JPS6034788Y2 - グロ−プラグ温度制御用抵抗器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はディーゼルエンジンのグロープラグ温度制御用
抵抗器に関する。

従来、グロープラグ温度制御用抵抗器（以下、本明細書
においてドロッピング抵抗器と記す）はケース内に充填
した絶縁材内に、抵抗体を埋設して構威し、前記ケース
を車体に定着していた。

しかるにドロッピング抵抗器を使用する期間、すなわち
ディーゼルエンジン始動後にグロープラグに通電をする
所謂アフタグローの時間設定を長く設定した場合、ドロ
ッピング抵抗器からの発熱によりドロッピング抵抗器の
表面温度が上昇し、ドロッピング抵抗器の近傍に配線さ
れた電線の被覆などが焼損し、配線を短絡させるなどの
欠点があった。

上記の欠点を解消するため、実公昭５０−２０１７６号
公報では円筒状の外殻内に２つの電極をそれぞれ電気的
に絶縁させて挿通し、抵抗体を前記外殻の軸線延長上に
配設するとともに、前記抵抗体の一端および他端を前記
２つの電極にそれぞれ接続し、前記外殻を機関の吸気マ
ニホルドに取付けるとともに、前記抵抗体を前記吸気マ
ニホルド内に突出させるように構成した抵抗装置が示さ
れている。

しかし上記した実公昭５０−２０１７６号公報に示され
た抵抗装置においては、小さな円筒状外殻内に２つの電
極と抵抗体とを配しているため、構成が複雑で、かつ制
作に手数がかかる問題があった。

またこの抵抗装置を吸気マニホルドに取り付けるために
は取付穴等の加工が必要のため、工数がかかる問題もあ
る。

また、この種抵抗装置を吸気マニホルド内に取付けるも
のとしては、さらに実公昭４７−２２０２９号公報に示
されたものがある。

実公昭４７−２２０２９号公報に示された装置では抵抗
体としてコイル状のものを用いているため耐震性が無く
、断線の恐れがあると同時に、取付に際しては実公昭５
０−２０１７６号公報に示されたものと同様、工数がか
かる問題がある。

本考案は上記にかんがみなされたもので、上記の欠点を
解消し、製作が容易で耐震性もあり、かつ取付けが簡単
なグロープラグ温度制御用抵抗器を提供することを目的
とするものである。

この目的は、環状に形成されたケース内に絶縁材を充填
し、前記絶縁材中に抵抗体を埋込み、ディーゼルエンジ
ンの吸気路連結用フランジに定着し前記ケースの中央空
間部をディーゼルエンジンの吸気路の一部とすることに
より達成される。

以下、本考案を実施例により説明する。

第１図ａおよびｂは本考案の一実施例の一部断面平面図
および側面図である。

ドロッピング抵抗器１はケース本体２を断面方形状の中
空環状体で形成し、ケース本体２内に充填したたとえば
シリコンセメントなどの耐熱絶縁材３内に、抵抗体４を
配設し、抵抗体４の両端はケース本体２と絶縁した端子
５を介してケース本体２外の導体６に接続して導出する
ようにするとともに、ケース本体２はフランデフと一体
に固着して構成する。

上記の如く構成したドロッピング抵抗器１を第２図に示
す如く吸気清浄器８とディーゼルエンジン９の吸気管１
０との接続配管１１中のフランジ１２間に設け、あたか
もフランデバッキングの如くドロッピング抵抗器１を定
着する。

またフランデフを使用しないでケース本体２を直接、接
続配管１１中のフランジ１２のバッキングの如くフラン
ジ１２間に同心状に定着してもよい。

また、ケース本体２は断面コの字状の環状体で形成して
もよい。

ここでケース本体２は前記した如く環状体で形成されて
いて環状体の中心部分Ａが吸気流通路を形成するためド
ロッピング抵抗器１は吸気流通の邪魔になることはない
。

ドロッピング抵抗器１は第３図に示す如く、その抵抗体
４はリレー接点１３およびグロープラグ１４とに直列に
接続し、リレー接点１３のオン時、すなわちアフターグ
ロ一時、電源Ｅの電圧をグロープラグ１４とで分圧し、
グロープラグ１４に印加される電圧を減少せしめる。

第３図において１５は急速予熱用のリレー接点である。

いま吸気の急速予熱時には外部信号によりリレー接点１
５がオンとなり、グロープラグ１４には電源Ｅの全電圧
が印加されて、グロープラグ１４を急速に予熱する。

グロープラグ１４の温度が設定温度に達したとき、リレ
ー接点１５はオフに、リレー接点１３をオンに切替え、
所謂アフターグローの状態に切替えられる。

この場合において、ドロッピング抵抗器１の抵抗体４に
通電され、抵抗体４の発熱により、ドロッピング抵抗器
１は温度上昇する。

しかるにドロッピング抵抗器１はエンジン吸気管路中に
定着しであるために、吸入空気および吸気管路により冷
却され、アフターグローの時間が長く設定されていても
ドロッピング抵抗器１の温度上昇は少なくてすむ。

一方、吸入空気はドロッピング抵抗器１に接触し熱交換
のうえ吸入される。

このため吸入空気はドロッピング抵抗器１の温度により
予熱されることになり、暖気運転時間を短縮させる効果
も得ることができる。

なお、ドロッピング抵抗器１の吸入空気流通路を形成す
る内周面に冷却用のひだを設けることによりドロッピン
グ抵抗器１の冷却効果が大きくなり、更に吸入空気加熱
効果も一層増大する。

以上説明した如く本考案によれば、ドロッピング抵抗器
をエンジンの吸気路中に定着したことにより、アフター
グローの時間が長く設定されても吸入空気により冷却さ
れて、ドロッピング抵抗器の温度上昇は少なくてすみ、
かつ吸入空気を予熱するケースは環状に形成したことに
より制作が容易である。

またさらに抵抗体は絶縁材により固定されているために
耐震性が高い効果もある。

勿論、近傍に配線されている電線の被覆を焼損させるよ
うなことも無い。

【図面の簡単な説明】

第１図ａおよびｂは本考案の一実施例のドロッピング抵
抗器の一部断面平面図および側面図。 第２図は本考案の一実施例のドロッピング抵抗器の取付
の説明に供する図。 第３図はドロッピング抵抗器の作用の説明に供する配線
図。 １・・・・・・ドロッピング抵抗器、２・・・・・・ケ
ース本体、３・・・・・・耐熱絶縁材、４・・・・・・
抵抗体、５・・・・・・端子、６・・・・・・導体、７
・・・・・・フランジ、８・・・・・・吸気清浄器、９
・・・・・・エンジン、１１・・・・・・接続配管、Ａ
・・・・・・吸気流通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 環状に形成されたケースと、該ケース内に充填された絶
   縁材と、該絶縁材中に埋込まれた抵抗体とを備えてなり
   、ディーゼルエンジンの吸気路連結用フランジに定着し
   て前記ケースの中央空間部をディーゼルエンジンの吸気
   路の一部とすることを特徴とするグロープラグ温度制御
   用抵抗器。