JPS603171Y2 - 防水パン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、浴槽設置面や洗場等を一体に成形してなる合
成樹脂型の防水パンに関する。

従来の防水パンは、第１図に示す防水パンａのように防
水パン底部すから、立上り部Ｃ１そしてスカート部ｄを
一体に周設するのではなく、第２図のように防水パン底
部すの立上り部Ｃと短いスカート部ｄの裏側凹部ｅとの
間に塗装金属板又は塗装木板等の化粧板ｆを差込みして
防水パン外周部を化粧するようにしている。

しかし、上記化粧板ｆは防水パンの全周に取付ける為、
その取付けに多くの工数を要し、なおかつ、化粧板ｆに
良好な仕上が要求される為、コストアップとなるだけで
なく、防水パンと化粧板との材質が異なる為に違和感が
あって外観上も好ましくなかった。

そこで前掲第１図のように一体構造にすれば、上記化粧
板ｆによる難点は解消されることになるが、スカート部
ｄの長辺部ｄ′および短辺部ｄ″の中央部付近に図中破
線で示す如き変形内ぞりが生じ易い欠陥がある。

そこで本考案は上述従来の事情と新規着想である一体構
成の難点に鑑みて検討の結果、防水パン底部とスカート
部との間に適切な支持部を構成することによって、スカ
ート部の強度を向上し、もってその変形、内ぞりを防止
するようにして、一体構造による防水パンの実用化を可
能にしようとするものである。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述すれば、
第３図乃至第５図において、防水パン本体１は合成樹脂
により一体に成形してあり、防水パン底部２の周縁から
立上り部３を起立周設して、その上端外側に上向きに開
口した周側壁取付用凹溝部４を周設しである。

こ）で、上記周側壁取付用凹溝４は、平坦部５と、内外
周突縁６，７とから形成されていて、該内周突縁６は外
周突縁７よりも低く、段差を有して設けられていて、浴
室内から外部への水洩れを防止している。

そしてさらに防水パン本体１における周側壁取付用凹溝
部４の外端から、即ち、平坦部５の外側縁からはスカー
ト部８を一体に、しかも防水パン底部２よりも下位まで
延出するように垂下周設してあり、該スカート部８と上
記立上り部３との間には、平坦部５の下面９により区画
された裏側凹溝１０が形成されている。

次に本考案では、スカート部８の裏面と、防水パン底部
２の立上り部３側である連結端部１１との間にあって、
裏面凹溝１０を堰止めている仕切部１２′と、さらに防
水パン底部２の下面よりも下位まで延出の片持部１２″
とによって形成された支持部１２を連設するのであり、
当該支持部１２は防水パン本体１の長辺部及び短辺部の
中央部附近に夫々１個程度又は、適宜間隔に複数個設け
られており、該支持部１２には附属止具や給排水管等の
装入部１３を設けて樹皮したものである。

こ）で上記支持部１２は、第３図に示す如く、防水パン
底部２とスカート部８とを一体にかつ、スカート部８と
直角方向ヘリブ状に形成するか又は、第４図、第５図に
示す如く、上記裏側凹溝１０の横断面形状に合せて形成
した合威樹脂製底形品１２ａ又は、第６図に示す如くプ
レス機で打抜いて形成したプレート１２ｈを用い、防水
パン底部２の連結端部１１まで一体に突設したリブ１１
ａに、タッピンネジ１４で固定し、あるいは発泡スチロ
ール等により形成した支持部１２を上記横断面形状に合
せて裏側凹溝１０に嵌合接着して形成することもできる
。

又、図示の実施例では支持部１２に装入部１３が設けら
れているが、これは、第３図乃至第５図。

に示すような貫通孔でも、第６図に示した凹溝、その他
、支持部１２の適宜位置を欠除するなどして形成腰給排
水管の配管等を行い得るようにしたものである。

以上説明したように本考案は、防水パン底部２と、その
外周端から立設した立上り部３と、この立上り部の上端
外側に連設した上向き開口の周側壁取付用凹溝部４と、
当該凹溝部４の外側周から防水パン底部２よりも下位ま
で延出したスカート部８とを合成樹脂により一体に形成
すると共に、上記スカート部８の裏面と防水パン底部２
の立上り部３側における連結端部１１とを、立上り部３
側における連結端部１１とを、立上り部３とスカート部
８との間に形成された裏側凹溝１０に堰止め状態にて配
装されている仕切部１２′と、さらに上記防水パン底部
２よりも下位まで延出の片持部１２“とにより形成され
ている支持部１２により連設してなるものであるから、
上記スカート部８は防水パン底部２の連結端部１１と一
体化されることによって強度が向上し、もって、スカー
ト部８の変形、内ぞりを防止できるものであり、又支持
部１２はスカート部８の内側に設けたものであるから、
それを一体成形した場合は勿論、異質の別部材からなる
ものを固定して設けた場合でも、外観上支障なく、又、
防水パン本体１の長辺部及び短辺部に適当な間隔に設け
れば、スカート部８の強度保持上充分であるから、前記
化粧板による従来例に比べて大巾にコストダウンできる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はスカート部付き防水パンの一例を示した斜視図
、第２図は従来のスカート部付き防水パンの一部縦断側
面図、第３図は本考案に係る防水パンを示した主要部の
斜視図、第４図、第５図は同防水パンの変形例を夫々示
した主要部の各斜視図、第６図は同防水パンにおける支
持部を形成するプレートの斜視図である。 ２・・・・・・防水パン底部、３・・・・・・立上り部
、４・・・・・・周側壁取付用凹溝部、８・・・・・・
スカート部、１０・・・・・・裏側凹溝、１２・・・・
・・支持部、１２′・・・・・・仕切部、１２’−・・
・・・片持部。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）防水パン底部と、その外周端から立設した立上り
   部と、この立上り部の上端外側に連設した上向き開口の
   周側壁取付用凹溝部と、当該凹溝部の外側周から防水パ
   ン底部よりも下位まで延出したスカート部とを合成樹脂
   により一体に形成すると共に、上記スカート部の裏面と
   防水パン底部の立上り部側における連結端部とを、立上
   り部とスカート部との間に形成された裏側凹溝に堰止め
   状態にて配装されている仕切部と、さらに上記防水パン
   底部よりも下位まで延出の片持部とにより形成されてい
   る支持部により連設してなる防水パン。
2. （２）支持部が、防水パン底部、周側壁取付用凹溝部下
   面及びスカート部と一体に成形されている実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の防水パン。
3. （３）支持部が、プレート等による別部品であり、防水
   パン底部のリブにねじ止めされるよう形成されている実
   用新案登録請求の第１項記載の防水パン。