JP3038323B2 - 新燃料検査装置 - Google Patents

新燃料検査装置

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JP3038323B2
JP3038323B2 JP9146148A JP14614897A JP3038323B2 JP 3038323 B2 JP3038323 B2 JP 3038323B2 JP 9146148 A JP9146148 A JP 9146148A JP 14614897 A JP14614897 A JP 14614897A JP 3038323 B2 JP3038323 B2 JP 3038323B2
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豊 廣瀬
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所で使
用される新燃料の検査とチャンネルボックスの装着を行
う新燃料検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所で使用される核燃料につい
て沸騰水型原子炉を例にすると、新燃料はチャンネルボ
ックスを除いた状態で長尺の燃料体を原子炉建屋内に搬
入して、原子炉内に装荷する前に各種の点検検査と、チ
ャンネルボックスを装着して燃料集合体としての組み立
てを行なうが、この新燃料検査等を行うために新燃料検
査装置が使用されている。
【0003】図7の平面図に示すように、原子力発電所
で原子炉が設置されている原子炉建屋1の燃料取扱床2
には、ほぼ中央に位置する原子炉の上部に原子炉ウェル
3が設けられており、この原子炉ウェル3と連通して燃
料プール4と炉内機器貯蔵ピット5が構築されている。
従来の新燃料検査装置6は、前記燃料プール4の近傍に
設置して固定されているが、この新燃料検査装置6につ
いては、検査時の新燃料体の取扱い方により燃料固定式
と燃料移動式がある。
【0004】燃料固定式は、新燃料検査装置に搭載され
た新燃料体が、その位置を固定されており、これに対し
て検査員等が、任意に上下移動する検査用リフトに搭乗
して、新燃料体の全長で全面に亘って点検するもので、
図8の(a)正面図、(b)の側面図、(c)の平面図
に示す。
【0005】燃料固定式新燃料検査装置7は、燃料取扱
床2に設置して両側にほぼ角柱状の新燃料体8を直立し
て保持する燃料支持支柱9と、この燃料支持支柱9の周
囲で作業員及び検査員を搭乗させて上下動自在に設けた
検査用リフタ10、この検査用リフタ10を任意に駆動させ
るリフタ駆動装置11より構成している。
【0006】この燃料固定式新燃料検査装置7は、前記
燃料支持支柱9により上下を保持して搭載した2体の新
燃料体8に対して、作業員及び検査員が検査用リフタ10
に搭乗したまま、この検査用リフタ10をリフタ駆動装置
11により、上下移動させて新燃料体8の点検検査等を行
う。
【0007】また、燃料移動式については、検査用ピッ
ト内に新燃料検査装置を設置して、新燃料体を任意に上
下移動させることにより、検査員等は燃料取扱床2にお
いて点検を行うもので、図9の(a)正面図、(b)の
側面図、(c)の平面図に示す。
【0008】燃料移動式新燃料検査装置12は、燃料取扱
床2にほぼ新燃料体8の長さを越える深さに構築した検
査用ピット13の底部に設置して固定し、上部にチャンネ
ルボックス吊り上げ用の揚重機であるジブクレーン14を
取り付けた、長い可動台支持支柱15を設けている。
【0009】この可動台支持支柱15の両側には上下移動
自在とした可動台16a,16bを取り付け、この各可動台
16a,16bには新燃料体8を直立して搭載すると共に、
この可動台16a,16bを上下動させる可動台駆動装置17
a,17bにより構成されている。なお、前記検査用ピッ
ト13の上部で燃料取扱床2と同じレベルに、新燃料体8
と可動台支持支柱15の部分を開けた形状の検査床18が設
けられている。
【0010】この燃料移動式新燃料検査装置12は、前記
新燃料体8を搭載した可動台16a,16bを可動台駆動装
置17a,17bにより可動台支持支柱15に沿って任意に上
下動させて、燃料取扱床2及び検査床18にて作業員及び
検査員により新燃料体8の点検検査等を行う。
【0011】ここで、上記図8の燃料固定式新燃料検査
装置7を例にして、原子力発電所における新燃料の搬入
と検査手順について説明する。専用の燃料容器により原
子炉建屋1の燃料取扱床2に搬入された新燃料体8は、
燃料固定式新燃料検査装置7の設置場所に移送されて、
原子炉建屋1の設備である図示しない天井クレーンによ
り、燃料支持支柱9に沿って直立して搭載される。
【0012】この後に、作業員及び検査員は検査用リフ
タ10に搭乗し、リフタ駆動装置11で検査用リフタ10を任
意に上下移動させて、作業員による新燃料体8における
輸送用保護材の取り外し及び清掃と、検査員により全長
に亘る点検検査を行う。清掃及び検査終了後の新燃料体
8には、周囲に上方から図示しない角筒状のチャンネル
ボックスを装着して、上部隅部をチャンネルファスナで
固定することにより、原子炉に装荷する新燃料の状態で
ある新燃料集合体としている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】新燃料体8に対する新
燃料検査装置における一連の作業は、原子炉近傍での作
業であり、新燃料体8が長尺で処理体数が多いことか
ら、検査に時間がかかるために作業員及び検査員への負
担が多く、被曝も多くなり易い。
【0014】また、燃料固定式新燃料検査装置7におい
ては、検査終了後の新燃料体8に装着するチャンネルボ
ックスを吊り上げる揚重機が付属されていないことと、
原子炉建屋1の天井に設備されている揚重機の天井クレ
ーンでは、長尺のチャンネルボックスの吊り上げ高さが
不足することから、検査後の新燃料体8に対するチャン
ネルボックスを装着する作業に使用することができな
い。
【0015】従って、前記原子炉建屋1の天井に設備さ
れている天井クレーンの更に上方に位置して、チャンネ
ルボックス装着専用の揚重機を設置する必要があった。
しかしながら、この専用の揚重機を使用してチャンネル
ボックスを吊り上げる際には、常に原子炉建屋1の天井
に設備されている前記天井クレーンと干渉することを、
回避する必要があることから作業効率が低くなる支障が
あった。
【0016】一方、上記図9の燃料移動式新燃料検査装
置12においては、新燃料体8の全長が燃料取扱床2の上
方及び下方に亘り、その全長分を上下動させることか
ら、燃料取扱床2から上の高さは、新燃料体8のほぼ全
長分であれば良い。これにより、チャンネルボックスの
装着作業に際しては、前記天井クレーンとの干渉はほと
んどなく、可動台支持支柱15の頂部に取り付けた揚重機
のジブクレーン14により行える。
【0017】しかしながら、燃料移動式新燃料検査装置
12の採用については、原子炉建屋1の建設当初から、前
記所定の深さの検査用ピット13を構築しておくことが必
要であり、従来は燃料固定式新燃料検査装置7を使用し
ていた原子力発電所においては、原子炉建屋1に専用の
検査用ピット13が設備されてないことから、後日、燃料
移動式新燃料検査装置12に切替えることは不可能であっ
た。
【0018】また、原子炉建屋1における作業は、新燃
料体8を新燃料検査装置に搭載、あるいは取り出すこと
や、チャンネルボックスを新原子燃料8に装着する等の
全ての作業において、作業員が手作業で所定位置に誘導
し、確認しながら行う必要があり、このために作業性が
悪かった。また、上記図7に示すように新燃料検査装置
6の設置位置は、原子炉建屋1における燃料取扱床2の
一画、あるいは検査用ピット13が構築されている場所に
固定して設けられている。
【0019】しかし、これらの設置場所は、原子力発電
所の定期点検時には、燃料取扱床2に機器仮置きスペー
スを確保する必要性から、一般に狭い場所に位置してお
り、従って、周囲に十分なスペースが得られないことか
ら、新燃料検査の作業性向上が妨げられていた。
【0020】本発明の目的とするところは、作業性向上
による検査時間短縮により作業員及び検査員への負担を
軽減することを可能とした新燃料検査装置を提供するこ
とにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る新燃料検査装置は、原子炉新
燃料体の検査とチャンネルボックス装着をおこなう
燃料検査装置において、固定装置を備えたベース上に側
面に沿って燃料体等を保持する主柱を直立に設置して頂
部で伸縮マスト上に揚重機を設けると共に、前記主柱の
側部に燃料体上下移動する検査用リフを設けたこ
とを特徴とする。
【0022】新燃料体の検査を実施する所定位置に移動
させて、固定装置により新燃料検査装置を固定すると共
に、伸縮マスト上の揚重機等で吊り上げた燃料体を主柱
に沿って搭載し、この搭載位置に固定された燃料体に対
し、各燃料体の検査用リフに搭乗した作業員及び検査
員が、上下移動して燃料体の点検検査等を行う。さらに
検査終了後の燃料体に対して、前記伸縮マスト上の揚重
機等で吊り上げたチャンネルボックスを装着してから新
燃料検査装置より取り出す。
【0023】請求項2記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項1において、主柱の頂部で伸縮マスト上に設
けた揚重機が、他の揚重機との接近に際して伸縮マスト
の短縮と揚重機の巻き上げを同期運転制御することを特
徴とする。
【0024】伸長した伸縮マスト上に設けた揚重機によ
り燃料体等を吊り上げて新燃料検査装置に搭載する作業
中に、この揚重機に他の揚重機が接近した場合は、伸縮
マストの短縮と揚重機の巻き上げ運転を同期して制御さ
せる。これにより、吊り上げられている新燃料等の位置
を変えずに新燃料検査装置の揚重機の高さを低くするの
で、この揚重機が前記接近した他の揚重機と干渉するこ
とがなく、揚重機が吊った新燃料等の位置が移動して、
新燃料等が周囲と干渉して損傷することが防止される。
【0025】請求項3記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項1又は請求項2において、直立した主柱に燃
料体等を所定位置に誘導するガイド装置と、燃料体にチ
ャンネルボックスを固定するチャンネルボックス装着装
置と、燃料体等を軸中心に保 持する燃料保持装置と、燃
料体等を軸中心で回転自在に保持する燃料クランプ装置
とを設けたことを特徴とする。
【0026】揚重機等で吊り上げて主柱に搭載される燃
料体やチャンネルボックスは、ガイド装置で適切な位置
に誘導され、燃料保持装置と燃料クランプ装置により軸
中心を維持して回転自在に保持される。 さらに、燃料体
に装着したチャンネルボックスは、チャンネルボックス
装着装置の押し下げにより燃料体と密着させると共に止
めボルトで固定する。
【0027】請求項記載の発明に係る新燃料検査装置
は、原子炉新燃料体の検査とチャンネルボックス装着
をおこなう新燃料検査装置において、固定装置を備えた
ベース上に主柱を直立に設置して頂部に揚重機を設ける
と共に、前記主柱の側部にガイドレール並びに上下移動
する荷重支持機構を備えて燃料体等を搭載した可動台を
上下移動自在に設けたことを特徴とする。
【0028】新燃料体の検査を実施するピット上の所定
位置に移動させて、固定装置により新燃料検査装置を固
定すると共に、荷重支持機構を降下させて下端部をピッ
ト底部に当接して支持する。外部の揚重機等で吊り上げ
た燃料体を可動台に搭載して、この可動台を前記主柱と
荷重支持機構のガイドレールにより上下移動させ、ベー
ス又は燃料取扱床上における作業員及び検査員により各
燃料体の点検検査等を行う。
【0029】さらに検査終了後の燃料体に対しては、前
記可動台をピット内の荷重支持機構まで降下させると共
に、主柱の頂部に設けた揚重機で吊り上げたチャンネル
ボックスを装着してから、可動台を上昇させてから新燃
料検査装置より取り出す。
【0030】請求項記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項において、可動台のガイドレールを形成し
た荷重支持機構は、設置場所のピット底部に下端部を当
接させて可動台を支持することを特徴とする。主柱と同
様に燃料体が搭載された可動台がガイドレールにより上
下移動する荷重支持機構は、その下端部をピット底部に
当接させることにより、可動台と共に燃料体に対して装
着されるチャンネルボックスの荷重等をピット底部に伝
達し、前記ベースにおける荷重負担を軽減する。
【0031】請求項記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項4又は請求項において、可動台に燃料体等
を所定位置に誘導するガイド装置と、燃料体にチャンネ
ルボックスを固定するチャンネルボックス装着装置と、
燃料体等を軸中心に保持する燃料保持装置と、燃料体等
を軸中心で回転自在に保持する燃料クランプ装置とを設
けたことを特徴とする。
【0032】揚重機等で吊り上げて可動台に搭載される
燃料体やチャンネルボックスは、ガイド装置で適切な位
置に誘導され、燃料保持装置と燃料クランプ装置により
軸中心を維持して回転自在に保持される。さらに、燃料
体に装着したチャンネルボックスは、チャンネルボック
ス装着装置の押し下げにより燃料体と密着させると共に
止めボルトで固定する。
【0033】請求項記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項3又は6において、主柱あるいは可動台に設
けた燃料体等を誘導するガイド装置が、ラッパ状ガイド
バーの下部で内側にガイドローラを設けたことを特徴と
する。揚重機等で吊り降ろして主柱あるいは可動台に搭
載する燃料体やチャンネルボックスは、先ずガイド装置
のラッパ状ガイドバーで方向付けさせられ、次いでガイ
ドローラにより所定の搭載位置に誘導される。
【0034】請求項記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項3又は6において、主柱あるいは可動台に回
動可能に設けたチャンネルボックス装着装置が、上下動
するチャンネルボックス押圧部とそのチャンネルボック
ス押圧部の先端に設けたチャンネルファスナ着脱機構と
からなることを特徴とする。
【0035】揚重機等で吊り降ろして燃料体に装着した
チャンネルボックスの上部には、燃料体との間に若干の
空きがあるが、チャンネルボックス装着装置のチャンネ
ルボックス押圧部で、チャンネルボックスの上端を押し
下げることにより、チャンネルボックスの上端部と燃料
体の上端は密接する。さらに、チャンネルボックスの上
端部にチャンネルファスナを配置し、チャンネルファス
ナ着脱機構により止めボルトを締め付けることで、チャ
ンネルボックスは燃料体に固定される。
【0036】請求項記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項3又は6において、主柱あるいは可動台に回
動可能に設けた燃料保持装置が、中央に燃料体等を挿入
する可変角孔を設けた円板状で周囲にローラを備えた燃
料保持プレートとこの燃料保持プレート板を回転自在で
着脱と上下移動可能に保持する燃料保持プレートクラン
プ機構及び燃料保持プレート移動機構とからなることを
特徴とする。
【0037】燃料保持装置における燃料保持プレートク
ランプ機構で保持した、燃料保持プレートの可変角孔に
挿入された燃料体及びチャンネルボックスは、燃料保持
プレートを回動することにより可変角孔で軸中心に維持
される。この燃料保持プレートは、燃料体及びチャンネ
ルボックスを軸中心に維持した状態で、燃料保持プレー
ト移動機構により、燃料保持プレートクランプ機構から
燃料クランプ装置に移動させられる。
【0038】請求項10記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項3又は6において、主柱あるいは可動台に設
けた燃料クランプ装置が、燃料体等を軸中心に保持する
2分割した環状のクランプアームとこのクランプアーム
を開閉する開閉装置とからなることを特徴とする。
【0039】燃料クランプ装置のクランプアームは、開
閉装置の操作により開閉して、搭載された燃料体及びチ
ャンネルボックスをほぼ軸中心に維持すると共に、ロー
ラにより回転自在とした燃料保持プレートを介して燃料
体及びチャンネルボックスを軸中心に保持する。
【0040】請求項11記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項1又は請求項において、ベースに設けた固
定装置が自走機構を内蔵して自走による移動を可能とし
たことを特徴とする。ベースに設けた固定装置が内蔵し
た自走機構を運転して、新燃料検査装置を自走により所
定の設置場所、あるいは保管場所に移動することができ
る。
【0041】請求項12記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項において、伸縮マスト上に設けた揚重機の
伸縮マストと巻き上げの同期運転制御及び主柱に設けた
チャンネルボックス装着装置と、燃料保持装置及び燃料
クランプ装置が、それぞれに内蔵された近接センサから
の信号で自動的に作動することを特徴とする。
【0042】伸縮マスト上に設けた揚重機の運転中に他
の揚重機が接近した場合に、内蔵された近接センサの警
報信号により、伸縮マストの短縮と揚重機の巻き上げ運
転を同期して行うことによって、他の揚重機との干渉を
自動的に防止する。
【0043】また、チャンネルボックス装着装置による
チャンネルボックスの燃料体への装着作業が近接センサ
の信号により自動的に実施される。さらに、燃料保持装
置及び燃料クランプ装置が、燃料体及びチャンネルボッ
クスを所定の位置にて、軸中心に維持して回転自在に保
持する作業が近接センサの信号により自動的に行われ
る。
【0044】請求項13記載の発明に係る新燃料検査装置
は、請求項において、主柱に設けた荷重支持機構及び
可動台に設けたチャンネルボックス装着装置と、燃料保
持装置及び燃料クランプ装置が、それぞれに内蔵された
近接センサからの信号で自動的に作動することを特徴と
する。
【0045】主柱に設けた荷重支持機構は、設置された
ピット底部に対する下降移動と下端部の支持を近接セン
サの信号により自動的に実施する。また、チャンネルボ
ックス装着装置によるチャンネルボックスの燃料体への
装着作業が近接センサの信号により自動的に実施され
る。さらに、燃料保持装置及び燃料クランプ装置が、燃
料体及びチャンネルボックスを所定の位置にて、軸中心
に維持して回転自在に保持する作業が近接センサの信号
により自動的に行われる。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
面を参照して説明する。なお、上記した従来技術と同じ
構成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省
略する。第1実施の形態は、図1(a)の正面図及び
(b)の平面図に示すように、燃料固定式新燃料検査装
置19は、揚重機等による搬送移動が可能で、底部の四隅
に設置場所で固定させる固定装置20を設けたベース21
と、このベース21の上に両側にほぼ角柱状の新燃料体8
を直立して搭載するための主柱22を設置している。
【0047】この主柱22の上部で両側には、上から新燃
料体8及び図示しないチャンネルボックス装着時の位置
決め案内をするガイド装置23a,23bと、チャンネルボ
ックスを新燃料体8に装着するチャンネルボックス装着
装置24a,24bを設ける。
【0048】また、各新燃料体8を軸中心に維持する燃
料保持装置25a,25bと、各新燃料体8を軸中心に回転
自在に保持する燃料クランプ装置26a,26bとが設けら
れている。なお、前記チャンネルボックス装着装置24
a,24bと、燃料保持装置25a,25bは、主柱22の収納
位置にて回動可能に設けられている。
【0049】さらに、主柱22の外周には、搭載した2体
の新燃料体8を個別に検査並びに取り扱うための、作業
員及び検査員が搭乗する2分割した検査用リフタ27a,
27bと、各検査用リフタ27a,27bを任意に上下移動さ
せるためのリフタ駆動装置28a,28bを設置している。
【0050】また、前記主柱22の上部に新燃料体8に装
着するチャンネルボックス等を吊り上げるための揚重機
であるジブクレーン14を、伸縮自在な伸縮マスト29の上
端に設置して構成されている。なお、前記固定装置20に
図示しない車輪と駆動装置等による自走機構を備えるこ
とにより、燃料固定式新燃料検査装置19を自走させて所
定場所へ移動させると共に固定することができる。
【0051】前記ガイド装置23a,23bは、図2(a)
の正面図と(b)の平面図に一方のガイド装置23aを示
すように、上部に開いたラッパ状で下部の内側にガイド
ローラ30を設けたガイドバー31からなり、いずれも新燃
料体8並びにチャンネルボックスの表面を傷つけず、滑
らかな表面形状と材質により構成している。
【0052】従って、このガイド装置23a,23bは、前
記新燃料体8及びチャンネルボックスを主柱22に沿って
搭載する際に、前記チャンネルボックス装着装置24a,
24bと燃料保持装置25a,25b、及び燃料クランプ装置
26a,26bに対する挿入誘導が行われる。
【0053】前記チャンネルボックス装着装置24a,24
bは、図3(a)の正面図と(b)の要部拡大断面図に
一方のチャンネルボックス装着装置24aを示すように、
たとえば空気ピストン32で駆動されて上下動し、新燃料
体8の外周に装着したチャンネルボックス33を押圧する
チャンネルボックス押圧部34と、その先端に内蔵したチ
ャンネルファスナ着脱機構35とから構成されている。
【0054】なお、チャンネルファスナ着脱機構35は、
内蔵された図示しない近接センサにより、チャンネルボ
ックス33が新燃料体8に装着されたことを確認して、ボ
ルト着脱部35aでチャンネルボックス33の上端部に配置
したチャンネルファスナ36を、止めボルト37により締め
付けることにより、新燃料体8にチャンネルボックス33
とチャンネルファスナ36を固定する。
【0055】前記燃料保持装置25a,25bは、図4
(a)の正面図と(b)の平面図に一方の燃料保持装置
25aを示すように、燃料保持プレート38は中央に前記新
燃料体8及びチャンネルボックス33を挿入して、回動す
ることにより角孔の大きさが変化する可変角孔39を設け
た円板状で、周囲に備えたローラ38aで前記燃料クラン
プ装置26aに回転自在に係合される。
【0056】また、前記燃料保持プレート38は、燃料保
持プレートクランプ機構40に回転自在で着脱可能に取り
付けられ、この燃料保持プレートクランプ機構40は、燃
料保持プレート移動機構41により収納位置の回動と、
上下移動可能に取り付けて構成している。
【0057】なお、前記燃料保持プレート移動機構41
は、内蔵された図示しない近接センサにより、前記燃料
保持プレートクランプ機構40で燃料保持プレート38の可
変角孔39に新燃料体8及びチャンネルボックス33が挿入
され、軸中心に維持したことを確認すると、その状態の
燃料保持プレート38を前記燃料クランプ装置26a,26b
へ受け渡す。
【0058】前記燃料クランプ装置26a,26bは、図5
(a)の正面図と(b)の平面図に一方の燃料クランプ
装置26aを示すように、開閉装置42と、この開閉装置42
により開閉される2分割された環状のクランプアーム43
とで構成されている。
【0059】この燃料クランプ装置26a,26bは、開閉
装置42により閉じたクランプアーム43で、主柱22に沿っ
た新燃料体8をほぼ軸中心に保持すると共に、内蔵され
た図示しない近接センサにより、新燃料体8がクランプ
アーム43と干渉しないことを条件に、所定の位置(閉じ
たクランプアーム43の中心位置)に配置されていること
の確認をする。さらに、前記燃料保持装置25a,25bか
ら移動された燃料保持プレート38を、ローラ38aを介し
て新燃料体8と共に、軸中心で回転自在に保持する。
【0060】次に、上記構成による作用について説明す
る。新燃料体8の検査に際して、先ず、保管場所に保管
されている燃料固定式新燃料検査装置19を、原子炉建屋
1の検査作業場所に原子炉建屋1に設備されている図示
しない天井クレーン等の揚重機により搬送して、固定装
置20により燃料取扱床2に固定する。この際、固定装置
20に自走機構を備えている場合には、揚重機を使用せず
に固定式新燃料検査装置19を自走させて燃料取扱床2の
所定場所へ移動させる。
【0061】次に前記天井クレーンにより新燃料体8を
吊り上げて、燃料固定式新燃料検査装置19に搭載する
が、この時に天井クレーンによりまとめた数量の新燃料
体8を一旦、燃料固定式新燃料検査装置19の近傍に搬送
した後に、主柱22の上に設けた伸縮マスト29を伸長して
揚重機であるジブクレーン14により燃料固定式新燃料検
査装置19に搭載しても良い。
【0062】この際に、天井クレーンとジブクレーン14
との作業の連携をとることにより、作業効率が向上する
と共に、この作業中に天井クレーンがジブクレーン14に
接近すると、ジブクレーン14の近接センサにより、警報
信号を発すると共に伸縮マスト29の短縮とジブクレーン
14の巻き上げの同期運転制御をして、新燃料体8が損傷
を受けるようなことなく、ジブクレーン14を低くして、
天井クレーンとジブクレーン14との干渉を回避すること
ができる。
【0063】なお、新燃料体8の搭載当初は、チャンネ
ルボックス装着装置24a,24bと燃料保持装置25a,25
bは、ほぼ90度回動させて収納位置としていると共に、
燃料クランプ装置26a,26bのクランプアーム43を開い
て、新燃料体8の搭載が容易な状態としておく。
【0064】新燃料体8は主柱22に沿って吊り降ろされ
るが、この際に新燃料体8の下端は前記ガイド装置23
a,23bにおけるガイドバー31内に挿入することによ
り、一旦新燃料体8の下端がガイドバー31内に入ると、
周囲をガイドローラ30で案内されるので、新燃料体8の
吊り降ろしに伴い、下端はベース21に設けた受け台21a
に着床する。
【0065】新燃料体8がガイド装置23a,23bに誘導
されて受け台21に着床すると、受け台21aに設けた図示
しない近接センサからの信号により、燃料クランプ装置
26a,26bは、開閉装置42を駆動して左右からクランプ
アーム43を閉じる。これにより、新燃料体8を主柱22に
沿って所定位置のほぼ軸中心に保持すると共に、例えば
クランプアーム43に内蔵された近接センサにより、新燃
料体8の周囲がクランプアーム43と干渉せず、従って所
定位置(閉じたクランプアーム43の中心位置)に配置さ
れていることの確認をする。
【0066】新燃料体8が所定位置となっていることの
確認がされると、前記燃料保持装置25a,25bは、燃料
保持プレート移動機構41により燃料保持プレートクラン
プ機構40を約90度回動させて、収納位置から前記燃料ク
ランプ装置26a,26bのクランプアーム43で保持した新
燃料体8の上部に移動させる。作業員はリフタ駆動装置
28a,28bを操作して、検査員と共に搭乗した検査用リ
フタ27a,27bを上昇させて、燃料保持プレートクラン
プ機構40における燃料保持プレート38を回転して可変角
孔39を、新燃料体8の外周と一致させる。
【0067】なお、燃料保持プレートクランプ機構40に
近接センサを内蔵し、この近接センサによる可変角孔39
の新燃料体8との一致確認を自動的に行うことにより、
前記作業員が搭乗して検査用リフタ27a,27bを上昇さ
せることと、燃料保持プレート38を回転させて可変角孔
39を新燃料体8の外周と一致させる作業を不要とするこ
とができる。
【0068】次に燃料保持プレート移動機構41により燃
料保持プレートクランプ機構40を下降させて、燃料保持
プレート38の可変角孔39を新燃料体8に挿入させると共
に、さらに回転して可変角孔39で新燃料体8を軸中心に
維持する。新燃料体8が軸中心に維持されると、近接セ
ンサの信号により燃料保持プレートクランプ機構40は、
燃料保持プレート38との係合を解除して燃料保持プレー
ト38を切り離す。
【0069】これにより、新燃料体8は下部が前記ベー
ス21の受け台21aで、上部は燃料保持プレート38により
軸中心を維持し、前記燃料クランプ装置26a,26bのク
ランプアーム43においてローラ38aを介して回転自在に
保持される。
【0070】次に、上記図1の燃料固定式新燃料検査装
置19に搭載した2体の新燃料体8に対する清掃と点検検
査については、各リフタ駆動装置28a,28bによりそれ
ぞれ別個で、任意に上下移動が可能な各リフタ27a,27
bに、作業員及び検査員が搭乗し、新燃料体8を軸中心
に回転させて実施する。この検査等は、新燃料体8の全
長と全周に対して個別に実施するが、前記各リフタ27
a,27bは2体の新燃料体8に対して、それぞれ専用に
設けられていることから短時間で効率の良い作業が行え
る。
【0071】新燃料体8に対する各種検査が終了する
と、新燃料体8にチャンネルボックス33を装着するが、
このチャンネルボックス33は新燃料体8の上方より装着
するために、前記ジブクレーン14と伸縮マスト29を使用
する。この伸縮マスト29は、燃料固定式新燃料検査装置
19を搬送する時は短縮させることにより、燃料固定式新
燃料検査装置19を低くして取扱性を向上させるが、作業
中は伸長させて揚重機として十分な揚程を確保すること
が容易にできる。
【0072】さらに、伸縮マスト29の最大伸長時に、原
子炉建屋1に設備されている天井クレーンとの干渉が回
避される。即ち、若しも伸縮マスト29が最大伸長時でジ
ブクレーン14を運転中に、前記天井クレーンが接近する
と、ジブクレーン14に設けた図示しない近接センサによ
りこれを感知して警報信号を発すると共に、伸縮マスト
29を自動的に干渉回避位置まで短縮させる。
【0073】この時の伸縮マスト29の短縮に伴い、ジブ
クレーン14は連動して巻き上げ運転するが、この運転を
同期して制御することにより、ジブクレーン14がチャン
ネルボックス33を吊っている場合に伸縮マスト29が短縮
すると、ジブクレーン14はこの短縮に同期してチャンネ
ルボックス33を巻き上げる。
【0074】これにより、燃料固定式新燃料検査装置19
の作業中に天井クレーンが接近し、干渉を回避するため
に伸縮マスト29を短縮すると、これに伴いチャンネルボ
ックス33が下降して、チャンネルボックス33並びに新燃
料体8が周囲と干渉して損傷を受けることや、天井クレ
ーンあるいはジブクレーン14の作業を一時休止すること
が防止されるので、安全性と共に作業効率も向上する。
【0075】新燃料体8に対するチャンネルボックス33
の装着作業については、前記新燃料体8の搭載の場合と
ほぼ同様で、伸縮マスト29の伸長とジブクレーン14の巻
き上げにより、先に燃料固定式新燃料検査装置19に搭載
されている新燃料体8より高くチャンネルボックス33を
吊り上げる。このチャンネルボックス33は、前記ガイド
装置23a,23bにより、新燃料体8に対して適切な位置
に誘導される共に、ジブクレーン14で吊り降ろすことに
より、チャンネルボックス33の重量で装着される。
【0076】この際に燃料保持プレート38においては、
可変角孔39を若干広げ、チャンネルボックス33が挿入さ
れた後には、可変角孔39をチャンネルボックス33の外周
に併せることにより軸中心に維持する。新燃料体8に対
してその重量により装着されたチャンネルボックス33
は、その上部において新燃料体8の上端との間に若干の
空きができるが、ここで、チャンネルボックス装着装置
24a,24bを収納位置からほぼ90度回動させて、チャン
ネルボックス押圧部34をチャンネルボックス33の上端位
置に合致させる。
【0077】次に空気ピストン32を駆動して、チャンネ
ルボックス押圧部34でチャンネルボックス33の上端を十
分押し下げることにより、チャンネルボックス33を新燃
料体8の上端部に密接して装着する。この後にチャンネ
ルボックス押圧部34を若干上昇させて、チャンネルボッ
クス33の上端にチャンネルファスナ36を配置してから、
再びチャンネルボックス押圧部34でチャンネルファスナ
36を保持する。
【0078】この状態で、チャンネルボックス押圧部34
の先端に内蔵したチャンネルファスナ着脱機構35のボル
ト着脱部35aを回転し、止めボルト37を締め付けること
で、新燃料体8にチャンネルボックス33をチャンネルフ
ァスナ36と共に固定する。
【0079】チャンネルボックス33の装着が終了した新
燃料体8は新燃料集合体の状態となり、燃料固定式新燃
料検査装置19から取り出す作業を行うが、ほぼ前記搭載
作業の逆の手順で実施する。先ず、前記チャンネルボッ
クス装着装置24a,24bにおけるチャンネルボックス押
圧部34を上昇させてから、チャンネルボックス装着装置
24a,24bをほぼ90度回動させることにより収納位置と
する。
【0080】また、燃料保持装置25a,25bについて
は、燃料保持プレートクランプ機構40と燃料保持プレー
ト移動機構41により、燃料保持プレート38を燃料クラン
プ装置26a,26bのクランプアーム43と、チャンネルボ
ックス33から外し、90度回動させて収納位置にする。
【0081】次に、天井クレーン等の揚重機によりチャ
ンネルボックス33を装着した新燃料体8を吊り下げてか
ら、燃料クランプ装置26a,26bの開閉装置42でクラン
プアーム43を開き、燃料固定式新燃料検査装置19から取
り出して、所定の保管場所へ搬送する。
【0082】なお、燃料固定式新燃料検査装置19につい
ては、全数の新燃料体8の検査が終了し、チャンネルボ
ックス33の装着が完了した後に、ベース固定装置20を解
除し、燃料取扱床2上を自走機構により自走させるか、
天井クレーン等により所定の保管場所に移動して保管す
る。
【0083】本第1実施の形態による燃料固定式新燃料
検査装置19によれば、全新燃料体8を独立して検査する
ことが可能であり、伸縮マスト29により伸縮式としたチ
ャンネルボックス33等の吊り上げ用ジブクレーン14を設
けて、原子炉建屋1に設備された揚重機等との干渉が回
避できる。
【0084】また、新燃料体8並びにチャンネルボック
ス33の装着にガイド装置23a,23bとチャンネルボック
ス装着装置24a,24b、及び自動の燃料クランプ機構で
ある燃料保持装置25a,25bや燃料クランプ装置26a,
26bを設けたことにより、作業の自動化が可能で作業性
向上と作業時間短縮が図れると共に、新燃料検査時の作
業効率の向上、作業時間の短縮及び作業員の被曝が低減
される。
【0085】さらに、作業完了後は天井クレーンを含め
て、他の作業を阻害することなく、被曝のない保管場所
に保管して、燃料取扱床2を機器仮置きスペース等に確
保して他の作業に有効利用することができる。
【0086】次に第2実施の形態を説明する。なお、上
記第1実施の形態と同様の構成部分については、その構
成と共に作用の詳細な説明を省略する。図6(a)の正
面図及び(b)の平面図に示すように、燃料移動式新燃
料検査装置44は、揚重機等による搬送移動が可能で、底
部の四隅に所定位置で固定するための固定装置20を設け
たベース45と、このベース45の上に頂部に新燃料体8及
びチャンネルボックス33を吊り上げるための揚重機であ
るジブクレーン14を取り付けた主柱46を設置している。
【0087】この主柱46には、両側にほぼ角柱状の新燃
料体8を直立して搭載し、前記ベース45を貫通して上下
移動する可動台47a,47bを、ガイドするガイドレール
48a,48bを介して設けると共に、前記可動台47a,47
bをそれぞれ任意に上下移動させる駆動装置を内蔵して
いる。
【0088】また、主柱46の内部には可動台47a,47b
との間で、側面にガイドレール48a,48bを延長して可
動台47a,47bを上下移動自在に保持すると共に、前記
ベース45を貫通して伸縮自在で可動台47a,47bの荷重
を支持する荷重支持機構49a,49bを図示しない駆動機
構を併せて設けた構成としている。
【0089】なお、この荷重支持機構49a,49bは、ベ
ース45からピット50の内部に下降させて下端部をピット
50の底部に当接させることにより、前記可動台47a,47
bが受ける荷重をピット50の底部で支持する。前記固定
装置20に図示しない車輪と駆動装置等の自走機構を備え
ることにより、燃料固定式新燃料検査装置19を自走させ
て所定位置へ移動させると共に固定することができる。
【0090】前記可動台47a,47bの上部には、上から
新燃料体8及びチャンネルボックス33の装着時に所定位
置に誘導するガイド装置23a,23bと、チャンネルボッ
クス33を新燃料体8に装着するチャンネルボックス装着
装置24a,24bを設ける。
【0091】また、新燃料体8及びチャンネルボックス
33を軸中心に保持する燃料保持装置25a,25bと、各新
燃料体8及びチャンネルボックス33を軸中心で回転自在
に保持する燃料クランプ装置26a,26bとが設けられて
いる。なお、前記ガイド装置23a,23bとチャンネルボ
ックス装着装置24a,24b、及び燃料保持装置25a,25
bと燃料クランプ装置26a,26bについては、上記した
第1実施の形態と同様の構成で作用が行われる。
【0092】次に、上記構成による作用について説明す
る。燃料移動式新燃料検査装置44は、原子炉建屋1の燃
料取扱床2において、必ずしも専用の検査用ピット13を
使用することなく、既設のピット26に設置して使用可能
なものである。新燃料体8の点検検査にあたり、保管場
所から燃料移動式新燃料検査装置44を固定装置20に備え
た図示しない自走機構により自走して移動するか、原子
炉建屋1に設備された天井クレーン等により、新燃料体
8の検査を行う所定場所でピット50の上に搬送する。
【0093】なお、このピット50は燃料取扱床2におけ
る従来の検査用ピット13と同様に新燃料体8のほぼ全長
と同じ深さか、これより深い既設のピットを利用して、
そのピット50の上に燃料移動式新燃料検査装置44を設置
した後に、固定装置20により固定する。
【0094】この後に、図示しない駆動機構により荷重
支持機構49a,49bをベース45からピット50内に降下さ
せて、その下端部を底部に当接させることにより、可動
台47a,47bを上下移動させるガイドレール48a,48b
が、前記ベース45の下方に形成されると共に、ベース45
はピット50の底部で支持されて安定性が向上する。
【0095】なお、ピット50が深いために荷重支持機構
49a,49bの全長をベース45から降下させても、その下
端部がピット50の底部に当接しない場合には、ピット50
の底部によるベース45の支持は期待できない。しかし、
降下させた荷重支持機構49a,49bにより、可動台47
a,47bをピット50内に移動させるのに十分な長さのガ
イドレール48a,48bが形成されて、可動台47a,47b
が受ける荷重を支持する。
【0096】また、駆動機構により前記荷重支持機構49
a,49bを降下させて、ピット50の底部に当接した状態
で停止させることや、荷重支持機構49a,49bの全長を
降下させることは、内蔵した近接センサにより自動的に
行われる。
【0097】燃料移動式新燃料検査装置44における新燃
料体8の搭載は、予め、ベース45のより上部に移動させ
た可動台47a,47bに対して新燃料体8を搭載させる
が、これには原子炉建屋1に設備された天井クレーンや
ジブクレーン14で吊り下げた新燃料体8を、前記可動台
47a,47bの上部に設けた上記図2に示すガイド装置23
a,23b内に新燃料体8の下端を挿入する。
【0098】ガイド装置23a,23bは新燃料体8並びに
チャンネルボックス33の表面を傷つけない材質で滑らか
な表面形状としており、ガイドバー31とガイドローラ30
により新燃料体8を、可動台47a,47bにおける所定の
位置に誘導する。可動台47a,47bに搭載された新燃料
体8に対する軸中心に維持して回転自在に保持すること
は、上記第1実施の形態と同様に、上記図4に示す収納
位置からほぼ90度回動させた燃料保持装置25a,25b
と、図5に示す燃料クランプ装置26a,26bにより行わ
れる。
【0099】燃料移動式新燃料検査装置44に搭載された
新燃料体8に対する点検検査作業は、ベース45上や燃料
取扱床2における作業員と検査員により実施されるが、
たとえば、新燃料体8を搭載した可動台47a,47bを駆
動装置により、一旦、前記主柱46のガイドレール48a,
48bによりベース45の下に移動させて、荷重支持機構49
a,49bの位置にする。
【0100】この後に駆動装置を操作して、可動台47
a,47bを徐々に上昇させながら、新燃料体8を軸中心
に回転させて、全長と全周に対して作業員による清掃と
検査員による点検等の検査を行う。なお、可動台47a,
47bは2台あり、それぞれの駆動装置で任意に上下移動
させることができることから、2体の新燃料体8を個別
で自由に検査することができるので、効率の高い作業が
可能となる。
【0101】検査が終了した新燃料体8にはチャンネル
ボックス33を装着するが、チャンネルボックス33を新燃
料体8の上方より装着するために、前記主柱46の頂部に
設けたジブクレーン14を使用する。
【0102】この際に前記新燃料体8を搭載した可動台
47a,47bを、その上部が前記ベース45の上に若干出る
程度の下部に移動して、新燃料体8の上からチャンネル
ボックス33、前記新燃料体8の搭載と同様に、ガイド
装置23a,23bにより適切な位置に誘導され、新燃料体
8に対して吊り降ろすことで、チャンネルボックス33の
重量により装着される。
【0103】さらに、このチャンネルボックス33を装着
した新燃料体8は、燃料保持装置25a,25bと燃料クラ
ンプ装置26a,26bで軸中心に維持すると共に、新燃料
体8に装着されたチャンネルボックス33に対して、収納
位置からほぼ90度回動させたチャンネルボックス装着装
置24a,24bによりチャンネルボックス33の上端を押し
下げることにより、チャンネルボックス33を新燃料体8
の上端部に密接して装着する。
【0104】この後に、チャンネルファスナ着脱機構35
により、止めボルト37を締め付けて新燃料体8にチャン
ネルボックス33をチャンネルファスナ36と共に固定する
が、前記チャンネルボックス33の装着荷重と、チャンネ
ルボックス装着装置24a,24bによる押し下げ荷重は、
可動台47a,47bで直接負担させずに、前記荷重支持機
構49a,49b、あるいは荷重支持機構49a,49bを介し
てピット50の底部にて支持する。
【0105】チャンネルボックス33が装着された新燃料
体8は、新燃料集合体として燃料移動式新燃料検査装置
44より、前記新燃料体8の搭載時と逆の手順で取り出し
て所定の保管場所へ搬送する。さらに、全数の新燃料体
8の検査とチャンネルボックス33の装着を終了させた燃
料移動式新燃料検査装置44は、荷重支持機構49a,49b
と共に可動台47a,47bをベース45の上まで移動させ
る。
【0106】次に固定装置20を解除して、固定装置20に
備えた自走機構による移動、あるいは天井クレーン等に
より吊り上げて、燃料移動式新燃料検査装置44を所定の
保管場所に移送して保管する。
【0107】
【発明の効果】以上本発明によれば、新燃料の検査とチ
ャンネルボックスの装着の作業性向上により作業時間の
短縮ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態の燃料固定式新燃
料検査装置で、(a)は正面図、(b)は平面図を示
す。
【図2】本発明に係る第1実施の形態と第2実施の形態
のガイド装置で、(a)は正面図、(b)は平面図を示
す。
【図3】本発明に係る第1実施の形態と第2実施の形態
のチャンネルボックス装着装置で、(a)は正面図、
(b)は要部拡大断面図を示す。
【図4】本発明に係る第1実施の形態と第2実施の形態
の燃料保持装置で、(a)は正面図、(b)は平面図を
示す。
【図5】本発明に係る第1実施の形態と第2実施の形態
の燃料クランプ装置で、(a)は正面図、(b)は平面
図を示す。
【図6】本発明に係る第2実施の形態の燃料移動式新燃
料検査装置で、(a)は正面図、(b)は平面図を示
す。
【図7】原子炉建屋の燃料取扱床における平面図。
【図8】従来の燃料固定式新燃料検査装置で、(a)は
正面図、(b)は側面図、(c)は平面図を示す。
【図9】従来の燃料移動式新燃料検査装置で、(a)は
正面図、(b)は側面図、(c)は平面図を示す。
【符号の説明】
1…原子炉建屋、2…燃料取扱床、3…原子炉ウェル、
4…燃料プール、5…炉内機器貯蔵ピット、6…新燃料
検査装置、7,19…燃料固定式新燃料検査装置、8…新
燃料体、9…燃料支持支柱、10,27a,27b…検査用リ
フタ、11,28a,28b…リフタ駆動装置、12,44…燃料
移動式新燃料検査装置、13…検査用ピット、14…ジブク
レーン、15…可動台支持支柱、16a,16b,47a,47b
…可動台、17a,17b…可動台駆動装置、18…検査床、
20…固定装置、21,45…ベース、22,46…主柱、23a,
23b…ガイド装置、24a,24b…チャンネルボックス装
着装置、25a,25b…燃料保持装置、26a,26b…燃料
クランプ装置、29…伸縮マスト、30…ガイドローラ、31
…ガイドバー、32…空気ピストン、33…チャンネルボッ
クス、34…チャンネルボックス押圧部、35…チャンネル
ファスナ着脱機構、35a…ボルト着脱部、36…チャンネ
ルファスナ、37…止めボルト、38…燃料保持プレート、
38a…ローラ、39…可変角孔、40…燃料保持プレートク
ランプ機構、41…燃料保持プレート移動機構、42…開閉
装置、43…クランプアーム、48a,48b…ガイドレー
ル、49a,49b…荷重支持機構、50…ピット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−42190(JP,A) 特開 平7−27893(JP,A) 実開 昭58−49298(JP,U) 東芝技術公開集17巻31号71−76頁 (1999) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 17/06 G21C 19/36 G21C 21/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉新燃料体の検査とチャンネルボッ
    クス装着をおこなう新燃料検査装置において、固定装
    置を備えたベース上に側面に沿って燃料体等を保持する
    主柱を直立に設置して頂部の伸縮マスト上に揚重機を設
    けると共に、前記主柱の側部に燃料体上下移動する
    検査用リフを設けたことを特徴とする新燃料検査装
    置。
  2. 【請求項2】 前記主柱の頂部で伸縮マスト上に設けた
    揚重機が、他の揚重機との接近に際して伸縮マストの短
    縮と揚重機の巻き上げを同期運転制御することを特徴と
    する請求項1記載の新燃料検査装置。
  3. 【請求項3】 前記直立した主柱に、燃料体等を所定位
    置に誘導するガイド装置と、燃料体にチャンネルボック
    スを固定するチャンネルボックス装着装置と、燃料体等
    を軸中心に保持する燃料保持装置と、燃料体等を軸中心
    で回転自在に保持する燃料クランプ装置とを設けたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一方に記
    載の新燃料検査装置。
  4. 【請求項4】 原子炉新燃料体の検査とチャンネルボッ
    クスの装着をおこなう新燃料検査装置において、固定装
    置を備えたベース上に主柱を直立に設置して頂部に揚重
    機を設けると共に、前記主柱の側部にガイドレール並び
    に上下移動する荷重支持機構を備えて燃料体等を搭載し
    た可動台を上下移動自在に設けたことを特徴とする新燃
    料検査装置。
  5. 【請求項5】 前記可動台のガイドレールを形成した荷
    重支持機構は、設置場所のピット底部に下端部を当接さ
    せて可動台を支持することを特徴とする請求項記載の
    新燃料検査装置。
  6. 【請求項6】 前記可動台に燃料体等を所定位置に
    導するガイド装置と、燃料体にチャンネルボックスを固
    定するチャンネルボックス装着装置と、燃料体等を軸中
    心に保持する燃料保持装置と、燃料体等を軸中心で回転
    自在に保持する燃料クランプ装置とを設けたことを特徴
    とする請求項4又は請求項のいずれか一方に記載の新
    燃料検査装置。
  7. 【請求項7】 前記燃料体等を誘導するガイド装置が、
    ラッパ状ガイドバーの下部で内側にガイドローラを設け
    ことを特徴とする請求項3又は請求項6のいずれか一
    方に記載の新燃料検査装置。
  8. 【請求項8】 前記チャンネルボックス装着装置が、上
    下動するチャンネルボックス押圧部と、そのチャンネル
    ボックス押圧部の先端に設けたチャンネルファスナ着脱
    機構とからなることを特徴とする請求項3又は請求項6
    のいずれか一方に記載の新燃料検査装置。
  9. 【請求項9】 前記燃料保持装置が、中央に燃料体等を
    挿入する可変角孔を設けた円板状で周囲にローラを備え
    た燃料保持プレートと、この燃料保持プレート板を回転
    自在で着脱と上下移動可能に保持する燃料保持プレート
    クランプ機構及び燃料保持プレート移動機構とからなる
    ことを特徴とする請求項3又は請求項6のいずれか一方
    記載の新燃料検査装置。
  10. 【請求項10】 前記燃料クランプ装置が、燃料体等を
    軸中心に維持する2分割した環状のクランプアームとこ
    のクランプアームを開閉する開閉装置とからなることを
    特徴とする請求項又は請求項6のいずれか一方に記載
    の新燃料検査装置。
  11. 【請求項11】 前記ベースに設けた固定装置が、自走
    機構を内蔵して自走による移動を可能としたことを特徴
    とする請求項1又は請求項4のいずれか一方に記載の新
    燃料検査装置。
  12. 【請求項12】 前記伸縮マスト上に設けた揚重機の伸
    縮マストと巻き上げの同期運転制御及び主柱に設けたチ
    ャンネルボックス装着装置と、燃料保持装置及び燃料ク
    ランプ装置が、それぞれに内蔵された近接センサからの
    信号で自動的に作動することを特徴とする請求項記載
    の新燃料検査装置。
  13. 【請求項13】 前記主柱に設けた荷重支持機構及び可
    動台に設けたチャンネルボックス装着装置と、燃料保持
    装置及び燃料クランプ装置が、それぞれに内蔵された近
    接センサからの信号で自動的に作動することを特徴とす
    る請求項6記載の新燃料検査装置。
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