JPS6036197Y2 - 包装展示容器の立体台紙 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、口紅等の棒状化粧品の押出容器に関するもの
で、少ない部品数で簡単に組立てられ、軽量にして使い
易くすることを目的とするものである。

この種の容器は、棒状化粧品を確実に収納保持しかつそ
の出し入れが簡単な操作でなし得るようにすることが要
請される。

しかも女性の持ち物として常時携帯されるものであるか
ら、小型で軽量にしてしかも外観上の体裁の良さが望ま
れる。

しかしながら機能を重視すると、いきおい部品が多くな
って複雑な構造となり、容器の組立てに手間がかかり、
重量が嵩み、製作コストが高くなる等の欠点があった。

本考案は、従来の押出容器に於ける上記した欠点、不都
合を解消すべく考案されたものであって、以下にその一
実施例を図面に従って説明する。

本考案に係る押出容器は、外筒１と、棒状化粧品の収納
部を形成する中間筒７と、棒状化粧品を載置保持する受
皿部分を形成する内筒１３と、中間筒７内下端に嵌め込
まれる底筒１８と、そしてキャップ２２とから構成され
ている。

ます外筒１は、内周面に螺溝３を刻設した円筒体２の上
端に、この円筒体２と同一の内径でかつ外径がやや小さ
い嵌合筒片４を立設し、円筒体２と嵌合筒片４との連接
部分の外周面に段部５を形成して構成されたアルミニウ
ム等による薄肉の金属製であり、上記嵌合筒片４の外周
面には縦条状の突片６が複数本並列設されている。

次に中間筒７は、上記外筒１の内径とほぼ等しい外径を
有する細長円筒体のほぼ中央高さ位置に周突条１１を周
設し、この周突条１１よりも上位を棒状化粧品を直接収
納する収納筒部９とすると共に、下位を上記外筒１内に
嵌装される組付き筒部８としたアルミニウム等による薄
肉の金属製である。

上記組付き筒部８は、前記外筒１と等しい高さを有し、
その周壁には、はぼ全長にわたってガイド孔として作用
する縦長孔１０が開孔し、上端外周面に連設された上記
周突条１１の下端面には前記外筒１の嵌合筒片４上端面
が当接、更に下端面には、上端が内方に突出する形態で
複数の係合片１２が半抜き加工により成形されている。

そして内筒１３は、前記中間筒７の内径とほぼ等しい外
径を有する金製樹脂製の直線細長円筒体であって、上端
部を保持筒片１６、残部を脚筒部１４としている。

この脚筒部１４は、上記中間筒７の組付き筒部８とほぼ
同一高さであって、この組付き筒部８内の下部を除くほ
ぼ全域に嵌装され、その外周面下端に、前記縦長孔１０
を突き抜けて前記外筒１の螺溝３に螺合する螺合片１５
を突設したものである。

また、保持筒片１６は、棒状化粧品を載置保持する部分
であって、上記中間筒７の収納筒部９の内周面に外周面
を密摺接させて位置する。

次いで底筒１８は、上記中間筒７の組付き筒部８内径と
等しい外径を有し組付き筒部８下端部内に密嵌入する有
底短筒体１９の下端外周面に、前記外筒１の外径と等し
い直径を有する鍔部２０を設け、さらに上記短筒体１９
の周壁外周面に、前述の中間筒７の組付き筒部８に設け
られた係合片１２が嵌入する係合凹部２１を設けた合成
樹脂製品である。

この場合、上記短筒体１９の高さは、組付き筒部８に密
嵌入した際に、組付き筒部８内を後述する如く下降する
内筒１３の下降限位置にあって、脚筒部１４下端がこの
短筒体１９上端に当接することなく対向位置する程度の
ものである。

さらにキャップ２２は、有頂板目筒形状をしていて、ア
ルミニウム等の薄肉金属で成形され、その下端開口部を
嵌合筒片４に嵌合させることによって外筒に組付いて嵌
合筒片４から上方に突出した中間筒７の収納筒部９を被
覆する。

尚、このキャップ２２の下端内周面に多数の縦条を並列
設し、嵌合筒片４の突片６と周方向に係合する構成を加
えてもよい。

図示実施例の場合、嵌合筒片４は、その外径がキャップ
２２の開口部の壁厚分だけ円筒体２の外径よりも小さく
設定されて前述の如く段部５を形成しており、従って嵌
合筒片４に組付いたキャップ２２の下端は上記段部５上
に乗載し、嵌合筒片４に突設された突片６によってキャ
ップ２２との嵌合組付きは強固となり、さらにはキャッ
プ外周面と円筒体２外周面との間に段差が生せず、容器
としての体裁を良くしている。

なお、内筒１３の下端部には縦に割溝１７が成形されて
いるが、この割溝１７は、内筒１３の中間筒７への嵌合
組付けが円滑に遠戚されるようにするものである。

本考案に係る押出容器は上述した如き構成となっている
。

従って、先ず外筒１内に中間筒７の組付き筒部８を上方
から嵌入させて、外筒１の上端が中間筒７の周突条１１
に当接しかつ組付き筒部８の下端と外筒１の下端とが一
致するまで押し込み、この中間筒７の外筒１に対する組
付けと相前後して内筒１３を外筒１と中間筒７との組合
せ物に挿入螺合組付けし、さらに底筒１８を中間筒７の
下方より密嵌入させ、中間筒７の組付き筒部８下端内に
突出した係合片１２を底筒１８の係合凹部２１内に嵌合
させる。

この場合、底筒１８下端の鍔部２０は前述の如く外筒１
の外径と同一の直径を有しているので、中間筒７及び外
筒１の下端は鍔部２０上に乗載することとなる。

また、上記係合片１２は上端が内方に突出する形態で半
抜き加工により形成されているので、組付き筒部８下方
より底筒１８を嵌め込むと、底筒１８上部によって外方
に押されて弾性変形するが、さらに底筒１８が嵌入する
と係合凹部２１内に弾性復帰し、最も突出した上端が係
合凹部２１上端に当接して係合し、底筒１８は中間筒７
からの抜は出しが不能となる。

このようにして外筒１は、その上端が中間筒７の周突条
１１に当接しかつ下端が中間筒７と一体となった底筒１
８の鍔部２０に当接しているので、中間筒７に対して抜
は出し不能ではあるが回転自在に組付くことになり、ま
た螺合片１５の縦長孔１０に対する保合により、内筒１
３は中間筒７に対して回転不能ではあるが上下変位自在
に組付くことになり、さらに内筒１３は外筒１に対して
、その螺合片１５の螺溝３への螺合により、螺合組付け
されることになる。

ゆえに、外筒１に組付いているキャップ２２を取り外し
、中間筒７の収納筒部９と外筒１とを相互回動せしめれ
ば、内筒１３は中間筒７内で昇降動し、保持筒片１６内
に載置された棒状化粧品は収納筒部９上端から突出し、
或いは引込むことになる。

なお、内筒１３の保持筒片１６に対する棒状化粧品の載
置手段は、いくつか考えられるところであるが、中間筒
７の収納筒部９を棒状化粧品の成形金型の一部として利
用する場合には、外筒１、中間筒７、内筒１３及び内筒
１３上端に被冠されるインナーキャップ（図示していな
い）を組付け、内筒１３を下降限に位置させて、これら
組合せ物の下方より化粧品材料を注入すればよい。

そして、前記材料が硬化した段階で底筒２２を嵌め込む
のである。

さて、以上説明したような構成の本考案にあっては、外
筒１、中間筒７及びキャップ２２は薄板状の軽金属で成
形されているので軽量化が図れ、しかもこれらは殆ど直
線状の円筒形状であるので、成形が極めて簡単である。

また中間筒７下部内に嵌着される底筒１８は、中間筒７
の係合片１２を介して抜は出し不能となる訳であるが、
この係合片１２は金属片であるので弾力に富み、保合が
簡単であってかつ強力なものとなる。

そして、外筒１と中間筒７とは、この底筒１８を介して
組付くのであって、無理な変形により組付けるものでは
ないから、極めて組立て易い。

さらには、キャップ２２は直接外筒１に組付くので、容
器を携帯している際に外筒１と中間筒７とが自然回動し
、化粧品がキャップ２２の頂板に衝突するいわゆる天突
き現象も生じない。

よって本考案に係る棒状化粧品の押出容器によれば、部
材が少なく組立てが簡単かつ確実であり、操作が容易で
あって携帯し易く、製作費が廉価になる等、本考案は多
くの優れた作用効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る容器の縦断面図である。 符号の説明、１・・・・・・外筒、２・・・・・・円筒
体、３・・・・・・螺溝、４・・・・・・嵌合筒片、５
・・・・・・段部、６・・・・・・突片、７・・・・・
・中間筒、８・・・・・・組付き筒部、９・・・・・・
収納筒部、１０・・・・・・縦長孔、１１・・・・・・
周突条、１２・・・・・・係合片、１３・・・・・・内
筒、１４・・・・・・脚筒部、１５・・・・・・螺合片
、１６・・・・・・保持筒片、１８・・・・・・底筒、
１９・・・・・・短筒体、２０・・・・・・鍔部、２１
・・・・・・係合凹部、２２・・・・・・キャップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内周面に螺溝を設けた円筒体の上端に、該円筒体よりも
   肉薄な短円筒形状の嵌合筒片を該嵌合筒片と前記円筒体
   との連接部外周面に段部を形成して立設した肉薄金属製
   の外筒と、該外筒の内径とほぼ等しい外径を有する細長
   円筒体の外周面のほぼ中央高さ位置に、前記嵌合筒片の
   上端面が尚接する周突条を周設することにより上位の収
   納筒部と下位の組付き筒部とに区画し、該組付き筒部の
   周壁に縦長孔を開孔すると共に下端部に内方に突出する
   係合片を突設した薄肉金属製の中間筒と、該中間筒の内
   径とほぼ等しい外径を有する細長円筒体の上端部を上記
   収納筒部内周面に外周面を密摺接させる棒状化粧品保持
   筒片とすると共に、残部を前記組付き筒部とほぼ同一高
   さを有し該組付き筒部内に嵌入する脚筒部とし、該脚筒
   部の外周面下端に前記縦長孔を突き抜けて前記螺溝に螺
   合する螺合片を突設した内筒と、前記中間筒の内径と等
   しい外径を有して該中間筒下部内に嵌入する有底短筒体
   の下端に、前記外筒下端面に当接する鍔部を設け、さら
   に前記短筒体の外周面に前記中間筒の係合片が下方から
   係止する係合凹部を設けた底筒と、前記嵌合筒片に組付
   く有頂円筒形状をしたキャップとから成る棒状化粧品の
   押出容器。