JPS6028279Y2 - 引き出し式密封容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は調味料などを入れる引き出し式の容器の改良に
関し、密封できるようにしたものである。

砂糖や食塩などの調味料を入れる容器は調理中に幾度も
使用することから片手で開閉できる引き出し式のものが
良く用いられている。

従来使用されている引き出し式の容器は箱状の前面が開
口したケースと、このケースの開口部から水平方向に出
し入れされる容器とで構成されており、はこり等が入る
ことはケースによってほぼ防ぐことが出来るが、容器の
出し入れを可能とするためケースの上板と容器の上縁と
の間に隙間を形成しておく必要があり、ケースに容器を
入れた収納状態にあっても容器を密封することはできず
、空気中の湿気が混入するなどの問題があった。

また、これを防止する°ための密封容器もあるが、従来
の密封容器は引き出し式でないため開閉のためには容器
を押えながら蓋を操作する必要があり、片手で開閉する
ことができないという欠点がある。

本考案はかかる従来の欠点を解消し、片手で操作でき、
しかも密封することのできる引き出し式密封容器の提供
を目的とする。

かかる目的を遠戚する本考案の引き出し式密封容器の構
成は、上級にシール用のフランジ面が形成された容器が
水平方向に出し入れされるケースの上板下面に前記容器
のフランジ面と当接して密封するシール部材を設けると
共にケースの下板上面の前記容器の挿入行程の終端近傍
に容器を上方に付勢し容器の収納位置にて密封し得る密
封支持部材を設ける一方、前記容器に前記ケースと係止
され密封状態を保持し得る係止部材を設けてなることを
特徴とする。

以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明する。

本考案の引き出し式密封容器は、例えば第１図に示すよ
うに、箱状のケース１と、このケース１に水平方向から
出１．入れされる容器２（図示例では３個としである）
とで構成されている。

このケース１は、第２図〜第５図に示すように、挿入方
向手前が開口すると共に上板１ａ、下板１ｂおよび挿入
基端側か円弧状に形成され容器２の収納状態で把手３が
突き出ないようにした２枚の側板１ｃおよび後板１ｄと
で箱状に底形されている。

このケース１の上板１ａの下面、すなわち容器２の蓋に
相当する部分には、容器２の上縁と当接してシールする
パツキン４等を取付けるシ−ル部材取付溝５が下方に突
き出すよう一体に成形されると共に容器２の挿入を案内
し得るようシール部材取付溝５の挿入方向と平行な外側
部分がさらに下方に突き出すよう一体成形されて案内板
６としである。

また、上板１ａの挿入基端中央部には容器２の把手３用
の切欠きが形成され、この切欠き部分の先端部下方に容
器２を収納した密封状態を保持する係止用突起７が形成
しである。

一方、ケース１の下板１ｂ上面には中央部先端に容器２
の挿入位置を規制するストッパ８が一体に成形されると
共に容器２を収納位置、すなわち挿入完了位置にて上方
に付勢しシール部材４と当接させて密封できるよう容器
２の挿入行程の終端近傍に対応する中央先端部および両
側基端部にそれぞれ基端から先端に向って傾斜し且つ容
器２の収納位置では水平とされた３個の密封支持部材９
．９ａが取付けてあり、中央先端部の密封支持部材９に
は中央に容器２の先端部を案内する案内溝１０が形成し
である。

また、両側基端部の密封支持部材９ａは容器２の底面の
幅とほぼ等しい間隔で取付けられると共に容器２の底部
を案内する下部案内板１１が一体に取付けられ、さらに
挿入位置を規制するストッパ８ａが水平部分に取付けで
ある。

次に、このようなケース１内に出し入れされる容器２は
、第６図および第７図に示すように、例えば、水平方向
先端部が円弧状とされ且つ上下方向には、わずかに下方
がすぼまっており、上縁部にはケース１のシール部材４
と当接するフランジ面２ａが形成されている。

また、容器２の底面の中央先端部にはケース１の下板１
ｂに取付けられた密封支持部材９の案内溝１０に案内さ
れると共に挿入行程の終端部近傍まではケース１との摩
擦抵抗を軽減すると共に容器２をケース１外に置いたと
きの汚れを防止するスライド突起１２が形威してあり、
両側基端部にも出し入れの際の摩擦抵抗を軽減すると共
に汚れを防止するスライダ１３が挿入方向と平行に形威
しである。

さらに、ケース１の下板１ｂの両側基端部の挿入行程の
終端近傍に対応して一体に成形した密封支持部材９ａと
接触する支持突起１４が容器２の底面の両側にそれぞれ
形威しである。

この容器２の挿入方向基端面に把手３が取付けられてお
り、この把手３の上端部にケース１の切欠き部分の係止
用突起７と係止される係止部材としての押しボタン１５
が設けられ、基端部が回動可能に支持され且つばね等の
弾性体１６で上方に付勢されるとともに先端上部に係止
爪１５ａが形威しである。

かように構成された引き出し式密封容器で容器２をケー
ス１に挿入する場合には、把手３をにぎって容器２を挿
入すると、ケース１上部の案内板６および下部の下部案
内板１１に案内されると共にスライド突起１２およびス
ライダ１３がケース１の下板１ｂの上面をすべって行き
挿入行程の終端に近づくと、スライド突起１２が密封支
持部材９の案内溝１０に位置すると同時に支持突起１４
が密封支持部材９ａの傾斜面に位置する。

この状態からさらに挿入すると、密封支持部材９，９ａ
の傾斜面に沿って容器２が上方に押し上げられ水平面に
位置すると容器２のフランジ面２ａがケース１のシール
部材４と密封されると共に把手３上端部の押しボタン１
５の係止爪１５ａがケース１側の係止用突起７に係止さ
れ、第８図に示すように、密封状態が保持される。

一方、ケース１から引き出して容器２内の調味料などを
使用する場合には、把手３をにぎると共に押しボタン１
５を押して係止状態を解除しながら容器２を引き出せば
よく、密封支持部材９，９ａの傾斜面に沿って降下させ
たのちケース１の下板１ｂの上面をスライドさせてスム
ーズに引き出すことができる。

このように容器２の出し入れが片手で簡単に行なえると
共に容器２のケース１に収納した状態では容器２を密封
することができ、空気中の湿気等が混入することもない
。

尚、上記実施例では、把手の形状に合わせてケースの側
板を円弧状としたが、把手およびケースの形状は、図示
例にかぎらず矩形等色々な形状とすることができると共
に把手が必ずしもケースの側板内に収納される必要はな
い。

また、容器の形状も図示のものに限らず適当に選択する
ことができる。

さらに、ケースに設けられるシール部材取付溝、案内板
、ストッパ、密封支持部材等はケースと一体成形する場
合に限らず別体としてて取付けることも可能である。

この密封支持部材については３個の場合で説明したがこ
れに限定するものではなく、さらに多くで構成したり、
１個の太きいものとすることもでき容器の挿入方向と平
行な直線上に複数配置せず挿入にともなって上下動しな
いようにする。

また、密封支持部材に形成した水平部分は必ずしも必要
でなく密封状態で容器が傾斜面に位置するようにしても
良い。

次に、第９図および第１０図に示す本考案の他の実施例
について説明する。

本実施例では、ケース１の下板１ｂの上面に設けて容器
２を密封するため上方に付勢する密封支持部材９，９ａ
のうち、挿入方向基端両側の密封支持部材９ａを板ばね
で形成し、その先端部に係止用凹部を設けると共に基端
部を下板１ｂに固定しである。

一方、容器２の側板部分に板ばねで形成された密封支持
部材９ａに支持されるよう円柱状の支持突起１４が取付
けである。

尚、他の構成は上記実施例と同一であるので説明は省略
する。

かように構成した引き出し式密封容器においても、容器
２をケース１内に押し込んで行くと、スライド突起１２
およびスライダ１３のスムーズにすべりながら入って行
き、挿入行程の終端近傍に到ると、容器２の先端底部は
上記実施例と同様に密封支持部材９の傾斜面により、基
端底部は板ばねで形成された密封支持部材９ａのばね力
により上方に押し上げられながら挿入されて容器２のフ
ランジ面２ａはシール部材４と密着されると同時に支持
突起１４が密封支持部材９ａの凹部に位置し、さらに係
止用突起７に押しボタン１５の係止爪１５ａが係止され
密封状態が保持できる。

また、逆に容器２を引き出す場合には押しボタン１５を
押して係止を解除すると共に下方にわずかな力を加えて
引き出すと、凹部から支持突起１４がはずれスムーズに
引き出すことができる。

したがって、片手で簡単に操作できると共に収納状態で
は容器２を完全に密封することができる。

以上、実施例とともに具体的に説明したように、本考案
によれば容器上縁にフランジ面を形成する一方、ケース
上部にシール部材を取付は且つ下部に挿入行程の終端近
傍で容器を上方に付勢する密封支持部材を取付けたので
容器の収納時には容器を密封できると共に片手で簡単に
操作できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の引き出し式密封容器にかかり、第１図は
外観斜視図、第２図〜第５図はケースの一実施例にかか
り、第２図は正面図、第３図は平面図、第４図はＴＶ−
ＩＶ矢視図、第５図は■−■矢視図、第６図および第７
図は容器の一実施例の正面図および底面図、第８図は密
封状態の説明図、第９図および第１０図は他の実施例に
かかる容器の外観斜視図および密封状態の説明図である
。 図面中、１はケース、２は容器、３は把手、４はシール
部材、９，９ａは密封支持部材、１５は押しボタン（係
止部材）である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上縁にシール用のフランジ面が形成された容器が水平方
   向に出し入れされるケースの上板下面に前記容器のフラ
   ンジ面と当接して密封するシール部材を設けると共にケ
   ースの下板上面の前記容器の挿入行程の終端近傍に容器
   を上方に付勢し容器の収納位置にて密封し得る密封支持
   部材を設ける一方、前記容器に前記ケースと係止され密
   封状態を保持し得る係止部材を設けてなることを特徴と
   する引き出し式密封容器。