JPS6033029Y2 - 転写紙 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプラスチック成型体の絵付けにおける部分的な
絵柄抜きのための転写紙に関する。

従来より、プラスチック成型体への絵付けには、木目等
の転写による方法、吹付は塗装による方法が行なわれて
いたが、部分的な絵柄抜きをする場合には、前もって抜
きたい部分に紙を貼ったり、テープを貼ったりした後に
上記方法にて絵付けをした後に、紙やテープを剥離して
行なわねばならず、人手がかかる事、大量生産が出来な
い事、希望する柄に出来ないことなどの問題があった。

本考案はこのような点に鑑みてなされたものであって、
給付を行なうと同時に部分的な柄抜きをいかなる柄でも
安定して大量に加工することが目的である。

以下、本考案を実施例に基づき図面を参照しつつ説明す
る。

第１図は本考案に係る転写紙を示す。

該転写紙は耐熱性を有するフィルム基材１の上に剥離剤
の層２を設け、次に着色インキにより任意の絵柄の絵柄
層３を設け、さらにその上に感熱型接着剤の層４を全面
に設け、水溶性樹脂５を部分的に設けてなる。

これを熱ローラーによる加熱により被転写体６に転写し
て第２図示の層構成とする。

この状態の上から水によって水溶性樹脂を溶解除去し、
その上にのっている絵柄をも除去することにより第３図
の如く本考案の目的とする絵付けと同時に柄抜きされた
絵付は物を作るここができる。

上記において耐熱性を有するフィルム基材１には、紙に
離型加工したものや、ポリエステルフィルム等が向いて
おり、熱により変型しないものが良い。

剥離剤２は、耐熱性を有するフィルム基材１と剥離性を
有する樹脂、たとえば環化ゴムのようなゴム系樹脂ある
いはアクリル系樹脂などで転写後、絵柄層の保護をする
働きをするもので、有機溶剤に溶解し、グラビアコート
、ロールコート、シルクスクリーンコート等により設け
ることができる。

次に、絵柄層は任意の絵柄の着色インキ層からなり、剥
離剤２と感熱型接着剤４と接着するインキで、柄として
は、木目や種々の柄にして、グラビア印刷等によって設
ける。

また、金属の感じを出したい場合は、着色インキ層の代
りに又は着色インキ層の上から金属蒸着層を設けて絵柄
層とすることができる。

感熱型接着剤４は、被転写体と熱により接着力を発揮出
来る樹脂で有機溶剤に溶解してグラビアコート、シルク
スクリーンコート、等にてコートする。

たとえば被転写体がポリプロピレン、ポリスチレン９．
八ＢＳである時には塩素化ポリエチレン系、アクリル系
又はゴム系のものが好ましく用いられる。

さらに、水溶性樹脂とは具体的にはポリビニルアルコー
ル、マＬ／インｅ樹脂あるいはメチルセルロース、ヒド
ロキシセルロース等のセルロース系樹脂などが用いられ
、乾燥の点から有機溶剤に可溶なものを用い溶液にして
、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等により印
刷する。

本考案の転写紙を使用するための被転写体は透明な板や
成型体及び乳白色の成型体で光が柄抜き部より通過でき
るような用途に使われるものが好ましく、アクリル樹脂
、塩化ビニル樹脂等が向いている。

以上の説明で明らかなように本考案の転写紙は絵柄層を
有すると共に最外層として部分的に設けた水溶性樹脂を
有しかつ感熱型接着剤が部分的に露出しているため、絵
付けと同時に柄抜き加工がどのようなパターンでも極め
て容易にできるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る転写紙を模式的に示す断面図、第
２図及び第３図は本考案に係る転写紙の使用例を説明す
るための模式断面図である。 １・・・・・・耐熱性を有するフィルム基材、２・・・
・・・剥離剤、３・・・・・・絵柄層、４・・・・・・
感熱型接着剤、５・・・・・・水溶性樹脂、６・・・・
・・被転写体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （１）耐熱性を有するフィルム基材の上に剥離剤の層を
   全面に設け、その上に絵柄層を設け、その上に感熱型接
   着剤の層を全面に設け、さらにその上に水溶性樹脂を部
   分的に設けてなる転写紙。 。（２）絵柄層が着色インキに
   より形成されている前記第１項の転写紙。 （３）絵柄層が金属蒸着により形成されている前記第１
   項の転写紙。 （４）絵柄層が着色インキ層上に金属蒸着することによ
   り形成されている前記第１項の転写紙。