JPS6036574B2 - 液晶表示セルの製造法 - Google Patents

液晶表示セルの製造法

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JPS6036574B2
JPS6036574B2 JP54051893A JP5189379A JPS6036574B2 JP S6036574 B2 JPS6036574 B2 JP S6036574B2 JP 54051893 A JP54051893 A JP 54051893A JP 5189379 A JP5189379 A JP 5189379A JP S6036574 B2 JPS6036574 B2 JP S6036574B2
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liquid crystal
electrode
sealing
inorganic
sealant
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正樹 沓掛
孝二 黒田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は液晶表示セルの製造法に関し、さらに詳しくは
、視角、コントラスト、応答性、信頼性などの点で極め
て優れた性質を有する電界効果ツイスト型(以後FET
N型と呼ぶ)の液晶表示セルの製造法に関する。
FETN型液晶表示セルは、基本的には配向処理された
一対の電極被膜をシール透明電極基板の間に、正の誘電
異万性を持つネマチツク液晶化合物ないし組成物(以下
単に液晶物質と呼ぶときは両者を包含するものとする)
を荻特せしめ、周縁部を適当な手段でシールすることに
よって得られる。
このFETN型液晶表示セルは、配向処理した一対の電
極基板の作用により初期に液晶化合物を電極基板に平行
に配向させかつ旋光性を付与し、亀場の印加によりこの
配向を制御もしくは再配列させて旋光性を変化させるこ
とにより電気的情報を光学的情報に変換させるものであ
り、この動作を利用して表示用に用いられる。動作機構
がこのようなものであるところから、秀れたFETN型
液晶表示セルとしては、第一に初期配向(霧場を印放し
ないときの配向)の均一性が重要であり、第二にこの配
向の維持および液晶物質の変質防止のため密閉性、耐水
性のよいシール構造を有することが重要である。
一般に液晶物質は加水分解性を有するか、加水分解を起
さないまでも水分により多少の変質を免れず、併せて配
向処理自体も水分の影響を受けざるを得ないからである
。現在FETN型液晶表示セル用の正の譲軍異方性を有
する液晶物質として使われている例えばシッフーシアノ
系液晶物質は特に加水分解しやすい。加水分解が進行す
ると消費電力が増加するとともに液晶物質のネマチック
ーアィソトロビック転移温度(NI点)が降下し、遂に
は液晶相を示さなくなる。また、ビフヱニル系液晶物質
のごとく、加水分解性がなく高温下で放督してもNI点
が降下しないものもあるが、水分の侵入により、やはり
電流値が増加し、また配向破壊が起る。したがって、秀
れたFETN型液晶表示セルを得るには、初期配向の均
一性と秀れたシール構造はともに欠くことのできない要
因である。
本発明は、この両要因について改善され、その結果、視
角、コントラスト、応答性、信頼性などの点について極
めて優れた性質を有するFETN型液晶表示セルの製造
法を提供することを目的とするものである。従来液晶の
初期配向の均一性を得るための手段としては、電極基板
も布等で一方向に摩擦する方法が知られている。
しかしこの方法では部分的に液晶分子の配向が異なり、
配向の均一性は充分でなく、また配向が短時間のうちに
失われてしまう欠点がある。これに対し、これらの欠点
を改善するものとしてある種の界面活性剤を併用して電
極基板を一方向に摩擦する方法(たとえばmMTech
nical D;SC1oSure Bdietin.
Vol.13.No.11.Apr.1971)が知ら
れている。しかしこの方法では配向の均一性はある程度
改善されるが、界面活性剤の耐熱性がなく、また界面活
性剤が液晶物質の劣化を招くという欠点があり、さらに
は電界を印加し続けると界面活性剤が電界により分解、
変質を起こし配向が破壊してしまうという欠点がある。
一方、シール構造に関しては、シール剤として有機系シ
ール剤を用いるものと無機系シール剤を用いるものが知
られている。
このうち有機系シール剤は、耐水性および気密性が悪く
、上記のように信頼性の高い電気光学セルを得るには難
点がある。この点、無機シール剤が好ましい訳であるが
、一般に電子部品関係で広く用いられる無機系シール剤
である低融点ガラスフリットは溶融封着温度が350q
o以上であり、このシール方法を可能にするためにはこ
のような高温に耐え得るような配何処理が併せて必要に
なり、更にはシール部をもつシール特性を損わずに電極
被膜を保護する処理が必要になる。350qo以下で封
着可能なガラスフリットもない訳ではないが、これらは
接着強度が悪く、また熱衝撃により接着破壊を起す難点
がある。
従って、気密性、接着強度、耐熱衝撃性を有する信頼性
の高い液晶表示セルを得るためには少くとも350℃、
好ましくは400o0以上の耐熱性を有する配向処理が
必要となる。
上述の単に電極基板をこする方法、また、ある種の界面
活性剤を便し・配向処理する方法等はいずれも、耐熱性
が全くない。現在、耐熱性のある、損ち信頼性の高い、
無機シール可能な配向処理法として、斜め蒸着法(Ap
pliedPh$icsLetにr.173 21.4
.1972)が知られている。
一酸化珪素等無機材料を蒸着源として電極基板を傾けて
黍着する、この斜め蒸着配向処理方法によれば、配向剤
自体の耐熱性は確かに認められるが、得られる配向の耐
熱性は比較的悪い、又、配向力が弱く、液晶分子は完全
には電極基板に水平配向しておらず、このため得られた
セルを用いる液晶装置はコントラスト、視角が悪いとい
う難点を有する。又一方、長期の連続電圧印加により、
徐々に配向が変化し、電圧無印加時にも、電極基板の電
極被膜面と、非電極被膜面で配向が異ってくるという欠
点もある。一方、有機高分子材料を配向剤として用いる
ことが提案されているが、これらの材料は液晶物質の配
向性を有してしてもその配向性はシール時の高温によっ
て失われるものが多く、これらの場合には一般に有機シ
ールが行なわれる。
本発明者らは、このような有機高分子材料の中にあって
ポリイミド系高分子は液晶物質の配向性に壊れると共に
その配向性はシール時の高温によっても失われないため
無機シールが可能であることを提案した(椿開昭51−
6596び号公報参照)。ポリィミド系高分子は、無機
シール時の高温(通常、400〜500℃、5分以上程
度)によっても液晶物質の配向性を矢なわないのである
が、シール時に存在する酸素あるいは熱そのものによる
ポリィミド系高分子材料の劣化のため若干の配向性の低
下が起こることは否めない。本発明者らは、ポIJィミ
ド系高分子を配向剤とする液晶表示セルの無機シール時
に於けるポリィミド系高分子の劣化を防ぎ、その配向性
の低下を防止することを目的として研究した結果、不活
性ガス雰囲気下で無機シールすることがより長時間の高
温、あるいはさらに高い温度における配向劣化を防ぐ上
で極めて有効であることを見い出して本発明を完成した
したがって、本発明の電気光学セルの製造法は下記の工
程a〜gを含むことを特徴とするものである。
a それぞれその一面に電極被膜を付着させた透明基板
からなる一対の電極基板を用意する工程、b 各電極基
板の電極被膜を有する面上にポリィミド系高分子被膜を
設ける工程、c 前記ポリィミド系高分子被膜をそれぞ
れ一方向に配向処理する工程、d 前記一対の電極基板
の少くとも一方の周囲部上に無機系シール剤を適用し、
これを介して一対の電極基板を、それぞれに設けたポリ
ィミド系高分子被膜が対向しかつそれらの配向処理方向
が互いに交叉するように不活性ガス雰園下でシール固定
してセルを形成する工程、e 前記工程a〜dのいずれ
かにおいて、あるいはこれらの前にセルに液晶注入口を
設ける工程、f 前記液晶注入口を通じてセル中に正の
誘電異方性を有する液晶を注入する工程、およびg 前
記液晶注入口を低融点シール剤によりシールする工程。
以下、本記本発明についてさらに詳細に説明する。
まず、電極基板の構成単位である一対の基板は、絶縁性
を有し、かつ透明であること、さらに無機シール時の高
温に耐えることが要求される。
このための材料としては通常ガラスが用いられる。この
基板上には通常の方法により透明な電極被膜を設ける。
たとえば、酸化スズ、酸化インジウムなどを主成分とす
る透明導電性被膜を吹き付け法、真空蒸着法などにより
設けることができ、これらの電極被膜はフオトェッチン
グなどの手段により所定のパターン、たとえば一ないし
複数個の数字や文字あるいは図形模様などに加工するな
どして用いられる。かくして電極基板が構成される。次
に、電極基板の電極被膜を有する面上には、ポリィミド
系高分子被膜を設け、これを配向処理する。
ポリィミド系高分子としては、ィミド結合を有する種々
の高分子が適用できる。
たとえば、ィミド結合により構成されるポリィミド、ま
たアミド結合とィミド結合により構成されるポリアミド
ィミド、およびェステル結合とィミド結合により構成さ
れるポリエステルィミドなどが用いられる。その他高分
子中にキナゾリン環を有するもの、高分子中にスルホン
基を有するものなども適用でき、これらは特開昭53−
34541号公報、同53一128350、同54一3
0859などに具体的に記載される。上記ポリィミド系
高分子はィミド結合を有し、一般に溶剤に不溶であるた
め、本発明において基板上にポリィミド系高分子被膜を
設けるためには、これらポリィミド系高分子のそれぞれ
の前駆体であるポリアミック酸を後述する溶剤に溶解し
基板上に塗布した後、加熱処理により脱水閉環してィミ
ド結合を特ためる方法が好ましい。
たとえば、ポリアミツク酸をジメチルフオルムアミド、
ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフオキシド、N−
メチルピロリドンなどの溶剤に溶解して0.01〜40
%溶液とし、該溶液を刷毛塗り法、浸涜法、回転塗布法
、スプレー法などにより塗布することができる。塗布後
、100qo〜350qo、好ましくは200qo〜3
0000で加熱処理を行ない乾燥させ、基材上にポリィ
ミド系高分子被膜を設ける。配向処理方法としては、ポ
リィミド系高分子被膜を布、刷毛等で一定方向にこする
方法等が用いられる。
またポリィミド系高分子被膜の膜厚としては、0.01
〜10仏がよく、特に、0.1〜2仏が好ましい。0.
01未満では配向力が弱く、コントラストが悪い。
また10仏より厚いと、均一に塗布することが困難であ
り、またポリィミド特有の着色が認められ、好ましくな
い。これらポリイミド系高分子の前駆体であるポリアミ
ック酸はそれぞれ次のようにして得られる。
上記ポリィミドの前駆体のポリアミック酸はジカルボン
酸無水物とジアミンとの重付加により合成される。また
上記ポリアミドィミドの前駆体のポリアミック酸は、た
とえばトリメリット酸無水物と過剰のジアミンから得ら
れるところのアミド結合を有するジアミンとジカルボン
酸無水物との重付加により合成され、さらにポリエステ
ルィミドの前駆体のポリアミツク酸は、たとえばトリメ
リット酸と種々のジオールから得られるところのェステ
ル基を有するジカルボン酸無水物とジアミンとの重付加
により合成される。これらのポリァミック酸合成のため
の縮合反応は通常の条件で、すなわち無水条件下、50
℃またはそれ以下の温度で行われる。
上記でジアミンとしてはたとえば、m−フェニレンジア
ミン、p−フエニレンジアミン、mーキシレンジアミン
、pーキシレンジアミン、4,4−ジアミノジフエニル
エーテル、4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,
3′ージメチルー4,4′ージアミノジフエニルメタン
、3,3′,5,6−テトラメチル−4,4′ージアミ
ノジフエニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフエニ
ル)プロパン一4,4−メチレンジアニリン、ベンジジ
ン、4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、4,4
−ジアミノフエニルスルホン、1,5ージアミノナフタ
レン、3,3−ジメチルベンジジン、3,3′−ジメト
キシベンジジン、2,4ービス(3−アミ/一役rt−
ブチル)トルエン、ピス(4−8ーアミノーte比−ブ
チルフエニル)エーテル、1,4−ビス(2−メチル一
4−アミノベンチル)ベンゼンなどが用いられる。
上記ジオールとしてはヒドロキノン、ビスフェノールA
、ジクロルビスフエノールA、テトラクロルビスフエノ
ールA、テトラブロムビスフエノールA、ビスフエノー
ルF、ビスフエノールACP、ビスフエノールL、ビス
フヱノールV、ビスフエノールS、4,4′ージヒドロ
フエニルエーテルなどが用いられる。
また、上記でジカルボン酸無水物としてはピロメリツト
酸無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン
酸無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカル
ボン酸無水物、1,2,5,6ーナフタレンテトラカル
ボン酸無水物、2,2′,3,3−ジフェニルテトラカ
ルボン酸無水物、チオフェンー2,3,4,5−テトラ
カルボン酸無水物、2,2ービス(3,4ービスカルボ
キシフヱニル)プロパン無水物、3,4ージカルボキシ
フェニルスルホン無水物、ベリレン−3,4,9,10
−テトラカルボン酸無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフヱニル)エーテル無水物、3,3,4,4−ペンゾ
フェノンテトラカルボン酸無水物などが用いられる。
上記のジアミン、ジオールおよびジカルボン酸糠水物は
耐熱性の点からいずれも芳香族系の化合物が好ましい。
電極基板上のシール部には、無機系シール剤を設ける。
これは一対の電極基板の一方のみについてでも良い。尚
、上記電極基板に配向剤としてのポリイミド高分子被膜
を設ける前に又は後に電極基板の電極被膜を含む面の少
なくともシール部に無機質電極保護層を設けておき、該
電極保護層を介して無機系シール剤を設けておくことも
できる。
この電極保護層は、無機シール時の高温に耐え、基板の
ガラスとの接着性がよく、さらにシール剤であるガラス
フリットのガラス成分が拡散可能な絶縁性の透明な無機
材料からなる。なお、該保護層がシール部のみに設けら
れる場合には必ずしも透明である必要はない。上記の如
き性質を備えた材料そしてはたとえばSj02,Si0
,Mが2,AL203,Lio‐Si○などが挙げられ
る。上記の無機質電極保護層を設けるには、種合の方法
を用いることができる。
たとえばSi02,Sio,Mが2等の絶縁性金属化合
物を蒸着する方法、あるいはリチウムシリカのコロイド
溶液等の無機被膜剤を塗布する方法、ガラスレジンの如
く加熱硬化により無機化する有機物を塗布する方法等が
用いられる。上記電極保護層は、無機シール剤の基板へ
の接着時に電極被膜の断線を防ぐ機能を有する。
すなわち、無機シールにおいて、シール強度およびシー
ル性を得るためには、無機シール剤が被接着物に充分拡
散する必要があり、このため通常350℃以上の高温で
熔融接着される。この時、電極被膜に、シール剤が拡散
し、その抵抗を高め遂には、電導性を失わせる場合があ
る。従って電極被膜を上述の如き断線より防ぎつつ優れ
たシール構造を得るためには、電極保護層を設けておく
ことが望ましい。この電極保護層は、少なくともシ−ル
部に設ければよいが、電極被膜よりの電荷の注入を防ぎ
配向処理層や、液晶の劣化を防ぐ機能を合せ持つため液
晶の接する電極基板全面に設けることが好ましい。上述
の電極保護層は0.005〜10仏の厚みで用いられ、
特に0.05〜3仏が好ましい。
0.005山未満では、焼成時の断線を防げず、また1
0山より厚いと、接着力が弱く、電気的にレスポンスが
劣るので好ましくない。
上記綴機系シール剤としては、必結晶性及び結晶性の低
融点ガラスフリツトが用いられる。
低融点ガラスフリットとしては550℃以下、なかでも
50000以下、特に350〜470q○の低温城で加
熱シール可能なものが好ましく、また結晶性ガラスフリ
ットを用いる時は、被接着体と、ほぼ同程度の熱膨張係
数を有するものが好ましい。上記ガラスフリットは通常
の有機バインダーに分散し、スクリーン印刷法等で、電
極被膜保護層の上のシール部に設けられる。
有機バインダーはエチルセルロースやニトロセルロース
をブチルカルピトール、アミルアセテート等の溶剤に溶
かして調製される。フリット1の雲量部に対し有機系バ
インダーを0.1〜1の重量部、混合して用いる。この
ようにして用いた有機バインダーは、一対の電極板を対
向させて高温でシール固定する工程において同時に分解
除去することもできるが、シール工程前にあらかじめシ
ール剤の性能に応じた温度に加熱して除去しておくこと
が好ましい。この有機溶剤の除去によるシール剤の競付
けは200〜55000、好ましくは300〜550℃
、より好ましくは400〜50000で行う。上記のよ
うにして、配向処理したポリイミド系高分子被膜および
無機系シール剤層を設けた(さらに必要に応じて無機質
電極保護層を設けた)一対の電極基板(その一にはシー
ル剤を設けないこともできる)を、これらの層が内側に
なり、かつその配向処理方向が互いに交差するように対
向せしめ、不活性ガス雰囲気下で350〜550qo、
好ましくは350〜50000、更に好ましくは400
〜470午Cで熱圧着して封着する。
これにより無機系シール剤が溶融され、冷却とともに一
対の電極基板がシール部の無機系シール剤を介してある
し、は無機質電極保護層を設けた時には該層と無機系シ
ール剤とを介して、シール固定される。コントラスト、
応答性、視角などの観点より、配向処理方向の交差角は
ほぼ直角であることが好ましい。上記シールは、たとえ
ばプレスシール機、電気炉内等を、N2、〜、Ne、R
e、C02等の不活性ガスで置換した後に行なう。
この時、セルの内部も−恒真空にした後、上記ガスで置
換しておくと更に有効である。かくして液晶容器が様成
される。
液晶容器各部を製造する工程に関しては、上記各部の説
明にも述べたが、電極基板をもとにしてこれら各工程を
結合する順序には任意性があり、それに応じて工夫をす
ることにより、より好ましい液晶容器、したがって液晶
表示セルが得られる。
たとえば、液晶容器製造工程結合の一例(電極保護層を
設ける場合)は、電極基板の電極被膜を含む面の少なく
ともシール部に無機質電極保護層を設け、次いでシール
部以外の液晶物質と接する面にボリイミド系高分子被膜
を設けて配向処理しさらにシール部に無機系シール剤を
設けた一対の電極基板を対向させて不活性ガス雰囲気下
で固定シールするものである。
この場合上記したように、一対の電極基板の一方にはシ
ール剤を設けておかなくても良い。また、他の工程結合
剤(電極保護層を設ける場合)として無機質電極保護層
を、シール部のみに設ける場合にはシール部以外にポリ
イミド系高分子被膜を設けた後に無機質電極保護層を設
けることもできる。
さらに他の工程結合例として、電極基板のシール固定前
に加熱して無機系シール剤塗布に用いた有機バインダー
を除去する場合には、その後に、すなわちシール固定直
前にポリィミド系高分子被膜を設けることもできる。
この場合も、一対の電極基板の一方にはシール剤を設け
ておかなくてもよい。上記し、ずれの工程結合例におい
ても電極保護層を設ける場合には、シール前に電極基板
の段階でシール剤を予め加熱することによりシール剤を
電極保護層に拡散させて強固に接着させた一対の電極基
板を用いると、一対の基板を対向させて不活性ガス雰囲
気下で固定シールする際の加熱加圧の時間が短縮でき、
ポリィミド系高分子被膜に施した配向処理の能力を保つ
上で好ましい。
シール剤の予熱焼付には比較的高温が採用可能である。
上託したように、シール固定前の段階で、一対の電極基
板の一方にのみシール剤を設けておく方法と、一対の電
極基板の両方にシール剤を設けておく方法を用いうるが
、後者の場合には次のような方法も行ない得る。すなわ
ち、シール剤を一方の基板のシール部の一部に設け、他
方の基板には一方の基板のシール剤を設けた部分に対応
するシール部以外のシール部にシール剤を設けておく方
法である。上記のようにして構成された液晶容器には、
その電極基板あるいはシール部の任意の個所に上記製造
の任意の段階で、液晶物質封入のための封入口を設けて
おく。
上記のようにして構成された液晶容器には、上記封入口
を通して正の誘電異万性を有する液晶物質を注入し、さ
らに該封入口を低融点金属または低融点無機化合物ある
いはェポキシ、ポリアミド、ポリウレタン、アクリル、
ポリa−オレフイン、各種ワックス、ポリエステル等の
樹脂で封口すれば、本発明の液晶表示セルが得られる。
このネマチック液晶物質としては、正の譲亀異方性(す
なわち分子の最軸方向にそった誘電率がこの長軸方向と
垂直の方向における議電率より大きい性質)を有する液
晶化合物が単独で、あるいは全体として正の誘電異万性
を有する組成物が用いられる。たとえば正の誘電異方性
を有するネマチック液晶化合物(Np液晶と呼ぶ)の少
なくとも一成分から構成されるか、あるいはNp液晶の
少なくとも一成分の負の誘電異万性を有するネマチック
液晶化合物(Nn液晶と呼ぶ)の少なくとも一成分とか
ら構成され全体として正の誘電異万性を示すネマチック
液晶組成物が使用される。尚、上記においてネマチツク
液晶組成物を構成する液晶化合物成分が二成分以上であ
る場合には表示素子の温度範囲が広いので好ましい。上
記において使用される液晶化合物を次に例示する。
ここでA、Bはアルキル基、アルコキシ基、アルキルカ
ルボキシル基などである。
A、Bがアルキル基、アルキレン基、エーテル基、ェス
テル基、ケトン基等の基を含む直鎖またはメチル基の枝
分かれのある官能基である場合は一般にNn型の液晶と
なり、A、Bが一方にニトリル基、ニトロ基等電子吸引
基がある場合には一般にNp型の液晶となる。×および
Yの例としては直結されているビフェニル型の他に、な
どがあげられる。
Nn液晶は大きな正の誘電異方性を示すNp液晶化合物
を少なくとも一成分添加し、全体として正の誘電異万性
を有する液晶組成物として用いられる。
上記の全体として正の誘電異万性を有するネマチック液
晶組成物には該ネマチック液晶組成物に対して0.01
〜5重量%のコレステリル化合物、光学活性な置換基を
持つビフェニル誘導体、フェニルベンゾェート誘導体、
ベンジリデンアニリン誘導体、アゾキシベンゼン誘導体
などの光学活性化合物を添加することにより、液晶の初
期配向の均一性をさらに向上させることができる。
本発明の製造法によれば、不活性ガス雰囲気下で無機シ
ールするので、ポリィミド高分子の劣化を防止すること
ができ、ポリィミド高分子の有する液晶物質に対する配
向性を維持し得るという利点が得られるのである。
本発明の方法は特に、大面積の液晶表示セルを無機シー
ルする際に効果的である。このような本発明の製造法に
より得られる液晶表示セルは、優れた配向の均一性と、
信頼性を有し、直線偏光板、円偏光板などの偏光子ある
いは反射板などと組み合わせることにより種々の装置に
有効に使用でき、たとえば、電子式卓上計算機、腕時計
、置時計、計数文字表示板などの表示装置に用いられる
。次に、実施例および比較例をあげて本発明をさらに具
体的に説明する。
実施例 酸化スズを蒸着した電極用ガラスを洗浄した後、一酸化
ケイ素を0.2仏の厚さに蒸着し、無機質電極保護層を
設けた。
次にピロメリツト酸無水物と4,4′−ジアミノジフェ
ニルェーテルを縮合して得たポIJィミドの前駆体であ
るポリアミック酸の1%N−メチルピロリドン溶液を、
回転塗布により、シール部を除く電極保護層上に塗布し
、‐25000で3粉ご間加熱処理を行ない脱水閉環さ
せてポリィミド被膜を設け、布で一方向にこすり配向処
理を行った。次に、軟化点38000のガラスフリツト
10重量部とエチルセルロース3%ブチルカルビトール
溶液3重量部とを混合してインキ化し、スクリーン印刷
法で電極基板のシール部に印刷し、20000で1び分
間乾燥した。次にこのように処理された一対の電極基板
を、内部を窒素ガスで置換した電気炉内で配向処理方位
が互いに90度となるように加熱温度および圧着時間を
下表に示す3種類の条件下において加熱圧着した。しか
る後予め設けられていた封入口周辺にCr、Ni、Au
の:層を蒸着し、該口を通してp−メトキシベンジリデ
ン−p′一nーブチルアニリン5碇部、pーエトキシベ
ンジリデンーp′−n−ブチルアニリン5碇部、p−n
ープロポキシベンジリデンーp′−シアノアニリン6庇
部、p−nーアミルベンジリデン−p′−シアノアニリ
ン5部からなる混合ネマチック液晶を挿入し、穴をはん
だでシールして液晶表示セルA、B、Cを製造した。さ
らに上記混合ネマチック液晶1雌に対して(十)p−I
So−アミロキシ−p′シアノビフェニル0.1gを添
加した混合液晶を用いて同様に上記セルA、B、Cに対
応する液晶表ホセルD、E、Fを製造した。次に上記液
晶表示セルの両側面に直線偏光板をその偏光方向がそれ
ぞれ隣接する電極基板の配向処理方向と平行になるよう
に配置して表示装置を組み立てたところ、本発明の液晶
表示セルはいずれも高いコントラスト、広い視角などの
優れた表示性能を有し、さらに5000、90%の高温
高温下に100脚時間放置しても、配向の均一性を失な
われず、また液晶相の湿度城の変化は認められず、優れ
た信頼性を示した。
さらに上記表示装置の一方の偏光板の外側に反射板を配
置した反射型の表示装置を組み立てたが、この場合にも
上記と同様の優れた特性を示した。さらに、一対の電極
基板の加熱圧着によるシールを、空気中で行なう以外は
上記と同様に行ない、上記液晶表示セルA〜Fに対応す
るA′〜F′を製造して配向状態を観察比較した結果を
示す。
以上のことから窒素ガス雰囲気中では配向の耐熱性が向
上していることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の工程a〜gを含むことを特徴とする液晶表示
    セルの製造法。 a それぞれその一面に電極被膜を付着させた透明基板
    からなる一対の電極基板を用意する工程、b 各電極基
    板の電極被膜を有する面上にポリイミド系高分子被膜を
    設ける工程、c 前記ポリイミド系高分子被膜をそれぞ
    れ一方向に配向処理する工程、d 前記一対の電極基板
    の少くとも一方の周囲部上に無機系シール剤を適用し、
    これを介して一対の電極基板を、それぞれに設けたポリ
    イミド系高分子被膜が対向しかつそれらの配向処理方向
    が互いに交叉するように不活性ガス雰囲下でシール固定
    してセルを形成する工程、e 前記工程a〜dのいずれ
    かにおいて、あるいはこれらの前に、セルに液晶注入口
    を設ける工程、f 前記液晶注入口を通じてセル中に正
    の誘電異方性を有する液晶を注入する工程、およびg
    前記液晶注入口を低融点シール剤によりシールする工程
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