JPS6030842Y2 - ピンチロ−ラの操作機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はピンチローラ操作機構に係り、更に詳述すれ
ば、プレイレバー等の復帰用スプリングをピンチローラ
用スプリングにも兼用したピンチローラ操作機構に関す
るものである。

従来のピンチローラ操作機構はピンチローラをキャプス
タンに圧接するためピンチローラ支持部材を支軸を中心
にピンチローラをキャプスタンに圧接する方向へ付勢す
るスプリングが取付けられ、一方前記ピンチローラ支持
部材をプレイあるいは録音時前記スプリングの付勢力に
抗してキャプスタンよりピンチローラを引離しているプ
レイレバー等にもこれを戻すための戻しスプリングが取
付けられておりそれぞれ異なる機能しか果たしていなか
った。

この考案はプレイレバー等の戻しスプリングをキャプス
タンに対するピンチローラの圧接にも利用するとともに
再生（録音）状態を得るべくなされるプレイレバーの操
作終端付近で瞬発的にピンチローラをキャプスタンに圧
接させようとするもので、その特徴とするところは固定
シャーシに枢着されたピンチローラ支持部材と、該支持
部材の端部又はこの支持部材に懸架されたピンチローラ
をキャプスタンに圧接するためのスプリングの端部に一
端が係合しプレイレバー又はプレイレバーに連動する部
材に枢着された揺動杆と、該揺動杆の自己復帰用バネ手
段と、前記揺動杆の復帰時に該揺動杆の他端部と係合す
る固定シャーシに設けられたストッパーとを備え、前記
自己復帰用バネ手段は揺動杆を介してプレイレバー又は
プレイレバーに連動する部材に復帰力を付与し、かつ、
プレイレバーを操作した際、前記揺動杆を介してピンチ
ローラにキャプスタン方向への回動力を付与するように
前記揺動杆の他端と枢着点の中央近傍と固定シャーシと
の間に懸架されてなるピンチローラの操作機構において
、プレイレバー又はプレイレバーに連動する部材に枢着
され係止部（又は被係止部）を有する自己復帰の係止部
材と、該係止部材の係止部（末は被係止部）と係合すべ
く前記揺動杆に設けられた被係止部（又は係止部）と、
プレイレバーを操作した際前記係止部材と揺動杆との保
合状態を解除すべく前記係合部材を自己復帰力に抗して
回動させる固定シャーシ上に設けられた係合解除部材と
を設けたピンチローラ操作機構を提供するものである。

以下この考案を図に示す一実施例について詳述する。

この考案のピンチローラ操作機構は第１図および第２図
に示すように固定シャーシ１に軸２で枢着されたピンチ
ローラ３を支持するピンチローラ支持部材４に圧接用ス
プリング５を取付け、このスプリング５の端部を図示し
てないプレイ釦の操作により固定シャーシ１に固定した
スライドガイドピン６ａｖ６ｂをスライド位置ならびに
量を規制されるように構成されたプレイレバー７に軸８
をもって枢着させた揺動杆９の一端に形成した凹欠１０
に係合せしめ、前記揺動杆９の枢着点と他端との略中央
部とシャーシの係止爪１１との間にスプリング１２を取
付け、第１図に示すように停止時に前記スプリングによ
りプレイレバー７が図形位置に戻ると共にすなわちプレ
イレバー７に設けたガイド穴１３ａ、１３ｂの一端にス
ライドガイドピン６ａ＊６ｂが位置している時揺動杆９
の他端ににシャーシ１に取付けられたストッパー１４が
対接し揺動杆９が水平状態になった際ピンチローラ支持
部材４が軸２を中心に反時計方向に回動しピンチローラ
３をキャプスタンＣＰより最も離反せしめるように構成
されている。

更に、プレイレバー７に一端に係止部を有するＬ字状の
係止部材１７が軸１８により枢着されており、又、係止
部材１７の係止部と係合すべき被係合部となる突片１９
が前記揺動杆９に設けられるとともに係止部材１７を揺
動杆９の突片１９と係合する方向に付勢するためのバネ
２０がプレイレバー７と係止部材１７間に懸架され、か
つ、再生（録音）状態を得るべくなされるプレイレバー
７の図中矢印方向への移動終端付近で前記係止部材１７
の他端と係合し、係止部材１７と揺動杆９との係合状態
を解除させるべく係止部材１７をバネ２０による自己復
帰力に抗して回動させるための係合解除部材２１が固定
シャーシに設けられている。

尚図中１５はカセット位置合わせピン、１６はカセット
である。

このピンチローラ操作機構は以上のように構成されてい
るので、プレイ時には第２図に示すように図示していな
いプレイ釦の押送に伴ないプレイレバー７が矢印の如く
手前にスライドし、このスライドに伴ない揺動杆９の枢
着点も移動するためスプリング１２により前記揺動杆９
に反時計方向の回動力が付勢されるが揺動杆９は突片１
９を介して係止部材１７と係合状態にあるので前記スプ
リング１２にはプレイレバー７の移動に伴ない弾発力が
蓄積されることとなる。

この時ピンチローラ支持部材４もプレイレバー７の移動
に伴ない揺動杆９の一端及び圧接用スプリング５を介し
てキャプスタンＣＰ方向への回動力が付与されるのであ
るが前述の様に揺動杆９は係止部材１７と係合状態にあ
りスプリング１２はピンチローラをキャプスタンに圧接
させることには関与できない。

次にプレイレバー７の移動が終端付近になると、係止部
材１７の他端が係合解除部材と係合するので、この係止
部材１７はバネ２０に抗して回動させられ、従って、揺
動杆９と係止部材１７との係合状態が解除し、揺動杆９
は弾発力が蓄積されたスプリング１２により反時計方向
の回動力が瞬発的に付与されるので、ピンチローラ３も
瞬発的にキャプスタンＣＰに圧接し図示してないがこの
間に挟着されるテープを従来周知の如く等速移送せしめ
る。

次に停止釦あるいは巻戻し釦等を操作すると周知のメカ
ニズムによりプレイレバー７の第２図に示す位置でのロ
ック状態が外れ第２図に示す動作時十分に緊張されてい
るスプリング１２の収縮力が揺動杆９を介してプレイレ
バー７に伝達され前記プレイレバー７を第１図に示す停
止状態に復旧する。

プレイレバー７の前記復旧の過程で揺動杆９と前記レバ
ーとの枢着点は第１図に矢印で示す方向に移動するため
前記揺動杆の一端に係合したピンチローラ支持部材４は
軸２を中心に反時計方向に回動し、ピンチローラ３はキ
ャプスタン１４より第２図に示すキャプスタンとピンチ
ローラ取付軸の中心を結ぶ直線方向に離反し、又、スプ
リング１２により揺動杆９が反時計方向に回動しながら
矢印Ｂ方向に移動する過程で固定シャーシ１上のストッ
パー１４と係合し揺動杆９の移動を阻止するのでプレイ
レバー７の復帰に伴い係止部材１７と揺動杆９との係合
状態が得られ第１図に示す停止状態に戻る。

尚、以上はピンチローラ支持部材４に取付けられている
スプリング５の端部に揺動杆９の一端を係合する場合に
つき述べたが、この場合ではピンチローラ３をキャプス
タンＣＰに圧接するに際し、スプリング５とスプリング
１２との共働により効率的に圧接させることが出来ると
ともに第３図に本考案の他の実施例を上述の構成とは同
−構成の箇所は同一符号をもって示すように、ピンチロ
ーラ支持部材４に取付けられていたスプリング５を省略
し揺動杆との係合手段としてのピン２１を支持部材４の
端部に設ければ、１個のスプリング１２にピンチローラ
３のキャプスタンＣＰへの押圧力とプレイレバー７等を
復帰せしめる戻し力を兼ねて付勢させ得るのでスプリン
グ５が１個不要となり機構的にも無理なく動作する等の
効果を有する。

又、以上は揺動杆をプレイレバーに枢着した場合につき
述べたが、前記揺動杆をプレイレバーとともに変位（連
動）する部材に枢着する様にしても良い。

以上述べた如くこの考案は固定シャーシに枢着されたピ
ンチローラ支持部材と、該支持部材の端部又はこの支持
部材に懸架されピンチローラをキャプスタンに圧接する
ためのスプリングの端部に一端が係合しプレイレバー又
はプレイレバーに連動する部材に枢着された揺動杆と、
該揺動杆の自己復帰用バネ手段と、少なくとも前記揺動
杆の復帰時に該揺動杆の他端部と係合する固定シャーシ
に設けられたストッパーとを備え、前記自己復帰用バネ
手段は揺動杆を介してプレイレバー又はプレイレバーに
連動する部材に復帰力を付与し、かつ、プレイレバーを
操作した際、前記揺動杆を介してピンチローラにキャプ
スタン方向への回動力を付与するように前記揺動杆の他
端と枢着点の中央近傍と固定シャーシとの間に懸架され
てなるピンチローラの操作機構において１、前記プレイ
レバー又はプレイレバーに連動する部材に枢着され係止
部（又は被係止部）を有する自己復帰の係止部材と、該
係止部材の係止部（又は被係止部）と係合すべく前記揺
動杆に設けられた被係止部（又は係止部）と、プレイレ
バーを操作した際前記係止部材と揺動杆との係合状態を
解除すべく前記係止部材を自己復帰力に抗して回動させ
る固定シャーシ上に設けられた保合解除部材とを具備し
てピンチローラ操作機構を構成したので、ピンチローラ
支持部材に取付けられていたスプリングを除き、１個の
スプリングにピンチローラのキャプスタンへの押圧力と
プレイレバーを復帰せしめる戻し力を兼ねて付勢させ得
るのでスプリングが１個不要になり機構的にも無理なく
動作させることも出来るし、又、ピンチローラ支持部材
に取付けられたスプリングを利用するに際してもプレイ
レバー等を復帰させるスプリングをも有効に利用出来る
とともに再生（録音）状態を得るべくなされるプレイレ
バーの操作終端付近で瞬発的にピンチローラをキャプス
タンに圧接させることが出来るので再生（録音）状態を
得るための立上がりが良いという利点を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図はいずれもこの考案の一実施例を示すもので、第１図
は停止状態のピンチローラ操作機構の平面図、第２図は
プレイ状態のピンチローラ操作機構の平面図、第３図は
本考案の他の実施例を示す平面図である。 符号の説明、１・・・・・・シャーシ、２．８．１８・
・・・・・軸、３・・・・・ゼンチローラ、４・・・・
・ゼンチローラ支持部材、５・・・・・・圧接用スプリ
ング、６ａ、６ｂ・・・・・・スライドガイドピン、７
・・・・・・プレイレバー９・：・・・・揺動杆、１０
・・・・・・凹欠、１１・・・・・・係止爪、１２．２
０・・・・・・スプリング、１３ａ、１３ｂ・・・・・
・ガイド穴、ＣＰ・・・・・・キャプスタン、１４・・
・・・・ストッパー、１５・・・・・・カセット位置合
わせピン、１６・・・・・・カセット、１７・・・・・
・係止部材、１９・・・・・・突片、２１・・・・・・
係合解除部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定シャーシに枢着されたピンチローラ支持部材と、該
   支持部材の端部又はこの支持部材に懸架されピンチロー
   ラをキャプスタンに圧接するためのスプリングの端部に
   一端が係合しプレイレバー又はプレイレバーに連動する
   部材に枢着された揺動杆と、該揺動杆の自己復帰用バネ
   手段と、少なくとも前記揺動杆の復帰時に該揺動杆の他
   端部と係合する固定シャーシに設けられたストッパーと
   を備え、前記自己復帰用バネ手段は揺動杆を介してプレ
   イレバー又はプレイレバーに連動する部材に復帰力を付
   与し、かつ、プレイレバーを操作シた際、前記揺動杆を
   介してピンチローラにキャプスタン方向への回動力を付
   与するように前記揺動杆の他端と枢着点の中央近傍と固
   定シャーシとの間に懸架されてなるピンチローラの操作
   機構において、前記フレイレバー又はプレイレバーに連
   動する部材に枢着され係止部（又は被係止部）を有する
   自己復帰の係止部材と、該係止部材の係止部（又は被係
   止部）と係合すべく前記揺動杆に設けられた被係止部（
   又は係止部）と、プレイレバーを操作した際前記係止部
   材と揺動杆との係合状態を解除すべく前記係合部材を自
   己復帰力に抗して回動させる固定シャーシ上に設けられ
   た係合解除部材とを具備したことを特徴とするピンチロ
   ーラ操作機構。