JPS6036010Y2 - 田植機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は機体に支持した苗載台上苗を植付爪により掴み
取り、圃場に順次植付けるべく威した田植機に関するも
ので、その目的は苗載台に設けた苗送装置の駆動機構が
構造極めて簡単で安価に実施することができ、しかも苗
送装置による苗の縦送りと苗の横送りとのタイミングが
常に適確に合致し、植付爪による苗の掴み取りが確実に
行なえる田植機を提供するにある。

従来の田植機は、機体に苗送装置を備えた苗載台を支持
させると共に、該機体に苗載台の往復動装置を設け、こ
の往復動装置により前記苗載台を、前記苗送装置による
苗送方向（苗の縦送り）に対し直交する方向に往復動（
苗の横送り）させるべく構成し、かつ前記往復動装置の
回転軸にカムを、前記苗送装置の回転軸に該カムと衝合
するホロワカムをそれぞれ設け、前記往復動装置による
苗載台の往復動端で前記カムをホロワカムに衝れさせて
前記苗送装置を駆動し、苗載台上に載置した苗の縦送り
を行なわせるべく構成している。

所で斯かる構造の場合構造が複雑になるだけではなく、
前記苗の縦送りと横送りとのタイミング合せが必要であ
り、かつこのタイミング合せが非常に微妙で困難であり
、殊に苗の掴み取り量を変更した場合このタイミングが
大きく崩れ、実際上苗の掴み取り量を変更できない場合
がある。

そこで本考案は苗送装置における回転軸の両端部に、一
方向回転伝動機構を備えた筒体を介してホロワカムを設
けて、該ホロワカムを、前記植付爪又は植付アームの回
転軌跡内に位置する如く付勢して該ホロワカムの植付爪
又は、植付アームへの衝合により前記回転軸を一方向に
回転させ、前記苗送装置を前記苗載台の往復動における
反転領域で間歇的に駆動させて、この苗送装置における
駆動機構の簡素化を計り、かつ苗の縦送りと横送りとの
タイミングが常に適確に合致すべく威したのである。

以下本考案の実施態様を例示図に基づいて説明する。

図において１は下部にフロート（図示せず）を備えた機
体、２は機体１上に支持した苗載台、３は機体１に設け
た植付爪であって、前記機体１に機体横方向に延びる断
面り形の受体４を固定すると共に、該機体１から上方に
支持アーム５を延設する。

一方前記苗載台２の下面に機体横力向に延びる上下２個
のガイドレール６．７を固定し、前記受体４に一体的に
形威した杆状部８をこの下部ガイドレール６に挿嵌する
と共に、前記支持アーム５の先端部に取付けたローラー
９を前記上部ガイドレール７に挿嵌して、前記機体１に
苗載台２を機体横力向に往復動可能に支持させる。

又前記機体１に軸架した回転軸１１に腕杆１２を介して
植付アーム１０の中間部を枢着支持させると共に、該植
付アーム１０の一端部と前記機体１に枢着した揺動リン
ク１３の遊端部とを互に枢着連結し、かつこの植付アー
ム１０の他端部に前記植付爪３を取付けて、該植付爪３
を第１図仮想線で示す如き回転軌跡Ｘを描いて回転する
よう構成する。

又前記機体１に苗載台２を往復動させる往復動装置１４
を、前記苗載台２に苗送装置２２をそれぞれ設けるので
ある。

この往復動装置１４は前記機体１に回転可能に軸架した
送り軸１５と、この機体１に前記送り軸１５と平行で機
体横方向に往復動できるよう軸架した支持軸１６とから
成るもので、前記送り軸１５を前記機体１に軸架した伝
動軸１７に連動連結すると共に、この送り軸１５に往復
螺旋溝１８を形威し、かつこの送り軸１５と前記支持軸
１６とに亘って連結体１９を嵌挿し、該連結体１９から
突設したピン２０を前記螺旋溝１８に突入させると共に
、この連結体１９と前記支持軸１６とを互に固定し、前
記送り軸１５の回転に伴って前記支持軸１６が連結体１
９を介して機体横力向に往復動すべく構成するのであり
、かつ前記支持軸１６の前記機体１より外方へ突出する
両側軸端部に前記苗載台２をブラケット２１．２１を介
して連結支持させるのであり、これによって苗載台２は
支持軸１６の往復動に伴って機体横力向に往復動するの
である。

又前記苗送装置２２は前記苗載台２の下部に軸架した回
転軸２３と、該軸２３に挿嵌固定した複数個のスターホ
イール２４・・・・・・とから成るもので、この各スタ
ーホイール２４・・・・・・の一部を前記苗載台２の底
壁に形成した切欠窓を介して該苗載台２上に臨ませ、前
記回転軸２３の回転時この各スターホイール２４・・・
・・・をして苗載台２上の苗を順次下方（受体４側）へ
送るべく構成する。

尚前記苗送装置２２による苗送りを苗の縦送りと称し、
前記往復動装置１４による苗載台２の前記苗送方向に対
し直交する方向への往復動に基づく苗の受体４に沿う機
体横方向への移動を苗の横送りと称する。

しかして前記苗送装置２２における回転軸２３の両端部
近くに一方向回転伝動機構（図示せず）を備えた筒体２
５を挿嵌し、この筒体２５にホロワカム２６を固定して
該カム２６の先端部を前記植付爪３の回転軌跡Ｘ内に突
入させて、この植付爪３により前記苗送装置２２を間歇
的に駆動すべく該苗送装置２２を植付爪３に連動させる
のである。

図中２７はホロワカム２６の先端部に固定した受体、２
８はホロワカム２６の戻しばねである。

尚前記ホロワカム２６を植付アーム１０、或植付爪３に
突設したカム片などに衝合させるべく構成してもよく、
又苗載台２に回転軸２３と一方向回転伝動機構を介して
連動する中間軸を軸架し、該中間軸からホロワカム２６
を突設して、該カム２６の先端部を前記植付アーム１０
に衝合させるべく構成してもよいのである。

本考案田植機は以上の如く構成するもので、田植作業を
行なう場合には、例えばトラクターなど適宜移動農機の
前部にリンクを介して機体１を支持させると共に、この
移動農機のＰＴＯ軸に植付爪３の回転軸１１及び伝動軸
１７を連動させるのである。

これによって植付爪３が所定の回転軌跡Ｘを描きながら
回転して、苗載台２上の苗を所定量掴み取ると共に、圃
場に順次植付けていくのであり、又この植付爪３による
苗の掴み取りに伴って前記苗載台２が往復動装置１４を
して機体横方向に移動すると共に、その移動端に至ると
自動的に先とは反対方向に復動し、所謂苗の横送りが行
なわれ、かつこの苗載台２の往復動端において苗送装置
２２が駆動され、即ち苗載台２がその往復動端に至ると
、該苗載台２と共に移動するホロワカム２６が植付爪３
の回転軌跡内に突入し、該ホロワカム２６と植付爪３と
が衝合して、前記苗送装置２２の回転軸２３が駆動回転
され、苗縦送りが行なわれるのである。

以上説明した如く本考案による田植機は、苗載台に設け
た苗を縦送りする苗送装置における回転軸の両端部に、
一方向回転伝動機構を備えた筒体を介してホロワカムを
設け、前記ホロワカムを機体に設けた植付爪又は植付ア
ームへの衝合により、前記回転軸を一方向に回転させ、
前記苗送装置を前記苗載台の往復動における反転領域で
間歇的に駆動すべく構成したことにより、従来の如く苗
載台を往復動させる往復動装置を機体両側に突出させ、
その突出軸部に苗送装置駆動用のカムを設けるなど特別
な構造を必要とせず、この苗送装置を駆動する駆動機構
の簡素化を計り得て、全体としてコストダウン及び軽量
コンパクト化を計り得るに至ったのであり、しかも、反
転領域で間歇的に駆動した後の前記苗送装置は不用意に
回転することなく、この植付爪による苗の掴み取り量変
更に基づく苗の縦送りと横送りとの複雑なタイミング合
せが不用となり、植付爪による苗の掴み取り量変更を極
めて簡単容易に行なわせ得ると共に、苗の植付けを確実
に行なうことができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はその一部省略側
面図、第２図は同要部の一部切欠平面図、第３図は同要
部の縦断展開図である。 １・・・・・・機体、２・・・・・・苗載台、３・・・
・・・植付爪、１０・・・・・・植付アーム、２２・・
・・・・苗送装置、２３・・・・・・回転軸、２６・・
・・・・ホロワカム、２５・・・・・・筒体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体に該機体横方向往復動可能に支持した苗載台に苗を
   縦送りする苗送装置を設ける一方、この機体に植付爪を
   備えた植付アームを設け、前記苗送装置における回転軸
   の両端部に、一方向回転伝動機構を備えた筒体を介して
   ホロワカムを設けて、該ホロワカムを、前記植付爪又は
   植付アームの回転軌跡内に位置するごとく付勢して、該
   ホロワカムの植付爪又は、植付アームへの衝合により前
   記回転軸を一方向に回転させて前記苗送装置を前記苗載
   台の往復動における反復動における反転領域で間歇的に
   駆動すべく構成したことを特徴とする田植機。