JPS6034750Y2 - クランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気装置 - Google Patents

クランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気装置

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JPS6034750Y2
JPS6034750Y2 JP13017781U JP13017781U JPS6034750Y2 JP S6034750 Y2 JPS6034750 Y2 JP S6034750Y2 JP 13017781 U JP13017781 U JP 13017781U JP 13017781 U JP13017781 U JP 13017781U JP S6034750 Y2 JPS6034750 Y2 JP S6034750Y2
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JP
Japan
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scavenging
passage
cylinder
air
fuel mixture
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JP13017781U
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JPS5835617U (ja
Inventor
美輝 上田
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川崎重工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案はクランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気装
置に関する。
一般に2サイクルエンジンにおいては充分な掃気流量を
得るために掃気通路の断面積を充分に確保する必要があ
るが、掃気通路を1本だけ形成してその通路の断面積を
大きくした場合には、掃気道路内でクランク室からの混
合気が偏流腰掃気通路内全域を有効に利用することがで
きず、しかも掃気通路の断面積が大きいため、シリンダ
の耐圧強度が低下すると共に、シリンダ内の燃焼熱によ
りシリンダ内面が大きく歪むという不具合が生じる。
このような不具合が生じるのを避けるために、従来より
次のような構造の掃気装置が採用されている。
即ち第1図を利用して説明すると、隔壁5によって互い
に隔てられた複数本の掃気通路4よりなる掃気装置が採
用されており、このように掃気装置によって掃気流量を
確保すると共に各掃気通路4に混合気の整流作用を確実
に行わせ、しかも燃焼熱による歪の発生やシリンダの耐
圧強度の低下を防止している。
しかしながらクランク室Rから各掃気通路4に流入する
混合気を、あらゆる運転条件(例えば回転速度の変化や
負荷の変化)の下で各掃気通路4に平等に分配すること
はできなかった。
例えばある運転条件の下で、吸気ポート7からクランク
室Rに流入した混合気が、クランク室R内で回転するク
ランク軸ウェブに引きずられて矢印Aで示すようにクラ
ンク室R内を流れた場合には、第1図の右側の掃気通路
4及び中央の掃気通路4には混合気が充分に流入するが
、左側の掃気通路4には混合気は充分には流入しなかっ
た。
そのため給気比の低下及び燃焼効率の低下をもたらし、
エンジン性能及び燃料の経済性に悪影響を与えていた。
本考案は上記のような問題点を解決することを目的とし
ており、以下図面に基づいて本考案を説明する。
第1図はクランク室圧縮型2サイクルエンジンに使用さ
れるシリンダの縦断面図であり、この第1図において、
シリンダ1には吸気通路9と排気通路10が形成されて
おり、給気通路9のシリンダ中心側開口部分である吸気
ポート7と、排気通路10のシリンダ中心側開口部分で
ある排気ポート8はピストン11の上下運動によりそれ
ぞれ開閉するようになっている。
即ちピストン11が下死点から上昇するにともなって吸
気ポート7がクランク室Rに向いて開き始め、一方排気
ポート8が閉じ始め、ピストン11が第1図の仮想線で
示すように上死点付近まで達すると、吸気ポート7が完
全に開いて吸気通路9とクランク室Rが完全に連通ずる
と共に、排気ポート8は完全に閉じられる。
またピストン11が上死点から下降するにともなって排
気ポート8が開き始め、一方吸気ポート7が閉じ始める
シリンダ1の壁部分の片側又は両側には複数本(例えば
3本)の掃気通路4が形成されており、各掃気通路4は
隔壁5によって隔てられている。
各掃気通路4の上端の掃気ポート2はシリンダ1内に向
いて開口し、各掃気通路4の下端部3はクランク室Rに
向いて開口している。
各掃気通路4間の隔壁5には掃気通路4の長さ方向(上
下方向)に対して略直角なバイパス通路6が形成されて
おり、このバイパス通路6によって隣接する掃気通路4
の途中部分がそれぞれ連通されている。
各バイパス通路6は各掃気通路4の上下幅の略中央部分
をそれぞれ連通ずるように配置されており、またバイパ
ス通路6の断面積、即ち第1図の紙面と直角な垂直面で
切ったときの断面積は、掃気道路4の断面積、即ち第1
図の紙面と直角な水平面で切ったときの断面積に比べて
大幅に小さくしである。
第2図は第1図の■−■断面図であって、この第2図に
おいて、掃気通路4はシリンダ外方側に脹らむような緩
やかな湾曲状に形成されており、バイパス通路6は掃気
通路4のシリンダ中心側寄りの端部に開口するように形
成されている。
このような位置にバイパス通路6を形成するようにする
と、掃気通路4間用の砂中子を作る時において、バイパ
ス通路形成用の凸部分(砂中子)が割り面の部分で作ら
れることになるので、バイパス通路形成用の凸部分を掃
気通路4間用の砂中子と簡単に一体成形でき、従ってシ
リンダ鋳造工程でバイパス通路6を簡単に形成すること
ができる。
即ちシリンダ鋳造後に余分な機械加工(孔明加工)を行
う必要がなくなる。
次に作用について説明する。
ピストン11(第1図)が下死点の位置から上昇する行
程においては、吸気ポート7及び吸気通路9を介して吸
気マニホルド等からクランク室R内に混合気が吸入され
る。
シリンダ1内で混合気が爆発してピストン11が下降す
る行程においては、クランク室R内の混合気が圧縮され
、ピストン11が下降して掃気ポート2が開くとクラン
ク室R内の圧縮混合気が掃気通路4及び掃気ポート2を
介してシリンダ4内に圧送され、シリンダ1内の燃焼後
のガスを掃気し、シリンダ1内に新気を満たす。
上記掃気工程において、例えばクランク室R内の混合気
が矢印Aで示すように偏流していたとすると、第1図の
右側及び中央の掃気通路4には充分な混合気が流入する
が、左側の掃気通路4には充分な混合気が流入しない。
ところが隣接する掃気通路4間の隔壁5にはバイパス通
路6が設けられているので、中央の掃気通路4さらには
右側の掃気通路4内の混合気の一部がバイパス通路6を
通って左側の掃気通路4に流入する。
従って各掃気ポート2からシリンダ1内に流入する混合
気の量はほぼ均一になり、即ち左側の掃気ポート2から
も充分な混合気がシリンダ1内に流入することになり、
給気比の向上及び燃焼効率の向上が遠戚される。
また第2図の矢印Bで示すように、掃気通路4内の掃気
の主流はシリンダ1の外側寄り(第2図の右側寄り)部
分を流れるので、バイパス通路6を掃気通路4のシリン
ダ中心側寄り(第2図の左側寄り)端部に開口するよう
に形成していると、バイパス通路6から掃気通路4内に
流入する混合気の流れが掃気の主流(矢印B)を大きく
乱すことはない。
なお上述の説明では、クランク室R内において混合気が
矢印Aのように流れることにより、左側の掃気通路4に
流入する混合気が充分でない場合の作用を1例として掲
げているが、回転速度(又は方向)の変化やエンジン負
荷の変化によってクランク室R内の混合気の流れが変化
して、例えば右側の掃気通路4内に流入する混合気が不
足する場合もある。
そのような場合はバイパス通路6を介して中央の掃気通
路4から混合気の一部が右側の掃気通路4に流入し、右
側の掃気通路4内の混合気の不足分が補なわれる。
第3図は別の実施例を示しており、この第3図において
、各隔壁には右上がりに傾斜したバイパス通路6aと、
右下がりに傾斜したバイパス通路6bとがそれぞれ形成
されている。
第4図は第3図のIV−IV断面図であって、バイパス
通路6a。
6bが掃気通路4のシリンダ中心側寄り端部に開口して
いることを示している。
第5図は第4図の■−■断面図である。
第3〜第5図に示すようなバイパス通路6a*6bを形
威すると、例えば右側の掃気通路4の混合気が充分でな
い場合には、第5図に実線の矢印で示すように右上がり
のバイパス通路6aを介して右側の掃気通路4に混合気
が補充される。
しかもバイパス通路6aからの混合気は右上がり状に右
側の掃気通路4内に流入するので、バイパス通路6aか
らの混合気は右側の掃気通路4内の掃気流を乱すことな
くスムーズに掃気流に合流することができる。
また第3図の左側の掃気通路4の混合気が充分でない場
合には、中央の掃気通路4内の混合気の一部が右下がり
のバイパス通路6bを介して左側の掃気通路4に流入す
る。
以上説明したように本考案によると、複数本の掃気通路
4をシリンダ1に備え、各掃気通路4間の隔壁5に、隣
接する掃気通路4の途中部分を連通ずるバイパス通路6
t 6at 6bを形威しているので、クランク室R
内から充分な混合気が流入しない掃気通路4内には隣接
する掃気通路4からバイパス通路6,6a、6bを介し
て混合気が補充されることになり、すべての掃気通路4
をいかなる運転条件下においても常に有効に作用させる
ことができる。
従っていかなる運転条件下においても常に良好な給気比
及び燃焼効率を得ることができ、エンジン性能及び燃料
経済性が大幅に向上する。
また隔壁5によって隔てられた複数本の掃気通路4を形
威することにより充分な整流作用を行なうとともに、シ
リンダ1の耐圧強度を高く維持することができ、しかも
燃焼熱によりシリンダ1の内面が歪むおそれもない。
また本考案には次のような利点もある。
(4)掃気通路4をシリンダ外方側が脹らむような緩や
かな湾曲状に形威し、バイパス通路6,6at6bを、
掃気通路4のシリンダ中心寄り端部に形威し、バイパス
通路6.6at 6bの流通断面積を掃気通路4の流通
断面積よりも大幅に小さくしているので、バイパス通路
6から掃気通路4に入る混合気の流れが、掃気通路4の
シリンダ外方側(シリンダ中心から遠い側)を流れる掃
気主流を大きく乱すことはなく、良好な掃気流を確保で
きる。
(B) バイパス通路6,6a、6bの流通断面積を
掃気通路4の流通断面積寄りも大幅に小さくしているの
で、シリンダの耐圧強度を高く維持しておくことができ
る。
(C) バイパス通路6t 6at 6bを、掃気
通路4のシリンダ中心寄り端部に形成するようにしてい
るので、シリンダを鋳造する時には、バイパス通路形成
用の凸部分(砂中子)が割り面の部分で作られることに
なり、バイパス通路形成用の凸部分を掃気通路4間用の
砂中子と簡単に一体成形できる。
従ってシリンダ鋳造後に機械孔明加工を行う必要はなく
、シリンダの加工が容易になる。
なお本考案における掃気通路4の本数は3本に限定され
るものではなく、2本あるいは4本等複数本であればよ
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による掃気装置を備えたクランク室圧縮
型2サイクルエンジンのシリンダの縦断面図、第2図は
第1図の■−■断面図、第3図は別の実施例を示す第1
図と同じ部分の縦断面図、第4図は第3図のIV−rV
断面図、第5図は第4図の■−■断面拡大図である。 1・・・・・・シリンダ、4・・・・・・掃気通路、5
・・・・・・隔壁、6.6a、 6b・・・・・・バイ
パス通路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. シリンダの壁部分に形成される複数本の掃気通路を、シ
    リンダ外方側に脹らむ緩やかな湾曲状に形成し、隣接す
    る掃気通路間の隔壁に、隣接する掃気通路の途中部分の
    シリンダ中心寄り端部を連通ずるバイパス通路を形成し
    、バイパス通路の流通断面積を掃気通路の流通断面積よ
    りも大幅に小さくしたことを特徴とするクランク空圧縮
    型2サイクルエンジンの掃気装置。
JP13017781U 1981-08-31 1981-08-31 クランク室圧縮型2サイクルエンジンの掃気装置 Expired JPS6034750Y2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPS5835617U JPS5835617U (ja) 1983-03-08
JPS6034750Y2 true JPS6034750Y2 (ja) 1985-10-16

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