JPS6049383B2 - 停電記憶機能付き電子カウンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はバックアップ用電池を内蔵した電子カウンタに
関する。

従来の電子カウンタのバックアップ機能は、その電子カ
ウンタが用いられている制御装置全体のバックアップ機
能に負つていたから、場合により電子カウンタの計数値
が消滅し、若しくは撹乱される欠点があつた。

またバックアップ用電池を内蔵したものであつても、す
べての回路へ電源供給するものは、大容量の電池を用い
なければ長時間バックアップできない欠点があつた。本
発明の目的は、独自のバックアップ用電池を内蔵し、計
数内容を保存するためバックアップを必要とする計数回
路の停電時における計数禁止状態のタイミングを制御し
、小容量の電池で可及的長時間バックアップを維持する
ことのできる電子カウンタを提供することにある。

本発明は、電源電圧に応じた電圧信号を積分するダイオ
ード付積分回路と、このダイオード付積分回路の出力に
応じてＨレベルとＬレベルの２値・状態に交互に反転す
るスイッチング要素とを備え、このスイッチング要素に
より、電源がオフするときには電池バックアップされた
計数回路の計数データを利用する回路への電源供給が停
止する以前に上記計数回路の計数機能を禁止し、電源が
フオンするときには上記回路への電源供給が開始した後
に上記計数回路の計数機能の禁止を解除することを特徴
とする。

以下、本発明の実施例を説明する。

第１図に本発明実施例の回路図を示す。

計数回５路１５は、その計数内容が停電時に消滅するの
を防止するために、後述するよに、電池バツクアツプさ
れる。表示回路等からなる制御回路１６は、計数回路１
５の計数データを利用して所要の制御動作を行なう。こ
の制御動作は、停電時に停止しても差しつかえがないの
で、制御回路１６は電池バックアップを必要としない。
商用交流電源１１から、変圧器１２、整流、平滑回路１
３、定圧電源回路１４及びスイッチング用トランジスタ
Ｔ１のエミッタ、コレクタ電極を経て、バックアップを
要しない回路である制御回路１６への電源■Ｃ．Ｄが供
給される。

また、定電圧電源回路１４の出力点ｄからダイオードＤ
１を経てコンデンサＣ１を充電し、コンデンサＣ１の端
子ｅ点からバックアップを要する回路である計数回路１
５への電源ＶＭが供給される。バックアップ用電池１７
はダイオードＤ２を介してｅ点に接続されており、停電
になると自動的にダイオードＤ２が導通して電源電圧Ｖ
Ｍのみが継続して供給される。停電検出回路１８は主と
してツェナーダイオードｚからなり、ａ点の電位は電源
オンと同時に次第に立上り、電源オフと同時に次第に立
下る。

この停電検出回路１８の出力は次のシユミツト回路１９
でさらに波形整形され、トランジスタＴ２を介して上記
スイッチングトランジスタＴ１を開閉制御する。トラン
ジスタＴ２のベース回路にはコンデンサＣ，抵抗Ｒ３か
ら成る積分回路２２が設けてあり、シユミツト回路１９
の出力に対するトランジスタＴ１のコレクタｂ点の出力
は、立上り立下りとも一定の遅れを伴う。シユミツト回
路１９の出力は更にダイオード付積分回路２０とシユミ
ツト回路２１を経て計数禁止信号ｃをつくつている。こ
のダイオード付積分回路２０は入力信号の立上り時はダ
イオードＤ５が非導通となりその時定数はＣ２Ｒ２と大
きく、入力信号の立下り時はダイオードＤ５が導通する
から、Ｒ１？Ｒ２に選んでお；けばその時定数はＣ２Ｒ
ｌと小さくなる。計数禁止信号ｃは計数内容の変更消滅
に関する信号、例えば、計数人力パルス信号及び計数内
容のリセット信号をダイオードＤ３，Ｄ４により強制的
にＬレベルにする。
２通常、停電の際には、順序として先ず計数回路の
計数を禁止してからこの計数回路の計数データを利用す
る制御回路の動作を停止しないと、計数回路の計数内容
と制御回路の制御動作が対応せず、停電が回復したとき
に制御回路の誤動作が生じる。また、停電が回復したと
きに、先ず制御回路の動作を可能にしてから計数回路の
計数を開始しないと、同様に計数内容と制御動作が対応
せず、制御回路の誤動作が生じる。第２図に各部の電圧
波形を示す。

電源がオンになると、ａ点の電位が上昇するがこれが例
えば９０％まで立上つたときシユミツト回路１９が作動
してＨレベルに転じ、それから時定数Ｃ３Ｒ３で定まる
時間ら遅延してｂ点の電位は立上る。また時定数Ｃ２Ｒ
２で定まる時間Ｔ２遅延してｃ点の電位が立上る。Ｃ３
Ｒ３くＣ２Ｒ２に設定しておけばｂ点よりもｃ点が遅れ
て立上ることになる。これとは逆に電源がオフになると
きは、ａ点の電位が下降しはじめ７て例えば８０％にな
るとシユミツト回路１９がＨレベルからＬレベルに反転
し、それから時間ＴＪ延してｂ点の電位が立下るが、Ｃ
２Ｒｌ〈Ｃ３Ｒ３に設定しておけば、ｃ点の電位はｂ点
よりも早く、Ｔ４の遅延だけで立下ることになる。なお
、バツクアツノプを要する回路へ供給される電源■９は
自動的にバックアップに切換るため常時オン状態にある
。従つて、停電になると、まず計数回路１５に対する入
力信号が禁止されたのち各部への電源供給が断たれ、電
源が回復すると各部への電源供給がなされたのちに計数
回路１５に対する入力信号の禁止が解除される。第３図
に本発明の他の実施例を示す。

第１図と同一部分には同一番号を付して説明を省略する
。第一の停電検出回路３１は、電源電圧ＶＭを抵抗Ｒ１
とＲ２で分割した基準値ｇと、ダイオードＤ５付き積分
回路３２の出力電圧信ｈを比較し、ｈがｇよりも低いと
き出力１はＨレベル、ｈがｇよりも高いとき出力１はＬ
レベルとなる。出力１がＬレベルのときスイッチングト
ランジスタＴ１がオンとなりｂ点に電源が供給される。
積分回路３２の時定数はｆ点の立上り時にはダイオード
Ｄ５が導通するから小さく、ｆ点の立上り時にはダイオ
ードＤ５が非導通となつてＣ２Ｒ３となる。第二の停電
検出回路３３は、電源電圧ＶＭを抵抗Ｒ４Ｄ．（５Ｒ５
で分割した基準値ｊと、ダイオードＤ６付き積分回路３
４の出力電圧ｋを比較し、ｋがｊよりも低いとき出力ｅ
はＬレベル、ｋがｊよりも高いとき出力ＣはＨレベルと
なる。積分定数３４の時定数はｆ点の立上り時にはダイ
オードＤ６が非導通であつてＣ３Ｒ６となり、ｆ点の立
下り時にはダイオードＤ６が導通して小さくなる。従つ
て、ｆ点の立上り時には第一の停電検出回路３１が３３
よりも早く反転し、ｆ点の立下り時には第二の停電検出
回路３３が３１よりも早く反転する。本発明によれば、
独自のバックアップ機能を内蔵しているので計数内容が
破壊されるおそれがなく、しかも、バックアップを要す
る回路のみに電池から電源供給されるので小容量の電池
で長時間のバックアップを維持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の回路図、第２図は第１図実施例
の作用説明図、第３図は本発明の他の実施例の回路図で
ある。 １１・・・・・商用交流電源、１５・・・・・計数回路
、１６・・・・・・制御回路、１７・・・・・・バック
アップ用電池、２０，３２，３４・・・・・・ダイオー
ド付積分回路、２１・・・・・ウユミツト回路、３１，
３３・・・・・・停電検出回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 表示回路等電池バックアップを必要としない回路に
   計数データを与え、かつ停電時に計数データを保持する
   ために電池バックアップされた計数回路を備えてなる停
   電記憶機能付き電子カウンタにおいて、電源電圧に応じ
   た電圧信号を積分する第１の積分定数が可変の積分回路
   と、第２の積分定数が可変の積分回路を具備し上記第１
   の積分回路の出力によりスイッチング要素を制御して上
   記表示回路等に電源電圧を供給し、第２の積分回路の出
   力で制御された被計数データを上記カウンタに供給し、
   電源がオフするときには上記電池バックアップを必要と
   しない回路への電源供給が停止する以前に上記計数回路
   の計数機能を禁止し、電源がオンするときには上記電池
   バックアップを必要としない回路への電源供給が開始し
   た後に上記計数回路の計数機能の禁止を解除するように
   上記第１および第２の積分回路の積分定数を選定したこ
   とを特徴とする停電記憶機能付き電子カウンタ。