JPS6038390B2 - N‐置換‐5‐フルオロウラシルの合成方法 - Google Patents

N‐置換‐5‐フルオロウラシルの合成方法

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JPS6038390B2
JPS6038390B2 JP52123602A JP12360277A JPS6038390B2 JP S6038390 B2 JPS6038390 B2 JP S6038390B2 JP 52123602 A JP52123602 A JP 52123602A JP 12360277 A JP12360277 A JP 12360277A JP S6038390 B2 JPS6038390 B2 JP S6038390B2
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fluorouracil
tetrahydrofuryl
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mmol
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安雄 星出
良雄 橋本
洋 小川
健一 鈴木
成之 田坂
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Nikken Chemicals Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明はN−置換−5−フルオロゥラシルの合成方法に
関し、更に詳しくは式(m)(式中、Bは水素又は2ー
テトラヒドロフリルを表わす)で表わされるN−置換−
5−フルオロウラシルの合成方法に関する。
式(皿)で表わされるN−置換−5−フルオロウラシル
は医薬品又は医薬品合成用中間体として有用な化合物で
あり、就中、N,一(2ーテトラヒドロフリル〉−5ー
フルオロゥラシルは低毒性の経口制ガン剤として有用な
化合物である。
従来、N−置換−5−フルオロウラシル化合物の合成方
法としては5−フルオロウラシルを出発原料とし、5ー
フルオロウラシルのまま或いは5−フルオロゥラシルを
2,4−水銀化体、2,4−トリメチルシリル化体、2
,4−トリメチルスズ化体、又は2,4−ジメチル化体
の如き活性化体に誘導して2−置換−テトラヒドロフラ
ンと反応させる合成方法が知られている。
しかし、これらの方法において出発原料の5−フルオロ
ウラシルが高価であり、コスト上よりみて十分満足ので
きる方法とは称し難い。
一方、特開昭52−83386公報にはフルオo酢酸ェ
ステル誘導体から5−フルオロウラシルを合成する際に
生ずる中間体、即ち、2−アルキル(又はアラルキル)
−5ーフルオロウラシルを2−置換−テトラヒドロフラ
ンとルイス酸の存在下反応させてN−置換−5−フルオ
ロウラシル化合物を製造する方法が記載されている。
本発明者等は、N−置換−5−フルオロゥラシルの製造
方法について種々研究を重ねた結果、上述の5ーフルオ
ロウラシルを合成する際に生ずる中間体2−アルキレ(
又はアラルキル)−5−フルオロウラシルから(1)で
表わされるピリミジン誘導体を経由するときはN−置換
−5ーフルオロウラシルの収率が著しく向上することを
見出し、本発明を完成した。
この式(1)で表わされるピリミジン誘導体は2ーアル
キル(又はアラルキル)−5−フルオロウラシル(W)
にへキサメチルジシラザン又はトリメチルシリルク。
ラィドを反応させることにより容易に合成することがで
きる。この関係を式で示せば以下の如くなる。(式中、
Rは低級アルキル又はアラルキルを表わす。
)本発明の方法は式(1)で表わされるピIJミジン誘
導体と式(0)(式中、Aはアシロキシ、置換基を有す
るァシロキシ、アルコキシ、置換基を有するァルコキシ
、アリールオキシ又は置換基を有するアリールオキシを
表わす)で表わされる2−置換−テトラヒドロフランを
反応させて;辻m)で表わされるN−贋換−5−フルオ
ロウラシルを製造する方法である。
式(1)で表わされるピリミジン誘導体としては、例え
ば、Rがメチル、エチル、n−プロピル、ィソプロピル
、n−ブチル、t−ブチル等の低級アルキル又はペンジ
ル等のアラルキルである化合物が挙げられる。
式(0)で表わされる2一層襖−テトラヒド。
フランとしては、例えば、Aがアセトキシ、プロピオニ
ルオキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、モノ
メトキシ(o−、m−又はp−)ペンゾィルオキシ等の
アシロキシ、メトキシ、tーフトキシ、ベンジルオキシ
等のアルコキシ、フェノキシ、モノクロロフエノキシ、
モノメトキシフエノキシ、モノニトロフェノキシ等のア
リールオキシ等よりなる2−置換−テトラヒドロフラン
が挙げられる。本発明の反応は一般に溶媒中で行われる
溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロ
エタン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ヘキ
サメチルホスホルアミド、ジメチルホノレムアミド、ジ
メチルアセトアミド、又は(Q−、8−或はy−)ピコ
リン等を使用することができる。この内ビリジンが最も
好ましい。本発明の反応は触媒を必要としない。
しかしながら、反応を円滑に進めるため触媒を用いる事
もできる。この様な触媒としては、沃化ナトリウム、塩
化カルシウム、塩化アルミニウム、塩化第一スズ、四塩
化チタン、塩化亜鉛等の金属のハロゲン化物、三塩化ホ
ウ素、四塩化ケイ素等の非金属のハロゲン化物、塩酸、
リン酸等の無機酸、p−トルェンスルホン酸、トリフル
オロ酢酸等の有機酸等を挙げることができる。本発明の
反応においては、反応系を全体として中性乃至塩基性に
保つ必要がある。
したがって、上述の触媒中、塩化アルミニウム、塩化第
二スス、四塩化チタン、塩化亜鉛、三塩化ホウ素、四塩
化、ケイ素、塩酸、リン酸、p−トルェンスルホン酸、
トリフルオo酢酸等酸性を示すものを使用する場合は、
溶媒としてピリジン又はピコリン等を使用する事が望ま
しい。本発明の反応においては、式(1)で表わされる
ピリミジン系化合物1モルに対し、式(ロ)で表わされ
る2−置換ーテトラヒドロフランを通常1〜5モル、好
ましくは1〜3モル使用する。
反応は、室温乃至18000、好ましくは室温乃至15
000において行われる。
また、反応は開放系、或は密閉系のいずれの反応容器に
おいても行うことができる。反応時間は式(1)の化合
物、式(0)の化合物及び溶媒の種類或いは反応温度等
により影響を受けるため一定でないが、通常、20分〜
100時間で行われる。反応後、生成された目的化合物
を反応混合物から分離するには格別な方法を用いる必要
はなく、当該技述分野において従来から用いられている
分離精製手段、例えば、溶媒抽出、結晶化、カラムクロ
マトグラフィー等が目的に応じてそのまま、或は適宜変
更を加えた形で用いられる。
本発明によれば、上記の如くして得られる式皿)で表わ
される化合物のうちBが2−テトラヒドロフリルである
化合物、即ち、N,,N3−ビス(2−テトラヒドロフ
リル)−5ーフルオロウラシルはこれを更に不活性溶媒
中において、酸の存在下、室温で短時間処理することに
より容易にN,一(2ーテトラヒドロフリル)一5−フ
ルオロウラシルに変換することができる。
上記の酸処理に用いられる不活性溶媒としてはN,,N
3−ピス(2ーテトラヒドロフリル)一5ーフルオロウ
ラシル並びに酸を溶解するものであればいずれも使用す
ることができるが、これらの化合物と不都合な反応を起
すものは好ましくない。かかる溶媒としてはベンゼン、
トルエン、エーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、
メタ/−ル、エタノール等が挙げられる。また、酸とし
ては塩化水素、硫酸、リン酸等の鍵酸、酢酸、トリフル
オロ酢酸、p−トルェンスルホン酸等の有機酸、三フツ
化ホウ素ェーテラート等のルイス酸が用いられるが、特
に塩化水素、酢酸、トリフルオロ酢酸、三フッ化ホウ素
ェーテラートが好ましい。処理時間は5分以上、好まし
くは15分以上であるが、2岬時間以上の処理は効率が
悪く不経済である。また、本発明によれば、上記の酸処
理は精製されたN,,N3ービス(2−テトラヒドロフ
リル)−5−フルオロウラシルのみならずN,一(2ー
テトラヒドロフリル)−5−フルオロウラシルを含む未
精製の反応混合物に対して直接これを適用することも可
能である。
次に実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。
実施例 1 2ーメチルー5ーフルオロウラシル2斑雌(2ミリモル
)とへキサメチルジシラザン780雌(4.8ミリモル
)を150〜16び0で4時間加熱後、過剰のへキサメ
チルジシラザンを減圧蟹去すると2ーメチル−4ートリ
メチルシリルー5−フルオロウラシルを得る。
これをピリジン5必中、塩化第二スズ50の9(0.1
9ミリモル)及び2ーベンゾイルオキシテトラヒドロフ
ラン768の9(4ミリモル)と80〜9000で1拍
時間加熱した後、溶媒を減圧下函去し得られる残澄をシ
リカゲル50夕のカラム(展開漆出液;ベンゼン:酢酸
エチル:アセトン=2:1:1(V/V)の混合溶媒)
を使用してカラムクロマトグラフイーを行うとN,,N
3−ビス(2ーテトラヒドロフリル)−5−フルオロウ
ラシル204地(収率37.7%)及びN,一(2−テ
トラヒドロフリル)−5ーフルオロウラシル1$地(収
率33.2%)を得る。前者をエーテルより再結晶する
と純粋のN,.N3−ビス(2−テトラヒドロフリル)
一5ーフルオロウラシル(融点99〜10rC)を得る
元素分析値(%) C,2日,5N204Fとして計
算値 C:53.33H:5.59N:10.36実測
値 C:53.27H:5.66N:10.31後者を
エタノールより再結晶すると純粋のN,−(2−テトラ
ヒドロフリル)一5ーフルオロウラシル(融点166〜
1総℃)を得る。元素分析値(%) C8比N203
Fとして計算値 C:48.00H:4.53N:13
.99実測値 C:48.07H:4.59N:14.
10実施例 22−メチル一6−フルオロウラシル2離
船(2ミリモル)とへキサメチルジシラザン780の夕
(4.8ミリモル)を150〜160qoで4時間加熱
後、過剰のへキサメチルジシラザンを減圧留去すると2
−メチル−4ートリメチルシリルー5−フルオロウラシ
ルを得る。
これをピリジン5M中2−ペンゾイルオキシテトラヒド
ロフラン7粥岬(4ミリモル)と80〜9ooCで1拍
時間加熱した後、溶媒を減圧下留去し得られる残澄をシ
リカゲル50夕のカラム(展開溶出液;ベンゼン;酢酸
エチル:アセトン=2:1:IN′V)の混合溶媒)を
使用してカラムクロマトグラフイーを行うとN,,N3
ービス(2ーテトラヒドロフリル)−5ーフルオロウラ
シル201m9(収率37.2%)及びN,一(2−テ
トラヒドロフリル)−5ーフルオロウラシル154のo
(収率38.4%)を得る。前者をエーテルより再結晶
すると純粋のN.,N3−ビス(2ーテトラヒドロフリ
ル)一5ーフルオロゥラシル(融点99〜10rC)を
得る。
後者をエタノールより再結晶すると純粋のN,一(2ー
テトラヒドロフリル)一5ーフルオロウラシル(融点1
66〜1総00)を得る。実施例 3 2ーエチルー5ーフルオロウラシル316のo(2ミリ
モル)とへキサメチルジシラザン780のo(4.8ミ
リモル)を150〜160℃で4時間加熱後、過剰のへ
キサメチルジシラザンを減圧下留去すると2−エチル−
4ートリメチルシリル−5ーフルオロウラシルを得る。
これをビリジン5のと中、塩化第二スズ50のo(0.
19ミリモル)及び2ーベンゾイルオキシテトラヒドロ
フラン768のc(4ミリモル)と封管中140午0で
1拍時間加熱した後、溶媒を減圧下蟹去して得られる残
澄をシリカゲル50夕のカラム(展開熔出液:ベンゼン
:酢酸エチル:アセトン=2:1:IW/V)の混合溶
媒)を使用しカラムクロマトグラフィーを行うとN,,
N3−ピス(2ーテトラヒドロフリル)一5ーフルオロ
ウラシル35のo(収率6.4%)及びN,一(2−テ
トラヒドロフリル)−5ーフルオロウラシル225m9
(収率561%)を得る。前者をエーテルより再結晶す
ると純粋のN,,N3−ビス(2ーテトラヒド。
フリル)−5ーフルオロウラシル(融点99〜101℃
)を得る。後者をエタノールより再結晶すると純粋のN
,一(2ーテトラヒドロフリル5一5ーフルオロウラシ
ル(融点166〜18?C)を得る。実施例 4 2ーエチルー5−フルオロウラシル31.6雌(2ミリ
モル)とへキサメチルジシラザン780の9(4.8ミ
リモル)を150〜16び0で4時間加熱後、過剰のへ
キサメチルジシラザンを減圧留去すると2−エチル一4
−トリメチルシリル−5ーフルオロウラシルを得る。
これをビリジソ5叫中2−ペンゾイルオキシテトラヒド
ロフラン768のo(4ミリモル)と封管中14ぴ0で
1九時間加熱した後、溶媒を減圧下蟹去し得られる残澄
をシリカゲル50夕のカラム(辰開溶出液;ベンゼン:
酢酸エチル:アセトン=2:1:IW′V)の混合溶媒
)を使用してカラムクロマトグラフィーを行うとN,一
(2ーテトラヒドロフリル)−5ーフルオロウラシル2
21の9(収率55.3%)を得る。このものはエタノ
ールより再結晶すると純粋のN,一(2ーテトラヒドロ
フリル)−5−フルオロウラシル(融点166〜1班。
0)となる。
実施例 5 2ーメチルー5−フルオロウラシル2総のo(2ミリモ
ル)とへキサメチルジシラザン780のo(4.8ミリ
モル)を150〜16び0で4時間加熱後、過剰のへキ
サメチルジシラザンを減圧留去すると2ーメチルー4−
トリメチルシリル−5ーフルオロウラシルを得る。
これをピリジン5M中2ーアセトキシテトラヒドロフラ
ン520脚(4ミリモル)と105〜11ぴ○で17時
間加熱した後、溶媒を減圧蟹去し得られる残笹をシリカ
ゲル80夕のカラム(簾開溶出液:ベンゼン:アセトン
:酢酸エチル:=2:1:1(V′V)の濠合溶媒)を
使用してカラムクロマトグラフイーを行うと、N,,N
3ービス(2ーテトラヒドロフリル)−5ーフルオロウ
ラシル‘145柵(収率26.9%)及びN,一(2ー
テトラヒドoフリル)−5−フルオロウラシル154の
o(収率38.5%)を得る。前者をエーテルより再結
晶すると純粋のN.,N3ービス(2−テトラヒドロフ
リル)一5−フルオロゥラシル(融点99〜10ro)
を得る。
後者をエタノールより再結晶すると純粋のN.一(2−
テトラヒドロフリル)一5−フルオ。ウラシル(融点1
66〜1紙℃)を得る。実施例 6 2ーメテル−5−フルオロウラシル288のo(2ミリ
モル)とへキサメチルジシラザン780のo(4.8ミ
リモル)を150〜16000で4時間加熱後、過剰の
へキサメチルジシラザンを減圧下留去すると2−メチル
−4−トリメチルシリル−5ーフルオロウラシルを得る
これをピリジン5の‘中2−(p−ニトロフヱノキシ)
ーテトラヒドロフラン836の夕(4ミリモル)と80
ooで2畑時間加熱した後、溶媒を減圧下留去し得られ
る残澄をシリカゲル80夕のカラム(展開溶出液;ベン
ゼン:酢酸エチル:アセトソ=2:1:1(V′V)の
混合溶媒)を使用してカラムクロマトグラフイーを行う
とN,,N3−ビス(2ーテトラヒドロフリル)一5−
フルオロウラシルを含む混合物280はpとN.−(2
−テトラヒドロフリル)−5ーフルオロウラシル276
の夕(収率粥.9%)を得る。後者はエタノールより再
結晶すると純粋のN.−(2ーテトラヒドロフリル)−
5−フルオロウラシル(融点99〜10rC)になる。
次にN,,N3ービス(2−テトラヒドロフリル)−5
−フルオロウラシルを含む混合物を更にシリカゲル40
夕のカラム(綾開溶出液;ベンゼン:酢酸エチル:=2
:IN/V)の混合溶媒)を使用してカラムクロマトグ
ラフィーを行うとN,,N3−ビス(2ーテトラヒドロ
フリル)一5−フルオロウラシル59の9(収率11.
0%)を得る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式(I) ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、Rは低級アルキル又はアラルキルを表わす)で
    表わされるピリミジン誘導体と式(II)▲数式、化学式
    、表等があります▼(式中、Aはアシロキシ、置換基を
    有するアシロキシ、アルコキシ、置換基を有するアルコ
    キシ、アリールオキシ又は置換基を有するアリールオキ
    シを表わす)で表わされる2−置換−テトラヒドロフラ
    ンを反応させることを特徴とする式(III)▲数式、化
    学式、表等があります▼(式中、Bは水素又は2−テト
    ラヒドロフリルを表わす)で表わされるN−置換−5−
    フルオロウラシルの合成方法。
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