JPS6033096B2 - トリブロムフエノ−ルの製造方法 - Google Patents

トリブロムフエノ−ルの製造方法

Info

Publication number
JPS6033096B2
JPS6033096B2 JP11048477A JP11048477A JPS6033096B2 JP S6033096 B2 JPS6033096 B2 JP S6033096B2 JP 11048477 A JP11048477 A JP 11048477A JP 11048477 A JP11048477 A JP 11048477A JP S6033096 B2 JPS6033096 B2 JP S6033096B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bromine
tribromophenol
hydrogen chloride
water
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP11048477A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5444625A (en
Inventor
公彦 佐藤
勲 後藤
政昭 池村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP11048477A priority Critical patent/JPS6033096B2/ja
Publication of JPS5444625A publication Critical patent/JPS5444625A/ja
Publication of JPS6033096B2 publication Critical patent/JPS6033096B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はトリブロムフェノールの製造方法に関するもの
であり、特に水と有機溶媒との不均一溶媒中でフェノー
ルを塩イ0臭素で臭素化し創生塩化水素を回収する方法
に関するものである。
トリプロムフェノールはフェノールを臭素化して製造さ
れる。
通常この臭素化はハロゲン化炭化水素溶媒中でフェノー
ルを臭素で臭素化することによって行なわれる。しかし
、臭素を臭素化剤として使用する限り、臭素の半量は臭
化水素として冨山生し1回の反応における臭素の利用率
は高々50%である。臭化水素を回収して塩素で酸化し
臭素を再生することができるが、臭化水素の回収は容易
でなくロスも多い。この問題を解決するために、臭素化
剤として塩イC臭素を用いる方法が知られている。
塩イ○臭素は反応性が高いため、触媒を使用しなくとも
充分高い反応速度でフェノールよりトリプロムフェノー
ルを製造できる。従釆、フェノールなどの芳香族系化合
物を塩イ0臭素で臭素化する場合、溶媒としてハロゲン
化された溶剤(たとえば1・2−ジクロルヱタン)が用
いられていた(椿関昭51−118736号公報、米国
特許第災X5146号明細旨参照)、しかし、ハ。ゲン
化された溶剤中で臭素化を行うと副生する塩化水素が反
応系内に蓄積し、そのため反応速度が低下する現象がみ
られる。創生する塩化水素を反応時に連続的に反応系外
に取り出すことが好ましいが、反応が超常4ぴ0以下の
低温で行なわれるため塩化水素の取り出しは困難である
。一方、塩イ0臭素による臭素化の場合の問題点として
、部分的に塩素化された生成物が生成し易いことがある
。これは、塩イq臭素が反応時点前に解離して塩素と臭
素になり、この塩素が反応するためであると考えらゴ′
る。これらの塩イ0臭素による臭素化の問題点を解決す
るために、本発明者は水と有機溶媒との不均一溶媒内で
有機化合物を塩イC臭素で臭素化する方法を見し、出し
た。
水と有機溶媒の系内においては、創生する塩化水素は直
ちに水に吸収され、臭素化反応が起る有機溶媒中では塩
化水素は蓄積せず、反応率の低下が防止される。しかも
、水中に蓄積される塩化水素の量が多くなる程、塩素化
された生成物の副生が低下することを見し、出した。こ
の理由は塩化臭素が水に接する時、水中に塩化水素が存
在すると塩化臭素の解離が抑制されるためではないかと
考えられる。従って、塩素化された生成物の副生を防ぐ
ためには反応開始時点より水中に塩化水素が存在してい
ることが好ましい。本発明者はこの改良方法によってフ
ェノールよりトリブロムフェノールを製造する方法を検
討した。その結果、他の臭素化された化合物に比較して
トリブロムフェノールが揮発し易いことおよび水に溶解
し易いことにより、充分満足しうる結果が得られなかっ
た。臭素化反応に使用される水はトリブロムフェノール
が溶解しているためそのまま再使用されることが好まし
いが、水には順次塩化水素が蓄積していくため塩化水素
吸収能力が低下してくる。このため、ある程度以上の濃
度となった塩化水素溶液を塩化水素吸収能力が高くしか
も塩素化された生成物の創生が抑制される程度の塩化水
素を含む塩化水素水溶液にしなければならない。1つの
方法は塩化水素水溶液に水を加えて希釈する方法が考え
られる。
しかし、この方法では水の量が順次増加するので、ある
量の塩化水素を含む水は廃棄しなければならず、その時
水に溶解したトリブロムフェノールを廃棄することにな
る。他の方法は、塩化水素を含む水を蒸留して塩化水素
を取り出す方法がある。しかし、この方法では水に溶解
した揮発し易いトリブロムフェノールが塩化水素に同伴
されて失なわれる。従って水中に溶解したトリブロムフ
ヱ/ールを失うことなく、水中に溶解した塩化水素を有
効に取り出す方法の開発が望まれていた。本発明者は上
記問題を解決するため種々の検討を行った結果、塩化臭
素の添加を終了した後の反応系を加熱して還流を行い、
この還流系内から塩化水素を取り出す方法を行うことに
よって問題を解決しうろことを見し、出した。
環流時には、有機溶媒を主成分とし、塩化水素、水、ト
リブロムフェノール、過剰塩化臭素などを含むガスが発
生し、これを冷却して再び反応系内に循環されるが、こ
の時冷却温度を調節して塩化水素が凝縮せず他の成分が
凝縮する温度で冷却を行うと塩化水素が還流系から取り
出すことができる。この時、塩イ0臭素が存在すると塩
化水素に同伴されるが、他の成分は同伴されない。従っ
て、トリブロムフェノールが同伴されることなく、反応
系内からトリブロムフェノールを含まない塩化水素を取
り出すことができる。本発明はこれを要旨とするもので
あり、即ち、フェノールを塩化臭素で臭素化してトリブ
ロムフェノールを製造する方法において、臭素化を水と
有機溶媒との不均一溶媒中で行ない。塩化臭素添加終了
後反応系を還流下に置き該還流系より塩化水素を取り出
すことを特徴とするトリプロムフェノールの製造方法で
ある。本発明により収率よくトリブロムフェノールを製
造することができる。不均一溶媒は水と有機溶媒からな
るが、水には反応開始時点より塩化水素が存在している
ことが好ましい。
その量は水lk9当り塩化水素5モル以上、特に10モ
ル以上であることが適当である。有機溶媒は水と相溶性
が少く、しかも塩イ○臭素により臭素化され難い有機溶
媒であり、特にハロゲン化された有機溶媒が好ましい。
ハロゲン化された有機溶媒としては、塩素および/また
は臭素を含む炭素数4以下のハロゲン化脂肪族炭化水素
が最も好ましく、具体的には、たとえば塩化メチレン、
クロロホルム、四塩化炭素、ジクロルヱタン、トリクロ
ルエタン、パークロルエチレン、ジブロムェタンなどで
ある。水と有機溶媒との混合割合は特に限定されないが
、通常の重量比を表わして、水:有機溶媒10:90〜
90:10好ましくは20:80〜80:2の崖度が適
当である。塩化臭素はほぼ等モルの塩素と臭素を反応さ
せることによって製造される。たとえば、液状臭素を気
体塩素を吹き込み、発生する塩化臭素より含まれる臭素
を除去し、塩素雰囲気下に塩化臭素を取得できる。また
、塩素と臭素をほぼ等モル混合し、それを直接塩化臭素
として使用でき、また溶媒中に溶解した塩化臭素溶液あ
るいは溶媒にほぼ等モルの塩素と臭素を溶解して製造さ
れた塩化臭素溶液を使用することもできる。またKBr
、KBの3などの臭化物を塩素あるいは塩化水素と反応
させるこによっても生成する。塩化臭素の添加量はフェ
ノールに対してほぼ3モルあるいはそれ以上が適当であ
り、通常はフェノールを溶解した不均一溶媒を縄拝しな
がら徐々に塩化臭素を添加して反応を行う。逆に、塩イ
b臭素を含む不均一溶媒にフェノールを加えることもで
きる。水、好ましくは塩化水素を存在させた水と有機溶
媒との不均一溶媒内に溶解したフェノールに塩化臭素を
添加し、反応が行なわれる。
反応温度は60do以下、好ましくは5〜45qoであ
る。塩化臭素の添加終了後、加熱して溶媒を還流下に置
く。この還流下に置く理由は塩化水素の除去と同時に、
より反応を完結させ生成物を熟成する効果がある。塩化
臭素の添加終了前に還流を行うと、沸点の低い塩化臭素
が溶媒中に溶解せずに直ちに揮発するので好ましくない
。環流を行っている間に凝縮しない塩化水素を還流系か
ら取り出す。取り出した塩化水素は水に吸収させ、不純
物の少し、塩酸とすることができる。未反応の塩化臭素
が存在する場合は塩化水素に同伴される。還流系の冷却
温度は塩化水素が凝縮せず、トリブロムフェノールおよ
び有機溶媒が凝縮する温度下で行なわれるが、通常は−
15o 〜1500程度、好ましくは−1oo〜5℃程
度が適当である。揮発したトリブロムフェノールは有機
溶媒に熔解し易いので、塩化水素とともに還流系からガ
スとして出ることはない。必要量の塩化水素を除去し、
かつ生成物の熟成が終了した後、反応系は冷却され、水
層と有機溶媒層を分離する。水層には塩化水素とともに
トリブロムフヱノールが少量存在しているので次の反応
に再使用される。有機溶媒に溶解しているトリフロムフ
ェノールは単鰍することもできるが、通常は溶液状態の
まま次の反応に使用される。トリフロムフェノールは揮
発し易く単離しても充分な保存が困難なばかりでなく、
単離したトリブロムフェノールの用途は少く、通常は他
の化合物の原料として使用され、その反応は通常溶媒中
で行なわれるからである。よく用いられるナトリウム塩
やカリウム塩とするには、トリブロムフェノール含有有
機溶媒に水酸化ナトリウムあるいは水酸化カリウムの水
溶液を加え、鷹洋下に反応させ、トリブロムフェノラー
トを水相に移した後、有機溶媒のみを回収することがで
き、この有機溶媒は少量のトリブロムフェノールを含有
しているので、トリブロムフェノール製造用溶媒として
再使用することが好ましい。以下に本発明を実施例によ
って具体的に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ
限定されるものではない。
実施例 1 四塩化炭素300夕と、30%HCI水溶液260タ中
にフェノール18.8夕(0.2hol)を溶解させた
後、30%塩化臭素の四塩炭溶液240夕(Bに1 7
2夕、0.623モル)を4び0で6分間で添加した後
、同温度で30分保持した後、過剰の残存B℃1をNa
2S03水溶液で還元する。
次いで反応液を還流温度7000まで徐々に上げ四塩化
炭素を還流させながら富。生HCIをコンデンサーを通
して系外の吸収液へ追い出していく。約1時間後反応液
温を常温まで冷却し、蝿梓をとめて、有機相のみを反応
器から抜き出し、生成トリプロムフェノールをNaOH
水溶液で抽出したのち、水溶液を中和して再びTBPを
析出させ、炉過、乾燥して製品とした。TBP収率は斑
.5%、純度97.5%、フェノールの反応率は100
%で、系外へ排出されたHCI中にはフェノール類を同
伴されていなかった。
実施例 2 パークロルェチレン310夕と、比0512タ中にフェ
ノール18.8夕(0.2mol)を溶解させ、実施例
1と同様の手法で反応を行なった。
TBP収率は96.3%、純度91.0%、フェノール
の反応率は100%であった。
比較例 1 四塩化炭素360のこ25%日BワK溶液260タ中に
フェノール18.8夕(0.2hol)を溶解させた後
、臭素100夕(0.625モル)を温度40℃で添加
し、添加後同温度に40分保持して反応を終了させた。
TBP収率は92.1%、純度90.4%、フェノール
の反応率は95.2%であった。比較例 2 四塩化炭素360夕のみにフェノール18.8夕(0.
2モル)を溶解させ、以下実施例1と同じ方法で反応を
行なった。
フェノールの反応率は81.0%で、TBPの純度は聡
2%であった。比較例 3 実施例1と同じ反応操作を行なった後、還流温度まで昇
温し、還流コンデンサーの冷却を止め、創生HCIをそ
のまま吸収液へ追い出したところ、HCI O.6モル
に対して昇華性のあるトリブロムフェノール約0.04
モルが系外に同伴された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フエノールを塩化臭素で臭素化してトリブロムフエ
    ノールを製造する方法において、臭素化を水と有機溶媒
    との不均一溶媒中で行ない、塩化臭素添加終了後反応系
    を還流下に置き該還流系より塩化水素を取り出すことを
    特徴とするトリブロムフエノールの製造方法。 2 水が反応開始時点において水1kg当り5モル以上
    の塩化水素を含有した水であることを特徴とする特許請
    求の範囲1のトリブロムフエノールの製造方法。 3 有機溶媒が水と相溶性の少いハロゲン化された有機
    溶媒であることを特徴とする特許請求の範囲1のトリブ
    ロムフエノールの製造方法。 4 ハロゲン化された有機溶媒が塩素および/または臭
    素を含む炭素数4以下のハロゲン化脂肪族炭化水素であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲3のトリブロムフエ
    ノールの製造方法。
JP11048477A 1977-09-16 1977-09-16 トリブロムフエノ−ルの製造方法 Expired JPS6033096B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11048477A JPS6033096B2 (ja) 1977-09-16 1977-09-16 トリブロムフエノ−ルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11048477A JPS6033096B2 (ja) 1977-09-16 1977-09-16 トリブロムフエノ−ルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5444625A JPS5444625A (en) 1979-04-09
JPS6033096B2 true JPS6033096B2 (ja) 1985-08-01

Family

ID=14536889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11048477A Expired JPS6033096B2 (ja) 1977-09-16 1977-09-16 トリブロムフエノ−ルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6033096B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2678339B2 (ja) * 1993-07-09 1997-11-17 第一工業製薬株式会社 高濃度トリブロモフェノラート水溶液およびその調製方法
JP2678338B2 (ja) * 1993-07-09 1997-11-17 第一工業製薬株式会社 トリブロモフェノラート水溶液およびその調製方法
CN1319922C (zh) * 2005-01-06 2007-06-06 化学工业部连云港设计研究院 一种三溴苯酚的后处理工艺
CN103275025B (zh) * 2013-06-17 2015-02-11 山东寿光神润发海洋化工有限公司 一种优化的溴代三嗪生产方法
CN114230444A (zh) * 2021-12-16 2022-03-25 大连盐化集团有限公司 一种三溴苯酚的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5444625A (en) 1979-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0854838B1 (en) Hydrogen fluoride recovery process
JPH08511271A (ja) 1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの製造方法
JP2890434B2 (ja) 臭化水素酸およびメタノールの回収方法
JPH11512454A (ja) ジフルオロメタンの製造方法
JP3361814B2 (ja) フルオロカーボン/フッ化水素共沸混合物からの硫酸によるフッ化水素の分離
US4214103A (en) Purification of brominated organic products
JPS6033096B2 (ja) トリブロムフエノ−ルの製造方法
US20100234653A1 (en) Processes for making alkyl halides
JP4922181B2 (ja) 1,2,2,2−テトラフルオロエチルジフルオロメチルエーテルの製造のための方法
JP4741784B2 (ja) 高純度のテトラブロモビスフェノール−aの環境にやさしい調製方法
WO2021131143A1 (ja) アルケンの製造方法
EP0973689B1 (en) Hydrogen fluoride recovery process
JP2845745B2 (ja) 高純度メタンスルホニルフロライドの製造法
JP4333153B2 (ja) アルキレングリコールの製造方法
JP2861221B2 (ja) 3,3’,5,5’―テトラメチル―4,4’―ビフェノールの製造方法
JPS6313977B2 (ja)
JP6794319B2 (ja) C8F17Brを含む組成物及びC8F17Brの製造方法
JPH0751526B2 (ja) ヘミアセタール化合物の製造方法
TW200422285A (en) Method for producing alkylene derivative and method for regenerating catalyst for producing alkylene derivative
US20060129005A1 (en) Method of producing hydrofluorocarbons
JPS61118333A (ja) パ−フルオロアリルクロライドの製法
JPH03181432A (ja) フロラール水和物の精製方法
CN113896619A (zh) 4,4`-二溴二苯醚的制备方法
JPS5849372A (ja) ヘキサフルオロプロペンオキシドの製法
JP2004292384A (ja) アルキレン誘導体の製造方法