JPS6035B2 - ムラサキ科植物の組織培養方法 - Google Patents

ムラサキ科植物の組織培養方法

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JPS6035B2
JPS6035B2 JP55115903A JP11590380A JPS6035B2 JP S6035 B2 JPS6035 B2 JP S6035B2 JP 55115903 A JP55115903 A JP 55115903A JP 11590380 A JP11590380 A JP 11590380A JP S6035 B2 JPS6035 B2 JP S6035B2
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callus
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tissue culture
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JP55115903A
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隆男 荻野
康弘 原
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はシコニン等のナフトキノン系の色素を含有す
るムラサキ科植物の組織培養方法に関する。
さらに詳しくは特定の組成の液体塔地を用いて、ムラサ
キ科の植物を組織培養することにより、ナフトキノン系
化合物その他の有用成分を多量に効率よく生産する方法
に関する。ムラサキ料の植物であるムラサキの根には下
記の式(R=一〇H、一 00COCH3など) で示されるシコニン(R=−OH)等のナフトキノン系
の化合物が含まれており、従来から「紫根」と呼ばれ漢
方薬に用いられている。
すなわちゴマ油等の油脂によって、紫根からシコニンそ
の他の物質を抽出して得られる軟膏は紫雲管と呼ばれ各
種皮膚疾患、切傷、火傷、痔疾等の症状に用いられ、血
管透化性冗進、肉芽形成作用等のあることが知られてい
る。しかしながら紫根から抽出できるシコニン等の薬効
成分は徴量であり、またムラサキの栽培には時間がかか
り、自然環境や天候にも左右される等の問題があり、そ
の安定供孫舎が危ぶまれている。
これに対し、組織培養方法を用いてムラサキ料の植物の
細胞・組織を増殖させることが、田端守、水上元らによ
って「ファイトケミストリー」(Ph×ochemis
○y)第13巻第927ページ、「薬学雑誌」第95筈
第1376ページ、「ファイトケミストリー一(Phy
のchemistび)第16巻第1183ページ、同第
17巻第95ページに報告されている。この方法によれ
ば、季節、天候に左右されることなく、ムラサキ料の植
物を増殖させることができるので非常に有利である。し
かしながらこれらに開示されている方法では、いずれも
培地を寒天で団体状にして使用しており、大量生産には
不適当である。そこで本発明者らは大量生産に適してい
る液体培地を用いて、同様にカルスを生育させる方法を
検討し、まず田端らの用いた培地(リンスマイャ一・ス
クーズの培地)に寒天を添加することなく液体塔地の形
態でムラサキの組織培養に使用したが「 カルスはある
程度増殖するものの、シコニン等の色素生成量は少量で
あり、また,その生成量もバラッキが大きく安定した収
量を確保することができなかった。
本発明者らは、ムラサキ科の植物の組織培養に通し「か
つシコニン等のナフトキノン系化合物が多量に生成する
液体培地について、更に検討を重ねた結果、培地中の特
定の成分をコントロールすることにより、増殖が速やか
に行われ「ナフトキノン系化合物が多量に生成し、その
生成量のバラッキも少なく、安定した生産を確実に行う
ことができることを見出し、この発明を完成するに至っ
た。
すなわちこの発明は、液体培地中のアンモニウムイオン
の割合が該液体培地中の窒素源のうちの10モル%以下
である液体塔地を用いることを特徴とするムラサキ科の
植物の組織培養方法に関する。
この発明で使用される液体培地には、アンモニウムイオ
ンの割合が上記範囲内である限り、他の培地成分に何ら
限定されるものではなく、通常は植物の組織培養に用い
られる培地組成のうちの窒素源トあるいはさらに他の組
成を改変して用いることが行われる。
すなわち通常の培地は、炭素源又はエネルギー源、無機
塩類、窒素源、ビタミン等の発育因子等を含有している
。ここに炭素源又はエネルギー源としては、ショ糖等の
炭水化物とその誘導体、脂肪酸等の有機酸、エタノール
等の一級アルコール、アスパラキン酸等のアミノ酸など
が例示され、無機塩類としては塩化カルシウム、硫酸マ
グネシウム、硫酸鉄、リン酸二水素カルシウム等が例示
される。また窒素源としては、通常アンモニウムイオン
、硝酸イオン、アミノ酸またはべプトンのような複雑な
タンパク質の分解物等の窒素含有化合物が例示される。
この発明に利用される液体塔地として具体的には、リン
スマイヤー・スクーグの培地、ホワイトの培地、プレイ
デスの培地、ガンボルグの培地、ニッチ・ニッチの培地
およびそれらの改変培地などがあり、これらの培地中の
アンモニウムイオンの割合を窒素源のうちの10モル%
以下にして用いられる。
アンモニウムイオンの割合が増加するにつれて、カルス
の増殖に大きな影響はみられないが「 カルス中のシコ
ニン等のナフトキノン系化合物の生成量は減少し、アン
モニウムイオンの割合が窒素源の10モル%を越えると
、有効な収量は得られない。従って、アンモニウムイオ
ンの割合はとくに少ないことが望ましく、とくにアンモ
ニウムイオンの濃度を窒素源の約5モル%以下、さらに
好ましくは実質上含有しない液体培地が好適に用いられ
る。またこの発明においては、液体培地中の無機イオン
の濃度をとくに特定範囲に調整することにより、さらに
ナフトキノン系化合物の収量を向上させることができる
すなわち、液体塔地中のリンのオキシ酸イオンの濃度は
2hM(ミリモル/そ)以下、中でも0.01〜0.句
hMの範囲が好適であり、リンのオキシ酸のうちでもオ
ルトリン酸イオンが好適である。銅イオン濃度は0.1
〜4.0rM(マイクロモル/〆)が好適である。その
他「液体培地中には、オーキシン類、例えば2,4−ジ
クロロフェノキシ酢酸(2,4一D)もナフタレン酢酸
、インドール酢酸等の化合物が0.1〜100仏M、好
ましくは0.5〜lOAMの濃度で含有されていること
が好ましく、この場合カィネチン、ゼアチン等のサィト
カィニン類を0.1〜100AM、とくに1〜15〃M
の濃度で液体培地中に共存させておくと、カルスの生育
およびナフトキノン系化合物の生産に良好である。
また液体培地には必要に応じて更にイーストエキス、麦
芽エキス、トマト汁、カザミノ酸、ココナツミルク「ビ
タミン混合物等の栄養物を添加してもよい。この発明の
組織培養方法の好適例としては、以下のような方法があ
る。
即ちムラサキ科に属する植物の植物体「例えば根、生長
点、葉、茎、種子などから採取された組織片を殺菌処理
後、寒天で固めたりンスマィャー・スクーグの固体培地
上に暦床し、10〜35ご0で7〜30日程度経過後、
組織片の一部をカルス化させる。このようにして得られ
たカルスを継代培養すると生育速度が漸次高まり安定化
したカルスが得られる。このカルスを前記した液体培地
中に添加して、娠とうすることにより組織培養する。こ
の発明においては、光は必ずしも必要ではなく、かえっ
て膳所での培養がカルスの色素生成に望ましい。
培養温度は10〜35qo、とくに23〜2800が好
適である。1oo○未満ではカルスの増殖速度が小さく
、35℃を越えても同様にカルスの増殖速度は小さくな
る。
この発明が適用されるムラサキ料の植物には、とくに限
定されるものではないが、なかでもムラサキ(Li仇o
sperm山m eひ比rorhizon Sieb.
etZocc.)を用いることが望ましく、前記した如
く、シコニン等のナフトキノン系化合物、その他の薬効
成分を有するカルスを得ることができる。
カルスからシコニン等の有効成分を抽出するには「従来
から紫根の抽出に用いられている方法を採用することが
できる。この発明によれば、液体培地を用いるので大量
培養「 タンク培養が可能であり、さらに生成したカル
スを培地から分離する方法として、デカンテーション、
炉過等の簡便な操作を採用することができるので工業上
有利である。
またカルスの増殖が速やかであり、かつシコニン等の色
素が多量に生成し、生成量のバラッキも小さく「多量の
色素を安定して確実に生産することができる。
以下L実施例によってこの発明の特に好適な例を詳細に
説明する。
ただしこの発明はこれら実施例によって何ら限定される
ものではない。実施例1〜7及び比較例1、2 100地のヱルレンマィヤーフラスコに、第1表に示す
如く、主要窒素源、リン酸イオン及び銅イオンの濃度を
調整したりンスマィャー・スクーグの改変液体塔地又は
ホワイトの改変培地(いずれもインドール酢酸1仏M、
カィネチ10ムM、ショ糖3Mメタを含む)30の‘を
入れ、120001船ご滅菌した。
冷却後0.5夕のムラサキの湿潤カルス(予め静瞳培養
法もしくは液体培養法によって得た)を入れ25ooで
14日間、ロータリーシェーカー上で旋回培養(振幅2
5柳「10仇pm)した。培養後のムラサキカルスを炉
過により採取し、35つ0で2鮒時間乾燥させた後、そ
の重量(乾重)を測定した。
また乾燥カルス中のシコニン等のナフトキノン系色素の
含有量を測定した。測定方法は水上元らの「ファイトケ
ミストリー」(Phytochemもtry)第16巻
第1185〜1186ページ記載の方法に従った。
結果を第1表に示す(ただしそれぞれ液体培地1夕あた
りの収量で示す)。第1表

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 窒素源のうちのアンモニウムイオンの割合が10モ
    ル%以下である液体培地を用いることを特徴とするムラ
    サキ科植物の組織培養方法。 2 ムラサキ科の植物がムラサキ (Lithospermum erythrorhiz
    on Sieb.et Zucc.)であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の組織培養方法。
JP55115903A 1980-08-25 1980-08-25 ムラサキ科植物の組織培養方法 Expired JPS6035B2 (ja)

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JPS5739779A JPS5739779A (en) 1982-03-05
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RU2657548C1 (ru) * 2017-07-06 2018-06-14 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Дальневосточный государственный медицинский университет" Министерства здравоохранения Российской Федерации (ФГБОУ ВО ДВГМУ Минздрава России) Гель с нафтохиноновым комплексом биологически активных веществ воробейника краснокорневого

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