JPS6033073Y2 - 乗降用ステップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、トラック等の乗降用ステップに係り、特に車
輌の両側のステップが同一部品で済むようにして乗降用
ステップに関する。

従来、トラック等の車輌１には乗降用ステップ２が用い
られているが一般に使われてきた、第２図に示すような
板金製のステップ３は、鉄製であるため腐食し易く、ま
たゴム製のマット４は凍結時等においては、滑り止め効
果が失われるという欠点があった。

一方、アルミニウム鋳物製の、第３図に示すようなすの
こ状のステップ５は、耐食性及び滑り止め効果は優れて
０るが、鋳物の場合は加工費が高くつき、グイキャスト
の場合は金型の費用が高価となるため、部品コストが高
くなるという欠点があった。

また第３図に示す従来例では、車体１ａ（第１図）への
取付けはＬ字状の立上り部５ａに設けた４つの取付は穴
５ｂによりねじ等で締め付けて行なっていた。

このため車輌１の左側のステップは図示のものでよいが
、右側のステップとしては共用できず、全く別部品とし
て製作しなければならなかった。

これは金型の型割面を第４図に示す部分の肩部５ｃとし
ており、この部分から板厚方向下方に向けて抜き勾配を
とっていたため、ステップ５の表裏両面５ｄ、５ｅを対
称とすることができなかったこと及び立上り部５ａの形
状に起因する。

本考案は、上記した従来技術の欠点を除くためになされ
たもので、その目的とするところは、足掛は面となる表
裏両面を互いに対称に形成し、車輌の左右両側の乗降用
ステップが同一部品で済むようにすると共に、乗降時に
滑りにくく、外観的にも優れかつ耐食性の大きい安価な
乗降用ステップを提供することである。

要するに本考案は、足掛は面となる表裏両面にすのこ状
の滑り止めパターンを形成し、該表裏両面間の周囲壁面
に適宜数の取付は用ボス部を設け、かつ板厚の中心に型
割線が来るようにして該型割線に対して前記すのこ状の
滑り止めパターン及び取付は用ボス部を上下対称に形成
したことを特徴とするものである。

以下本考案を図面に示す実施例に基いて説明する。

本考案乗降用ステップ６は第５図に示す形状をしており
、足掛は面となる表面６ａ及び裏面６ｂにすのこ状の滑
り止めパターン６ｃを形成してあり、該表裏両面間の周
囲壁面６ｄ、６ｅには片側に２つずつ、計４つの取付は
用ボス部６ｆを設けてあり、このボス部６ｆにはめねじ
６ｆが第７図に示すように切ってあり、第１図のバンパ
１ｂ側及びフェンダＩＣ側からボルトで締め付は固定す
るようになっている。

また成形加工の際の型割線６ｈは第６図に示すように、
板厚の中心に来るようにして、抜き勾配は上下対称にと
り、該型割線に対してすのこ状の滑り止めパターン６Ｃ
及び取付は用ボス部６ｆを上下対称に形威しである。

すのこ状の滑り止めパターン６Ｃは、表裏両面で同一で
あり、車輌１の左側には、第５図に示す表面６ａを用い
、右側には裏返して裏面６ｂを用いる。

またすのこ状の滑り止めパターン６ｃは貫通穴６１が多
数設けられて構成され、各々の貫通穴６１の板厚の中央
部には、貫通穴６１の断面の一部を遮へいするための遮
へい板６ｊが設けられており、下から上への泥水のはね
上がりを防止するようにしてあり、また格子となる部分
には滑り止め用突起６ｋが多数設けられでいる。

本考案は、上記のように構成されており、以下その作用
について説明する。

一体成形の際の型割線６ｈは板厚の中心に位置し、上下
対称に抜き勾配がとられており、滑り止めパターン６ｃ
１取付はボス部６ｆも表裏面６ａ、６ｂで対称であるた
め、車輌１の左側に取り付けるには第５図の表面６ａを
上向きにし、右側に取り付けるには裏返して、裏面１ｂ
を上向きにしてボルトで４箇所の取付はボス部６ｆを固
定すればよい。

このため、車輌１の左右各別の金型製作の必要ばなくな
る。

また滑り止めパターン６Ｃはすのこ状であるため、乗降
用ステップ６上に積もった雪などの水は貫通穴６１を通
って下方に滴下してしまい、いつまでもステップ６上に
滑り易い雪水等が残るということがない。

また突起６ｋにより防滑効果は、一層大きくなり、合成
樹脂製とすれば、適度の弾性と防滑性が得られ、軽量、
低コストとなる。

更に、各貫通穴６１には、遮へい板６ｊが設けられてい
るため、前輪１ｄにより前方上方にはね上げられた泥水
などが乗降用ステップ６を通って上方に出ることも防止
される。

本考案は、上記のように構成され、作用するものである
から、車輌の左右両側の乗降用ステップが同一部品で済
むようにできると共に、乗降時に滑りにくく、外観的に
も優れ、かつ耐食性の大きい安価な乗降用ステップを提
供し得る効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は乗降用ステップを取り付けた車輌の部分側面図
、第２図から第４図は従来例に係り、第２図は板金製及
びゴムマットの乗降用ステップの斜視図、第３図はすの
こ状をした上下非対称の乗、陸用ステップの斜視図、第
４図は第３図のＩＶ−ＩＶ矢視縦端面図、第５・図から
第７図は本考案の実施例に係り、第５図は乗降用ステッ
プの斜視図、第６図は第５図のＶｌ−Ｖｌ矢視縦端面図
、第７図は第５図の■−■矢視縦端面図である。 ６は乗降用ステップ、６ａ・は表面、６ｂは裏面、６ｃ
はすのこ状の滑り止めパターン、６ｄ。 ６ｅは周囲壁面、６ｆは取付は用ボス部、６ｈは型割線
である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 足掛は面となる表裏両面にすのこ状の滑り止めパターン
   を形成し、該表裏両面間の周囲壁面に適宜数の取付は用
   ボス部を設け、かつ板厚の中心に型割線が来るようにし
   て該型割線に対して前記すのこ状の滑り止めパターン及
   び取付は用ボス部を上下対称に形成したことを特徴とす
   る乗降用ステップ −一 ・