JPS6046999B2 - ミシン用間歇縫い装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、間歇的に縫うことができるミシン用間歇縫い
装置に関する。

小物の縫製品ａを作る場合に、該縫製品ａが複数とれる
大きな布地ｂを用い、該布地をを連続して縫合後裁断ｃ
して単一の縫製品ａを完成させる手法が特に工業的縫製
分野において利用されている（第５図参照）。

しかるに、その種の手法においては、裁断部ｃ、すなわ
ち裁断された縫製品の両端部は裁断されたのち単一の縫
製品ａ（７）縫ιルろとなる場合が多い。

そのため、従来、それら裁断部ｄの縫合を裁断後、手作
業にて解く必要があつた。

本発明はかかる従来の不具合に鑑み、前記裁断部に相当
する箇所をあらかじめ目飛びさせて縫合できるミシン用
間歇縫い装置を提供することを目的とする。

以下、本発明の構成を実施例について図面を参照して説
明する。

第１図において、ミシン針１、１を保持するホルダー２
は車軸３に連結され、該車軸３の上下動によつて前記ミ
シン針１、１は上下動される。

針板４の下方には、ルーパー５が水平軸６に連結して設
けられ、該水平軸６は１対の軸承７によつて軸承されて
いる。前記ルーパー５は回動手段（図示省略）によつて
ミシン本体の後方より前方へ向けて回動運動をなし、い
わゆる縦ルーパー型のミシンを構成している。そして、
前記ミシン針１、１とルーパー５とは公知の協働動作（
例えは実公昭５８−４４３９３号参照）によつて、針糸
８とルーパー糸９とて布地１６（第２図参照）を縫合す
るようになされている。図中１４は押え金、１５は送り
歯を示す。方、前記ミシン針１、１が下死点よりやや上
昇した際に針糸８がたるんで形成される輪１０に対して
エアーを吹付け、輪１０をルーパー５の軌道フより離脱
せしめる吹付手段が設けられている。

該吹付手段は、例えば吹付ノズル１１、コンプレッサー
１２、制御部１３とて構成される。吹付ノズル１１は、
輪１０が形成される側からエアーを吹付けて輪１０の形
成を強制的に阻止さクせるノズルで、平面からみて（第
２図参照）ルーパー５の上死点における軌道方向を基準
にして時計回りに角度θを有する位置に設けられる。

角度θは００乃至１８０補が好ましく、さらに好ましく
は角度θが３０８〜６００の箇所に設けるとよい。また
、吹付ノズル１１は、複数のミシン針１，１に対して１
つのノズルを設けてもよいが、好ましくは１本のミシン
針１に対して１つのノズルを設けるのがよい。コンプレ
ッサー１２は、制御部１３から出力される作動信号Ｓ１
を受けて作動するものであり、通常使用される汎用コン
プレッサーでよい。制御部１３は、前記コンプレッサー
１２の作動条件（エアー吹付圧力、エアー吹付間隔）を
制御するブ七ツクである。ところで、前記エアー吹付圧
力は、吹付ノズル１１の径及び吹付ノズル１１の設置位
置に対応して決定される圧力で、例えば１Ｔｒ１：Ｉｒ
Ｌの吹付ノズル１１を輪１０から約１５ＴＷＬの距離を
おき、しかも前記角度θが４５らの位置に設ける場合に
は、当該吹付圧力として５気圧程度が好ましい。

また、前記エアー吹付間隔は被縫合物の形状に応じて決
定され、前記輪１０が形成された瞬時にのみエアーを吹
付けるようにしてもよいが、好ましくは縫合しない領域
では連続的に吹付けるのがよい。

また、そのエアー吹付間隔を示す情報はあらかじめ初期
設定して制御部１３に入力される。第３図Ａ，Ｂは、前
記吹付手段が作動していない縫合状態を示す。ミシン針
１が下死点よりやや上昇して、針糸８がたるんで形成さ
れた輪１０にルーパー５の剣先１７が交差している。

第４図Ａ，Ｂは縫合しない状態を示す。

ミシン針およびルーパー５の位置関係は第３図の縫合状
態と同じであり、吹付手段によつてエアーを吹付けてい
る。前記輪１０は吹付ノズル１１より吹付けられるエア
ーによつて吹付ノズル１１とは反対側に吹き押されて、
ルーパー５の軌道から離脱しルーパー５の剣先１２は針
糸８そは交差せす縫合しない状態となる。前記縫合状態
（第３図）と縫合しない状態（第４図）を切り換えるに
は、例えば、ミシン駆動モータ（図示省略）の１回転に
対応してカウンター（図示省略）を作動させ、該カウン
ターの値を示す制御信号Ｓ２を前記制御部１３に送り、
制御部１３では制御信号Ｓ２が、あらかじめ初期設定さ
れた値になるとコンプレッサー１２に作動信号Ｓ１を送
る。

そして、該作動信号Ｓ１を受けたコンプレッサー１２の
作動によつて吹付ノズル１１よりエアーを吹き付けるよ
うに構成する。あるいは布地の送り量を作動信号Ｓ１と
する。なお、本発明に係るミシン用間歇縫い装置は上述
した縦ルーパー型ミシンに設けた場合に限らず”横ルー
パー型ミシン及び本縫型ミシンにも設けることができ、
横ルーパー型ミシンに応用するときにも、ルーパー５及
びミシン針１と吹付ノズル１１との位置関係は、縦ルー
パーの場合と同様である。

又、本縫型ミシンの場合はルーパーの替りに釜の剣先部
分が本発明でいうルーパーとなる。本発明は、ミシン針
が下死点よりやや上昇した際に針糸によつて形成される
輪に対してエアーを吹付け、輪をルーパーの軌道から離
脱せしめる吹付手段を備えているので、該吹付手段によ
つて工”アーを吹付けるだけで縫合状態から縫合しない
状態へ容易に移行できて間歇縫いが可能で、特に工業的
縫製ミシン分野において、量産性が高い極めて便宜な装
置であり、またミシン針の上下動、ルーパーの往復動に
関係する機構に改変を加えるものでないので、安価にし
かも簡単に装置できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のミシン用間歇縫い装置の実施例を示す
斜視図、第２図はミシン針と吹付ノズルとルーパーとの
位置関係を概略して示す平面図、第３図Ａ，Ｂは、縫合
状態におけるミシン針とルーパーとの関係を示し、第３
図Ａは同側面図、第３図Ｂは同正面図、第４図Ａ，Ｂは
縫合しない状態におけるミシン針とルーパーとの関係を
示し、第４図Ａは同側面図、第４図Ｂは同正面図、第５
図は従来例を説明するための布地を示す斜視図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ミシン針を上下動させる手段と、ルーパーを回動さ
   せる手段とを有し、前記ミシン針が下死点よりやや上昇
   した際に、針糸がたるんで輪が形成され、該輪に前記ル
   ーパーの剣先が交差して、該剣先で輪をすくうことで縫
   むようになされたミシンにおいて、前記輪に対してエア
   ーを吹付け、輪をルーパーの軌道から離脱せしめる吹付
   手段を備えたことを特徴とするミシン用間歇縫い装置。