JPS603366Y2 - ２連切換バルブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は２系統を１本の操作レバーで選択操作する２連
切換バルブに関する。

従来独立した２系統の油圧回路を１本の操作レバーで選
択操作する２連切換バルブは、特開昭４８−７２５７６
号の如く、バルブ本体に１本のスライドスプールを内嵌
し、バルブ本体には、その軸方向に第１、第２の入力ポ
ートを設け、その第１人力ポートに対応する位置に１個
の出力ポートを、第２人力ポートに対応する位置に２個
の出力ポートを夫々設け、スプールにはその軸方向で第
１人力ポートに対応する位置に切欠溝を、第２人力ポー
トに対応する位置に２個の小径部を夫々形成してスプー
ルの軸方向移動により第１系統の油圧シリンダを作動さ
せスプールの軸回りの回動により第２系統の油圧シリン
ダを作動させていた。

しかし、この構成では、２系統の油圧回路を独立させる
ために、２個の入力ポートを必要とし、各出力ポートは
バルブ本体の軸方向に間隔をおいて配さなければならず
、バルブ本体が軸方向に長くなって大型化し、また構造
が複雑となる等の問題があった。

本考案は従来のこのような問題点に鑑み、構造の単純化
並びにバルブ本体の小型化を図ることを目的とする。

以下、図示の実施例について本考案を詳述すると、第１
図及び第２図において、１はバルブ本体であって、これ
には軸心方向摺動可能並びにその軸心廻りに回動可能に
スプール２が内嵌されると共に、油圧ポンプに連通ずる
入力ポート３とタンクに連通ずるドレンポート４とが設
けられ、また入力ポート３を中心としてスプール軸心方
向両側に第１油圧シリンダ５に対して連通ずる出力ポー
トロ、７、スプール回動方向両側に第２油圧シリンダ８
に対して連通ずる出力ポート９，１０が夫々形成されて
いる。

更にバルブ本体１には各ポー）６，３．７を挟むように
スプール軸心方向に４個の流路１１，１２，１３，１４
が形成される。

スプール２は軸心方向３個のランド１５，１６．１７と
、その間に位置する２個のパッセージ１８．１９とを有
し、その中央ランド１６はスプール軸心に対して対称に
形成された切欠溝２０゜２１と、この切欠溝２０，２１
を中心として軸心方向対称位置に形成された経方向の油
孔２２，２３と、上部に形成された軸心方向のスリット
２４とを有する。

２５はスプール２の軸心方向位置を位置決めする位置決
め機構であって、ポール２６と、これをスプール２側に
付勢するバネ２７と、スプール２に形成された３本の周
溝２８，２９゜３０とから戒る。

スプール２の一端は第３図に示す如くピン３１及び長孔
３２を介して１本の操作レバー３３に連結され、またそ
の操作レバー３３の下端にはピン３４を介してポール杆
３５が枢支される。

ポール杆３５は先端にポール３６を有し、そのポール３
６はスプール２を中心として支持板３７に円弧状に装着
された案内枠３８に摺動自在に嵌合すると共に、一対の
圧縮バネ３９，４０により中立位置に保持されている。

上記構成において、第１図はスプール２を軸心方向位置
にセットした状態を示し、入力ポート３の作動油はスプ
ール２のスリット２４から流路１２．１３、油孔２２，
２３を通りドレンポート４へと流れている。

そこで次に操作レバー３３を第３図Ａ１矢示方向に操作
すると、これに連動してスプール２が第４図に示す位置
まで移動し、位置決め機構２５のポール２６が間溝３０
に嵌合して、該スプール２は位置決めされる。

この時、油孔２３はシールされ、入力ポート３はスリッ
ト２４を介して出力ポートロに連通されるので、作動油
は入力ポート３より出力ポートロを経て第１油圧シリン
ダ５へと給送されて、該第１油圧シリンダ５が伸長動作
する。

一方、第１油圧シリンダ５内の作動油は、出力ポードア
よりパッセージ１９、流路１４を経てドレンポート４か
らタンクへと戻されて行く。

操作レバー３３を第３図Ｂ１矢示方向に操作すれば、入
力ポート３の作動油は入力ポードアを経て第１油圧シリ
ンダ５へと給送され、第１油圧シリンダ５は前述とは逆
に収縮動作をする。

第２図はスプール２を回動方向中立位置にセットした状
態を示し、この時の作動油の流れは、前述の中立状態と
同じである。

次に操作レバー３３を第３図Ａ２矢示方向に操作すれば
、ボール杆３５のポール３６が圧縮バネ３９を圧縮しな
がら案内枠３８に沿って回動し、操作レバー３３に連結
されたスプール２はその軸心廻りに第５図に示す位置ま
で回動する。

従って入力ポート３の作動油は切欠溝２１から出力ポー
ト１０へと流れ、第２油圧シリンダ８は伸長方向に動作
し、またこの動作によって第２油圧シリンダ８内の作動
油は出力ポート９から切欠溝２０を経てドレンポート４
へと流れて行く。

操作レバー３３を第３図Ｂ２矢示方向に操作した場合は
、スプール２が前述とは逆に動作し、第２油圧シリンダ
８は収縮方向に動作する。

操作レバー３３を各切換位置において離せば、ボール杆
３５のポール３６を挾む一対の圧縮バネ３９．４０の作
用によって操作レバー３３、即ちスプール２は自動的に
中立位置へと戻されて行く。

なお通常の切換バルブと同様にバルブ本体１内に高圧リ
リーフバルブ、チェックバルブ等を組込むことも可能で
あるが、これらを設けることは極めて容易であるため図
示は省略している。

以上実施例に詳述したように、本考案は、バルブ本体１
内にスプール２を軸心方向摺動可能並びにその軸心廻り
に回動可能に内嵌し、前記バルブ本体１には、ドレンポ
ート４．１個の入力ポート３、該入力ポート３を中心と
してスプール軸心方向両側に１個づつ第１シリンダ用の
出力ポートロ、７、及び前記入力ポート３を中心として
スプール回動方向両側に１個づつ第２シリンダ用の出力
ポート９．１０を夫々設け、前記スプール２には、その
中立位置で、前記第１シリンダ用の出力ポートロ、７を
共に閉じる長さのランド１６と、該ランド１６のスプー
ル軸心方向両側に位置するパッセージ１８．１９とを有
せしめ、かつスプール２には、その中立位置で、入力ポ
ート３の直下に軸心方向のスリット２４と、入力ポート
３の直下部の回動方向両側に１個づつ切欠溝２０，２１
とを設けたものである。

換言すれば、本考案は、■個の入力ポート３を挟んで、
軸心方向に２個の出力ポートロ、７を、回動方向に２個
の出力ポート９，１０を配して、出力ポートロ、 ７
． ９． １０を入力ポート３の周辺に集めたものであ
るため、本考案によると、構造の単純化並びにバルブ本
体の小型化が可能で、製作コストの低減が可能であると
いう効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は中立状態を示
す断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は
操作レバ一部分の斜視図、第４図及び第５図は各動作状
態を示す断面図である。 １：バルブ本体、２ニスプール、３：入力ポート、４：
ドレンポート、５：第１油圧シリンダ、８：第２油圧シ
リンダ、６． ７． ９． １０：出力ポート、１１，
１２，１３，１４：流路、２０゜２１＝切欠溝、２２，
２３：油孔、２４ニスリツト、２５：位置決め機構、３
３：操作レバー、３５：ボール杆、３８：案内枠、３９
，４０：圧縮バネ、１５． １６． １７． ：ラン
ド、１８，１９：パッセージ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バルブ本体１内にスプール２を軸心方向摺動可能並びに
   その軸心廻りに回動可能に内嵌し、前記バルブ本体１に
   は、ドレンポート４．１個の入力ポート３、該入力ポー
   ト３を中心としてスプール軸心方向両側に１個づつ第１
   シリンダ用の出力ポートロ、７、及び前記入力ポート３
   を中心としてスプール回動方向両側に１個づつ第２シリ
   ンダ用の出カポ−）９．１０を夫々設け、前記スプール
   ２には、その中立位置で、前記第１シリンダ用の出力ポ
   ートロ、７を共に閉じる長さのランド１６と、該ランド
   １６のスプール軸心方向両側に位置するパッセージ１８
   ．１９とを有せしめ、かつスプール２には、その中立位
   置で、入力ポート３の直下に軸心方向のスリット２４と
   、入力ポート３の直下部の回動方向両側に１個づつ切欠
   溝２０゜２１とを設け、前記スプール２の所定量の軸心
   方向移動により前記スリット２４が入力ポート３を第１
   シリンダ用の一方の出力ポートに連通させかつ前記パッ
   セージ１８．１９のうちの一方が他方の出力ポートをド
   レンポート４に連通させるよう構成し、また前記スプー
   ル２の所定角度軸心廻りの回動により前記切欠溝２０，
   ２１のうちの一方が入力ポートを第２シリンダ用の一方
   の出力ポートに連通させかつ他方の切欠溝が他方の出力
   ポートをドレンポート４に連通させるよう構成したこと
   を特徴とする２連切換バルブ。