JPS6040735A - 内燃機関の燃料噴射時期調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内燃機関の運転状況に応じて燃料噴射ポンプか
ら噴射される燃料の噴射タイミングを制御する、油圧式
の燃料噴射時期調整装置に　関する。

一般に燃料噴射式の内燃機関、たとえばディーゼルエン
ジンなどにあっては、燃料消費率あるいは排ガス成分改
善のため、機関の回転速度。

負荷、冷却水温度、吸気圧などの変化に応じて燃料の噴
射タイミングを調整しており、このた　゛めエンジンと
燃料噴射ポンプとの間に燃料噴射時期調整装置（以下タ
イマーと称す）を介挿しである。

タイマーとしては、たとえば「実開昭５６−９９０２６
号公報」が知られている。このものは、機関側の駆動軸
の回転をタイマーケースに収容した小偏心円板および大
偏心円板からなる偏心対を介してポンプ側の被駆動軸に
伝えるとともに、機関の運転状況に応じて制御される油
圧をピストンに作用させ、このピストンの動きｌ上記偏
心対に伝達して該偏心対の作用により、駆動軸と被駆動
軸との回転位相を変化させるようにし念ものである。し
たがってこのものによるとピストンに付与する油圧を制
御すれば燃料噴射４ングが進角もしくは遅角制御される
ので。

燃料噴射タイミングが調整されるものである。

しかしながら上記公報の油圧式タイマーは、ピストンに
付与する油圧の回路内でたとえば油圧ピストンや配管な
どが故障してピストンに油圧力が伝達されすくすると、
ピストンが作動しないため、タイマー作動が全く不能に
陥いる不具合があった。

本発明はこのような事情に基づきなされたもので、その
目的とするところは、ピストンに油圧を伝える油圧回路
が故障してピストンに油圧が伝えられなくなっても、タ
イマー作用を維持する内燃機関の燃料噴射時期調整装置
を提供しようとするものである。

すなわち本発明は、ピストンに油圧が付与されなくなっ
た場合、ピストンまたはこのピストンを復帰させるスプ
リングを保持する中間部材を回転遠心力で作動させ、こ
のピストンまたは中間部材の動きを偏心対に伝えて駆動
軸と被駆動軸との回転位相を制御するようにしたことを
特徴とする。

以下本発明の第１の実施例を第１図ないし第３図にもと
づき説明する。

図において１はエンジンのクランク軸、つまり駆動軸に
連結される回転駆動部材を示し、シリンダ部２およびケ
ース部３を一体に有している。４は図示しない燃料ポン
プのカム軸を構成する被駆動軸であり、該被駆動軸４に
はハブ５が、キー６およびラウントナリド７ＧＣよって
一体的に回転するように連結されている。ハブ５の端面
にはキャツ７′８が液密に螺合されており。

該ハブ５の内部に圧力室９を形成している。ハブ５には
被駆動シリンダＩＯが一体に形成されており、この被駆
動シリンダＸＯは回転駆動部材１のフランジ部２内面に
対面され、このシリンダ部２に形成された凹状の収容穴
１１の内周面に回転自在に嵌合されている。この被駆動
フランジｌＯには、第２図に開示された小偏心円板１２
の偏心位置に設けられた偏心ピンＩ３が、回転自在に嵌
挿されている。小偏心円板１２は大偏心円板Ｚ４に偏心
して開設された嵌合孔１５内に、回転自在に嵌挿されて
いる。また大偏心円板１４は調整板１６に形成した保持
孔Ｉ７内に回転自在に収容されている。上記小偏心円板
Ｚ２および大偏心円板Ｚ４は偏心対をなしており、後述
するタイマー作用に寄与する。

上記調整板１６はハブ５に対して回転自在に取り付けら
れ、しかしながら回転駆動部材ｌのケース部３に形成し
た収容段部Ｉ８内に精密に嵌合されて回転駆動部材１に
デルト４５を介して固定され、回転駆動部材１と一体的
に回転されるようになっている。

ハブ５の外周にはシリンダ２０・・・が配置されており
、これらシリンダ２０は後述する連結ピン２３．中間部
材２５および偏心ピン２８を介して調整板Ｉ６、つまり
回転駆動部材１と一体的に回転される。

シリンダ２０・・・はその軸線が半径方向に延びており
、これらシリンダ２０・・・内には各々ピストン２Ｉ・
・・が半径方向へ摺動自在に嵌合されている。シリンダ
２０・・・の内部はハシ５に形成した通孔２２・・・を
介してハｆ５内の圧力室９に連通すしている。ピストン
２Ｚ・・・には連結ピン２３・・・が突設されており、
この連結ピン２３・・・はシリンダ２０・・・の側壁に
形成したガイド溝２４・・・を介して調整板１６側に向
って突出されている。ピストン２１が半径方向に移動す
ると、連結ビン２３も一体に半径方向へ移動し、よって
上記ガイド溝２４はこの連結ピン２３の移動を案内する
ようになっている。連結ビン２３には中間部材としての
アーム２５・・・が連結されている。各アーム２５・・
・間には第２図に示されるように、サポートロッド２６
・・・が貫通されており、これらサポートロッド２６・
・・の両端には各々復帰用スプリング２７・・・が保持
されている。

これらスズリング２７・・・はアーム２５・・・を常に
近接する方向に付勢しており、したがってピストン２１
・・・は前記連結ビン２３・・・を介してハブ５側、換
言すれば中心線側に向けて付勢されている。そして上記
アーム２５には前述した大偏心円板１４に偏心して突設
された偏心ビン２８が回転自在に連結されている。

上記中間部材としてのアーム２５・・・には前記連結ビ
ン２３との連結箇所を通って径方向に延びる逃がし溝２
９・・・が形成されている。これら逃がし溝２９・・・
は上記連結ビン２３と摺動し、したがりてアーム２５・
・・はピストン２１・・・に拘束されることなく自在に
径方向へ変位できるようになっている。すなわち、ピス
トン２１・・・が後述する油圧により、外径方向へ移動
される場合には連結ビン２３を介してアーム２５をスゲ
リング２７・・・に抗して一体的に外径方向へ移動させ
るが、ピストン２１・・・に油圧が作用しなくなった場
合、アーム２５・・・は回転遠心力によって外径方向へ
移動し、この際逃がし溝２９・・・が連結ビン２３に対
して摺動するのでアーム２５はピストン２１によってそ
の移動を阻害されないようになっている。

回転駆動部材ｌのケース部３にはカバー３０・がボルト
３１を介し、て被着されており、このカバー３０はオイ
ルシール３２を介して固定フランジ３３に嵌合されてい
る。固定フランジ３３はボルト３４によって燃料噴射ポ
ンプのケーシングなどからなる固定部材３５に固着され
ている。３６．３７は他のオイルシールを示す。また、
３８は作動油の油路を示し、この油路３８は第３図に示
されたように電磁圧力制御弁３９および油圧ポンプ４０
ｆ介して作動油溜４１に連通されている。圧力制御弁３
９はコンピュータ４２などの電子制御装置によって指令
作動されるようになっており、コンピュータ４２は内燃
機関の回転速度、負荷、冷却水温度あるいは負圧などの
運転状態を検知し、この検知にもとづいて圧力制御弁３
９に指＋を発し、該圧力制御弁３９はこの指示にもとづ
き油圧ポンプ４０から圧送された作動油の圧力を制御す
る。なお。

４３は戻し油路、４４は逃がし油路である。

このように構成した実施例の作用について説明する。内
燃機関の運転にもとづき回転駆動部材１が回転されると
、この回転駆動部材１の回転は調整板１６を一体に回転
させる。調整板Ｉ６が回転されると、この調整板１６の
保持孔Ｉ７内に収容されている大偏心円板Ｉ４が該調整
板１６と一体に公転されるので、この大偏心円板１４の
嵌合孔Ｉ５内に嵌合されている小偏心円板１２も一体に
公転され、この小偏心体１２に突設した偏心ビン１３ｆ
介して被駆動フランジ１０が回転される。この被駆動フ
ランツ１０はハブ５を回転させるので、ハブ５と一体的
に連結されている被駆動軸４を回転させることになる。

内燃機関の回転速度、負荷、冷却水温度もしくハ負圧等
の運転状況によりコンピータ４２から指令信号が与えら
れると圧力制御弁３９が油圧ポンプ４ｏから吐出される
作動油の圧力を調整する。たとえば圧力を高くして油路
３８に圧送した場合には、圧力室９内の油圧が高くなる
ので、この油圧は通孔２２・・・を介してシリンダ２０
・・・内の油圧を高める。このためピストン２Ｉ・・・
は外側に向けて変位される。該ピストン２１・・・の変
位は連結ビン２３・・・を介してアーム２５・・・をス
ゲリング２７・・・の付勢力に抗して外径方向に向けて
移動させる。このアーム２５・・・には大偏心円板１４
の偏心ビン２８が連結されているので、上記γ−ム２５
・・・の外方への変位にもとづき大偏心円板１４は保持
孔１７内において第２図に示された時計方向、つまり矢
印Ａ方向へ回転される。大偏心円板１４の矢印入方向の
回転は小偏心円板１２を同方向へ回転させようとする。

この小偏心円板１２は大偏心円板１４の偏心位置に形成
した嵌合孔１５内に収容されており、しかも偏心ビン１
３ｆ介して被駆動フランジＩＯに連結されているから、
この小偏心円板Ｉ２は嵌合孔１５内において矢印Ｂ方向
に回転される。この結果、被駆動フランジ１０は調整板
Ｉ６に対して相対的に進角されるように回転せざるを得
す、よってハブ５を介して被駆動軸４は、回転駆動部材
ｌに対して相対的に進角される。このことから燃料噴射
ポンダにおいては燃料噴射時期が進められることになる
Ｏ なお、燃料噴射時期を遅らせるには圧力制御弁３９から
吐出される作動油の圧力を低くすれば、ピストン２１・
・・がスプリング２１・・・によって復帰されるので、
上記大偏心円板Ｉ４および小偏心円板１２の逆の作動に
もとづき被駆動軸４の回転が回転駆動部材１に対して相
対的に遅角されるものである。

ところで、上述のごとき燃料噴射時期調整装置において
、油圧ポンプ４０．コンピユータ４２、圧力制御弁３９
が故障したり、通路３８が異物により詰まった場合など
には、シリンダ２０内に油圧が送り込まれなくなり、し
たがってピストン２１・・・は作動停止してしまう。し
かしながら、中間部材としてのアーム２５・・・には逃
がし溝２９・・・全形成したため、アーム２５・・・は
遠心力により外径方向へ作動される。このアーム２５の
移動は、偏心ビン２８含介して大偏心円板１４を前記ピ
ストン２１・・・が正常に作動する場合と同様に回転さ
せるので、被駆動軸４の進角もしくは遅角制御が可能と
なる。

したがって本実施例においては、ピストン２１・・・の
作動不能時であってもタイマー作動を可能にする。

なお、上記実施例では中間部材としてのアーム２５に逃
がし溝２９を形成してこのアーム２５が遠心力で径方向
へ作動されるようにしたが、本発明はこれに制約される
ものではない。

たとえばアー４２５を使用しないタイマーにオイては、
油圧回路の故障時にピストン２１・・・を遠心力によっ
て作動させるようにしてもよい。

すなわち、たとえば、第３図に想像線により示されるよ
うに、油路３８と戻し油路４３をパイ・９７通路５０に
よって結ぶとともに、このバイパス通路５０に、電磁開
閉弁５１を設ける。電磁開閉弁５１は油圧回路が正常な
場合にバイパス通路５０を遮断しており、油圧回路に異
常が年、じた場合にたとえばコンピータ４２からの指令
にもとづきバイパス通路５０を開放する。

すると、シリンダ２０・・・におけるピストン２１・・
・の前面と後面に作用する油圧が、共に大気に開放され
るのでピストン２ノ・・・は油圧に拘束されることなく
自由に動き得る。したがって遠心力によりこのピストン
２１・・・を、スズリング２７・・・に抗して作動させ
ることができ、このピストン２１・・・の動きを偏心対
に作用させることによって前記実施例と同様の機能を奏
する。

以上述べた通り本発明によれば、油圧回路の故障によっ
てピストンに油圧が付与されなくなると、ピストンもし
くは復帰用スゲリングを支持する中間部材が遠心力によ
り作動されるようにしたから、油圧の供給が停止しても
タイマー作用を維持し、燃料噴射タイミングの制御が可
能となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は第２図中１−
１線に沿う断面図、第２図は第１図中■−■線に沿う断
面図、第３図は第２図中■＝■線に沿う断面図である。 １・・・駆動回転部材、３・・・ケース部、４・・・被
駆動軸、５・・・ハブ、１２・・・小偏心円板、１４・
・・大偏心円板、１６・・・調整板、２０・・・シリン
ダ、２１・・・ピストン、２３・・・連結ビン、２５…
γ−ム（中間部材）　、−；ｔ　６・・・ロッｒ、２７
・・・復帰用スゲリング、２９・・・逃がし溝、３８・
・・油路、３９・・・圧力制御弁、４０・・・圧力ポン
グ、４２・・・コンピュータ。 出願人代理人　弁理士　鈴　江　武　彦第１図 ０コ 。」 第２図 １］ １」

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 駆動軸と被駆動軸との間に介挿され、ケースに収容した
   小偏心円板および大偏心円板よりなる偏心対を介して上
   記駆動軸の回転を被駆動軸に伝えるとともに、機関の運
   転状況に関連して制御される油圧により上記ケース内に
   設けたシリンダ内部でピストンを復帰用スプリングの付
   勢力に抗して作動させ、このピストンの動きを上記偏心
   対に伝達して前記駆動軸と被駆動軸の回転位相を変化さ
   せる燃料噴射時期調整装置において、上記ピストンに付
   与される油圧回路の異常により該ピストンに油圧が伝達
   されない場合に、上記ピストンまたは上記復帰用スプリ
   ングを保持する中間部材を回転遠心力で作動させ、この
   回転遠心力によるピストンまたは中間部材の動きを上記
   偏心対に伝達するようにしたことを特徴とする内燃機関
   の燃料噴射時期調整装置。