JPS6042168Y2 - オイルパンのオイルレベル安定化装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエンジンのオイルパンのオイルレベル安定化装
置に関する。

第１図に示すものは従来型のドライサンプ型オイルパン
１ａで、左右のオイルパン２ａ、２ｂと中央部に位置す
るオイルパンを左右に分離しているオイルタンク３より
なっている。

エンジンの各部分を潤滑したエンジンオイルは左右のオ
イルパン２ａ、２ｂ上に落下し、この落下したエンジン
オイルはそれぞれ排油ポンプ４ａ、４ｂによりオイルク
ーラ５をへてオイルタンク３に送られ、さらにオイルタ
ンク３内のエンジンオイルは送油ポンプ６によってオイ
ルフィルタをへてエンジン内に送油される。

オイルタンク３にはオイルレベルゲージ７が設けられい
る。

この場合エンジンオイルは、オイルパン２ａ。

２ｂとオイルタンク３にそれぞれ分離して溜るため、エ
ンジン停止中は各々のオイルレベルが異り、また運転中
はオイルパン内部の圧力変動や油面の揺動のために、オ
イルレベルが安定せス、シかもオイルパン２ａ、２ｂと
オイルタンク３の油面が一致しないため正確なオイルレ
ベルを測定できない欠点があった。

本考案はオイルパンとオイルタンクをそれぞれ分離して
設置したドライサンプ型オイルパンにおいて、オイルパ
ン内部の全油量を正確に測定できる構造が簡単なオイル
パンのオイルレベル安定化装置を提供するにある。

以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて、説明する
。

こ）において前記従来装置と同一もしくは均等構成部分
には同一符号を用いて説明する。

このドライサンプ型オイルパン１ａは、第２図のとおり
オイルパンの中央部に設けられたオイルタンク３と、そ
のオイルタンク３によって左右に分離されたオイルパン
２ａ、２ｂとよりなる。

このオイルパン２ａ、２ｂはそれぞれその底部に設けら
れたオイルストレーナ８ ａ、 ８ ｂ、 排油ポン
プ４ａ、４ｂおよびオイルクーラ５を介してオイルタン
ク３と連通ずる。

さらにオイルタンク３はオイルタンク３内のオイルスト
レーナ８ｃ、送油ポンプ６、オイルフィルタ９を介して
エンジンと連通している。

オイルタンク３にはオイルベルゲージ７が設けられてい
る。

以上のように構成された公知のドライサンプ型オイルパ
ン１ｂで左右のオイルパン２ａ、２ｂは第３図に示すと
おり管１０で連通し、又ドライサンプ型オイルパン１ｂ
の側面には開閉弁１１が取付けられる取付座１２が設け
られている。

この取付座１２には第４図に示すとおりオイルパン２ａ
と連通している孔１３およびオイルタンク３と連通して
いる孔１４が設けられている。

開閉弁１１は第５図、第６図に示すとおり弁箱１５、弁
体１６、ばね１７、ばね押え１８、ガスケット１９，２
０、上部蓋２１より構成されている。

弁箱１５には上下方向の軸心に沿って長方形断面を有す
る溝１５ａが設けられ、この溝１５ａの下方底部には、
ドライサンプ型オイルパン１ｂの側面に設けられた開閉
弁１１の、前記取付座１２に削設された孔１３，１４と
それぞれ接続する孔１５ｂ、１５ｃが削設され、又溝１
５ａ内には溝の断面と同一断面で上面に凹陥部１６ａを
有する弁体１６が上、下に摺動自在に嵌入され、しかも
この弁体１６はばね１７で常に上方に付勢されている。

さらに弁箱１５の上部および下部にはそれぞれねじ孔２
１ａを有する上部蓋２１およびばね押え１８がそれぞれ
ガスケット１９．２０を介して取付けられている。

なお第２図に示すようにオイルタンク３内のエンジンオ
イルはオイルストレーナ８ｃをへて送油ポンプ６で吸引
されさらにデリベリ側に設けたオイルフィルタ９で濾過
されエンジンの各部を送油される。

以上の構成を具えたオイルパンのオイルレベル安定化装
置の作用についてエンジン運転時およびおよびエンジン
停止時に分けて説明する。

エンジン運転時（第５図）にはオイルタンク３から送油
ポンプ６によって圧送され、オイルフィルタ９を通過後
分流されたエンジンオイルは、パイプ２２を通って開閉
弁１１の上部蓋孔２１ａより弁体１６上部の凹陥部１６
ａに送油され、このエンジンオイルの油圧によって弁体
１６はばねの付勢力に打ち勝ち下方に押下げられ、弁箱
に設けられた孔１５ｂと孔１５ｃは遮断される。

したがってオイルパン２ａとオイルタンク３の間でエン
ジンオイルは流通しない。

即ちこのときはこのオイルパンはドライサンプ式として
作動スる。

エンジン停止時（第６図）には、開閉弁１１に分流パイ
プ２２からの油圧が作用しないので、ばね２２の付勢力
によって弁体１６が上方に押上げられ、孔１５ｂ、１５
ｃは弁箱１５内の溝１５ａを介して連通し、オイルパン
２ａとオイルタンク３は連通しさらにオイルパン２ａと
オイルパン２ｂは管１０で連通しているので、オイルパ
ン２ａ、２ｂオイルタンク３のオイルレベルハ同一トな
る。

なお本実施例ではオイルパン１ｂとオイルタンク３の関
係位置が同一レベルのときについて説明しているが、オ
イルタンク３がオイルパン１ｂより高位置にあるとき、
又は低位置にあるときについても、オイルレベル安定化
装置は有効に機能し、エンジンオイルの全現在量を正確
に測定することができる。

又オイルタンク３とオイルパン１ｂの高低レベルが第１
〜３図のように同一のときにはオイルレベルはエンジン
停止時とこても同一なのでレベルゲージの位置をオイル
パン及びオイルタンクのどこでも自由に選定できる利点
がある。

以上に述べたように、本考案に係るオイルパンのオイル
レベル安定化装置はオイルパンとオイルタンクとの間に
連通路を設け、この連通路を開閉弁によってエンジンの
運転時には前記連通路を閉塞せしめ、エンジンの停止時
には前記連通路を開放するようにしたので、エンジン運
転時にはオイルパンとオイルタンクとが分離されドライ
サンプ方式となり、一方エンジン停止時にはオイルパン
とオイルタンクとが完全に連通ずるので、オイルレベル
が安定しオイルパン内部の全油量を正確に測定すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドライサンプ型オイルパンを示す概略図
、第２図は本考案に係るオイルレベル安定化装置の使用
状態を示す概略図、第３図は本考案の一実施例を示すド
ライサンプ型オイルパンを示す概略図、第４図は第３図
のｒＶ−ＩＶ断面図、第５．６図は開閉弁を示す断面図
であり、第５図はエンジン運転時、第６図はエンジン停
止時を示す。 １ｂ・・・・・・ドライサンプ型オイルパン、２ａ、２
ｂ・・・・・・オイルパン、３・・・・・・オイルタン
ク、１１・・・・・・開閉弁、１３−１５ｂ−１５ａ−
１５ｃｍ１４・・・・・・連通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. オイルパンとオイルタンクを分離させて設置したドライ
   サンプ型オイルパンにおいて、前記オイルパンとオイル
   タンクとを接続する連通路と、エンジンの運転時には前
   記連通路を閉塞せしめエンジン停止時には前記連通路を
   開放する開閉弁とを有して成るオイルパンのオイルレベ
   ル安定化装置。