝撃抵抗性、及び熱疲労抵抗性、曲げ強度につい
て測定し、本発明品との比較データーとした。これらの
結果を表2、表3に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 厚さ10〜100μのβ−SiC層と、厚さ10〜
    100μのSi_3N_4層を交互に有する、β−Si
    CとSi_3N_4の交互積層組織からなる、積層β−
    SiC−Si_3N_4系複合耐熱セラミックス。 2 炭素と珪素を主な骨格とする有機珪素高分子化合物
    を出発原料とし、厚さ10μ〜100μのシート状とし
    た後、不融化させ、この不融化シートの上に10〜10
    0μの厚みの珪素粉末の層を設けて2層にする第一工程
    、第一工程によつて得られた2層シートを複数組重ね合
    わせて、該不融化された有機珪素高分子化合物の層と、
    珪素粉末の層とが交互に積層した構造物とする第二工程
    、第二工程によつて得られた該交互積層構造物を、窒化
    雰囲気中で1200〜1800℃の範囲に加熱焼成する
    ことを特徴とする積層β−SiC−Si_3N_4系複
    合セラミックスの製造方法。
JP2501880A 1980-02-28 1980-02-28 積層SiC−Si↓3N↓4系複合耐熱セラミックスとその製造方法 Expired JPS6058027B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6342236U (ja) * 1986-09-08 1988-03-19

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JPS6342236U (ja) * 1986-09-08 1988-03-19

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