JPS6037053B2 - 炭化ケイ素の製造法 - Google Patents

炭化ケイ素の製造法

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JPS6037053B2
JPS6037053B2 JP53044135A JP4413578A JPS6037053B2 JP S6037053 B2 JPS6037053 B2 JP S6037053B2 JP 53044135 A JP53044135 A JP 53044135A JP 4413578 A JP4413578 A JP 4413578A JP S6037053 B2 JPS6037053 B2 JP S6037053B2
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silicon carbide
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sic
temperature
gas
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忠義 高橋
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Showa Denko KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は炭化ケイ素(SIC)の製造法に関し、従来と
は全く異なった方式による炭化ケイ素の製造法である。
一般にSICはアチソン炉により製造されている。この
方式では‘ィー バッチ方式であり、製品の取出しに際
しては温度の高い多量の未反応原料粉体を取扱わねばな
らず、作業環境が悪く、またその対策も容易でない。
‘ロー 高温の未反応粉体は冷却されて再使用されるが
、この粉体の持つ顕熱が無駄に捨てられるのでエネルギ
ーロスが大きい。
し一 揮発しにくい不純物、例えばFeは殆んどが製品
中に残る。
そのため高純度の製品とするには原料を高純度にしなけ
ればならない。(コ COガス回収が困難である。
また最近、竪型反応容器を外部より加熱し、原料を反応
容器の上部より供給し、下部より製品を取出す方式が提
案されている。
この方式では ‘ィ)SIC生成反応が著しい吸熱反応であり、原料及
び製品粉末(この方式では製品は微粉状となる)の熱伝
導が充分でないので大型の装置をつくることがむずかし
い。
{o} 反応容器は経済性等を考えると炭素材又はSI
C質材料以外になく、炭素材又はSIC質材料は原料中
のシリカ(Si02)と反応して次第に消耗する。
し一 中間反応生成ガス(Sj○)が反応容器の低温部
で析出して原料の荷下りを妨げることがないよう運転条
件の管理がむずかしい。
O Fe等の不純物はアチソン炉による場合と同様製品
中に残る。
等の欠点がある。
本発明は従来とは全く異なった方式によるSICの製造
法で、中間生成物とSICの生成の領域を分離し、中間
生成物をSIC生成領域に導いて、そこでSICを生成
させるようにしたものである。
この方法によれば容易に連続化も可能となる。即ち、本
発明はシリカと炭村、炭化ケイ素、又はケイ素の1種以
上とをSi○を生成するほぼ化学量論的割合に配合し、
密閉化した加熱装置内で図示の平衡状態図のB点以上の
温度に加熱し、この加熱装置内にCOガスを吹き込み、
装置内の温度一log(PSi○/PCO)を平衡状態
図のDAB線の下側、BC線の上側にあるようにし、装
置内のC0、Si○ガスを炭材を充填した炭化ケイ素反
応室内に導き、該室内を前記平衡状態図のABCで囲ま
れた領域下に維持して室内で炭化ケイ素生成反応を起こ
させ、生成した炭化ケイ素を室内から取り出すことを特
徴とする炭化ケイ素の製造法である。
以下図面を用いて本発明を具体的に説明する。第1図は
本発明方法の実施に通した1例を示す装置、図第2図は
Si−○−C系の平衡状態図で、Tran.Met.S
oc.AIME.Vo1211、 P898〜 904
(1961)による。第2図の平衡状態図を簡単に説明
すると、平衡線の各番号は次の反応に対応している。
21.Si+Sj02二$10
{1’22.$i+COこSIC十Si○
{2’23.Si+CO二Si○十C
{3124.$i02十SI
C二$i○十CO {4)25.C+
Si02二Si○十C○ 【5
}26.SIC十CO二本十Si○
‘6)各温度において雰囲気の−log(PSi○
/PCO)が各線よりも小であれば反応は左から右に進
み大であれば右から左に進む。
図でD−A−B−E線よりも高いPSi○/PCOのガ
スは{1}式又は{4ー式又は{5)式で示される反応
が左に進んでガスから固体が生成する。
A−B−Cの実線で囲まれる領域がSICが安定に存在
できる温度−雰囲気である。次に第1図を参考にして本
発明方法を説明する。
原料は反応によりSiOとCOを発生するシリカ(Si
02)と炭材(C)。又はSi02と炭化ケイ素(SI
C)、又はSi02とケイ素(Si)のいずれでもよく
、またこれらの混合であってもよい。これらの原料は適
当な大きさの粒状混合物或いは粉末化して混合造粒した
ものでもよい。前記の原料組合せの中で経済性等より考
えてSi02とCの組合せが最も好ましいので以下の説
明はこの系の原料について行なう。原料はホツパー2か
らSi○発生の加熱装置3に供給される。
加熱装置は電源9に接続された電極4,5により抵抗加
熱される。その温度は反応を進行させるために第2図の
B点(T=1760K)以上にする。加熱装置にはファ
ン1 1を通して導管18によりCOガスを吹込む。ま
た生成したSi○及びCOガスは導管8を通してSIC
反応室6に送られる。加熱装置にCOガスを吹き込むこ
とによってSi○発生が促進されるが、その機構、条件
等は後述する。反応室6は粒状コークス等の炭材が充填
しており、これはホッパ−1から供給される。反応室6
は黒鉛等の発熱体7により電源10から通電で加熱され
ている。この反応ゾーンは第1図のA−B−C−Aに囲
まれた領域内にあるように維持されている反応室6に導
かれたSi0は炭材(C)と反応してSICとなる。C
Oガスは反応室の上部から回収されるが、その際の1部
は前記の加熱装置に吹込まれる。生成したSICは17
によって冷却された後、取出装置16により反応室の下
部より取出される。取出し速度は製品のSIC純度を見
て、炭材の含有量が多い場合は遅くするなど送り込まれ
るSjOガス量等の関連で調節する。加熱装置3、反応
室6は出来るだけ密閉化することが望ましく、原料及び
炭材のホッパーは密閉化しておき、このホッパーに原料
等を供給する際はダンパ−14は閉じておくことが望ま
しい。図で12は保温用のラィニング、19はCOガス
冷却装置で必要によりファン11が耐える温度まで冷却
する。導管8はSiOガス凝縮しないよう3で発生する
Si○の濃度とA−B線の交点で決まる温度以上に保温
しておく。なお、図で13は電極シール部である。この
装置で得られるSICはほとんどが3−SICでごくわ
ずかのQ−SICを含む粒状である。
製品に多少炭材が含まれる場合は分離、精製する。次に
中間生成物発生領域とSIC生成領域とを分離した理由
及びCOガス吹込み理由を説明する。これまでSICの
連続製造が困難であったのは、原料と製品の流動性を保
ちながらSICを生成させることが困難であったためで
ある。原料及び製品の流動性を悪くする原因は次のよう
に考えられる。{ィー 生成するSICがある雰囲気下
に於て、長時間維持されると大きな塊状に結晶成長する
{o)SICの生成反応と同じ領域にSi02が必らず
原料として存在しており、このSiQが高温で軟化又は
溶融して融着を起こし流動性を悪くする。
し一 SIC生成反応が起きる同じ領域でSi○の生成
反応が必らずあり、また反応を起す領域に温度勾配があ
るため、高温側で生成した高濃度のSi○ガスを含むガ
スが低温側で逆反応で析出し、その析出物が原料をくっ
つけて流動性を悪くする。
平衡状態図に於けるD−A−B−E線の高温側から低温
側へガスが流れるため析出反応が起ると考えられる。ま
た、この析出物は原料をくっつけて流動性を悪くするば
かりでなく原料の粒体の間にある空間を埋めてガス抜け
を悪くすると云う現象も起す。本発明はこれらの流動性
を悪くする原因を除くことを研究した結果到達したもの
で、Si○発生反応とSIC化反応を分離して【ロ}項
のトラブルをなくし、また発生したSj○ガスをCOガ
スで希釈してCと反応させることよってし一項のトラブ
ルをなくしたものである。
生成したSICは高温領域から順次低温側に移動させる
ことによって【ィ}項のような大きな結晶の塊状になる
ことはなく、流動性が維持される。Si02とCとの混
合物を加熱装置内で加熱していくと、装置内は次第にC
O雰囲気となるが、第2図のB点以上の温度に昇温する
とSi02十C→Si0十C0 (5
)に従ってSj○が生成する。
この反応で生成するSi○とCOの比は1:1であり{
log(PSi○/PCO)=0}、この反応だけであ
れば雰囲気はたちまちにしてA−B線の平衡濃度に達し
てしまう。そかしながらB点以上の温度でPSi○/P
COがA−B線の近くにあればB−C線よりもPSi○
/PCOの濃度が大であるから次式の反応が起る。
Si○十X→SIC十C○ (6″)
この結果雰囲気中のSi0はSICとなりCOが出るの
で雰囲気のPSi○/PCOは低下し、Si○発生反応
が引きつづき起りうる状態となる。
なお{6ー式の反応で炭材の表面はSICでおおわれる
ことになり、かつ雰囲気は{41式の反応に右に進ませ
る方向にあるから窓i02十SIC→$i○十C○
(4′)も起ることになる。
しかしながらSiQとCが略1:1(モル比)に配合さ
れている場合、(5′)式、く6″)式の反応ではCが
不足してくるので、反応が進んですべてのCがSICに
変化すると(6″)式の反応は起らなくなり、log(
PSi○/PCO)はA−B線の平衡濃度になって(4
)式の反応も進まなくなってA点以下の温度ではSi○
の生成は止まる。
これ以上Si○の生成反応を進めるためには温度をA点
以上に引き上げるか雰囲気のPSi○/PCOを引い下
げることをしなければならない。温度をA点以上に上げ
るとSIC+Si○→あi+CR (
2″)の反応でSi○がCOに変化し、雰囲気のPSi
0/PCOを引き下げるので再び(4)式及び次式の反
応でSj○が生成する。
Si+Sj02→雄i○ (r)
しかしながらすべてがSjとSi02になったとき雰囲
気の温度によって決まるPSi○/PCO平衡濃度にな
って反応が止まることになる。
つまり、出発原料をすべてを有効にSi0に変えること
は温度を上げる手段だけによっては不可能である。
そこで本発明においては出発原料中のSi02と −C
を完全にSi0にするために外部よりCOガスを導入す
ることにしたものである。
COガスを吹き込めば例えばA点以下の温度であっても
PSi○/PCOが下るので(4′)式の反応を引きつ
づき起こすことができる。また吹き込んだCOガスは発
生したSi○を次工程に送り込むための有効なキャリア
ガスともなる。なお、SICとSi02、SiとSi0
2を原料とする場合も同様に説明出来る。原料の配合は
夫々ほぼ川式、‘4}式、‘5}式の化学量論的な割合
である。
温度はB点以上で、COガスの吹込み量は反応により生
成するCOガスと合せて第2図のlog(PSi○/P
CO)がD−A−B−Cの間に囲まれた範囲となる。C
Oガスを多量に吹込みBC線より低くすると次工程のS
IC化反応でSICの生成反応が起らない。次にSi○
とCの反応によってSi○を生成する反応について述べ
る。
このSIC化反応室では Si○十次→SIC+C○ (6′′
)の反応でSICを生成することが目的であり、Si0
十C→Si+C0 (3″)SIC
十Si○→潟j+C○ (2″)など
の反応でSiを生成することや$j○十CO→るi02
十SIC (4″)るi○一Si+Si0
2 (r)などの反応で析出物
の出ることを極力防がなければならない。
SiやSi02の析出は連続化においては荷下りを悪く
しまたガス抜けを悪くする。平衡状態図からわかる通り
Siの生成に防ぐには反応室の温度とPSi○/PCO
の関係をA−C線以下にしておけばよい。
また(4″)式、(1″)式による析出物の生成を防ぐ
にはD−A−B線以下とすればよい。
勿論(6″)式によるSIC反応を起させるのであるか
らB−C線より上側となる。結局SIC化反応室の温度
とPSi○/PCOの関係は第2図のA−B−C−Aで
囲まれた範囲となる。例えばSi○発生加熱装置から出
るlog(PSi○/PCO)が0.9立であればA−
B線とA−C線のそれに相当する温度が1ぴ/Tで5.
08と4.8位であるから19690K〜20830K
の間にSIC化反応室の温度をコントロールすればSi
生成反応と(4″)式、(1″)式の析出反応は起らな
い。また例えばSIC化反応室の温度がA点以下であれ
ばSi○発生加熱装置から出るガスのlog(PSi○
/PCO)をその温度のA−B線以下にコントロールす
れば(4″)、(1″)式の析出反応は起らない。
SIC化反応室の温度がA−Cの間の温度であってもP
Sj○/PCOをその温度のA−C線よりも低い状態に
しておけばSi化は起らない。第1図のSIC化反応室
に導入されたSi0はCと(6″)式に従って反応し、
Si○ガス濃度を下げながら反応室内を上昇する。Sj
○が反応室上部に達するまでにほとんどが反応するよう
に高温部の炭材充填容積を充分にとっておく。反応室の
最上部の低温部に於てはわずかに残ったSi○がSi○
十CO→Si02 (5″)の反応
で析出するが、充分にSi○が反応を終了していればl
og(PSi○/PCO)は平衡状態図のB点近くにな
っており、log(PSi○/PCO)ニ−2である力
)ら析出するSio‘ま机雌ガ糧の志程度であり、荷下
り不良や空間を埋めてしまう等のトラブルを起す程の量
にはならない。
SIC化反応室に於ける温度のコントロールは第1図の
発熱体を調節すれば容易に出来る。
これは次式の如く、Sj0十2C→SIC+CO+16
560Kcal(2000K)SIC化反応は少量の発
熱反応であるからである。
従って「原料全体を一つの容器内で外熱法で加熱する方
式(大きな吸熱反応)に比較して反応室の温度を均一化
することが容易であり、装置の大型化に於ける困難も少
ない。また反応室にはSj02は、上部でわずかに析出
するものを除いて、入らないので反応室の容器が黒鉛又
はSIC質であってもSi02との反応による容器の損
傷が起らない。さらにSi○発生加熱装置に供給される
原料中に揮散しにくい不純物(例えばFe)が多少あっ
てもこれは加熱装置内に残り、製品中には持ち込まれな
い。
従って加熱装置に使う原料のSj02と炭材(加熱装置
の炭材の約1′2)は少し純度の悪いものであっても製
品は高純度のものが得られる。実施例第1図に示す装置
を用いた。
Sj○発生加熱装置3は内径400柳、高さ120仇倣
、炉底はカーボンフラックとし、上部から径147肌の
電極を上下動可能に華設した。Si○発生原料は3柳下
のコークス、10柳下のケィ石を用い、その割合は{5
’式による割合よりわずかSi02を多目とした。SI
C化反応室6は発熱部が内径400豚、高さ1500肋
、発熱部の下端から冷却部の上端までは100比ゆであ
る。充填した炭材は1〜6肌のコークスで発熱部の上端
から50仇吻上までの堆積させた。そして発熱部は約1
70000に加熱した。先ず加熱装置3に1〜6肋のコ
ークスを装入し、電極4をコークスに接触させて9の電
源により加熱装置をラィニング側温よりの誰定で約17
00℃に加熱した。
Si○ガス通路の加熱及び反応室の雰囲気をCOガスと
した後、前記Si○発生原料を装置し、150KWで加
熱した。
またCOガスの吹き込み量は2州肘′hrとした。3び
分後より1 6からの抜出し速度を20k9′hrとし
た。
最初はCの多いものが排出されたがしだいにSICが多
くなり、高純度のSICが連続的に生産できるようにな
った。SICはほとんどが8−SICで若干のQ−SI
Cを含んでいた。また微粒状のものが多かった。本発明
によればアチソン法に比較し、 {1} COガス回収が容易である。
‘2} 連続生産が可能であり、環境対策がとりやすい
{3’ 未反応原料の加熱冷却の繰返しがなく省エネル
ギーができる。
{4} 原料中の不純物の製品への持ち込みが少ない。
また原料の容器の外部より加熱する方法に比較し、【1
1大型の装置がっくり易い。
■ 反応容器の損傷が少ない。
糊 原料中の不純物の製品への持ち込みが少ない等の有
利性がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施に用いられる装置の1例を示
す断面図、第2図はSi−○−C系の平衡状態図である
。 図において、3:Si○発生加熱装置、6:SIC化反
応室。 苑↑図 発2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 シリカと炭材、炭化ケイ素、又はケイ素の1種以上
    とをSiOを生成するほぼ化学量論的割合に配合し、密
    閉化した加熱装置内で図示の平衡状態図のB点以上の温
    度に加熱し、この加熱装置内にCOガスを吹き込み、装
    置内の温度−log(PSiO/PCO)を平衡状態図
    のDAB線の下側、BC線の上側にあるようにし、装置
    内のCO、SiOガスを炭材を充填した炭化ケイ素反応
    室内に導き、該室内を前記平衡状態図のABCで囲まれ
    た領域下に維持して室内で炭化ケイ素生成反応を起こさ
    せ、生成した炭化ケイ素を室内から取り出すことを特徴
    とする炭化ケイ素の製造法。 2 炭化ケイ素反応室を竪型とし、上部より炭材を連続
    的に供給し、下部より生成した炭化ケイ素を連続的に取
    り出すようにした特許請求の範囲第1項記載の炭化ケイ
    素の製造法。 3 炭化ケイ素反応室から発生したCOガスの1部を加
    熱装置に戻すようにした特許請求の範囲第1項又は第2
    項記載の方法。
JP53044135A 1978-04-17 1978-04-17 炭化ケイ素の製造法 Expired JPS6037053B2 (ja)

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