JP3679377B2 - 地中杭の造成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、杭を地中に沈設する地中杭の造成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
地中杭を設置する場合、地中に撹拌部を形成し、この撹拌部内に杭を押し込む方式の従来の全体掘削施工技術は、次の(1)〜(4)からなる技術である。
(1)掘削ビット、アースオーガ、掘削撹拌ロッド等からなる掘削シャフトを用いて、施工地盤内に掘削液(一般に水を使用する)を注入しながら、地盤に応じた速度で正回転にて所定深度まで掘削を行い、撹拌された掘削孔を形成する。掘削液は掘削ビットの先端から吐出され、地盤の掘削抵抗を減少させるとともに孔内を泥土化し、孔壁の崩壊を防止する。所定掘削深度に達した後、掘削シャフトを正回転のまま数回昇降させる。掘削撹拌ロッドは掘削シャフトの一部として連結され、外周に撹拌羽根を突設したものである。従来の掘削撹拌ロッドは掘削シャフトと同一方向に回転する。
(2)反復昇降を行った後、所定深度の位置で、注入液を掘削液から根固め液に切り替え、根回め液を注入しながら、掘削底部に根回め球根を築造する。根回め液は、杭先端部を地盤に定着させ、先端支持力を確保することを目的としたセメントミルクである。
(3)掘削シャフトを引き上げながら杭周固定液を注入・撹拌しつつ、地盤内にソイルセメント状の撹拌部を形成する。杭周固定液は、セメントミルクであって、杭周固定液と掘削土とを撹拌混合して生成した撹拌物が、孔壁と杭周面との空間を充填し、杭周面の摩擦力及び水平抵抗力を確保することを目的とするものである。掘削シャフトを引き上げながら杭周固定液を注入し、十分撹拌混合する。杭周固定液は、水セメント比W/Cが60〜100%のセメントミルクとし、標準注入量は、掘削孔体積(杭長×掘削断面積)の20〜30%である。
(4)その後、杭(杭頭及び先端部に金具を取付た先端開放杭)を掘削孔内に自沈又は回転埋設し、その先端を所定深度位置(根固め球根位置)に到達させて設置する。杭の沈設は鉛直性を保ちながら、オーバフロー液がゆるやかに杭周から流れ出る程度の沈下速度で行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来技術では、アースオーガが螺旋状のブレードを旋回させながら地中を昇降するので、土砂はオーガブレードの表面を摺動し地層は単に螺旋面を滑っているだけで撹拌作用をほとんど受けない。また、撹拌羽根を突設した撹拌ロッドを用いたとしてもオーガ駆動装置を高速回転とすることができず、現在では40rpm程度であるため羽根による土砂の円運動による移動であって、地中に十分な撹拌部を形成することができない。従って土砂の塊等が介在し、杭周固定液の硬化体としての一軸圧縮強度が低下し、杭と杭周囲の地盤との密着性が劣り、所期の十分な支持力を期待することができないと言う問題があった。本発明はこのような問題点を解決した地中杭の造成方法及びこの方法の実施に用いる新規な掘削撹拌ロッドを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記従来技術の(3)の工程に改善を加えることによって、上記問題点を解決した。すなわち、本発明方法は、外周に突設した撹拌羽根及びスパイラルオーガを備えた掘削シャフトの軸方向中間部に、逆回転する撹拌羽根を取付け、この掘削シャフトを用いて、杭周固定液を注入しながら地中を撹拌し、地中杭を沈設すべき撹拌された掘削孔を地中に形成し、次いで、この撹拌された掘削孔内に杭を沈設することを特徴とする地中杭の造成方法である。この方法によれば、非常によく撹拌された撹拌部を地中に形成することができる。
【0005】
上記本発明方法を好適に実施することができる掘削撹拌ロッドは、撹拌羽根を取付けた逆回転部を軸に自転自在に外嵌し、該逆回転部を掘削シャフトの回転方向に対して逆回転させる遊星歯車機構を軸と前記逆回転部との間に介装し、掘削シャフトの軸方向中間部に挿入連結する連結部を軸の両端に備えた掘削撹拌ロッドである。この掘削撹拌ロッドは、掘削シャフトの上下軸と連結する軸を備え、この軸は両端に結合部を有し、掘削シャフトの回転力をそのまま伝達する。この軸に逆回転部が自転自在に外嵌保持されており、この軸と逆回転部との間に遊星歯車機構が介装され、逆回転部を掘削シャフトの回転方向に対して逆回転させる。数対の遊星歯車は、軸に取付けた歯車と、逆回転部に取付けた歯車とに噛み合っている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図3は本発明の実施例の地中杭の造成方法に係る掘削シャフト1の一例を示す側面図である。この掘削シャフト1は、下端に掘削ビット2を備え、上端にオーガマシン3を装着し、その間にスパイラルオーガ10、従来の掘削撹拌ロッド20、本発明に係る掘削撹拌ロッド30を装着したもので、例えば、地上のクローラ型三点支持式杭打機に取り付けて地中に進入させる。この掘削シャフト1の構成は一例であって、例えば、掘削シャフト1は、掘削対象地盤に応じて、掘削撹拌ロッド20やスパイラルオーガ10の一部又は全部を省略してもよい。なお、掘削ビット2は、スパイラルオーガ10と接続ピンによって連結し、先端部に掘削液、根回め液、杭周固定液等を吐出する吐出口を備えている。掘削ビット2の形状は掘削地盤の土質性状に対応したものを使用する。掘削シャフト1の外径、掘削ビット2の外径は沈設すべき杭の節部径+50mmとする。従来の掘削撹拌ロッド20は軸の外周に撹拌羽根21を突設したもので掘削シャフト1と共に回転する。
【0007】
従来技術の上記(3)の工程では、掘削ビット2の先端の吐出口より杭周固定液を注入撹拌しながら掘削シャフト1を引き上げて撹拌部を形成する。その際、杭周固定液の注入量は流量計を用いて管理し、掘削シャフト1の引き上げ速度は、地盤の緩みや孔壁の崩壊が生じないように1〜3m/分程度の速度で正回転しながら引き上げる。
【0008】
図1に本発明に用いる掘削撹拌ロッド30の側面図、図2にその平面図を示した。掘削撹拌ロッド30は、上端に雄ジョイント31、下端に雌ジョイント32を備えた軸を内蔵しており、この軸は掘削シャフト1の中間部に挿入連結して上下に回転力を伝達する。掘削撹拌ロッド30は軸に逆回転部33が外嵌しており、この逆回転部33に撹拌羽根37の取付部34が設けられている。逆回転部33は、遊星歯車機構を内蔵した歯車ケース36を介して結合部35に連結されている。
【0009】
遊星歯車機構の説明図を図4、図5に示した。図4は遊星歯車側から見た原理説明図、図5は駆動側歯車41、遊星歯車42、43、被動側歯車44の模式的斜視図である。軸38に駆動側歯車41が取付けられ、歯車ケース36内に遊星歯車42、43が内蔵され、逆回転部33側に従動側歯車44が取付けられている。図4、図5では遊星歯車42、43は一対のみ示したが、実際は複数対が装着されている。遊星歯車42、43は歯車ケース36内の取付部に軸が保持されている。
【0010】
駆動側歯車41に第1の遊星歯車42が噛み合っており、第1の遊星歯車42と第2の遊星歯車43が噛み合い、第2の遊星歯車43と従動側歯車44が噛み合っている。従って、駆動側歯車41の回転、すなわち軸37の回転は、第1の遊星歯車42と第2の遊星歯車43を介して歯車44に伝達されて、歯車41と歯車44とは互いに逆回転する。
【0011】
【実施例】
次に本発明方法について実施例を挙げて説明する。深さ4mまで粘性土、その下方が砂層でN値30程度の地層に地表から直径600mmφ、深さ8mの撹拌部を形成した。Aは本発明の実施例で、図1に示す掘削撹拌ロッド30を介装した掘削シャフトを用い、従来例Bは本発明の掘削撹拌ロッド30を装着しない従来の掘削シャフトを用いて地中に攪拌部を形成したものである。杭周固定液として杭周固定液1m3当り、高炉セメント697kg、石膏58kg、水砕スラグ755kg、減水剤11.38kg、増粘剤0.76kg、水391kgから成る液を用いた。実施例A及び比較例Bは、同様の条件で撹拌部を撹拌形成した。その直後に、撹拌部の中心に上から長さ8mの塩化ビニルパイプを攪拌部中に押し込み、撹拌部形成後材令28日経過したとき、塩化ビニルパイプを引上げて引抜き、引抜いた塩化ビニルパイプを長さ1mごとに切断してその内部のコアの圧縮強度を調べた。その結果を表1に示した。
【0012】
【表1】
Figure 0003679377
【0013】
表1は、深さ1mごとの8ヶ所の圧縮強度データである。全体的に実施例Aは比較例Bに比べて圧縮強度が大きく、特に、比較例Bでは杭底(番号8)の強度が5MPa程度であるのに対し、実施例Aでは7MPaになり、ほぼ40%の強度向上を示している。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、掘削シャフトの回転に対して逆回転する掘削撹拌ロッドを用いて杭周固定液との混合がよい撹拌部を形成し、この撹拌部内に杭を沈設するので杭周囲と地盤との密着性が優れ、支持力の大きい杭を施工することができ、掘削孔を泥土化しているため、杭の挿入が容易で、複雑な施工工程がなく、施工管理が容易である。また、完全な非打撃工法であり、低振動・低騒音であり、多様な地盤性状に適用することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の掘削撹拌ロッドの側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本発明の実施例の地中杭の造成方法に係る掘削シャフトの一例を示す側面図である。
【図4】遊星歯車機構の説明図である。
【図5】遊星歯車機構の説明図である。
【符号の説明】
1 掘削シャフト
2 掘削ビット
3 オーガマシン
10 スパイラルオーガ
20 掘削撹拌ロッド(従来の)
30 掘削撹拌ロッド(本発明に係る)
31 雄ジョイント
32 雌ジョイント
33 逆回転部
34 撹拌羽根取付部
35 結合部
36 歯車ケース
37 撹拌羽根
38 軸
41 駆動側歯車
42 第1の遊星歯車
43 第2の遊星歯車
44 従動側歯車

Claims (1)

  1. 外周に突設した撹拌羽根及びスパイラルオーガを備えた掘削シャフトの軸方向中間部に、逆回転する撹拌羽根を取付け、この掘削シャフトを用いて、杭周固定液を注入しながら地中を撹拌し、地中杭を沈設すべき撹拌された掘削孔を地中に形成し、次いでこの撹拌された掘削孔内に杭を沈設することを特徴とする地中杭の造成方法。
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