JPS6035112Y2 - 自動演奏装置を備えた電子楽器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、設定される自動演奏音を鍵操作指令に対応
して発生する自動演奏装置を備えた電子楽器に関する。

自動演奏装置、特に電子的に演奏音の発生制御される自
動演奏装置にあっては、演奏すべき音高情報を比較的簡
単に設定制御できるものであるため、例えば伴奏用とし
て効果的に使用することが考えられている。

この自動演奏装置は、例えば複数の音高情報を設定する
と共に、この音高情報をクロックパルスに応じて順次読
み出し、演奏者に変換すればよいものであり、クロック
発振器番制御することにより、自動的に演奏者が形成さ
れ発音されるものである。

しかし、このような自動演奏装置にあっては、例えばス
タートスイッチの操作による指令によって効果的に自動
演奏のスタートされるものであるが、その演奏音テンポ
等は全てクロック発振器によって特定されると共に演奏
される、例えば電子楽器の鍵盤部による演奏音との調和
をとることが困難となり、伴奏用として充分その機能を
発揮することができない。

この考案は上記の様な点に鑑みなされたものであって、
自動演奏音が鍵盤部の鍵操作に対応して歩進制御され、
伴奏音発生を効果的に行ない得るようにする自動演奏装
置を備えた電子楽器を提供しようとするもので、設定さ
れた複数の音高情報を順次パルス発生器からの順次パル
スで順次読み出し演奏音とすると共に、上記順次パルス
発生器は鍵盤部の鍵操作に対応して歩進制御するように
したものである。

以下、図面を参照してこの考案の一実施例を説明する。

添付図面はその構成を示したもので、鍵盤回路１１から
は鍵操作に伴ないその操作鍵音高に対応した電圧値の音
高信号ＫＶ、および押鍵、離鍵の鍵動作に対応するキー
イング信号ＫＯＮを発生する。

ここで、音高信号は各鍵に対応する鍵スィッチの動作時
に、抵抗分圧回路からの電圧信号を読み取ることによっ
て得られ、またキーイング信号は鍵の押下操作時に投入
されるスイッチによる電圧検知信号で構成することがで
きる。

この鍵盤回路１１からの音高信号ＫＶは、電圧制御可変
利得増幅器１２（以下ＶＣＯと略称する）に供給し、こ
のＶＣＯ１２で操作音高に対応する周波数の音源信号を
発生させる。

このＶＣＯ１２で得られた音源信号は、電圧制御型可変
フィルタ１３（以下ＶＣＦと略称する）で音色形成する
と共に、電圧制御型可変利得増幅器１４（以下ＶＣＡと
略称する）で開閉エンベロープ制御して、演奏楽音信号
として取り出し、増幅器１５で適宜増幅した後スピーカ
１６に供給する。

また、上記ＶＣＦ ｌ ３、ＶＣＡｌ ４に対しては、
それぞれエンベローフ発生回路１７．１８からのエンベ
ロープ波形信号を制御信号として供給する。

そして、ＶＣＦ１３には供給されるエンベロープ波形に
対応してカットオフ周波数を変化し、音色を変調して自
然性に富む楽音信号を形成させると共に、ＶＣＡｌ４に
おいては供給されるエンベロープ波形信号に対応して増
幅利得が制御され、結合される楽音信号の開閉エンベロ
ープを制御して、鍵盤部操作に対応する演奏楽音信号が
発生され、スピーカ１６から発音されるようにするもの
である。

また、この電子楽器においては、自動演奏装置のための
音高セット回路１９を備える。

この音高セット回路１９は、それぞれ可変抵抗器によっ
て電圧十Ｖを分圧する複数の電圧設定器１９ａ、１９ｂ
・・・・・・からなり、この電圧設定器１９ａ、１９ｂ
・・・・・・によって、それぞれ電圧値による音高情報
を順位性をもって設定してなる。

この音高セット回路１９からの複数の音高情報信号は、
ゲート回路群２０を構成する複数のゲート素子にそれぞ
れ供給するもので、このゲート回路群２０の各ゲート素
子は、順次パルス発生器２１からの順次パルスによって
順次ゲート制御され、上記設定された複数の音高情報を
順次読み出すようにする。

そして、ゲート回路群２０から取り出される音高情報は
、ＶＣＯ２２に供給して対応する音高周波数の音源信号
が発生されるようにすると共に、このＶＣＯ２２からの
音源信号は、ＶＣＦ ２３で音色形威し、ＶＣＡ２４で
開閉エンベロープ制御して、前記増幅器１５に供給し、
前記演奏楽音と共にスピーカ１６から発音させるもので
ある。

ここで、ＶＣＦ２３、ＶＣＡ２４に対しては、それぞれ
エンベロープ発生回路２５．２６からのエンベロープ波
形信号を制御信号として供給してなる。

このような自動演奏装置において、演奏音を歩進する順
次パルス発生器２１は、鍵盤回路１１から発生されるキ
ーイング信号ＫＯＮの供給される微分回路２７出力によ
って歩道制御され、そのキーイング信号ＫＯＮはさらに
エンベロープ発生回路２５．２６に駆動指令信号として
供給する。

そして、鍵盤部の鍵操作に対応して、設定された音高情
報を順次読み出し変換すると共に、ＶＣＦ ２３、ＶＣ
Ａ２４をエンベロープ制御し、上記音高情報にもとすく
演奏音が発生されるようにするものである。

ここで、上記エンベロープ発生回路１７．１８および２
５．２６には、それぞれ制御回路２８゜２９から複数の
条件信号を供給し、この条件信号により定まる立ち上り
時定数、持続レベル、減衰時定数でなるエンベロープ波
形信号を発生制御するものである。

すなわち、上記のように構成される電子楽器によれば、
鍵盤部操作によって、その鍵操作に伴なう演奏音が発生
され、その演奏音の歩進に伴なって自動演奏音が発生さ
れるようになる。

したがって、その自動演奏音は、鍵操作を人為的にバリ
エーションをかけながら行なってもその鍵操作による演
奏音とタイミングが合い調和のとれる状態で発音制御さ
れ、伴奏用等として効果的に使用されるようになるもの
である。

【図面の簡単な説明】

添付図面はこの考案の一実施例に係る電子楽器を説明す
る構成国である。 １１・・・・・・鍵盤回路、１２，２２・・・・・・電
圧制御型可変周波数発振器、１３，２３・・・・・・電
圧制御型可変フィルタ、１４，２４・・・・・・電圧制
御型可変利得増幅器、１７．１Ｂ、２５，２６・・・・
・・エンベロープ発生回路、１９・・・・・・高音セッ
ト回路、２０・・・・・・ゲート回路群、２１・・・・
・・順次パルス発生器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鍵盤部の演奏操作によりその操作鍵に対応した演奏楽音
   を発生する手段と、複数の音高情報を順位性をもって設
   定した音高セット回路と、この音高セット回路の音高情
   報を順次読み出す順次パルス発生器と、上記読み出され
   た音高情報に対応する演奏音を発生する手段とを具備し
   、上記鍵盤部からはその鍵操作に対応するキーイング信
   号を発生し、このキーイング信号で上記順次パルス発生
   器を歩進制御するようにしてなる自動演奏装置を備えた
   電子楽器。