JPS6043490B2 - 杭打工法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は地中に杭打を行なう方法に関するものである
。

従来のこの種方法としてはコンクリートまたは鋼よりな
る杭を重力によるドロップハンマまたはデイゼルハンマ
で地中に打ち込む方法が最も普通であるが、このような
方法は杭をハンマで打ち込むときの騒音、振動等による
公害を伴うのみならず地盤が堅いときまたは杭の打込深
度が深い場合等においては打込みに対する地盤の抵抗が
極度に大となり或程度以上深い打込みは実際上不可能で
あつた。 本発明はこのような不利を解消し打込時の騒
音、振動等が極めて少なく、しかも従来の上記のような
方法に比し格段に深い深度まで容易に杭の打込を可能な
らしめた杭打工法を提供することをその目的とするもの
である。

図面は本発明方法を実施する装置の一例を示すもので
、第１図および第２図において、１はドリルパイプで、
゛このドリルパイプは多数の鋼管１、、１０、１０、１
０・・・・・・ｌｎを継足してなるものである。２はド
リルパイプ１の下端に取付けた回転型掘削具で、この掘
削具は下端を開放した管体３と、この管体の下端に取付
けた放射状の掘削刃４と、攪拌羽根５、６と、管体３の
下端開口を開閉する弁板７とよりなるものである。

８はドリルパイプ１の下端の鋼管１、の外周に取付けた
例えば鉛よりなるウェイト、９は鋼管よりなるスタンド
パイプ、１０はこのスタンドパイプの上面に取付けた架
台、１１はこの架台上に設けたロータリーテーブル、１
２はドリルパイプ１の上端に取付けたケリーバで、この
ケリーバは上記ロータリーテーブル１１に取付けられる
。

１３はロータリーテーブル１１を回転せしめる油圧モー
タ、１４はこの油圧モータのパワーユニット、１５はケ
リーバ１２の上端に取付けたスイベルジヨイント、１６
はこのスイベルジヨイント１５、ケリーバ１２、ドリル
バイブ１、掘削具２、ウェイト８等を吊持する吊金具、
１７は作泥剤のミキサーをかねた貯蔵槽、１８はこの貯
蔵槽内の作泥剤をバイブ１９、ホース２０、スイベルジ
ヨイント１５およびケリーバ１２を介してドリルバイブ
１内に圧入するポンプである。

次に第３図において２１は例えば鋼管よりなる杭、２２
は杭打用クローラクレーン、２゜３はこのクローラクレ
ーンに取付けた支持棒、２４はこの支持棒のステー、２
５は支持棒２３に取付けたハンマ案内棒、２６はこの案
内棒に案内されて上下に移動するジーゼルハンマで、こ
のハンマは上記鋼管杭２１の上端に載置される。この図
面に示す装置により本発明工法を実施するには第１図に
おいてオイルモータ１３によリターンテーブル１１を回
転せしめるとドリルバイブ１が掘削具２およびウェイト
８と共に回転してこの掘削具により地盤Ｇ中に杭打込用
の竪坑２７を掘削する。

このときポンプ１８を回転せしめると、作泥剤貯蔵槽１
７内の作泥剤例えばベントナイト、ＣＭＣがバイブ１９
、ホース２０、スイベルジヨイント１５、ケリーバ１２
をへてドリルバイブ１内に圧入されてこの作泥剤の圧力
により弁板７が自動的に開いて竪坑２７内にこの作泥剤
が導入され、この作泥剤と竪坑２７内の掘削土砂とが掘
削具２の攪拌羽根５，６の回転により十分に攪拌されて
この竪坑２７内に地山と殆んど密度の異ならない比較的
粘度の低い泥土が溜まりこの泥土の土圧により竪坑２７
内周壁の崩壊を阻止しながらこの泥土内において掘削具
２が回転を続けて地盤Ｇに竪坑２７の掘削を続行する。
このようにして竪坑２７が第３図に示すように地盤Ｇの
支持層Ｇ″に到達したらこの竪坑２７内からドリルバイ
ブ１、掘削具２、ウェイト８等を引き上げると共に架台
１０、ケリーバ１２、ターンテーブル１１、オイルモー
タ１３、スイベルジヨイント１５、吊金具１６等を取除
き、この竪坑２７内に上記のように泥土を充したままの
状態でこの竪坑２７の径よりやや小径の鋼管杭２１を例
えばデイゼルハンマ２６により軽く打込むか又は、この
ハンマの自重、押込ジャッキ等により圧入し然る後第４
図および第５図に示すようにこの鋼管杭２１内に、下端
に攪拌翼２８を取付けた管体２９を建込みこの管体２９
内に硬化剤槽３０からポンプ１８によりバイブ１９、ホ
ース２０、スイベルジヨイント１５、ケリーバ１２をへ
て硬化剤を圧入してこの管体２９の下端開口から噴射せ
しめ、これと同時に上記攪拌翼２８を油圧モータ１３に
よりロータリーテーブル１１および管体２９を介して回
転せしめて上記硬化剤と鋼管杭２１内に溜つている泥土
とを攪拌混合して硬化させこれにより上記鋼管杭２１に
底詰め、すなわち鋼管体２１内の底部の泥土を硬化させ
るものである。本発明方法は下記のようなすぐれた効果
をもつものである。

（１）攪拌羽根を有する回転型掘削具を取付けたドリル
バイブの下端から作泥剤を噴出せしめながらこのドリル
バイブを上記掘削具と共に回転せしめて地中に杭打込用
竪坑を掘削するのでこの攪拌羽根の回転により掘削土砂
と作泥剤とを十分に攪拌混合して低粘度の泥土とするこ
とができ、従つて上記竪坑内に挿入される管状杭のこの
泥土による支持力が極めて小となると共にこの竪坑の内
周面と上記管状杭の外周面との間の摩擦も著しく軽減さ
れるので、この管状杭をハンマの自重又は小さな衝撃力
により大なる騒音または振動を伴なうことなく極めて容
易に地中に打込み又は圧入することができる。

（２）掘削具として放射状の掘削刃をもつ回転型掘削具
を使用するのでこの掘削具の径を大とすることにより大
口径の杭打込用竪坑を掘削することが可能となり、従つ
て大径杭の杭打作業を行なうことができる。

（３）掘削具を取付けたドリルバイブの先端にウェイト
を取付けたのでこの掘削具により杭打込用竪坑を掘削す
るときこのドリルバイブが彎曲するようなおそれはない
。

（４）杭打込用竪坑の掘削時にこの竪坑内に常に地ノ
山と殆んど密度の異ならない低粘度の泥土が充されてい
るのでこの掘削作業時に泥土の側圧により竪坑の内周壁
の崩壊を有効に防ぐことができる。

（５）杭打込用竪坑内に充される泥土は掘削土砂と作泥
剤との混合物よりなる粘度の低い泥土であるからこの泥
土の存在により回転型掘削具の回転が阻害されるおそれ
もない。

（６）杭打込用竪坑の掘削時にこの掘削土砂を外部に排
出しないので、この掘削土砂を処理するための工費を全
く必要としないのみならずこの掘削土砂のために公害を
生ずるおそれもない。

（７）杭を杭打込用竪坑内に支持せしめるのに従来のよ
うに凝集材のようなものを全く使用しないので、それだ
け工費および使用材料を少なくすることができる。（８
）杭打込用竪坑内に打込み又は圧入された管状杭内に溜
つている泥土を硬化剤で硬化させてこの管状杭の底詰を
行なうので、これによりこの管状杭の機械的強度を大と
することかできる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図および第３図は本発明杭打工法を実施す
る装置の一例の略図、第４図および第５図は本発明工法
により打ち込んだ管状杭の底詰めを行なう装置の略図で
ある。 ４・・・・・・放射状の掘削刃、５，６・・・・・・攪
拌羽根、２・・・・・・回転型掘削具、８・・・・・・
ウェイト、１・・・・・・ドリルバイブ、Ｇ・・・・・
・地盤、２７・・・・・・杭打込用竪坑、Ｇ″・・・・
・・支持層、２１・・・・・・管状抗。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 放射状の掘削刃と攪拌羽根とをもつ回転型掘削具と
   、ウェイトとを下端に取付けたドリルパイプをこのバイ
   プの下端開口から作泥剤を噴射せしめながら回転せしめ
   ることにより地中に杭打込用竪坑を掘削すると共にその
   掘削土砂と作泥剤とを上記掘削具の攪拌羽根の回転によ
   り攪拌混合して低粘度の泥土とし、この泥土を上記竪坑
   内に充した状態で掘削をつづけ、このようにして上記掘
   削具が地中の支持層に達したときこの掘削を停止して上
   記ドリルパイプを掘削具、ウェイトと共に取除き、然る
   後上記竪坑内にこの竪坑の径よりやや小径の管状杭を竪
   く打ち込みまたは圧入し、次にこの管状杭内に管体を建
   込み、かつこの管体を介して上記泥土内に硬化剤を圧入
   し、上記管状杭内の底部の泥土を硬化させることを特徴
   とする杭打工法。