JPS6042542B2 - 磁気ヘッド支持装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、可撓性磁気ディスクの両面に磁気記録を行う
磁気ディスク記憶装置における磁気ヘッド支持装置に関
するものである。

〔発明の背景〕

第１図に従来の可撓性磁気ディスクの記憶装置における
磁気ヘッド支持装置の構造を示す。

可撓性磁気ディスク（以下磁気ディスクと称する）１は
、図示していない封筒状のジャケットにＪ収納され、図
示していないスピンドルに装着されて回転している。磁
気ヘッド支持装置は、電磁気変換を行う磁気コア（図示
せず）をスライダ２に内蔵してなる磁気ヘッドを保持し
、磁気ヘッドに磁気ディスク１の円周方向（ピッチング
方向）と半径方向（ローリング方向）に運動の自由度を
与える金属の薄板（厚さが約０．０５ＴＩｒ！ｎ）から
なるジンバルフレクシヤー４（以下ジンバルと称する）
と、ジンバル４が取付けられたアーム６（剛体の担体）
と、磁気ヘッドを磁気ディスク１の面に接触させるため
に磁気ヘッドに荷重を与えるロードスプリング３とから
構成されている。磁気ヘッドは接着等の手段を用いてジ
ンバル４に取付けられ、ジンバル４はスペーサ５を介し
てアーム６に取付けられている。二個の磁気ヘッドのス
ライダ２は、それぞれ他方のスライダをバッドの役目と
して磁気ディスク１を鋏み、変形（面のうねり）の伴な
う磁気ディスク１の面方向高さの変化に二個のスライダ
を追従させることにより、磁気ディスク１との安定な接
触状態を維持し、良好な記録、再生を行おうとするもの
てある。

しかしながら、このような構造の磁気ヘッド支持装置に
おいては、夫々の磁気ヘッドが磁気ディスク１の円周方
向および半径方向に運動の自由度を持つているため、磁
気ディスク１が変形して磁気ヘッドが半径方向に傾いた
場合、磁気ヘッドと磁気ディスク１の記録トラックとの
間に位置ずれが起こり、再生出力が低下してしまう欠点
がある。

また、磁気ディスクの回転時の変形に加へ、ロードスプ
リング３の荷重力のバラツキや、磁気ディスク１をスピ
ンドルに装着したときの歪によるうねりや、磁気ヘッド
を設定する際の高さのバラツキ等により、磁気ヘッドと
磁気ディスクの相対、高さのずれが大きくなり記録時の
効率低下、再生時の信号振幅の減少を招いている。

さらに一方の磁気ヘッドが何らかの影響で不安定となつ
た場合（例えば磁気ディスクの変形が大きくて上下動が
大きくなつた場合）に、他方の磁こ気ヘッドも不安定に
なり甚だしい場合は上下に振動してしまうという欠点が
ある。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、前述の如き従来の問題を解決するこ
とであり、磁気ヘッドと可撓性磁気デイ・スクの接触を
安定に維持することによつて、記録、再生特性を良好に
維持しようとするものである。

〔発明の概要〕

この発明の特徴とするところは、第１の磁気ヘッドを可
撓性磁気ディスクの円周方向に運動の自由度を持つ支持
機構を介して第１の担体に取付け、第２の磁気ヘッドは
可撓性磁気ディスクの半径方向と円周方向に運動の自由
度を持つ支持機構を介して第２の担体に取付けることに
ある。

〔発明の実施例〕第２図は、本発明の一実施例を示す磁
気ヘッド支持装置の側面図てある。

ノ 第２図において、第１図と同一の部品若しくは気構
には同一の符号を付してある。

可撓性磁気ディスク１（以下磁気ディスクと称する）の
両側には二個の磁気ヘッドが配置されており、磁気ヘッ
ドは、磁気ディスク１との接触面を呈するスライダ２と
、図示はしていないがスライダ２に内蔵された電磁気変
換を行うための磁気コアとから構成されている。

第２図の下側に示されて第１の磁気ヘッドは、磁気ディ
スク１の円周方向（ピッチング方向）と半径方向（ロー
リング方向）に運動の自由度を持つジンバル４に支持さ
れており、ジンバル４の背面には磁気ディスク１の半径
方向に二つのピボット８が設けられている。また、ジン
バル４の磁気ヘッドを支持している側と反対側の端部が
スペーサ５を介して剛体のアーム６（第１の担体）に取
付けられている。アーム６の端部にはストッパ７が設け
られていて、このストッパ７に前記ジンバル４のピボッ
ト８が係合している。二つのピボット８がストッパ７と
係合していることにより、第１の磁気ヘッドは磁気ディ
スクの半径方向には自由度を失なつており、円周方向の
自由度のみ持つている。さらに、第１の磁気ヘッドのデ
ィスク面方向相対高さは、磁気ヘッドがディスクの平面
にわずかに食込むように、ディスクの水平位置に対して
Δｘ（例えば０．３７ｒｒｍ程度）だけ突出して設定さ
れる。

そして第１の磁気ヘッドは、ディスク面から後退しない
ようにストッパ７によりディスクの面に垂直な方向には
固定されている。一方、第２図の上側に示される第２の
磁気ヘッドは、前述の第１の磁気ヘッドと同様に、磁気
ディスク１との接触面を呈するスライダ２と、図示はし
ていないがスライダ２に内蔵された電磁気変換を行う磁
気コアとから構成されている。そして磁気ディスク１の
円周方向と半径方向に運動の自由度を持つジンバル４に
支持されている。ジンバル４の一端は、スペーサ５を介
して剛体のアーム６（第２の担体）に取付けられており
、さらにジンバル４の背面中心部には一個のピボット９
が設けられており、このピボット９を介してロードスプ
リング３が上側の第２の磁気ヘッドに媒体面方向の荷重
を掛けている。以上のような構成の磁気ヘッド支持装置
の作用効果を以下に説明する。

上側の第２磁気ヘッドは、ロードスプリング３の作用に
よつて磁気ディスク１を下側の第１の磁気ヘッドに押し
つけている。

上側の第２の磁気ヘッドは磁気ディスクの半径方向と円
周方向に運動の自由度を持つているが、下側の第１の磁
気ヘッドは円周方向にのみ運動の自由度を持ち、半径方
向には傾かないため、磁気ディスク１が変形しても上側
と下側の磁気ヘッドはディスクの半径方向には傾かない
。従つて磁気ヘッドの電磁気変換部と磁気ディスクの記
録トラックとの位置ずれが起こらないの−で、再生出力
の低下を防止することができる。

また、土側と下側の磁気ヘッドは共に磁気ディスクの円
周方向には運動の自由度を持つているため、磁気ディス
クの進入方向に対する磁気ヘッドの姿勢角を磁気ディス
クの変形に追従させることができるため、下側の磁気ヘ
ッドに受ける圧力を一定に保つことができる。そして、
上側の第２の磁気ヘッドは磁気ディスクの半径方向にも
運動の自由度を持つているため、磁気ディスクの面に対
する磁気ヘッドの追従性は低下することがなく、磁気ヘ
ッドと磁気ディスクの接触関係を密接に維持することが
できる。さらに下側の第１の磁気ヘッドはディスクの面
に垂直な方向には固定されているので、磁気ディスクに
大きな変形があつたとしても、上下の磁気ヘッドが振動
することはない。さらに下側の第１の磁気ヘッドが磁気
ディスクの平面にわずかに食込むようにその媒体面方向
の高さが設定され、この下側の磁気ヘッドのスライダに
磁気ディスクを上側の磁気ヘッドによつて押しつけてい
るため、下側の第１の磁気ヘッドのスライダの面が磁気
ディスクが移動する際の基準面を呈し、磁気ディスクは
この基準面に押しつけられながら基準面にならつて移動
する。従つて、回転中に発生する磁気ディスクの変形や
、ロードスプリングの荷重力のバラツキ、ディスク装着
時の歪、磁気ヘッド設定時の高さのバラツキ等があつて
も、磁気ヘッドど磁気ディスクの相対高さのずれはなく
なり、記録時の効率低下、再生時の出力低下を防止する
ことができる。

なお、前述の実施例においては、下側の第１の磁気ヘッ
ドの半径方向の運動を規制する二つのピボットのジンバ
ルに設けたが、これは下側のアームに取付けられている
ストッパや、アームそのものに設けても前述同様の作用
効果を得ることができる。また、下側の第１の磁気ヘッ
ドの媒体面方向高さは、磁気ディスクの変形の程度（変
形量よりも高くするのが良い）や、磁気ヘッドと磁気デ
ィスクの摩耗寿命等によつて決定するのが良い。

次に磁気ヘッドを磁気ディスクの面に接近させるローデ
ィング機構と、磁気ヘッドを磁気ディスクの記録トラッ
クに位置決めする機構の説明を第３図、第４図を参照し
て説明する。第３図は、スライダ２が磁気ディスク１に
対してロードオン、ロードオフする機構説明図であり、
スライダ２がロードオンの状態を示す。

キャリッジ２２はシャフト２０によつて案内され、磁気
ディスク１の半径方向に移動可能である。キャリッジ２
２には、キャリッジガイド１５がネジ１９によつて取付
けられている。さらにサイド０及び１のアーム６は押え
バネ１６によつてキャリッジ２２及びキャリッジガイド
１５に押し付けられ固定されている。さらにアーム６に
モー″ルドー体成形されている板バネ１７及び押えバネ
１６はネジ１８，１９によつてキャリッジ２２に取り付
けられている。今、スライダ２が磁気ディスク１に対し
てロードオフする動作を説明すれば、ベースに固定され
，たロータリーソレノイド１０に流れているスライダ・
ロードオンのための電流が切れるとロータリーソレノイ
ド１０に内蔵されているバネカによつてソレノイドは図
示矢印の方向に回転する。

この動作に連動してシャフト１２を中心として回転すノ
るベイル１１が回転して先端でフック１３はサイド１の
アーム６の一部分であり、当然サイド１のアーム６は板
バネ１７を回転中心として持上がる。さらにサイド１の
アーム６にはツメ１４が取付いており、ツメ１４はジン
バル４を持上げさらにスライダ２はジンバル４に接着さ
れているため、スライダ２が持上がり、磁気ディスク１
とスライダ２はロードオフとなる。一方、サイド１のア
ーム６が板バネ１７を回転中心として持上がる時、カム
機構２１の作用によつてサイド０のアーム６も同様に板
バネ１７を回転中心として持上がりツメ１４の作用によ
つて磁気ディスク１とスライダ２はロードオフとなる。

次に、スライダ２が磁気ディスク１に対してロードオン
する動作は上記と逆であり、ロータリーソレノイド１０
に電流が流れるとロータリーソレノイド１０は図示矢印
と逆方向に回転する。それに供なつてベイル１１とフッ
ク１３は離れる。サイド１及び０のアーム６は押えバネ
１６の力によつてそれぞれキャリッジガイド１５及びキ
ャリッジ２２に押し付けられ、スライダ２と磁気ディス
ク１はロードオンとなる。同時にツメ１４はジンバル４
から離れ、スライダ２の自由度を妨げない。このような
ローディング機構により磁気ヘッドは磁気ディスクに対
し接触したり、磁気ディスクから離れたりするが、ロー
ドオン状態においては押えバネ１６の作用により下側の
第１の磁気ヘッドは媒体面方向位置が固定されている。

第４図は、磁気ヘッドのトラック位置決め機構，を示す
。

磁気ヘッド支持装置は２本のシャフト２０によつて案内
され、磁気ディスク１の半径方向に可動であり、さらに
スチールベルト２５にネジ２４によつて接続されている
。

スチールベルト２５は口５ーラ２３とステップモータ２
６に渡つてかけられており、今ステップモータ２６に所
定のトラック位置決め信号が流れるとステップモータ２
６が回転し所定の位置で止まる。それに供なつて磁気ヘ
ッドも移動し、所定のトラックに位置決めされるもので
ある。〔発明の効果〕 以上の説明の如く本発明によれば、下側の第１の磁気ヘ
ッドは磁気ディスクの円周方向に運動の自由度を持ち、
上側の第２の磁気ヘッドは磁気デノイスクの半径方向と
円周方向に運動の自由度を持つ構成としたため、磁気ヘ
ッドは磁気ディスクの半径方向には傾斜しないので、磁
気ヘッドの電磁気変換部ど磁気ディスクの記録トラック
との位置ずれを防止することができる。

また、上記構成により、磁気ヘッドのディスク面に対す
る追従性を良好にすることができ、さらに上側の第２の
磁気ヘッドに加える荷重力も小さくすることができる。

このように、磁気ヘッドと磁気ディスクの接触を安定に
維持することができるので、記録、再生特性を良好に維
持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の磁気ヘッド支持装置の構成を示す側面図
、第２図は本発明の一実施例による磁気ヘッド支持装置
の構成を示す側面図、第３図は磁気ヘッドのローディン
グ機構を示す側面図、第４図は磁気ヘッドの位置決め機
構を示す平面図である。 １・・・・・・可撓性磁気ディスク、２・・・・・・ス
ライダ、３１０Ｉ１口こドスプリング、４１１＊０ジン
バル、６１●・・・アーム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 可撓性磁気ディスクの両面に夫々磁気ヘッドを接触
   させる両面記録型磁気ヘッドの支持装置において、第１
   の磁気ヘッドを前記可撓性磁気ディスクの円周方向に運
   動の自由度を持つ支持機構を介して第１の担体に取付け
   、第２の磁気ヘッドは前記可撓性磁気ディスクの半径方
   向と円周方向に運動の自由度を持つ支持機構を介して第
   ２の担体に取付けたことを特徴とする磁気ヘッド支持装
   置。 ２ 可撓性磁気ディスクの半径方向と円周方向に運動の
   自由度を持つジンバルと、可撓性磁気ディスクの半径方
   向に設けた二つのピボットからなる第１の磁気ヘッド支
   持機構と、前記ジンバルと同一のジンバルと、その中心
   点支持のピボットからなる第２の磁気ヘッド支持機構を
   具備したことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   磁気ヘッド支持装置。 ３ 前記二つのピボットを前記ジンバルに設けたことを
   特徴とする特許請求の範囲第２項記載の磁気ヘッド支持
   装置。 ４ 前記二つのピボットを前記第１の担体に設けたこと
   を特徴とする特許請求の範囲第２項記載の磁気ヘッド支
   持装置。 ５ 前記第１の磁気ヘッドは、少なくとも記録、再生時
   は前記ディスクの面に垂直な方向には固定位置を持つて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項及至第４項
   いずれかに記載の磁気ヘッド支持装置。 ６ 前記第１の磁気ヘッドは、前記可撓性磁気ディスク
   の平面に食込むように高さが設定されていることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項及至第５項いずれかに記載
   の磁気ヘッド支持装置。