JPS604845Y2 - 台車利用の搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は台車利用の搬送装置、特に被搬送物が台車より
前後に突出する長尺物（例えば自動車ボデー）であって
も支障なくストレージできるように、台車の前後に連結
杆により連結されたトロリーを配設し、前記トロリーを
プッシャー付き駆動トロリーで推進させるようにした台
車利用の搬送装置に関するものである。

従来のこの種の装置では、前後のトロリーと台車の前後
両端とが台車走行面上において斜めの連結杆により連結
されており、台車は前部トロリーに引きずられて走行す
るのであるから、特にカーブ経路等においては台車の走
行経路が不安定になる。

従って台車の走行経路を規制するための、例えば、断面
溝形のガイドレールが必要となる。

一方、台車の車輪は追従走行性を良行ならしめるために
自在車輪（キャスター）が用いられるが、カーブ経路走
行時やストレ一時にその自在車輪が溝形ガイドレールの
立上り壁部に乗り上げたり、立上り壁部とこぜり合った
りする欠点がある。

本考案は上記のような欠点のない搬送装置を提供するも
のであって、以下その一実施例を添付の例示図に基づい
て説明する。

第１図乃至第３図において、１は被搬送物２を支持する
荷支持部３と前後左右４箇所に自在車輪４とを備えた搬
送台車であり、前後２箇所の左右自在車輪４間中央位置
の真下には、横側方ヘコの字形に屈曲した支持部材５と
垂直軸杆６とから成る上下方向の連結手段７，８を介し
て夫々トロリー９．１０が連結されている。

１１は前方トロリー９のさらに前方に配置した先頭トロ
リーであり、１２は後方トロリー１０のさらに後方に配
置した後尾トロリーである。

これら４つのトロリー９〜１２は、搬走台車走行面１３
下に配設された左右一対のガイドレール１４に嵌合する
水平軸ローラー１５〜１８と、ガイドレール１４間に嵌
合する振れ止め用垂直軸ローラー１９〜２２とを備えて
いる。

前記連結手段７，８の垂直軸杆６は、搬走台車走行面１
３に形成されたスリット２３を上下に貫通している。

２４．２５は連結杆であって、前方連結手段７の垂直軸
杆６と先頭トロリー１１、及び後方連結手段８の垂直軸
杆６と後尾トロリー１２を、夫々前後両端に上下左右の
相対揺動を許す自在接手２６．２７及び２８．２９を介
して連結するもので、搬走台車走行面１３下においてガ
イドレール１４と平行に位置している。

前記先頭トロＩＪ−１１には、上下揺動自在の被動爪３
０が軸支され、後尾トロＩＪ−１２には後続先頭トロリ
ー停止用操作片３１が突設されている。

３２はプッシャー３３を備えた駆動トロリーであって、
ガイドレール１４の下側でこのガイドレール１４にそっ
て配設された左右一対のガイドレール３４に移動可能に
支持され、駆動チェノ３５に連結されている。

尚、搬走台車走行面１３には、自在車輪４が転動するフ
ラットレール３６が面一に配設されている。

駆動トロリー３２が駆動チェノ３５によって矢印３７方
向に移動せしめられる事により、プッシャー３３が先頭
トロリー１１の被動爪３０に自動的に係合し、この先頭
）口ＩＪ−１１、連結杆２４、及び前方連結手段７を介
して搬送台車１が同方向に推進せしめられる。

このとき搬送台車１の移動方向は、前後一対のトロリー
９，１０がガイドレール１４に嵌合しているので、トロ
リー９〜１２の移動経路方向に正確に規制される。

ストレージラインにおいては、その先端位置においてて
１台の搬送台車１を、出退自在のストッパーにより被動
爪３０をプッシャー３３から離脱させて所定位置に停止
させる事により、後続の搬送台車１は、その被動爪３０
が先行停止搬送台車１における後尾トロリー１２の操作
片３１によって自動的にプッシャー３３から離脱せしめ
られて停止する。

そして先頭トロリー１１と後尾トロリー１２とが当接し
て前後両搬送台車１が一定距離以内に近づくのを阻止す
るため、搬送台車１から前後に突出する被搬送物２どう
じが衝突する事のない状態でストレージできる。

尚、連結杆２４，２５を連結手段７，８に連結したが、
トロリー９，１０に連結しても良い。

又、搬送台車１とトロリー９．１０との連結方法は種々
考えられるが、例えば第４図に示すように、垂直軸杆６
を支持部材５に対して上下移動可能に嵌合すると共に支
持部材５を上下から挾むストッパー３９．４０を垂直軸
杆６に上下位置変更固定自在に嵌合する等して、搬送台
車１とトロリー９．１０との上下間隔を変更調整し得る
ように構成すれば、自在車輪４やトロリー９，１０の水
平軸ローラー１５．１６に生じる摩耗にバラツキがあっ
ても、前記上下間隔の調整により搬送台車１及びトロリ
ー９，１０を円滑に走行させ得る。

又、トロＩＪ−９，１０と搬送台車１との間に、水平横
軸３８の周りの相対揺動自在部４１を設けておく事もで
きる。

さらに自在車輪４の接地位置が、横から見てトロリー９
，１０の前後の水平軸ローラー１５．１６間中央位置真
上に位置するように構成すれば、搬送台車１の走行経路
中にバーチカルカーブがある場合に好都合である。

本考案の搬送装置は以上のように実施し使用し得るもの
であって、搬送台車の移動経路が前後２箇所に連結した
一対のトロリー９，１０とガイドレール１４とによって
正確に規制されており、搬送台車の車輪を溝形ガイドレ
ール等の特別なガイドレールで案内しなくとも、搬送台
車をして如何なる経路部においても左右に振れさせる事
なく安全良好に走行させ得るのである。

従従って又、カーブ経路部やストレージ時等において、
搬送台車の自在車輪が溝形ガイドレールの立上り壁部上
に乗り“上げたりこぜり合ったりする恐れは全くなく、
円滑に走行させ得る。

さらに先頭トロリーは、搬走台車走行面下の連結杆を介
して搬送台車を走行面と平行な方向に牽引し得るので、
駆動トロリーの推進力を有効に発揮させて搬送台車を円
滑強力に推進させ得る。

そして前後のトロリーと搬送台車とを連結する連結杆が
走行面下に位置するので、搬送台車案内用に走行面から
突出する部分をもつ特別なガイドレールを設ける必要が
ない事と相俟って、搬送台車周辺の走行面上を活用し易
く、作業性も向上する。

又、本考案によれば、搬送台車の前後２箇所がその真下
に位置するトロリー９，１０を介してトロリーガイドレ
ール１４に係合せしめられている事になり、ストレージ
時等において後続搬送台車の先頭トロリーが後尾トロリ
ーに衝突したときのショックで搬送台車が浮き上がって
荷崩れが生じたり、自在車輪４の向きが不都合な方向に
動いたりするような恐れもない。

又、第１図に示すようにトロリー９（又はトロリー１０
）に、ガイドレール１４．３４間の間隔がせばめられて
いる後押し区間においてプッシャー３３と係合する後押
し用ドッグ４２を設ける事もできる。

尚、走行面１３に形成されるガイドスリット２３をカバ
ーする必要がある場合には、第３図仮想線で示すように
ガイドスリット２３をカバーする片持ち倒立り形のカバ
ープレート４３を配設し、このカバープレート４３の遊
側辺から下向きにカーテンブラシ４４を連設し、このカ
ーテンブラシ４４を押し倒し乍ら支持部材５の下側水平
部５ａが移動するように構成すれば良い。

勿論、このような必要のない場合には、支持部材５は垂
直な棒状のものを使用する事ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案−実施例を示す全体の一部切欠側面図、
第２図は搬送台車と前後に連結されたトロＩＪ−とを示
す平面図、第３図は全体の縦断背面図、第４図は変形例
を示す要部の側面図である。 １・・・・・・搬送台車、４・・・・・・自在車輪、７
，８・・・・・・連結手段、９，１０・・・・・・トロ
リー、１１・・・・・・被動爪付き先頭トロリー、１２
・・・・・・後続先頭トロリー停止用操作片付き後尾ト
ロリー、１４．３４・・・・・・ガイドレール、２４，
２５・・・・・・連結杆、２６〜２９・・・・・・自在
接手、３２・・・・・・プッシャー付き駆動トロリー、
３５・・・・・・駆動チェノ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 搬走台者の前後２箇所と、この搬走台車走行面下に配設
   したトロリーガイドレールに前記２箇所の夫々真下位置
   において嵌合する前後一対のトロリーとを、上下方向の
   連結手段で連結し、前方トロリー又は、前方連結手段に
   は、さらにその前方位置において前記ガイドレールに嵌
   合する被動爪付き先頭トロリーを、搬走台車走行面下に
   おいて連結杆により連結し、後方トロリー又は後方連結
   手段には、さらにその後方位置において前記ガイドレー
   ルに嵌合する後続先頭トロリー停止用操作片付き後尾ト
   ロリーを、搬走台車走行面下において連結杆により連結
   し、前記トロリーガイドレールには、前記被動爪を介し
   て先頭トロリーを推進させるプッシャー付き駆動トロリ
   ーの走行経路を並設して成る台車利用の搬送装置。