JPS6042399Y2 - 制御棒駆動機構保管装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、原子力発電所において制御棒駆動機構を貯蔵
保管するための制御棒駆動機構保管装置に関する。

一般に、原子力発電所においては、原子炉の反応を制御
する制御棒を駆動する制御棒駆動機構の予備品は、制御
棒駆動機構点検作業室内の制御棒駆動機構保管棚に載置
保管されている。

第１図および第２図は、従来の制御棒駆動機構・保管棚
の概略正面図および側面図であって、制御棒駆動機構点
検作業室１内には、下端部を床面１ａに固定するととも
に頂端部を内壁面１ｂに固着した傾斜状のフレーム２が
配設されている。

上記フレーム２の傾斜部分には、水平状態の制御棒駆動
機構３の両端近傍部および中間部分を支承するフック状
の受は部材４が複数段（図においては８段）にわたって
装着されており、また上記フレーム２の一側前面部には
、上記受は部材４に水平状態に保持された制御棒駆動機
構３の先端部を覆うことができる放射線しや画板５が、
上記制御棒駆動機構３の長手方向に沿って移動可能に配
設されている。

しかして、制御棒駆動機構３をそれぞれ水平状態にして
フレーム２の各段の受は部材４に載置し、放射線しや画
板５を制御棒駆動機構３の先端部を覆う位置に移動させ
ることによって、複数本の制御棒駆動機構３を保管する
ことができる。

しかしながら、このような装置においては、上記フレー
ムの番受は部材４に塔載され、上下に配列された制御棒
駆動機構３の積降しに際し、下から上に行くにしたがっ
て、制御棒駆動機構の搭載位置が作業員の足元から遠く
なると同時に位置が高くなり、取扱い作業性が悪くなる
等の不都合がある。

また制御棒駆動機構の吊り上げ装置（図示せず）と前記
内壁面１ｂとの最小距離によって、最上段の制御棒駆動
機構と上記内壁面１ｂとの距離が決定されるため、必要
以上に前記フレーム２を前記内壁面１ｂから遠ざけなけ
ればならず、保管装置の設置スペースが広くなる等の問
題点もある。

本考案はこのような点に鑑み、作業性がよく能率的にか
つ安全に制御棒駆動機構の積降しを行なうことができ、
設置スペースを少なくすることができるようにした制御
棒駆動機構保管装置を提供することを目的とする。

以下、第３図乃至第５図を参照して本考案の一実施例に
ついて説明する。

第３図および第４図において、符号１０ａは制御棒駆動
機構点検作業室１の床面１ａ上に設置されたベースであ
って、そのベース１０上には前後左右４本の柱１１．１
１，１１．１１が立設され、各左右の柱１１，１１は上
下方向に所定間隔をもって配設された複数本の横梁１２
，１２・・・によって互いに連結され、また上記各横梁
１２，１・２・・・は前後の横梁同志が互いに複数本の
粱１３゜１３によってそれぞれ連結され、これらの柱、
複数の横梁、粱等により制御棒駆動機構保管用フレーム
１４が構成されている。

そして、上記フレーム１４の表裏両面部における上記各
横梁１２間に制御棒駆動機構収容空所１５が形成されて
いる。

一方、上記各横梁１２間には、その横梁１２に沿って延
び、かつ制御棒駆動機構１６を保持するサポート１７が
それぞれ配設されている。

上記サポート１７は、第４図および第５図に示すように
、断面り字状を呈しており、その隅角部外側が、各横梁
１２の２個所に突設された耳部１８に装着された水平ピ
ン１９に枢着されており、また上記サポート１７の１字
状をなす２辺１７ａ、１７ｂではさまれた内側には、そ
の長手方向に離間した位置に、水平状態の制御棒駆動機
構１６を直接支承する溝２０ａを形成した複数個（図に
おいては２個）の受は部材２０が設けられている。

ところで、上記サポート１７は制御棒駆動機構１６の全
長とはＳ゛同一長さを有しており、上記制御棒駆動機構
１６のフランジ１６ａと対応する位置には、そのフラン
ジ１６ａを挾持し制御棒駆動機構１６の長手方向の移動
を阻止する位置決め板２１が設けられ、さらに、上記サ
ポート１７が閉塞した状態のとき前面壁となるサポート
の一辺１７ａの内面には、上記サポートに収納された制
御棒駆動機構１６のフィルタ部およびストレーナ部に対
応する位置に、鉛板からなる放射線しや画面２２が層着
されている。

一方、フレーム１４の各粱１３には流体圧シリンダ装置
２３の基端が枢着され、その流体圧シリンダ装置２３の
ピストンロッド２３ａの先端が、前記サポート１７の他
辺１７ｂの先端縁部に枢着され、上記ピストンロッド２
３ａの伸縮移動によって、サポート１７が開閉動作する
ようにしである（第５図）。

なお、図中符号２４．２５は上記サポート１７の開放位
置および閉塞位置を規制するストッパである。

しかして、制御棒駆動機構１６を保管装置に保管する場
合には、まず制御棒駆動機構１６が収容されていないサ
ポート１７の流体圧シリンダ装置２３を作動させ、上記
サポート１７の１辺１７ａがストッパ２４に当接するま
でピン１９を中心にして揺動せしめて開放状態とし、適
宜制御棒駆動機構１６の吊上装置（図示せず）で制御棒
駆動機構１６を水平状態で吊降し、サポート１７の受は
部材２０上に載せる。

この時、制御棒駆動機構１６のフランジ１６ａを位置決
め板２１間に挿入し、その横方向移動が生じないように
する。

次いで、前記流体圧シリンダ装置２３を前述と逆方向に
作動せしめてサポート１７の他方の辺１７ｂがストッパ
２５に当接するまで上記サポート１７を回転させ、サポ
ート１７を閉状態とし、これによって制御棒駆動機構１
６１本の保管を完了する。

逆に、保管されている制御棒駆動機構１６を保管装置か
ら取出す場合は、上述した保管作業と逆の手順で行なう
。

以上説明したつうに、本考案においては保管装置を直立
棚形としたので、保管装置の両側でフレームから常に一
定の距離にある制御棒駆動機構を取扱うことができ、し
かも任意の制御棒駆動機構の出し入れを行なうことがで
き、制御棒駆動機構の取扱いを、きわめて容易に行なう
ことができるので、作業者の被曝低減及び省力化を遠戚
できる。

また、従来の装置のようにフレームが傾斜状でないため
、装置全体の設置面積を最小限におさめることができ、
フレームの両側面に制御棒駆動機構を収容することもで
きるので、小さいスペースで多くの本数の制御棒駆動機
構を保管することができる。

また、サポートの一辺に放射線しや繭層を設けた場合に
は、従来装置のように特別の放射線しや画板を設ける必
要もない等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の制御棒駆動機構保管装置の正面図、第２
図は同上側面図、第３図は本考案の制御棒駆動機構保管
装置の正面図、第４図は同上側面図、第５図は第３図の
■−■線に沿う拡大断面図である。 １４・・・・・・フレーム、１５・・・・・・制御棒駆
動機構収容空所、１６・・・・・・制御棒駆動機構 １
７・・・・・・サポート、２０・・・・・・受は部材、
２２・・・・・・放射線じゃ繭層。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ベース、複数本の柱、および複数段の粱によって構
   成されたフレームの表裏両側の少なくともその一側部に
   、上下方向に複数段にわたって制御棒駆動機構を横置状
   態で収容できる空所を形成するとともに、上記各制御棒
   駆動機構収容空所部に、水平軸を中心として回転可能に
   枢着され、断面り字状を呈し、そのＬ字形の２辺ではさ
   まれた内側に上記制御棒駆動機構を直接支持する受は部
   材を取付けたサポートを設けたことを特徴とする、制御
   棒駆動機構保管装置。 ２ 断面り字形のサポートの少なくとも閉塞状態におけ
   る垂直辺には、制御棒駆動機構から放出される放射線を
   しや蔽するしや画面が層着されていることを特徴とする
   、実用新案登録請求の範囲第１項記載の制御棒駆動機構
   保管装置。