JPS6033811Y2 - 排稈切断処理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多数枚の回転円形刃などを備えた回転軸をカ
ッターケースに対して着脱交換可能となした排稈切断処
理装置に関する。

最近コンバインの大型化と性能の向上によりコンバイン
の一日の作業量が大巾に増大し、そのために脱穀済排稈
を細断するカッター刃の研磨や交換などの頻度が高くな
っている。

しかし刃の研磨が交換を行うにしても、従来ではカッタ
ー機構全体をコンバイン本体より取外して行っているが
、コンバインが大型なものは、カッターの取付位置が高
く加えて重量も重いことから、１人で交換を行うことが
出来ず、更に交換に長時間を要する欠点がみられた。

このような欠点を除去するため、いろいろな構造の脱着
装置が提案されてはいるが、本考案のように、低速回転
軸送り込み体と一諸に皿状円盤を設け、この皿状円盤の
フランジ部と上記送り込み体の側面によって構成された
溝部に、高速回転軸に設けた高速回転円形刃の外周が介
入させたディスク型カッター装置においては、この噛合
関係を考慮しないと特に高速回転軸をカッターケースか
らとり外すことが不可能である。

本考案は、このようなディスク型カッターの少くとも高
速回転軸を、合理的に且つ迅速に脱せしめるようにした
ことを目的とするものである。

図面について実施例の詳細を説明すると、１はカッター
ケースで、該カッターケース１には低速回転軸２と高速
回転軸３が所要の間隔を介し平行に並設軸架されている
。

本考案の実施例は、この両回転軸２，３をカッターケー
ス１に対し着脱交換自在としたものであり、その構造は
両回転軸とも同様であるので、特に交換頻度の高い高速
回転軸３について詳述し、低速回転軸に対しては同一の
符号を付すことにより説明を省略する。

図中４は押え板、５は仕切りパイプ、６は排稈の巻付き
防止パイプ、７は外周にフランジ部８を形成した皿状円
盤、９はこのフランジ部８と低速回転軸２にとりつけた
低速回転送り込み体１０の側面との間に形成された溝部
である。

上記高速回転軸３の一側端は、これの一方の最外側に設
けた高速回転円形刃１１とカッターケース１の中間まで
とすると）もにこの高速回転軸３端に径線の連結軸部１
２を形成する。

一方カツタ−ケース１に、この高速回転軸３と同軸上の
別個の駆動軸１３を設け、これの内側端に設けた軸孔１
４に上記連結軸部１２を嵌脱自在に嵌合せしめる。

そしてこの軸孔１４に嵌入する連結軸部１２の嵌合長さ
１□とする。

また上記径線の連結軸部１２には外周に螺子１５を備え
一側面が押え板４の側面に押圧されるストッパ一部材１
６を固着し、また上記駆動軸１３の内側端には上記スト
ッパ一部材１６の他端面に押圧接する径大部１７が一体
に設けてあり、この径大部１７の内方には上記連結軸部
１２より径大の凹部１８が設けである。

そしてこの凹部１８の内面と連結軸部１２の外面との距
離を１３とする。

１９は排稈の巻付き防止を兼ねたナツト部材で、このナ
ツト部材１９は、上記ストッパ一部材１６の螺子１５に
螺合する螺子２０を備え、且つ上記駆動軸の径大部１７
の段部２１に係合する突縁２２を有しており、更にこの
ナツト部材１９の外側端とカッターケース１との距離は
、上記螺子１６．２０の螺合長より大きく形成する。

また上記駆動軸１３のカッターケース１外には、径小の
ギア２３．原動機に接続されるプーリー２４が設けてあ
り、更にこの駆動軸１３の中途部は、カッターケース１
の大径孔２５に嵌着しかつボルトナツト２６にて着脱可
能となした軸受体２７にとりつけられている。

そしてこの大径孔２５の径は少くとも上記ナツト部材１
９の径より大径とする。

また上記高速回転軸３の他端は、カッターケース１の大
径孔２８に嵌着しかつボルトナツト２９にて着脱可能と
なした軸受体３０に対して嵌脱自在に軸支させる。

この大径孔２８の径は上記排稈巻付き防止バイブロの径
より大径とするものである。

そして高速回転円形刃３の一側面と、上記皿状円盤７の
フランジ部８の内面との間隔を１□とし、上記連結軸部
１２の軸孔１４に対する嵌合長１□との間に、１１＜１
２の関係をもたせ、また高速回転円形刃１１の先端縁と
皿状円盤７のフランジ部８の外周縁との距離１．と、上
記連結軸部１２の外面と凹部１８の内面との距離１３と
の間に、１３＞１４の関係をもたせるものである。

図中３１は低速回転軸２に結合される駆動軸１３端に設
け、かつ上記径小のギア２３に噛合する径大のギアで、
この関係により両回転軸２，３に高低差が生ずるもので
ある。

次に、高速回転軸３の交換作業について説明すると、先
ず、ナツト部材１９を回動して、これに設けた螺子２０
をストッパ一部材１６に設けた螺子１５から外し、この
螺子１５が第２図矢印方向に移動するナツト部材１９か
ら外れる。

次いで、他方の軸受体３０のボルトナツト２９を外して
この軸受体３０をカッターケース１から取り除き、この
軸受体３０を高速回転軸３と無関係とする。

この状態で図において最右端にある排稈巻付き防止バイ
ブロをカッターケース１の大径孔２８からケース外にと
り出す。

この状態で高速回転軸３を紙面右方へ、高速回転円形刃
１１の側面が皿状円盤７のフランジ部８の内面に当接す
るまで、即ち、連結軸部１２と、これが嵌挿している軸
孔１４の嵌合長１１より大きな１□の長さだけ移動して
、連結軸部１２を駆動軸１３の軸孔１４から抜き、さら
に、この連結軸１２の側面が駆動軸１３端の径大部１７
に形成した凹部１８の内面に当接するまで、即ち１４よ
り大きな１３の距離だけ低速回転軸２側と反対方向（第
２図紙面下方向）に移動すると、高速回転円形刃１１と
溝部９との嵌合関係が解かれる。

次に高速回転軸３全体を右方へ移動することによりこの
軸は完全にフリーとなり、全体を斜めに向きを変えれば
カッターケース１から外部にとり出せる。

そして上記と逆の操作で新しい高速回転円形刃をとりつ
けた別の高速回転軸をとりつけるものである。

また低速回転軸２は単独でとり外すことがないので、そ
の着脱は高速回転軸の交換に比べて簡単に行える。

このように本考案によれば、低速回転送り込み体と皿状
円盤のフランジ部にて構成された溝部に介入している状
態の高速回転軸を、簡単な操作で而も１人で充分取り外
したり装着したりすることができ、その構成も簡単であ
るなど実用上の効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部の一部切欠平面図、第２図は一部の拡大断
面図である。 １・・・・・・カッターケース、２・・・・・・低速回
転軸、３・・・・・・高速回転軸、７・・・・・・皿状
円盤、８・・・・・・フランジ部、９・・・・・・溝部
、１０・・・・・・低速回転送り込み体、 １１・・・・・・高速回転円形刃、 １２・・・・・・連結軸 部、 １３・・・・・・駆動軸、 １４・・・・・・軸孔、 １５・・・・・・螺 子、 １６・・・・・・ストッパ一部材、 １９・・・・・・ナツト部 材、 ２０・・・・・・螺子、 ２７・・・・・・軸受体、 ２８・・・・・・大 径孔、 ２９・・・・・・ボルトナツト、 ３０・・・・・・軸受体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （ａ） カッターケースに低速回転軸と高速回転軸と
   を平行に軸架腰この低速回転軸に、適当の間隔を介して
   、排稈の送り込み突起と、上記高速回転軸に設けた円形
   刃の外周刃部が介入する溝部とを有する低速回転送り込
   み体をとりつけたディスク型カッター装置において、 （ｂ） 少なくとも上記高速回転軸の一端を、上記カ
   ッターケースに別個に装着した駆動軸端に嵌脱自在に連
   結するとともに、 （Ｃ） 高速回転軸の他端を、カッターケースに穿設
   せる高速回転軸径よりも大径の孔に着脱自在に嵌着した
   軸受体に嵌脱可能に軸支せしめ、（ｄ） 更に、上記
   駆動軸と高速回転軸端との嵌合長１□を、上記高速回転
   円形刃の一側面と、上記低速回転送り込み体の溝部を構
   成するフランジ部８の内面との間隔１２より大きく形成
   せしめたことを特徴とする排稈切断処理装置。