JPS6052743B2 - カルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

カルボン酸誘導体の製造方法

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JPS6052743B2
JPS6052743B2 JP10599778A JP10599778A JPS6052743B2 JP S6052743 B2 JPS6052743 B2 JP S6052743B2 JP 10599778 A JP10599778 A JP 10599778A JP 10599778 A JP10599778 A JP 10599778A JP S6052743 B2 JPS6052743 B2 JP S6052743B2
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imidazolidinone
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alkyl
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健 日色
英樹 桜井
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Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
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Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アルカリ触媒の存在下において芳香族メチル
化合物または複素環式メチル化合物(以5下メチル化合
物と略称する)と酸素を反応させて芳香族カルボン酸ま
たは複素環式カルボン酸(以下カルボン酸誘導体と略称
する)を製造する方法に関するものである。
カルボン酸誘導体は有機化合物合成中間体として工業的
に極めて有用な化合物であり、その安価な製造方法の確
立が望まれている。
従来、芳香族カルボン酸を得るには、芳香族メチル化合
物を金属酸化物、あるいは含酸素雰囲気下、金属触媒を
用いて酸化する方法が一般的によく用いられる方法であ
る。
しかしながら、金属酸化物を用いる反応では金属を含む
大量の排液が生成して処理に大きな労力を要すること、
金属触媒を用(/.)る反応では特別な技術を必要とす
ることなどの欠点がある。また、含酸素雰囲気下、アル
カリ触媒を用いた極性溶媒中の反応でも目的物が得られ
ている。
溶媒として、ヘキサメチルホスホリックトリアミド(H
MPA)を用いる方法(J.Org.Chem.?35
20(1965))、ジフェニルスルホキシドを用いる
方法(Chem.Indll3l6(1964))、ジ
メチルホルムアミド(DMF′)を用いる方法(J.O
rg.ChemN遥、410(1963))などが知ら
れている。しかしながらHMPAは毒性が高いこと、D
rMF′は強アルカリに不安定であること、ジフェニル
スルホキシドは反応性が低いなどの欠点があり、工業的
製法としてはいずれも不満足なものである。本発明者ら
は上記従来技術の問題点を解消し、カルボン酸誘導体を
工業的に高収率で得る方法について種々研究し、本発明
を完成するに至つた。
ずなわち、本発明は特定アルキルー2−イミダゾリジノ
ン化合物を溶媒として用い、アルカリ触媒の存在下にメ
チル化合物と酸素を反応させて、カルボン酸誘導体を得
る方法を提供するものである。本発明方法に従つて、メ
チル化合物、アルカリ触媒およびアルキルー2−イミダ
ゾリジノン化合物の混合系中に、酸素を導入してO℃な
いし220.℃、好ましくは10℃ないし150℃の温
度で攪拌しながら反応させると、カルボン酸誘導体が収
率よく得られる。
この時カルボン酸誘導体はアルカリ金属塩として存在す
る。反応後水を加えて触媒を溶解し、クロロホルムを用
いて未反応原料、およ−びアルキルー2−イミダゾリジ
ノン化合物を抽出する。水層を鉱酸で中和して水をエバ
ポレートし、アルコールを加えて不溶分を口過して除く
。このようにして得られたアルコール溶液より再結晶を
行い、カルボン酸誘導体が得られる。また本発明方法に
おいて、反応後アルカリ触媒と等モルの直鎖低級アルキ
ルハライドを加えて50℃ないし130℃、好ましくは
8(代)ないし11(代)の温度で攪拌しながら反応さ
せ、カルボン酸誘導体をカルボン酸誘導体アルキルエス
テルとしてもよい。
エステル化終了後水を加えて無機塩を溶解し、溶媒でカ
ルボン酸エステルを抽出する。このようにして得られた
抽出液を蒸留すれば、カルボ″ン酸誘導体のアルキルエ
ステルが得られる。本発明方法の出発物質として用いら
れるメチル化合物は式(1)(ただし式中、環Aは、ピ
リジン環、ベンゼン環、およびナフタレン環より選ばれ
る。
)で示される化合物である。これらのメチル化合物の代
表的なものとしては、たとえばα−ピコリン、β−ピコ
リン、γ−ピコリン、トルエン、α−メチルナフタレン
、β−メチルナフタレンなどがあげられる。本発明方法
で用いられるアルカリ触媒は、アルカリ金属アルコキシ
ドから選ばれ、たとえばナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウムーt−ブトキシド、およびカ
リウムエトキシドなどがあげられる。
これらのアルカリ触媒は、原料のメチル化合物に対し1
ないし10モル当量、好ましくは1ないし3モル当量用
いられる。本発明方法によつて得られるカルボン酸誘導
体は、一般式()(ただし式中、環Aは前記規定に同じ
であり、Xは水素原子またはアルカリ金属原子を表わす
)で示される化合物である。これらのカルボン酸誘導体
の代表的なものとしては、たとえば、ニコチン酸、イソ
ニコチン酸、安息香酸、また直接エステル化を行つて取
り出した場合にはニコチン酸−n−ブチル、イソニコチ
ン酸−n−ブチル、安息香酸−n−ブチルなどがある。
本発明方法において、溶媒として用いられるアルキルー
2−イミダゾリジノン化合物は一般式()で示される化
合物である。
(式中R1えよびR2は、それぞれ同一または相異なる
炭素数1ないし3のアルキル基であり、R3は水素原子
またはメチル基である。
)本発明方法において溶媒として用いられる好ま化いア
ルキルー2−イミダゾリジノン化合物は、たとえば1,
3−ジメチルー2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチ
ルー2−イミダゾリジノン、1,3ージイソプロピルー
2−イミダゾリジノン、および1,3,4−トリメチル
ー2−イミダゾリジノンなどから選ばれた1種または2
種以上の混合物を、原料のメチル化合物に対し重量比で
5ないし5@用いる。
本発明方法においてエステルを生成させる直鎖低級アル
キルハライドは炭素数2ないし6の直鎖アルキル基を有
するもので、ハロゲン原子は塩素または臭素である。
これらの主なものをあげると、たとえば、n−ブチルク
ロリド、n−アミルクロリド、エチルプロミド、n−プ
ロピルプロミド、n−ブチルプロミドなどであり、アル
カリ触媒に対して1ないし3モル当量、好ましくは1な
いし1.5モル当量用いる。本発明方法と従来法を比較
するとき、たとえばDMF中でγ−ピコリンを酸素雰囲
気下、過剰モル当量のカリウムーt−ブトキシドを用い
て室温で3紛間反応させると、本発明方法では85%収
率でイソニコチン酸が得られるのに対し、目的物が80
%収率で得られる。
しかしながらDMFはアルカリに不安定であり、分解生
成物であるジメチルアミンが多量に生成し、加熱や長期
間を要する反応には使用できない。本発明方法で溶媒に
用いられるアルキルー2−イミダゾリジノン化合物はア
ルカリに安定で反応後容易に回収することができる。ま
た本発明方法では、反応後アルキルハライドで直接エス
テル化を行い、目的物をより容易に単離することもでき
る。本発明方法が優れている理由は必ずしも明らかでは
ないが、溶媒として用られる一般式()のアルキルー2
−イミダゾリジノン化合物が極性非プロトン溶媒であつ
て、アルカリが活性化され出発物質であるメチル化合物
のメチル基より水素原子を引き抜き、生成するアニオン
が酸素と反応してカルボキシル基に変化するものと考え
られる。
しかしながら一般の極性非プロトン溶媒、たとえばジメ
チルホルムアミド(DMF)はアルカリに不安定であり
、ジメチルスルホキシド(DMSO)はアルカリと酸素
て二酸化イオウと炭酸ガスに分解され、本発明のような
反応に用いるのは不適当である。
またヘキサメチルホスホリックトリアミド(HMPA)
は毒性を有するため工業的に使用できない。以下実施例
について本発明を詳細に説明する。
実施例1酸素ガスホルダーからフラスコ底部に至るガス
導入管、還流冷却器、滴下ロードおよび磁気攪拌機を備
えた100m1の三ツロフラスコ中にカリウムーt−ブ
トキシド4.49gと1,3−ジメチルー2−イミダゾ
リジノン20m1を入れ、酸素ガスでフラスコ中の空気
を置換した。室温で攪拌しながら滴下ロードより1.8
6gのγ−ピコリンを5m1の1,3−ジメチルー2−
イミダゾリジノンに溶解した混合液を加え、酸素ガスを
送入しながら室温で30分間攪拌を続けた。ついで60
m1の冷水を反応液に加え、クロロホルム25mLで5
回抽出して未反応物と1,3−ジメチルー2−イミダゾ
リジノンを除・いた。水溶液に△塩酸を加えて中和し、
水をエバポレートして残留物をエチルアルコールに溶解
し不溶分を口過した。得られたアルコール溶液を濃縮冷
却し、析出した結晶を口過して乾燥し白色の結晶2.0
9fを得た。収率は85%であつた。この・ものはIr
分析で標品のイソニコチン酸に一致し、融点は312〜
316℃であつた。実施例2 実施例1において、反応終了後フラスコ内を窒素ガスで
置換し、滴下ロードより5.48f(1)n−ブ)チル
プロミドを加え油浴で80〜(社)℃で3時間攪拌を続
けた。
反応後60m1の冷水を加えエーテル60m1で抽出し
た。この抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後蒸留
を行なつたところ、沸点120〜123℃/21I!R
Hfで無色透明の液体のイソニコチン酸ブチル2.22
′を得た。収率は62%で、生成物はIrおよびNmr
で目的物であることが確認された。Nmr(δ,CCl
4);1.02(T,3H),1.7(M,4H)、4
.40(T,2H)、7.90(M,2H)、8.86
(M,2H)、1r(Cm−1、液膜);3025,2
950,1728,1287実施例3 実施例2に準じ、β−ピコリン1.86f1カリウムー
t−ブトキシド4.49f11,3−ジメチルー2−イ
ミダゾリジノン25m1を用いて、70〜8(代)で1
時間反応し、さらにn−ブチルプロミド5.48yを加
えて反応を行い、ニコチン酸ブチル1.97yを得た。
収率は55%で生成物のNmrおよびIrは次のとおり
であつた。Nmr(δ,CCl4);1.00(T,3
l()、1.2〜1.9−(M,4H)、4.34(T
,2H)、7.4(M,lH)、8.3(M,lH)、
8,8(M,lH)、9.2(M,lH)Ir(Cm−
1,液膜);2990,1733,1591,1280
実施例4実施例2に準じ、トルエン1.84y1カリウ
ムーt−ブトキシド4.49V11,3−ジメチルー2
ーイミダゾリジノン25m1を用いて90〜100℃で
24時間反応し、さらにn−ブチルプロミド5.48y
を加えて反応を行い、安息香酸ブチル0.57Vを得た
収率は16%で生成物のNmrおよびIrは次の通りで
あつた。Nmr(δ,CCl4);1.00(T,3H
)、1.6(M,4H),4.33(T,2H)、7.
59(M,3H)、8.1(M,2H)Ir(Cm−1
,液膜);3050,2970,1720,1273,
710。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I )〔ただし式
    中、環Aは、ピリジン環、ベンゼン環、およびナフタレ
    ン環より選ばれる。 〕で示されるメチル化合物を、酸素雰囲気下、溶媒中ア
    ルカリ触媒の存在下で反応させて、一般式(II)▲数式
    、化学式、表等があります▼(II)〔ただし式中、環A
    は上記規定に同じであり、Xは水素原子またはアルカリ
    金属原子を表わす。 〕で示されるカルボン酸誘導体を製造するに際し、溶媒
    として一般式(III)▲数式、化学式、表等があります
    ▼(III)〔ただし、式中R_1およびR_2は、それ
    ぞれ同一または相異なる炭素数1ないし3のアルキル基
    であり、R_3は水素原子またはメチル基である。 〕で示されるアルキル−2−イミダゾリジノン化合物を
    用いることを特徴とするカルボン酸誘導体の製造方法。
    2 アルキル−2−イミダゾリジノン化合物が、1,3
    −ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル
    −2−イミダゾリジノン、1,3−ジイソプロピル−2
    −イミダゾリジノン、および1,3,4−トリメチル−
    2−イミダゾリジノンから選ばれる少なくとも1種であ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 アルカリ触媒がアルカリ金属アルコキシドである特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 4 アルカリ金属アルコキシドが、ナトリウムメトキシ
    ド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド
    、およびカリウムエトキシドから選ばれる特許請求の範
    囲第3項記載の方法。 5 反応が0℃ないし220℃の温度で行われる特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 6 アルカリ触媒が一般式( I )のメチル化合物に対
    して1ないし10モル当量の割合で用いられる特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
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