JPS6035449Y2 - エア−ポツトにおける給水パイプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、エアーポットにおける給水パイプに関し、
さらに詳しくは内部の中栓と一体成形できるようにした
エアーポットにおける給水パイプに関する。

従来のエアーポットにおける給水パイプは、周知のごと
く、容器本体に内蔵された保温瓶の口部に中栓が着脱自
在に嵌着され、この中栓に給水パイプが連結されて容器
本体の側面に突設され、中栓に垂設した揚水パイプを介
して保温瓶内の液体は中栓および給水パイプを経て外部
に誘導される。

ところで、給水パイプの先端部はその軸線方向に対し、
はぼ直角に折り曲げて液体を下方へ流下させるように屈
曲形成しているが、現状ではその先端屈曲部のために金
型成形時はそろ型抜き時に２方向より金型を抜いてＬ形
状の給水パイプに一体成形し、後に別個に成形された中
栓と連結して一体に組合せていた。

しかしながら、このような製作手段においては個々に金
型成形しなければならず、また成形後は給水パイプと中
栓とを一体に連結しなければならず、金型成形工数や組
立工数が多く、また連結部は高精度が要求されるなど製
作面においてて不経済な問題を有していた。

そこでこの考案は製作工数が多くなったり、不経済にな
ることのないエアーポットにおける給水パイプの提供を
目的とする。

そしてこの考案によれば、給水パイプの先端屈曲部をそ
の給水パイプの軸線方向に型抜き開口用として切開する
ともにその切開部は成形後水密に結合すべく分割切開し
であるため、給水パイプの金型成形時はこの給水パイプ
の軸線方向にのみ型抜きして給水パイプを製作すること
ができる。

このため、給水パイプを中栓と一体に型抜きして成形す
ることが可能となり、これら給水パイプと中栓とを一体
物として製作できる。

また金型成形後はその分割切開部を結合すれば、現状の
給水パイプの注ぎ口と同様な形状にできるのはもちろん
のこと、金型成形工数および給水パイプと中栓との成形
後の連結作業が不要となり、極めて簡単かつ経済的に製
作することができる。

このような特徴を有するこの考案の一実施例を以下図面
に基づいて詳述する。

図面はベローズ式エアーポンプを備えたエアーポットを
示し、第１図に示すように、１は容器本体、２は蓋体で
あり、これら容器本体１と蓋体２とはピン３によって枢
着されて開閉構造に構成されている。

そして、上述の容器本体１には保温層４が内蔵され、こ
の保温層４の口部５には保温層４内の液体６を外部に誘
導するための揚水パイプ７を備えた中栓８を嵌合し、さ
らにこの中栓８には給水パイプ９を備えて容器本体１の
側面に突出させている。

そして中栓８の上部には中栓８の通気孔１０を介して保
温層４内に空気圧力を付加するためのベローズ式のエア
ーポンプ１１を設け、このエアーポンプ１１を加圧操作
するための加圧体１２を容器本体１の上面に突出させて
いる。

そして容器本体１の下端には底板１３を螺着し、底板１
３の中央には保温層４の下面を支える筒状の支持体１４
を螺着腰底板１３の下面には座環体１５を嵌め込み容器
本体１が座環体１５の上面で回転し得るよう構成してい
る。

また蓋体２の注出側には容器本体１と蓋体２との間を連
結する可動係止片１６を備えた安全装置１７を設けてお
り、誤まってエアーポットが転倒しても蓋体２が容器本
体１より開放しないように係止している。

１８はエアーポンプの復帰バネ、１９．２０はエアーポ
ンプのシール材、２１は把手である。

上述の給水パイプ９は、第２図に示すように、中栓８と
一体に樹脂成形して設けるものであって、中栓８の上部
側面に若干上向きに傾斜突設し、その軸線方向の先端屈
曲部２２を金型の型抜き用として開口している。

すなわち、その先端屈曲部２２は屈曲部側を先端側の半
円筒体２３と基端側の半円筒体２４とに２分割して設け
るものであって、そのうち先端側の半円筒体２３は給水
パイプ本体の軸線方向延長上に延設され、基端側の半円
筒体２４は給水パイプ本体の軸線方向より下向きのほぼ
直角に屈曲した状態に設けられる。

これにより、給水パイプ９の先端屈曲部２２は金型の型
抜きに支障のない開口状態に設けられる。

また先端側の半円筒体２３は、給水パイプ本体の先端上
面位置で一部連結した状態に連設され、成形後はその連
結部分を支点に９０’折り曲げてこれと対応する基端側
の半円筒体２４と水密に結合し得るようにしている。

これは相対応する両手円筒体２３．２４の両側に平行す
る分割面をそれぞれ結合すればよく、第３図に示すよう
に、先端側の半円筒体２３の分割面内周側を凹部に、基
端部の半円筒体２４の分割面内周側を凸部に形成して凹
凸係合することにより水密に結合し得る。

また、この給水パイプ９と一体の中栓８は、上面に通気
孔１０が形成され、下面に揚水パイプ７の連結部２５が
装着され、これを介して揚水パイプ７が垂設され、また
内部にエアーポット傾倒時の漏出を防止するための弁体
２６が装着されて中栓８は保温層４に着脱自在に取付け
られる。

このように構成されたエアーポットにおける給水パイプ
は、型抜き成形後に両手円筒体２３，２４の切開した分
割面を結合すれば、通常の下向きに屈曲した注ぎ口とし
て使用することができる。

なお、上述の一実施例においては、給水パイプと中栓と
を一体に樹脂成形するものを示したが、これに限らず中
栓の周囲に設けられる口金を一体に樹脂成形してもよい
。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は中栓と一体
成形した給水パイプを備えたエアーポットを示す縦断面
図。 第２図はその給水パイプを示す拡大縦断面図。 第３図は給水パイプの先端屈曲部における結合状態を示
す底面図である。 ９・・・・・・給水パイプ、２２・・・・・・先端屈曲
部、２３・・・・・・先端側の半円筒体、２４・・・・
・・基端側の半円筒体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 保温瓶を内蔵した容器本体の側面に給水パイプを突設し
   、その先端を下向きに屈曲形成して設けたエアーポット
   における給水パイプであって、前記給水パイプの先端屈
   曲部は、その給水パイプの軸線方向に型抜き開口用とし
   ての切開部を設け、その切開部は成形後水密に結合すべ
   く分割切開して設けたことを特徴とするエアーポットに
   おける給水パイプ。