JPS603176Y2 - 排水トラツプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、流し、浴室等の排水口に設備して使用され
る排水トラップに関する。

従来、この種の排水トラップとしては、排水管の一部に
Ｓ形またはＵ形部分を設けて、その部分に常に排水の一
部を滞留させておくものや、上部開口を排水口にするド
ラム形容器の底部に排水管の入口端部を挿設し、その容
器内端部にその周りにＵ形流路を形成するキャップを設
けて、その流路部分に常に排水の一部を滞留させておく
もの等が知られている。

しかし、いずれも、トラップ部分が狭いため、トラップ
部分に各種のゴム、紙クズ、砂泥等が流れ込む場合には
詰り易く、しかも掃除口がきわめて小さく、清掃が困難
であるため、日常の清掃、管理が不充分となり易く、清
掃を怠ると、すぐに詰りを生じて溢水事故が生じるおそ
れがあった。

この考案は、前記従来の問題点を解決するために創案さ
れたもので、その目的は、トラップ部分の掃除が容易迅
速しかも確実に行なえるトラップ構造を提供するにある
。

以下、この考案を図示する実施例により説明すると、た
とえば繊維強化プラスチック酸の流し本体１は、一体成
形により内側壁下部にその周方向の段部２を具備し、ま
た底壁に上部に開口した箱形のトラップ本体３を具備し
ており、その流し本体内部には段部２に担保させて粗大
芥除去用金網４が取外し自在に配されている。

この流し本体１は、その内、外側壁間に嵌挿された支持
構体５とこれを上部周囲に具備した架台６とにより支持
されている。

７は架台６の側面、後面の３面に設けられたエプロンで
ある。

トラップ本体３は、このようにエプロン７で囲まれた架
台６内に突出している本体部分の一側壁３ａに排水管８
の接続部９を具備しており、これによって常水面位置り
が定められている。

またトラップ本体３の側壁上部には外向きの鍔１０が設
けられ、その外周縁には連結壁１１が、また内周縁には
該垂直壁より低く、これとの間にガスケット装着溝１２
を形成する支持壁１３が並列に、かつ鍔表面に直角に突
設され、トラップ本体３がその連結壁１１の上端にて流
し本体１の底壁に連設されている。

このようなトラップ本体３の側壁上部にはガスケット装
着溝１２に嵌合する縁付きの蓋１４がその縁１４ａを該
ガスケット装着溝に嵌合させ、かつその溝底部内のガス
ケット１５に押圧して固定され、トラップ本体３の上部
開口がこの蓋１４によって掩われている。

この場合、支持壁１３にはビス孔付き平板１６が埋設さ
れており、そのビス孔に蓋１４を通しビス１７をねじ込
むことによって、該蓋がトラップ本体３に取外し可能に
固定され、蓋表面が流し本体１の底壁表面にほぼ一致し
ている。

蓋１４の裏面には隔板１８が突設されており、該蓋の固
定によりトラップ本体３内部にその常水面位置りより下
がった位置Ｌ′まで鉛直に挿嵌され、所定の封水深さく
ＬとＬ′間距離）を確保して接続部９に連なるＵ状の流
路１９が形成されている。

この隔板１８の下端にはその両側端から垂下する連結片
２０により流路１９を確保する間隔をおき底板２１が固
定されており、蓋１４の固定によりトラップ本体３の底
部にこれを掩うように嵌合している。

また流路１９の入口側に位置する蓋部分には目皿２２が
図示しないが取外し自在に設けられている。

以上の構成において、トラップ部分が詰りか生じた場合
、目皿２２の取外しで足らなければトラップ本体３から
蓋１４とともに隔壁１８および底板２１を取外しこれら
をトラップ本体３の外部で掃除するとともに、トラップ
本体３の内部も掃除すればよい。

この場合、トラップ部分の主要構成部分である隔壁１８
および底板２１は掃除し易く、また使用中底板２１があ
るトラップ本体３の底部は汚れが少なく掃除に際しては
障害となる隔壁１８、底板２１が除去されるため、トラ
ップ本体３の内部も掃除し易い。

従って、トラップ部分の詰りは簡単に解消できる。

さらに、底板２１がトラップ本体３の底部の損傷等を防
止しているため、それだけ耐用年数を高めることができ
る。

また、蓋１４をトラップ本体３に固定し目皿２２を通し
排水を流入すれば、排水が常水面位置りまで滞留するか
ら、流路１９の出口側がこの滞留した排水と同側の蓋部
分と隔板１８とで密閉され、排水管８からの臭気等を遮
断するトラップ効果が確保できる。

なお、この実施例ではトラップ本体３の側壁に隔板１８
を密着可能としてこれらの間をシールしなかったが、少
くとも一方にシール材を設けておけば確実にシール効果
が得られて前記トラップ効果はより確実なものとできる
。

この考案は以上の通りトラップ本体に蓋を固定するだけ
で組立ててトラップ効果を発揮せしめることができるこ
とは勿論、蓋の取外しによって分解してきわめて容易迅
速に清掃できる簡単な構成であるから、トラップ部分に
詰りか生じても直ちにその解消が図れ、溢水事故をなく
すことができ、また、その構成上支障なく小型化ができ
る。

また、最も損傷等し易いトラップ本体底部を底板で保護
しているため、耐用年数を高めうるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を部分破断にて示した平面図
、第２図は前回の■−■線拡大断面図である。 １・・・・・・流し本体、２・・・・・・段部、３・・
・・・・トラップ本体、３ａ・・・・・・側壁、４・・
・・・・金網、５・・・・・・支持構体、６・・・・・
・架台、７・・・・・・エプロン、８・・・・・・排水
管、９・・・・・・接続部、１０・・・・・・鍔、１１
・・・・・・連結壁、１２・・・・・・ガスケット装着
溝、１３・・・・・・支持壁、１４・・・・・・蓋、１
４ａ・・・・・・縁、１５・・・・・・ガスケット、１
６・・・・・・平板、１７・・・・・・ビス、１８・・
・・・・隔板、１９・・・・・・Ｕ放流路、２０・・・
・・・連結片、２１・・・・・・底板、２２・・・・・
・目皿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側壁の上下方向中間に排水管の接続部を有する上部に開
   口した箱状トラップ本体の内部に隔板を嵌挿し、その隔
   板先端に固定した底板をトラップ本体底部に嵌合して、
   所定の封木深さをもった該接続部に連なるＵ放流路を形
   成するとともに、トラップ本体の側壁上部にトラップ本
   体上部を蓋被する蓋を取外し自在に設け、Ｕ放流路の入
   口側蓋部分に目皿を設け、この蓋に前記隔板を一体に設
   け、Ｕ放流路の出口側を同側蓋部分と隔板と流路に滞留
   した排水とで密閉するようにしたことを特徴とする排水
   トラップ。