JPS6027818Y2 - 内燃機関の吸気加熱装置

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【考案の詳細な説明】本考案は気化器式内燃機関の吸気管系構造、詳しくは正
温度係数（ＰＴＣ）発熱体を使用した吸気加熱装置に関
する。

−気化器式内燃機関では低温始動時に吸気加熱を行い燃
料の微粒化を良好とすることが行われる。

この場合、排気管の熱を利用して吸気管ライザ部の加熱
を行うのが普通であるが、構造的に複雑化する欠点があ
る。

そこで最近ＰＴＣ発熱体を利用した吸気加熱装置が注目
されいる。

この種の装置として２枚の外部フランジ部を有した筒状
体を加熱体として構成し、フランジ部間にＰＴＣ発熱体
素子を配置したものがある。

吸入空気温の抵いときＰＴＣ素子を通る電流値は大とな
ることに基いて発熱量は大となり筒状体を通過する冷い
混合気の加熱が行われる。

ところで、かような２枚の外周フランジ部を有した筒状
加熱体の製作であるが旋盤で一体品として作ると製造上
の困難があり、またフランジ面の加工精度は低下するこ
とにより発熱体素子とフランジ面の熱伝導が不十分とな
り、要求される吸気加熱特性が得られない。

また、加熱体を分割品とじねじ結合にすると部品点数が
増すという新たな欠点が出てくる。

従って、本考案の目的は製造性が良好で、かつ熱伝導性
においても秀れ、しかも部品点数も少くてする上述形式
の吸気加熱装置を提供することにある。

以下図面によって説明すると、第１図において、１０は
気化器で吸気マニホルド１２の上方に配置されている。

本考案に係る吸気加熱装置の構成要素である加熱体は、
気化器１０から吸気マニホルド１２に至る混合気通路と
略同径の一対のフランジ付金属製筒体１４及び１６より
戊る。

これらの筒体１４及び１６はプレス成形品として作られ
、上側（又は内側）の筒体１４は下側（又は外側）の筒
体１６に入れ子とされ、上側の筒体１４の先端は下側の
筒体１６の筒部の途中で終端しており、両者は筒部のと
ころで溶接等（ろう付けを含む）で相互に固着されてい
る。

上下の筒体の内面を面一とするため、下側の筒体１６は
下のところで段部を構成している。

筒体１４．１６の外周フランジ部１４１．１６１間には
上下のＰＴＣ発熱体２０．２２が電極２４をはさんで配
置される。

フランジ部１４１．１６１はかように発熱体２０．２２
を取付は状態でヒートインシュレータ２６を介して、吸
気マニホルド１２の上端と気化器１０の下端との間にポ
ルト２８にて締結される。

電極２４はリード線３０によってプラス電源にまたフラ
ンジ部１４１はリード線３２によって電極のマイナスと
接続しＰＴＣ発熱体２０，２２に通電が行われる。

尚、環状絶縁体３４は電極２４がマイナス側と短絡する
のを防止する。

気化器１０からの混合気は筒体１４．１６を通り吸気マ
ニホルド１２に入る。

混合気が低温のときはＰＴＣ素子の低抵抗値に基づいて
電流量が大となり発熱する。

この熱は筒体１４．１６より混合気に加わり吸気加熱が
行われる。

本考案によれば、上側加熱体１４を下側加熱体１６の途
中で止めているため、上側発熱体２０からの熱は主とし
て上側加熱体１４にまた下側発熱体２２からの熱は主と
して下側加熱体１６に効率的に伝達させることができ、
熱の有効利用が行われる。

また、フランジ部１４１，１６１は夫々別体のものから
作られているので加工精度が良くなっているので、発熱
体２０．２２との密着性が良好でありこの意味でも熱効
率が大きくとれる。

また製造上の利点としては、加熱体１４．１６はプレス
成形品であるから製造性が良い。

更に、双方の加熱体は溶接固定であるため部品点数を最
少に押えることができる。

第２図の実施例は、下側の加熱体１６第１図と異なり段
付きとせずストレートとしたのが相異である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る吸気加熱装置の概略構成図、第２
図は変形例を示す図。１４・・・・・・上側加熱体、１６・・・・・・下側加
熱体、２０．２２・・・・・・発熱体、２４・・・・・
・電極。

【実用新案登録請求の範囲】