JPS6030670Y2 - 燃焼装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案下向きに火炎を形成するようにした、いわゆるダ
ウンフロータイブの燃焼装置に関するものである。

以下その実施例を添付図面とともに説明する。

図は温水ボイラーを示し、すなわち、１は有底筒状の外
胴２の内方に水室３となる間隔をおいて同じく有底筒状
の内胴４を設けて構成した熱交換器で、内胴４の上部開
口縁を外方へ折曲して形成したフランジ５の外端が外胴
２の上方内周面に溶着されているものである。

外胴２の上端は内胴４のフランジ面よりさらに上方に延
びており、内周縁より立上り縁６を形成した環状の天板
７がその開口端に覆着されている。

８は上部にテーパ状の支持筒９を連設した燃焼筒にして
、これは上記支持筒９の上部に形成したカール状のフラ
ンジ１０を耐熱パツキン１１を介して懸架することによ
り内胴４内に燃焼ガス通路１２用の環状間隔をおいて臨
むものであり、またその内面には耐火材１３を有し、内
部に燃焼室１４を構成している。

１５は耐火材１３の下端を支持すべく燃焼筒８の下端に
複数形成した爪である。

そして燃焼筒８を懸架する支持筒９は外胴２の上方突出
部と天板７との間で環状の煙室１６を構成しているもの
である。

さらに上記煙室１６を構成する外胴２の上方突出部の一
部には第３図に示すような排気口１９が形成してあり、
排気口１９に煙突１８が連設される。

１９は煙突１８と煙室１６の接続部に形成した雨水温和
の凹部、２０は排気抵抗板である。

上記凹部１９は煙突１８の下端部を排気口１７の下部口
縁よりやや下方に溶着することによって構成される。

また２１は上記氷室３内に挿入した熱交換コイル、２２
は燃焼ガス通路１２に臨むごとく内胴４より複数放射状
に突設した吸熱フィン（第３図参照）、２３はこの吸熱
フィン２２間に挿入したバッフルを示す。

２４は上記支持筒９の上方パツキン２５を介して覆設し
た燃焼室蓋で、この下面からは支持筒９の内側に臨む筒
材２６が垂設しである。

２７はこの筒材２６に支持された層状重合体よりなる断
熱材を示し、その下面には外周面が先の耐火材１３の上
部内縁に当接する環状凸条２８が形成しである。

２９は熱交換器１の天板７に上記燃焼筒８の支持筒９と
燃焼室Ｍ２４とを固定する固定具、３０は上記燃焼室蓋
２４の上方に間隙ｔをおいて設けた遮熱板、３１は燃焼
室蓋２４、遮熱材２７の中心をヘッド部が貫通するとと
もに、炎口が上記燃焼室１４に下向きに臨むガンタイプ
のバーナ、３２はそのファンモータである。

３３は上記バーナ３１の制御器、３４は開閉自在なる蓋
３５をもつ外装体を示し、その前面、両側面および蓋３
５の各内面には吸音性にすぐれた断熱材３６．３７．３
８が貼着しである。

そして上記遮熱板３０は上記外装体３４の前面、側面と
接合し、また遮熱板３０の後端と外装体３４の後面の間
には間隔ｔ′が存在するものである（第２図参照）。

そして先に述べた燃焼室蓋２４と遮熱板３０の間隔ｔは
この間隔ｔ′と連通しているものである。

また前記煙突１８はこのこの間隔ｔ′の下方より上方へ
同間隔ｔ′とその上の空間４１を通って蓋３５を貫通し
外部に臨んでいる。

３９は蓋３５を切欠して上記煙突１８の囲りに形成した
冷却用空気出口、４０は煙突１８の臨む空間４１とバー
ナ３１の臨む空間４２を区割する平板状の断熱材より形
成した仕切体にして、これは第４図に示すごとく、コ字
状の補強具４３を介して側部断熱材３７の縦溝４４にそ
の側端が係合し、また下端は遮熱板３０上に設けたクリ
ップ体４５によって保持され、さらに上端は蓋３５の断
熱材３８と当接している。

４６は上記空間４２と連通して外装体３４の上部に形成
した燃焼用空気入口、４７は外装体３４の下部に設けた
冷却空気用入口である。

上記構成において、今、バーナ３１を運転すると、その
火炎は燃焼室１４内において下向きに形成され、またそ
の燃焼ガスは熱交換器１の内胴底面に沿ってＵターンし
て燃焼ガス通路１２を上昇し、次いで煙室１６に集めら
れて、排気口１７から煙突１８へと流動するものである
。

上記燃焼ガスが通路１２を流動する過程で、その熱は吸
熱フィン２２を介して内胴４に伝導し、またバッフル２
３による燃焼ガス攪乱作用によっても上記の熱伝導が促
進されるものである。

したがって水室３内の水が加熱され、またこの温水熱で
熱交換パイプ２１内の水が加熱されるものである。

上記水室３で熱交換された温水は例えば暖房用に、熱交
換パイプ２１での温水は給湯用に活用することができる
。

またバーナ３１の燃焼用空気は空気入口４６から空間に
入りファンモータ３２に吸引かれるものであり、またこ
の流動空気で制御器３３が冷却、される。

さらに外装体３４の下部に形成した冷却用空気人口４７
から流入する空気は外装体３４内を上昇して遮熱板３０
と燃焼室蓋２４の間隔ｔを流通するとともに、第２図の
間隔ｔ′から空間４１に抜け、その後煙突１８の周囲に
形成した冷却空気出口３９より流出する。

燃焼室１４の上方にバーナ３１を下向きに設けた、いわ
ゆるダウンフロータイブの燃焼器にあっては、熱上昇な
どの要因で上記バーナ３１、ファンモータ３２などが過
熱されやすいが、前述の構成とすれば、燃焼室１４の上
方が断熱材２７で閉じられ、さらにその上方には遮熱板
３０が設けであること、この遮熱板３０と燃焼室蓋２４
間の間隔ｔに流動空気が存在すること、バーナ３１など
を独立した空間４２に設けて、この空間４２に燃焼用空
気を一且吸引流動させたこと、そのほかの要因として煙
突１８からの輻射熱が仕切板４０で遮熱されることなど
によってバーナ３１、ファンモータ３２などの過熱は確
実に防止されるものである。

またダウンフロータイブの燃焼装置では一般に構成上の
関連から環状燃焼ガス通路１２の一部に煙突１８が接続
されるものである。

しかし上記接続構成のままであると、煙突１８のドラフ
ト力が燃焼ガス通路１２の一方に片寄って働き、熱交換
器の全表面が伝熱面積として有効に利用されなくなるた
め熱交換効率が低下してしまう。

しかしながら、前述の燃焼装置では燃焼ガス通路１２の
上方に環状の煙室１６があって、これに煙突１８が接続
しであるところから、上記煙突１８のドリフト力は煙室
１６でバランスされ、燃焼ガス通路１２に均一に作用す
るものである。

よって燃焼室１４から出た燃焼ガスは熱交換器１の底面
を加熱後Ｕターンし、燃焼ガス通路１２を均等に上昇し
て効率よく熱交換器１の内壁面を加熱するとともに環状
の煙室１６を構成する熱交換器１の上部フランジ面をも
加熱することになり、熱交換器１の外胴を除くすべての
内表面を均一に低速度でまた有効に加熱するものである
。

以上説明したように本考案は下向きのバーナを内部に臨
ませた燃焼筒を熱交換器内壁面に沿って奥深く挿入して
両者間に環状で広面積の燃焼ガス通路を設けるとともに
、熱交換器の内胴上部開口縁を外方へ折曲したフランジ
部に環状の煙室を形威し、かつ上記煙室には煙突を連設
したものであるから、煙突に生じるドラフト力は上記環
状の煙室を介して、熱交換器略全面に均一に作用するた
め燃焼筒から出た燃焼ガスの分布が均等になるとともに
熱交換器の表面を広く加熱するため熱交換効率の高い燃
焼装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す燃焼装置の縦断面図、
第２図は第１図のＡ −Ａ’横断面図、第３図は熱交換
器の一部欠截斜視図、第４図は仕切体取付部を分解して
示した斜視図である。 １・・・・・・熱交換器、訃・・・・・燃焼筒、１２・
・・・・・燃焼ガス通路、１６・・・・・・煙室、１８
・曲・煙突、３１・・パ°バーナ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下向きのバーナを内部に臨ませ、内周に耐火材を装着し
   た燃焼筒を熱交換器のほぼ中央内方に挿入し、前記燃焼
   筒と前記熱交換器との間に環状の燃焼ガス通路を形成し
   、前記熱交換器を構成する内、外胴のうち内胴の上部開
   口縁を外方へ折曲してフランジ面を設け、前記フランジ
   面の上方で、前記フランジ面に接して環状の煙室を形成
   するとともに、前記煙室には煙突を連設したことを特徴
   とする燃焼装置。