JPS5934953Y2 - 電子楽器の自動演奏装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、アルペジオ（分散和音）等の自動演奏音を
効果的に設定するようにした電子楽器の自動演奏装置に
関する。

アルペジオあるいは分散和音等の自動演奏手段として、
次のようなことが考えられている。

すなわち、複数の電圧設定器によって複数の電圧信号を
設定すると共に、この複数の電圧設定器からの電圧信号
を順次読み取り、電圧制御型の可変周波数発振器（以下
■ＣＯと略称する）に供給し、複数の電圧設定器でそれ
ぞれ設定された電圧信号に対応する音高の音源信号を順
次切替発生するものである。

すなわち、電圧設定器において複数の音高を電圧値とし
て設定し、この設定された音高の演奏音が、例えばクロ
ックパルスに対応して順次切替発音されるようにして、
自動演奏が行なわれるものである。

このような自動演奏を行なう場合には、目的とする演奏
音高を電圧設定器において正確に設定する必要がある。

この設定手段としては、複数の電圧設定器のそれぞれに
おいて、その設定電圧値に対応する演奏音を発生させ、
その演奏音の音高を耳で確認しながら対応電圧設定器を
可変調節するものである。

このような音高の確認作業をする場合には、他に基準音
を発生するものであるが、独立して発生される音の比較
を正確に行なうには高度の技術を必要とし、初心者等に
あっては困難でである。

この考案は上記のような点に鑑みなされたもので、自動
演奏音を設定する電圧設定器の調節作業を、基準音発生
制御に対応して容易且つ確実に実行できる電子楽器の自
動演奏装置を提供しようとするもので、鍵操作による演
奏音を得る演奏部の鍵操作に対応したキーイング信号に
よって、自動演奏部の発音制御を選択的に行なわせるよ
うにするものである。

以下図面を参照してこの考案の一実施例を説明する。

添附図面はその槽底を示したもので、１１はそれぞれ可
変抵抗器等で構成される電圧設定器１１ａ、ｌｌｂ・・
・・・・からなる電圧設定部であり、その各電圧設定器
１１ ａ、 １１ ｂ・・・・・・からの電圧信号は、
ゲート回路群１２の各ゲート回路部に供給する。

このゲート回路群１２の各ゲート回路は、順次パルス発
生器１３からの順次パルスで、順次ゲート信号が切替結
合されるもので、順次パルス発生器１３からの順次パル
スの歩進に対応して、ゲート回路群１２から、電圧設定
器１１ａ、１１ｂ・・・・・・の各設定電圧信号が切替
出力される。

ここで、順次パルス発生器１３は例えばリングカウンタ
で槽底され、オア回路１４、制御スイッチ１５を介して
結合されるクロック発振器１６からのクロック信号で計
数歩進される。

また、１７は手動スイッチであり、このスイッチ１７が
投入された時に微分回路１８から微分パルスが発生され
、この微分パルスをオア回路１４に導く。

そして、スイッチ１５が開路されている時は、手動スイ
ッチ１７で順次パルス発生器１３を計数歩進し得るよう
にしてなる。

そして、上記ゲート回路群１２からの出力電圧信号は、
ＶＣＯ１９に供給し、その電圧値に対応した音高の音源
信号を発生させるようにする。

このＶＣＯ１９で発生された音源信号は、電圧制御型可
変フィルタ２０ （以下ＶＣＦと略称する）で音色形成
し、電圧制御型可変利得増幅器２１（以下ＶＣＡと略称
する）でエンベロープ開閉制御して取り出し、増幅器２
２で適宜増幅した後スピーカ２３から発音させるように
してなる。

この場合、上記ＶＣＦ２０、ＶＣＡ２１に対してエンベ
ロープ発生器２４．２５からのエンベロープ信号を制御
信号として加える。

このエンベロープ発生器２４．２５には、前記オア回路
１４からの信号を選択スイッチ２６を介して供給し、こ
の結合された信号をトリガとして制御回路２７で設定さ
れる立ち上り持続、減衰等の波形を形も作る条件信号に
対応したエンベロープ波形信号が発生されるようにする
そして、ＶＣＦ２０では上記トリガに対応するエンベロ
ープ波形によって音色変調し、音楽性豊かな楽音形成を
させる。

この場合、ＶＣＦ２０にゲート回路群１２からの電圧信
号も供給し、全音域にわたり均一性に富む楽音形成がさ
れるようにする。

またＶＣＡ２１においては、供給されるエンベロープ波
形信号に対応して増幅利得が制御され、上記トリガに対
応した楽音信号のエンベロープ開閉制御を行なうように
する。

上記のような自動演奏部に対して、電子楽器演奏部が組
み合わされるもので、演奏操作を行なう鍵盤部で制御さ
れる鍵盤回路２８を備える。

この鍵盤回路２８からは、鍵操作に伴ないその操作鍵音
高に対応した電圧値の音高信号ＫＶ、お・よび押鍵、離
鍵の鍵動作に対応するキーイング信号ＫＯＮを発生する
もので、音高信号はＶＣＯ２９に供給し、操作鍵音高に
対応した周波数の音源信号を発生させる。

このＶＣＯ２９で発生された音源信号は、ＶＣＦ３０で
音色形成すると共に、Ｖ ＣＡ３１で振幅エンベロープ
を制御し増幅質３２で適宜増幅した後スピーカ３３に供
給する。

上記ＶＣＦ３０．ＶＣＡ３１に対してはエンベロープ発
生器３４．３５からのエンベロープ波形信号を制御信号
として供給するもので、このエンベロープ発生回路３４
．３５には、鍵盤回路２８がらのキーイング信号ＫＯＮ
をトリガとして、制御回路３６で設定された条件に対応
する波形信号を発生する。

そして、鍵盤部の鍵操作に対応した演奏音をスピーカ３
３から発生させるようにするもので、上記鍵盤回路２８
からのキーイング信号ＫＯＮは、さらに前記選択スイッ
チ２６に供給し、エンベロープ発生器２４２５に対して
選択的に供給し得るようにしてなる。

すなわち、上記のように横取される装置にあっては、鍵
盤部で通常に演奏操作することにより、その演奏音がス
ピーカ３３から発生される。

また、スイッチ１５を投入し、選択スイッチ２６を図の
ように設定することにより、電圧設定部１１の電圧設定
器１１ａ、ｌｌｂ・・・・・・における各設定電圧信号
が、クロック発振器１６で駆動される順次パルス発生器
１３からの順次パルス信号で順次切替導出され、この切
替導出される電圧信号それぞれに対応した演奏音がスピ
ーカー２３から自動的に得られるようになるものである
。

ここで、上記自動演奏音を正確に得るためには、電圧設
定部１１の各電圧設定器１１ａ、ｌｌｂ・・・・・・の
発生電圧値を、目的音高に対応する電圧値に正確に調節
設定する必要がある。

この設定電圧調節は、電子楽器演奏部の鍵操作による演
奏音を基準にして設定するもので、この設定作業に際し
ては、選択スイッチ２６を切替え、キーイング信号ＫＯ
Ｎをエンベロープ発生器２４．２５のトリガとして使用
するようにすると共に、スイッチ１５を開き、手動スイ
ッチ１７の操作によって順次パルス発生器１３を歩道制
御するように設定する。

すなわち、手動スイッチ１７を操作することによって順
次パルス発生器１３を制御し、ゲート回路群１２にお・
いて電圧発生器１１ ａ、 １１ ｂ・・・・・・の１
つ例えばｌｌａからの電圧信号を選定し、その電圧信号
でＶＣＯ１９を発振制御するようにする。

この状態で、鍵盤部にお・いて電圧設定器１１ａに対応
して発生させたい音高の鍵を操作し、その演奏音をスピ
ーカ３３から発音させるようにするものであるが、この
時その鍵操作と共にキーイング信号ＫＯＮがエンベロー
プ発生器２４．２５に供給され、その時の電圧設定器１
１ａの設定電圧に相当する音高の演奏音がスピーカ２３
から得られる。

したがって、鍵盤部で所定の音高の鍵を操作しながらス
ピーカ２３．３３からの演奏音を対比しながら電圧設定
器１１ａを調節し、スピーカ２３から所定の音高の演奏
音が得られるように電圧設定器１１ａを設定するもので
ある。

そして、次に手動スイッチ１７を操作すれば順次パルス
発生器１３が歩進され、電圧設定器１１ｂの調節設定作
業が上記同様にして行ない得るようになるものである。

以上のようにこの考案によれば、鍵盤部にお・ける操作
により、所定の演奏音と自動演奏部の演奏音とが同時に
発生され、効果的に演奏音の対比を行ない、電圧設定器
を調節し得るようになる。

したがって、初心者等にお・いても容易且つ確実に自動
演奏音の調節設定が実行され、その実用的効果は著るし
いものである。

【図面の簡単な説明】

添附図面はこの考案の一実施例に係る自動演奏装置を説
明する構成国である。 １１・・・・・・電圧設定部、１１ ａ、 １１ ｂ、
・・・・・・電圧設定器、１２・・・・・・ゲート回路
群、１３・・・・・・順次パルス発生器、１６・・・・
・・クロック発振器、１７・・・・・・手動スイッチ、
１９、２９・・・・・・電圧制御型可変周波数発振器、
２０．３０・・・・・・電圧制御型可変フィルタ、２１
．３１・・・・・・電圧制御型可変利得増幅器、２４．
２５．３４．３５・・・・・・エンベロープ発生器、２
６・・・・・・選択スイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の電圧設定器、この電圧設定器からの出力電圧信号
   がそれぞれ供給される複数のゲート回路、このゲート回
   路に対して順次ゲート信号を切替供給する手段、上記順
   次ゲート出力される電圧信号に対応した演奏音を発生す
   る手段を備えた自動演奏部、および演奏操作される鍵盤
   部の操作鍵に対応した演奏音を発生する手段、さらに前
   記ゲート信号切替に同期した信号と上記鍵操作に伴なう
   キーイング信号とのいずれか一方を選択する手段からな
   り、この手段で選択された信号で前記自動演奏部の発音
   制御をするようにしたことを特徴どする電子楽器の自動
   演奏装置。