JPS6054246B2 - Cr↓2O↓3含有酸化物混合物の溶融取出し方法 - Google Patents

Cr↓2O↓3含有酸化物混合物の溶融取出し方法

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JPS6054246B2
JPS6054246B2 JP14520877A JP14520877A JPS6054246B2 JP S6054246 B2 JPS6054246 B2 JP S6054246B2 JP 14520877 A JP14520877 A JP 14520877A JP 14520877 A JP14520877 A JP 14520877A JP S6054246 B2 JPS6054246 B2 JP S6054246B2
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oxide
additive
refractory metal
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cr2o3
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、モリブデン、タングステン、レニウム、タン
タル、オスミウム、イリジウムまたはこれらの合金から
なる群から選んだ耐火性金属で作つた材料を少くともそ
の一部分とする電気炉の前記耐火性金属材料がCr。
03によつて酸化的劣化を受けるのを減少させまたは防
止した、Cr2O3含有酸化物混合物の溶融取出し方法
に関するものてある。
耐火性の無機酸化物、主に二酸化珪素またはアルミナを
溶融するのに、長年にわたつて電気的溶融に耐性のある
炉が使われてきた。
これらの溶融Jした酸化物を引き伸ばしたり、吹くこと
によつて、熱絶縁物質として使うことのできる細い繊維
を作ることができる。これらの繊維のうち比較的低い融
点を持つものは一般に「ガラス繊維」と呼ばれ、また比
較的高い融点を持つものは「耐火繊ク維」と呼ばれてい
る。ガラス繊維は家屋や事務所のビル等の熱絶縁物質と
して、また耐火繊維は炉、かまあるいは同様の装置の熱
絶縁物質として使われている。これらの種種の型の繊維
の融点は1000゜Fから3300′Fあるいはそれ以
上(約540℃から約1815℃あるいはそれ以上)の
範囲にわたつている。一般に、ガラス繊維と呼ばれてい
るものと、耐火繊維と呼ばれているものを区別する絶対
的な境界線というものはないが、普通には後者は約12
00゜F(650℃)以上の温度で使用することを意図
しているものをさすと考えられている。一般にこのよう
な酸化物を溶融するのに使う電気炉は中央に排出口を備
えたボール型をしている。通常排出口の周囲に3つある
いはそれ以上の電極が配置されている。溶融するべき耐
火性酸化物は、通常は粉あるいは粒状であり、排出口と
電極とを覆うようにボール型の炉の中に入れられる。高
温の炎を使つて運転を開始し、酸化物の初期溶融物の池
を作つた後は電流が電極と酸化物溶融体との間を流れ、
酸化物の抵抗発熱を起こし、順番に酸化物の溶融を続け
る。酸化物は溶融すると、耐火性金属排出口を通つて下
方に配置されている繊維製造装置へと排出される。その
間に酸化物の粉の形態をとつた原材料は連続的に炉に加
えられ、順番に溶融されて繊維化される。このようにし
て溶融した酸化物の生成とその後の繊維の生成とは連続
的に行われる。この溶融と繊維化の操作は、一度開始さ
れるとしばしは数日間または数週間または数か月にわた
つて続けられる。このことは、電極が前記の期間中、充
分に作動しなくてはならないことを意味している。何故
なら、一旦溶融操作が始められた後は、炉の運転を停止
しないかぎり電極を取り替えたり修理する機会がない.
ことが多いからである。炉の運転を続けながら電極を取
り替えることが出来るようになつている炉であつても、
このような取り替えは危険でありかつ経費がかかる。同
様に、排出口を運転期間中、その形あるいは.寸法が実
質的に不変でなくてはならない。
何故なら、繊維化する装置に流れこむ酸化物溶融体の流
れはこの排出口によつて調節されるからである。排出口
は、溶融した酸化物の予定量が綿密に調整されて、炉の
下方に位置している繊維化装置へと−排出されるように
設計された、特定の注意深く計画された直径を持つよう
に作られている。形成される繊維の量と、特に質とは酸
化物溶融体が炉から排出口を通つて繊維化装置に流れる
時の流動速度に直接的に関係している。流動速度の調節
は排出口と協働している針状の流れ調節装置によつて行
われ、排出口を通つて流れる酸化物の量を調節している
。この排出口が劣化すると実質的に拡大されもはや1二
ードルバルブョと協働して排出口を通る酸化物溶融体の
流れを調節することは出来なくなる。こうなると繊維化
装置は過剰の酸化物溶融体により本質的に1氾濫ョされ
てしまい、もはや満足できる繊維を作るように機能でき
なくな)つてしまう。排出口の劣化は電極の劣化よりも
作業に対して及ぼす影響が大きい。何故ならば場合によ
つては電極を動かすことができそして(または)電流の
強さを調整することによつてある程度まで電極の劣化を
償うことができるからである。門しかしながら固定され
ている排出口の方は排出口の耐火性金属が失われ排出口
の直径が大きくなつてしまつてもそれを償うようにたや
すく調整するとはできない。前記したように過去におい
て電気炉は、主とし・て二酸化珪素とソーダの混合物か
らなる1ガラスョ溶融物や、主として二酸化珪素とアル
ミナからなる1耐火ョ溶融物を製造するのに首尾よく使
用されてきた。
しばしば少量の他の酸化物、例えばチタン、ジルコニウ
ム、鉄等の酸化物が特に低温の1ガラス繊維ョと共に存
在する。これまでこれらの物質のうちのどれかがはなは
だしく有害な効果を電気炉の運転に対して及ぼすという
ことは観察されていない。しかしながらここ何年間か二
酸化珪素とアルミナと約10%までのCr2O3を含有
した耐火酸化物繊維が種種の用途に使われるようになつ
た。
これらの繊維が約2700゜F(1480℃)までの温
度において熱絶縁物として非常に有効であることがわか
つている。このようなCr2O3含有繊維の代表的なも
のとしてはCERACHROMEの商標でJOhns−
r!4anvi11e社から発売され米國特許第344
9137号明細書に記載されているものが挙げられる。
初期にはCr2O3含有酸化物溶融体はカーボンアーク
炉の中で繊維化する為に作られていた。
他の酸化物溶融体において耐火性金属電極電気炉が成功
したので、このような炉をCr2O3含有溶融物を作る
のにも使おうとする試みがなされた。しかしながら、C
r2O3を約0.5〜1鍾量%あるいはそれ以上を含む
溶融物を電気炉中て使用すると、耐火性電極と耐火性排
出口が急速に劣化し、すり減つてしまうことが発見され
た。いくつかの例においては、他の溶融物を使うのであ
れば数か月は役に立つ電極と排出口が、Cr2O3の存
在下では急速に劣化され、およそ数時間あるいは数日で
炉の運転を停止しなくてはならなかつた。本発明以前に
なされた、耐火性金属電極と排出口を備えた電気炉でC
r2O3含有酸化物を溶融しようという凡ての試みは、
電極を排出口の急速な劣化という結果に終わり、全体と
して不成功であると考えられた。それ故、本発明の目的
は耐火性金属電極と排出口(例えばモリブデン製の)を
備えた電気炉中でCr2O3含有酸化混合物を、(排出
口と電極成分の可使寿命を満足できる程に保ちながら)
溶融することを可能にする方法を提供することである。
従つて、本発明はモリブデン、タングステン、レニウム
、タンタル、オスミウムおよびイリジウムおよびこれら
の合金から成る群から選んだ耐火性金属て作つた材料を
少くともその1部分とする電気炉によりCr2O3を含
む酸化物混合物を溶融し取出すにあたり、CrO2およ
びCrO3によつて酸化されて前記耐火性金属の酸化物
よりも酸素1モル当りの生成自由エネルギーが小さい酸
化物を作ることができ、CrO2およびCrO3よりも
酸素1モル当りの生成自由エネルギーが小さい炭素質材
料を添加物として、ここで実際に前記添加物が耐火性金
属の酸化に優先して自ら酸化され、前記高次クロム酸化
物をCr2O3に還元するよう作用しそして自ら前記耐
火性金属に対して不活性な酸化物を形成するように、前
記混合物中のCr2O3の重量に対して25〜50重量
%の反応量で、前記酸化物混合物に加える ことを特徴とする、電気炉耐火性金属材料のCr2O3
による酸化劣化を低下させまたは防止した、Cr2O3
含有酸化物混合物の溶融取出し方法を提供するものであ
る。
本発明は、次の驚くべき事実の発見に基づくものである
すなわち耐火酸化物溶融体中で通常見出される他の酸化
物と異なり、酸化クロム(Cr2O3、クロム原子価3
)は通常酸化物溶融体の表面で接触している空気の存在
下で酸化されて二酸化クロム(CrO7、クロム原子価
4)および三酸化クロム(CrO3、クロム原子価6)
を生成する。
CrO2およびCrO3はひき続いて耐火性金属電極と
排出口と接触し、耐火性金属により還元されてCr2O
3に戻り、耐火性金属は酸化される。耐火性金属酸化物
は酸化物溶融体内に流入するから、炉の耐火金属成分は
劣化し、すり減つてしまう。クロム酸化物の酸化/還元
の機構とその結果として起こるCr2O3含有溶融物存
在下での耐火性金属排出口および電極の酸化との発見は
、そのような劣化を防こうとする本発明の方法を直接的
に導き出した。
本発明の方法は酸化混合物のほかに、多価クロム酸化物
と反応して酸素1モル当りの生成自由エネルギーが耐火
性金属の酸化物よりも小さい。すなわち耐火金属(例え
ばモリブデン)電極または排水口によつて還元されるこ
とのない酸化物を1種またはそれ以上形成する添加物を
炉に供給することからなつている。このようにして形成
された添加物の酸化物は高次クロム酸化物よりも生成自
由エネルギーが小さくなくてはならない。すなわち、こ
の添加物は形成されたCrO.またはCrO3がモリブ
デン成分を功撃する前にCrO2またはCrO3と反応
してこれらを還元するものでなくてはならない。この添
加物は単体状態であるか、あるいはその酸素でない方の
成分元素がその最大原子価よりも小さい原子価を持つ状
態にある酸化物でなくてはならない。特にふさわしい炭
素質材料添加物としては粉状の石炭が挙げられる。炉の
効率をも考慮して決定される添加物の反応量は存在する
Cr2O3の重量に対して25〜5鍾量%である。第1
図および第2図は温度の変化に従つて、クロム、モリブ
デン、タングステン、ケイ素、アルミニウムおよび炭素
の種種の酸化物の酸素1モル当りの生成自由エネルギー
がどのように変化するかを示したグラフである。
第1図は耐火繊維用の炉の、また第2図はガラス繊維用
の炉の代表的な作業温度範囲を示している。本発明は酸
化クロム含有酸化物をその内部で溶融する電気炉中の耐
火性金属、(例えばモリブデン)電極および排出口の劣
化の機構の発見に基づいている。
すなわちCr2O3が予期されていなかつたそして究極
的には溶融物中に流入する耐火性金属酸化物の生成をひ
き起こす酸化/還元反応系を開始することの発見に基づ
いている。この発見は、この一連の反応が起ころうとす
る傾向を除去あるいは実質的に減らそうとする本発明の
方法を導き出した。従つて本発明を最もよく理解する為
には起こつていることが発見された酸化/還元反応系に
ついてまず考えてみなくてはならない。この反応系を説
明する為、前記米國特許第3449137号明細書に記
載された型の混合物およびモリブデン成分を持つ電気炉
に関して記載を行なう。この型の耐火繊維溶融物のうち
で代表的な組成物としては二酸化珪素40〜6轍量%、
アルミナ35〜55重量%および酸化クロム(三二酸化
物または酸化第ニクロム、Cr2O3)1〜8重量%の
ものが挙げられる。前記米國特許にも記載されているが
、先行技術はほぼ等量のアルミナと二酸化珪素からなる
混合物からなるアルミノ珪酸塩繊維から成つている。こ
れらの繊維は現在でも広く利用されており、モリブデン
電極または排出口を過度に劣化させるという重大な問題
を起こすことなく、電気炉中で容易に溶融される。成分
としてCr2O3が加えられた場合にのみこの問題は起
きるのである。Cr2O3により引き起こされる劣化の
機構の発見の一部として、次のような事実が明らかにな
つた。すなわちアルミナおよび二酸化珪素は、これら酸
化物中のケイ素およびアルミニウムがそれぞれ自身の最
大原子価状態にあつて、それ故それ以上高次に酸化され
ることが出来ないので、本質的にモリブデン金属に対し
て不活性である。しかしながらCr2O3はこれとは非
常に異なつた状態にあ.る。第1図および第2図を参考
にすると酸化クロムに関する問題が最も良く理解できる
第1図および第2図は、本発明において興味のある数種
の酸化物について酸素1モル当りの生成自由エネルギ.
一の温度変化をプロットしたものである。(各図の酸化
物曲線は全く同じものであり、2種の電気炉運転の運転
範囲の表示が異なるだけである。)ある一定の温度にお
いて金属Mの酸化物の生成自由エネルギーが金属Xの酸
化物よりも小さい場合・(すなわち負価がより大きいあ
るいはグラフのより下方にある場合)には、金属M.5
X金属酸化物とを接触させると金属■は酸化され、そし
てx金属酸化物は還元されることになる。そこで第1図
および第2図を見ると、モリブデン酸化物はどちらもそ
の生成自由エネルギーがCrO3の生成自由エネルギー
よりも小さく(低く)なつている。従つて金属モリブデ
ンとCrO3とを接触させればモリブデンの酸化および
CrO3のCr2O3への還元が起ることになる。逆に
、金属Mの酸化物の生成自由エネルギーが金属xの酸化
物の生成自由エネルギーよりも大きい(すなわち負価が
より小さいかあるいはグラフ・上でより上方にある)場
合には、X金属酸化物は金属Mに対して不活性であり、
金属Mの酸化は起らない。
そこで第1図および第2図を見ると、モリブデン酸化物
の生成自由エネルギーはCr2O3の生成自由エネルギ
ーよりも大きく(高く)なつている。従つてCr2O3
と金属モリブデンとを接触させても金属モリブデンの酸
化は起らないことになる。第1図および第2図は本発明
の発見の驚ろくべき性質を明確に示すものである。
この種の公知のグラフから、アルミナおよび二酸化珪素
の曲線はモリブデン酸化物の曲線よりも下方にあり、従
つてこのことはアルミナおよび二酸化珪素が金属モリブ
デンに対して不活性であることを示していることは知ら
れていた。前記したとおり、これらの酸化物が炉のモリ
ブデン電極および排出口に対して実際に不活性であるこ
とは経験的に見出されていたものである。同様に、公知
の同じグラフはCr2O3もまたモリブデン酸化物曲線
の下方にあることを示しており、従つてCr2O3もモ
リブデンに対して不活性でなければならないことを明確
に示している。しかしながら、前記のとおり、Cr2O
3が溶融体に加えるとモリブデン成分の劣化が早くなつ
てしまうことがわかつていた。Cr2O3が空気との接
触によつてより高次の原子価形例えばCrO3(この曲
線は酸化モリブデンの曲線より上方にある)に酸化され
ていくことは本発明の驚ろくべき発見であり、この発見
が本発明方法を導びいたのである。従つて本発明方法は
、Cr2O3がCrO2またはCrO3に酸化される機
会を最小限におさえ、そして形成される前記高次クロム
酸化物が耐火性金属炉の電極および(または)排出口と
接触することができるようになる前にそれら高次酸化物
をCr2O3に還元する働きをする成分(または添加物
)を、Cr2O3を含有する耐火酸化物溶融体中に配合
することから成る。
本明細書においては今まで問題を平易にするために、主
にモリブデン金属成分について述べてきた。
しかしながら、本発明はモリブデン成分を使用した炉だ
けに限定されるものではない。タングステンおよびタン
タル金属およびタングステンとモリブデンとの合金を含
めたその他の材料が電気炉中に使われており、またその
使用が提案されてきた。従つてその他の材料とは本発明
において、『耐火性金属』と定義したものであり、これ
らは全てCr2O3が誘起する酸化的劣化の影響を受け
やすいものである。その他当業者にとつて明らかな同様
の材料例えばレニウム、オスミウム、イリジウムおよび
それらの合金あるいは前記元素(小量の他の元素を含む
合金も含まれる)は本発明の範囲内に含まれる。(『耐
火物』として分類されることもある白金およびロジウム
のような材料はそれらの融点が炉内で溶融している酸化
物の融点より低いので本発明の言う「耐火性金属」の定
義の範囲内には含まれない。)前記の酸素1モル当りの
生成自由エネルギーの大小の観点のみから理論的に考え
れば、添加物成分としては多数の材料を使用することが
できる。
これらの材料は第1図および第2図と同様な公知の表や
グラフから簡単に決めることができる。代表的な表とグ
ラフはElIiOtt等のRTllermOchemi
stj′YFOrSteelmaking」第1巻(1
960jf−.)の特に第214〜215頁に見られる
そのデーターから、カルシウム、アルミニウム、チタン
、ジルコニウム、マグネシウム、セリウム、バナジウム
、ケイ素のような材料更にはクロム金属それ自身を使用
てきることが容易に決定できる。低温の酸化物溶融体に
は、マンガン、鉄、ニオブ、およびナトリウムのような
その他の材料も使用することができる。添加材料は、そ
の非酸素元素が自身の最大酸化状態よりも低い状態にあ
る酸化物であることもできる。前記材料の種種の混合物
および(または)合金も適している。しかしながら、本
発明においては添加物として炭素質材料特には炭素を使
う。
その1つの理由は、前記金属元素の場合にそれ自身が酸
化物溶融体中に従つてその後生成する繊維中に配合され
ることになる酸化物を生成するからである。これらの酸
化物は融剤として働くことができ、そしてまた繊維を断
熱材として使用する場合に繊維の温度制限に逆効果を与
えることもある。多くの場合、特に「ガラス繊維』にお
いては、繊維質断熱材は比較的低い適用温度で使用され
るので、前記添加物は臨界的意味をもたずまた温度制限
への効果を全く取るに足らないものである。しかしなが
ら、高温耐火繊維例えば前記米國特許第3449137
号明細書に記載されている繊維にとつては、断熱性繊維
の最大適用温度は非常に重要であり、繊維組成物中の他
の金属酸化物の有意量による逆効果は許すことができな
い。しかしながら、金属類とは違つて炭素は気体状の酸
化物を形成し、その気体状酸化物は繊維化ユニットに流
し込む酸化物溶融体中には決して有意量で配合されるこ
とはない。従つて、繊維化用の溶融体は、配合するよう
にした酸化物以外の酸化物によつて汚染されることも希
釈されることもない。炭素質材料特に炭素を使用するこ
とは経済性の点でも有利である。
通常、これらの材料は前記した犬部分の金属類より安価
であり、また入手しやすい。さらに、炭素質材料を使用
する有利な点は、第1図および第2図を見れば理解され
よう。
温度の上昇に伴つて生成自由エネルギーが上昇する金属
酸化物類とは異なり、一酸化炭素の生成自由エネルギー
は温度の上昇に伴つて急速に下降する。従つて温度が高
くなればなる程、炭素力Cr2O3に対して優先的に酸
化される傾向が大きくなる。電気炉中の耐火性金属電極
および排出口の酸化腐食を実質的に除去するのに必要な
添加物の化学量論量(または反応性量)は酸化物溶融体
中に存在するCr2O3の量に依存する。添加剤の量は
酸化物混合物中に存在するCr2O,の重量を基準にし
門て、通常25〜5唾量%好ましくは30〜4呼量%で
ある。電気炉は理論値どおりの完全な反応効率で運転さ
れるわけではないので、耐火性金属の劣化抑制を保証す
るためには添加物を幾分過剰に加えることが必要である
。しかしながら添加物の過剰フ量は酸化物溶融体中の他
の酸化物に対する過剰添加物材料の効果に依存する。当
業者てあれは特定の炉運転条件の組合せにおいて使用す
る添加物の最適量は簡単に決定することができる。添加
物が粉末状または顆粒状である場合(通常の場合)には
、粗い粒子であるよりも比較的微細に分割された状態で
あることが好ましい。
「粗い」と比較する「微細』な粒子の正確な寸法は添加
物の種種の型によつて変化するが、当業者は簡単に決定
することができる。好ましい炭素質添加物である粉末状
石炭の代表的な寸法は、『微細な石炭」では30メッシ
ュ(TylOrのふるい系)より大きいもの14%およ
び30メッシュより小さいもの86%であり、r粗い石
炭」では30メッシュより大きいもの63%および30
メッシュより小さいもの37%である。添加物成分は、
酸化物原料材料を炉中に入れるのと同じ方法で酸化物溶
融体に加えることができる。
通常行われる方法の1つでは、酸化物を微細な粉末状に
顆粒化し、混合し、そして溶融体表面上に粉末状の形で
連続的に散布する。同様に、添加物材料すなわち炭素質
材料を顆粒化し、酸化物粉末と混合し、そして溶融体表
面上に散布することができる。添加物材料は酸化によつ
て連続的に個渇してしまうので、新しい添加物材料を新
しい−酸化物原料材料と共に酸化物溶融体に加え続ける
必要がある。本発明方法はモリブデン電極3個とモリブ
デン排出口1個とをもつ耐火繊維電気炉で試験した。
使用した酸化物溶融体はシリカ約55重量%、アルニミ
ナ約4濾量%およびCr2O3約4重量%を含み、その
他の酸化物は約0.5重量%よりも少ない。この材料を
3600′F(1980℃)の温度て融解した。同じ型
の炉と実質的に同じ組成物とを使つて以前行なつた実験
では、電極および排出口の劣化が非常こに速かつたので
満足できる繊維形成操作が続いた時間は約4叫間よりも
少なかつた。そのような短時間では少量の繊維しか製造
できないし、またその後で全ての電極および排出口系に
完全な改装が必要であるので、前記の実験は非経済的で
ありそして全体として不満足なものであると判断した。
その後、本発明方法を試験するために、粉末状歴青炭の
形の炭素をCr2O3の重量に対して3鍾量%の量で酸
化物混合物の一部分として実験中に連・続的に加えた。
(石炭の過剰分は、その炉の効率に基づいて実際に反応
する量として36%の収量があるように計算した量で使
用した。)この実験は21E1間続けた。そして所望量
の繊維が生成された時に終了した。その後で電極と排出
口とを調べてみると、前記の対照試験での電極に比べ、
Cr2O,による劣化の受け方が実質的に少ないことが
わかつた。以上、本発明を電気炉中の耐火性金属電極お
よび(または)排出口の劣化に関して説明したが、勿論
本発明はCr2O3含有酸化物溶融体と接触することが
あり、しかもCr2O3が誘起する酸化的劣化を受けや
すい(炉中の)任意の耐火性金属成分に適用するもので
あると理解されたい。
【図面の簡単な説明】
第1図は耐火繊維炉の運転範囲における酸素1モル当り
の生成自由エネルギーと温度との関係を示す線図である

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 モリブデン、タングステン、レニウム、タンタル、
    オスミウムおよびイリジウムおよびこれらの合金から成
    る群から選んだ耐火性金属で作つた材料を少くともその
    1部分とする電気炉によりCr_2O_3を含む酸化物
    混合物を溶融し取出すにあたり、CrO_2およびCr
    O_3によつて酸化されて前記耐火性金属の酸化物より
    も酸素1モル当りの生成自由エネルギーが小さい酸化物
    を作ることができ、CrO_2およびCrO_3よりも
    酸素1モル当りの生成自由エネルギーが小さい炭素質材
    料を添加物として、ここで実際に前記添加物が耐火性金
    属に優先して自ら酸化され、前記高次クロム酸化物をC
    r_2O_3に還元するように作用しそして自ら前記耐
    火性金属に対して不活性な酸化物を形成するように、前
    記混合物中のCr_2O_3の重量に対して25〜50
    重量%の反応量で、前記酸化物混合物に加えることを特
    徴とする、電気炉耐火性金属材料のCr_2O_3によ
    る酸化劣化を低下させまたは防止した、Cr_2O_3
    含有酸化物混合物の溶融取出し方法。 2 添加物の反応量を混合物中のCr_2O_3の重量
    に対して30〜40%とすることを特徴とする、前項1
    に記載の方法。 3 添加物として単一元素の状態にあるものあるいはそ
    の酸素でない方の成分元素がその最大原子価よりも小さ
    い原子価をもつ状態にある酸化物を使うことを特徴とす
    る、前項1に記載の方法。 4 添加物として単体状態の炭素を含むものを使うこと
    を特徴とする、前項3に記載の方法。 5 炭素質材料として石炭を使うことを特徴とする、前
    項4に記載の方法。
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Cited By (1)

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