JPS6032292Y2 - 型枠装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、型枠装置に関し、型枠体１の上部に型枠体１
の表面と補助枠体２の垂片３の表面とがほぼ面一となる
ように補助枠体２を着脱自在に取付け、この補助枠体２
の垂片３より外側方にボルト４を複数本突設し、スライ
ド板５に複数個の縦長孔６を設け、ボルト４を縦長孔６
に挿入してスライド板５を垂片３に対して上下にスライ
ド自在にして取付けるとともに垂片３の表面とスライド
板５の表面とをほぼ面一として成る型枠装置に係るもの
である。

従来基礎を形成するに当っては型枠を組んでコンクリー
ト打ちをおこない、その後型枠をはずして、コンクリー
トの上面部にモルタルを塗布し、モルタル塗布によって
基礎の上面をこてで水平にならしていた。

このため従来にあってはコンクリート打ちとモルタル塗
布との２工程を必要とじていた。

このようにあとでモルタル塗布作業を必要とするのは、
型枠に囲まれた部分にコンクリートを打設した場合、現
場で型枠を設置するど上縁が水平状態とならないため、
型枠の上端縁を基準としてコンクリート上面を水平にこ
てでならすことができず、また相対する型枠の上端縁の
レベルもそろわず、この結果型枠を取りはずしたあとで
モルタル塗布による基礎上面を水平にする工程を必要と
するのである。

このように従来にあっては施工に手間がかかるという問
題があり、また時間もかかるという問題があった。

本考案は上記の点に鑑みて考案したものであって、その
目的とするところは型枠体の上端に取付けた補助枠体の
垂片にスライド板を複数箇所において上下にスライド自
在に取付けることで、スライド板の高さ調整及び上端縁
の水平度の調整ができて、現場でスライド板の上端縁を
水平となるようにすることができ、コンクリート打ち時
にスライド板の上端を基準としてスライド板の上端にこ
てを当ててコンクリート表面を水平になすことができ、
また型枠体の表面と補助枠体の垂片の表面とスライド板
の表面とを互いにほぼ面一とすることで形成されるコン
クリート構造体の側面を面一にでき、さらに補助枠体を
型枠体から取り外した場合には型枠体を通常の一般的な
型枠体として使用できる型枠装置を提供するにある。

本考案を以下実施例により詳述する。

図中１は型枠体であって、上端に補助枠体２を着脱自在
に取付けるようになっている。

型枠体１の上縁には補強桟が設けてあり、Ｌ字状の補助
枠体２の下部のコ字状嵌め込み部８を上記型枠体１の上
端の補強桟７に嵌め込み、コ字状嵌め込み部８の上横片
９に螺装した止めボルト１０を螺進させて止めボルト１
０の先端を補強桟７に圧接させ、補助枠体２を型枠体１
に着脱自在に取付けるようになっている。

ここで型枠体１の表面と補助枠体２の垂片３の表面とは
ほぼ面一となるようにしておくものである。

略り字状の補助枠体２の垂片３の背部には長手方向の複
数箇所においてボルト４が突設しである。

図中５はスライド板であって、上端側が薄く、下端側が
厚くなるような略直角三角形状をしていて、表面は垂直
面となっている。

またスライド板５の上端は鋭角にとがっているものであ
る。

このスライド板５はボルト４に対応するように長手方向
の複数箇所に縦長孔６が穿孔してあり、補助枠体２の垂
片３の背面にスライド板５の前面を当てボルト４を縦長
孔６に挿入し、蝶ナツト１１にて取付けである。

ここで垂片３は薄肉としてあって垂片３の表面とスライ
ド板５の前面とにあまり段差が生ぜず、はぼ面一となる
ようにしである。

しかして上記のような構成の型枠装置は、現場で設置し
てコンクリート打ちをおこなうのであるが、この場合蝶
ナツト１１をゆるめてスライド板５を上下させてスライ
板５の上端縁を水平となるようにした後蝶ナツト１１を
締めつけてスライド板５を固定し、この状態でコンクリ
ート１２打ちをおこなうものである。

コンクリート１２はスライド板５の上端まで打設するも
のであり、コンクリート１２打ちが終ると、コンクリー
ト１２が硬化する前に型枠体１を取付けたままの状態で
スライド板５の上端縁を基準としてこで１３にてコンク
リート１２の上面部をならすのである。

このときスライド板５の上端にこで１３を当ててこで１
３でならすと、余分なコンクリート１２がスライド板５
の上端より外に排出されてコンクリート１２の上面が水
平にならされることとなる。

このようにして上面を水平としたコンクリート１２が硬
化したのち型枠装置をはずして基礎とするものである。

かくて本考案にあっては、叙述のように補助枠体を型枠
体に取付け、この補助枠体の垂片より外側方にボルトを
複数本突設し、スライド板に複数個の縦長孔を設け、ボ
ルトを縦長孔に挿入してスライド板を垂片に対して上下
にスライド自在に取付けであるので、スライド板の高さ
調整及び上端縁の水平度の調整が簡単にでき、スライド
板の上縁を補助枠体の上縁に対して傾いた状態に設定で
きるのであり、型枠の上縁が水平となっていないような
場所でもスライド板の上縁を水平とし、スライド板の上
端縁を基準とすることでコンクリート打ち時において形
成すべき基礎のようなコンクリート構造体の上面のレベ
ルを設定できると共に、スライド板の上端縁にこてを当
ててコンクリートをならすことによりコンクリート表面
を水平にならすことができ、この結果コンクリート打ち
と同時に形成すべき基礎のようなコンクリート構造体の
上面のレベル及び水平を同時に出すことができるもので
あって、従来のようにコンクリートが硬化したのち型枠
をはずし、その後モルタルを塗って仕上げるという工程
を必要とせず、工程日数において１日以上すなわちコン
クリートが硬化して型枠をはずし、その後モルタル仕上
げもし、それが硬化するまでに要する日時のロスをなく
すことができるものである。

また本考案にあっては、型枠体の上部に型枠体の表面と
補助枠体の垂片の表面とほぼ面一となるように補助枠体
を着脱自在に取付け、この補助枠体の垂片より外側方に
ボルトを複数本突設し、スライド板に複数個の縦長孔を
設け、ボルトを縦長孔に挿入してスラド板を垂片に対し
て上下にスライド自在にして取付けるとともに垂片の表
面とスライド板の表面とをほぼ面一としであるので、垂
片に対してスライド板をスライド自在に取り付けるため
のスライド取付は手段であるボルトがコンクリート内に
埋設されない（つまりボルトがコンクリート打設側に突
出していないのでボルトがコンクリート内に埋設される
ことがない）とともに、型枠体の表面と補助枠体の垂片
の表面とスライド板の表面とが互いにほぼ面一となるも
のであって、この結果スライド板を有する補助枠体を型
枠体に着脱自在に取付けたといえども、形成されるコン
クリート構造体の側面はほぼ面二に仕上がるものである
。

しかも補助枠体が型枠体に対して着脱自在であるため、
補助枠体を取り外した場合には型枠体を通常の一般的な
型枠体として使用できるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の型枠装置の一実施例の分解斜視図、第
２図は同上に用いる補助枠体の斜視図、第３図は同上の
使用状態を示す断面図であって、１は型枠体、２は補助
枠体、３は垂片、４はボルト、５はスライド板、６は縦
長孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 型枠体の上部に型枠体の表面と補助枠体の垂片の表面と
   がほぼ面一となるように補助枠体を着脱自在に取付け、
   この補助枠体の垂片より外側方にボルトを複数本突設し
   、スライド板に複数個の縦長孔を設け、ボルトを縦長孔
   に挿入してスライド板を垂片に対して上下にスライド自
   在にして取付けるとともに垂片の表面とスライド板の表
   面とをほぼ面一として成る型枠装置。