JPS6057335B2 - 内視鏡の体腔内誘導装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内視鏡等における可撓管を体腔内に挿入するに
おいて、可撓管の先端に自走行機構を備えた駆動装置を
取付けることによつて該管を牽引下に挿入するようにな
した装置に関し、特に、この種挿入装置の装着下におけ
る可撓管先端の方向操作性の劣下を防ぎ得る装置に関す
る。

内視鏡あるいは胃カメラなどの体腔内の被検部の観察及
び写真撮影などを行う装置では、先端に光学装置を備え
た可撓性の細管を体腔口部から被検部位に向けて挿入し
、該部位に達した先端の光学装置を腔内の囲周に向けて
患部の捕捉を行ないながら観察がなされる。

このような可撓管の挿入並びに先端の向き変え操作にお
いて、従来は可撓管の挿入端を把りながらの押し込みに
よる挿入操作がなされ、又、可撓管の手許操作部を捻じ
り及び１組などによる先端湾曲操作とこの捻じり操作と
の併用によつて先端の向き変え操作を行なつていた。

ところで、可撓管の挿入時における押圧挿入操作は、可
撓管の侵入が進むに連れて腔内壁と可撓管壁との摺接抵
抗が大きくなり、挿入作業が困難になると共に湾曲した
腔内壁などの特に摺接圧の大きな部分に発券が生じ、時
には内壁穿孔などの事故が起る危険性さえある。

このような押圧挿入による危険性を防ぐには、挿入され
る可撓管を牽引状態下で管腔内侵入を計り得るならば効
果的である。

そこで、この目的のために、可撓管の挿入先端に外部操
作によつて制御し得る自走行の駆動装置を附設すること
が考えられる。然るに、この駆動装置としては螺入侵入
又は駆動輪による侵入のいづれの場合においても、それ
等の駆動部が腔内壁に必要圧でもつて圧接されていなけ
ればならない。

その結果、駆動機構などの機械的構成部を内蔵して比較
的嵩張るこの種駆動装置が、可撓管の先端部に腔内壁と
圧接した状態で装着されていると、被検部探査のための
先端部の向きの交換操作が極めて困難となる。そこで、
本発明は可撓管の管腔内挿入に極めて有効に働く牽引用
の駆動装置を挿入先端に配置するにおいて、先端の湾曲
操作の支障とならないような挿入装置を提供する。

以下、図示の実施例に付いて詳述する。

第１図は本発明装置の一実施例を示す縦断側面図、第２
図はその外観を示す側面図で、観察光学系の対物レンズ
１及びその光学繊維束２等の内視鏡構成部分を内蔵する
可撓管３の先端部４に、軸受け部５により回動自在に略
樽形状の装置筐体６を取付けてある。

該筐体６にはその回動自在の向きと直交する向きに回動
自在な駆動輪７を軸８によつて軸支した状態で、所定間
隔を持つて数個横列配置してある。そして、この駆動輪
７はその外周を丸形形状の歯列で構成したウォームホイ
ル状になしてあり、更に外周の一部は前記筐体６の外壁
から僅かに露出している。一方、前記可撓管３にはその
手許操作部側に別設した回転駆動装置に接続されるフレ
キシブルワイヤー９を内蔵せしめ、その先端を先端部４
の外壁の一部から外方に臨かせた小歯車１０に連結して
ある。

該小歯車１０は前記筐体６の内周に形成された環状溝に
配置され先端部４の外周で自由に回転する中継環１１の
内周歯列を噛合せしめてあり、且つ、該中継環１１の外
周に穿設したウォームギヤーを前記各駆動輪７に夫々噛
合せしめてある。このような構成よりなる本発明装置に
よれば、これを内視鏡の可撓管３の先端部４に取付けて
、−手許操作部の回動駆動装置を始動することによりフ
レキシブルワイヤー９を介して小歯車１０及び中継環１
１の連緊下に、各駆動輪７が回動する状態にある。

そこで、この先端部４を管腔口部に口部拡張器；具との
併用下に挿入し、回動駆動装置を作動させると、装置筐
体６が腔内壁に接してその自由回動に幾分の抵抗がある
状態で、小歯車１０は各駆動輪７を回動駆動する。

この駆動輪７の回動で可撓管３を牽引しながら３腔内を
侵入して行き、先端部が意図する所定位置まで達した際
に、その回動駆動を停止させた。

そして、挿入停止状態での先端部４の向き変え操作する
際に、引紐（図示せず）による偏倚操作と共に手許操作
部でもつて可撓管３を捻じると、その先端部４は装置筐
体６及びその駆動輪７が腔内壁に圧接した状態でその自
由回動を阻止されているが、駆動輪７のウォームホィー
ル歯列がこれと噛合した中継環１１のウォームギヤー歯
列上で滑るので、該先端部４は比較的自由に前記手許操
作部における捻り操作に応じて回動する。その結・果、
先端部４をその基部の可撓管３の湾曲と捻り回動との組
み合せによつて腔内壁の囲周の全てに向けることが容易
に可能である。尚、体腔内の観察等が終了後、可撓管を
体腔内から脱出させる際には、回転駆動装置を挿入時と
は逆回転させながら引き出すことにより、患者に苦痛を
与えることがない。

このように、本発明装置は管腔内に挿入する可撓管の先
端近傍に附設することによつて、可撓管を牽引しながら
管腔内に引き込むので、従来の押圧挿入時における譜不
都合を良く解消して、安全にして効果的な可撓管挿入を
行うことが出来る。

そして、本発明装置では、特に、駆動作用部の筐体を可
撓管に対して回動自在に装着してあるので、駆動停止下
において可撓管先端の捻り動作を容易に行うことが出来
て、可撓管先端の向きの変更を自由に行うことが出来て
、牽引駆動を行うにもかかわらず可撓管先端部分の操作
性の劣下を防ぎ得る等、その効果が実用に供して極めて
優れたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一実施例を示す縦断側面図、第２
図はその外観図である。 ３・・・・・・可撓管、４・・・・・・先端部、６・・
・・・・装置筐体（外部部材）、７・・・・・・駆動輪
（走行駆動部材）、９・・・・・フレキシブルワイヤー
、１０・・・・・・小歯車、１１・・・・・・中継環。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内視鏡において、略樽形状の外部部材の中心に設け
   られた貫通穴に、体腔内に挿入される可撓管の先端部を
   回動自在に配置し、前記貫通穴の一部に該貫通穴より大
   きい径の環状溝を形成して、外周にウォームギヤーが形
   成され外部操作により回転駆動される中継環を前記環状
   溝に配置し、且つ前記外部部材内に前記可撓管の軸と直
   交する複数の軸を設け、該軸の夫々に丸形形状の歯列で
   構成された外周が前記ウォームギヤーと噛合する走行駆
   動部材を軸支して、該走行駆動部材の外周の一部を前記
   外部部材の外壁より露出させたことを特徴とする内視鏡
   の体腔内誘導装置。