JPH0539113Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はデイジタルオーデイオ用テープカセツ
トを収納するのに適したカセツトケースに関する
ものである。

従来の技術 近年、カセツトケースは種々なテープカセツト
の収納のために種々な形で実施されている。

最近になつてデイジタルテープオーデイオ用カ
セツトとして非使用時には磁気テープ面が露出す
ることのないように前面開口部を開閉する回動蓋
と、底面開口部を開閉する摺動蓋とを備えたもの
が提案されている。

考案が解決しようとする問題点 従つて、提案されている蓋つきの新しいテープ
カセツトに好適なカセツトケースの開発が求めら
れていた。

本考案は上記問題点に鑑み、テープカセツトの
蓋が完全に閉じられた状態でしか収納できないよ
うにするとともに収納時のテープカセツトの向き
が必ず一方向に揃うようにしたカセツトケースを
提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案のカセツト
ケースは、上下方向に回動して前面開口部を開閉
するカセツト蓋と、底面開口部を開閉するべくカ
セツト本体の底面を前後方向に摺動し開蓋時にの
み前記カセツト蓋を開閉可能とする断面コ字状の
摺動蓋とを有して前記摺動蓋の閉蓋時に前記摺動
蓋の後端部とこの後端部より後方の前記カセツト
本体の内縁とで凹部が形成され前記底面開口部を
閉じ、前記摺動蓋の開蓋時には前記凹部が前記摺
動蓋に覆われ前記底面開口部を開くように構成さ
れたテープカセツトを収納するカセツトケースに
おいて、前記テープカセツトを収納する収納部が
形成されたケース本体と、前記ケース本体の一端
に回動可能に支持されたケース蓋と、前記凹部と
係合するべく前記ケース本体の内側面の前方また
は後方において前記凹部に対応する位置に形成さ
れた凸部とを備えたものである。

作 用 本考案は上記のような構成によつて、テープカ
セツトの摺動蓋の閉蓋時にのみ凹部が形成される
ので、この場合にケース蓋を閉蓋した時に凹部と
凸部とが係合してテープカセツトが収納できる。
従つて不用意にテープカセツトの摺動蓋が解放さ
れたものがケースに収納されるということはな
い。

しかも、凸部は内側面の前方または後方で凹部
に対応した位置に形成されるのでテープカセツト
の前後を誤つて挿入した場合でも簡単に判別でき
る。

実施例 以下本考案の一実施例について、図面を参照し
ながら説明する。

第５図は新しく提案されている蓋つきのテープ
カセツトの蓋閉状態を示す上面斜視図で、１はカ
セツト本体、２はカセツト本体前面開口部を回動
して開閉し、常時閉方向にばね附勢されている回
動蓋、３はカセツト本体底面開口部を前後方向に
摺動して開閉し、開閉２位置に係止される断面コ
字状の摺動蓋で常時閉方向にばね附勢されてい
る。４は摺動蓋３の開位置から閉位置に移動した
時に摺動蓋３の後端部とこの後端部より後方のカ
セツト本体の内縁とで形成される凹部である。

第６図はその下面斜視図である。摺動蓋３は断
面コ字状でカセツト本体１の外側を本体に沿つて
前後方向に移動するので当然下面にも連続した凹
部４ができる。

第７図はその蓋開状態を示す側面図で、摺動蓋
３を開放し開位置に係止した後に始めて回動蓋２
が開放できるようになつている。従つて閉じると
きもまず回動蓋２を閉じた後に、摺動蓋３の開位
置への係止を解いて閉位置に復帰させるようにな
つている。

第１図は本考案の第１の実施例におけるカセツ
トケースの斜視図である。第１図において、５は
テープカセツトを収納する収納部５ａを有したカ
セツトケース本体、６はカセツトケース本体の一
端に回動可能に支持されたケース蓋、７はカセツ
トケース本体の内側面の手前寄りでかつ下面寄り
に設けた凸部で、蓋閉状態のテープカセツトを回
動蓋を先方にしてケース蓋６に挿入したのちケー
ス蓋６をテープカセツトとともに閉じるときの凹
部４と対応した位置と大きさに合わせて凹部４と
係合するように形成してある。

以上のように構成されたカセツトケースは、テ
ープカセツトをその回動蓋２を先方にし、かつ上
面をケース蓋６側にして、しかも回動蓋２２、摺
動蓋３が完全に閉じられたときにのみ収納部５ａ
への収納が可能となるもので、テープカセツトの
誤使用や不具合等によつて摺動蓋３が開いたまま
で収納しようとするときは、摺動蓋３の一部が凸
部７を衝合して収納できないことにより摺動蓋３
が開放のままであることを知ることができるもの
である。又、カセツトケース内でのテープカセツ
トの向きが一定するので沢山のテープカセツトを
カセツトケースに入れて保管するときのラベルの
向き等も一定になるという利点がある。

第２図乃至第４図は凸部に関しての別の実施例
を示す部分側面図である。第２図において、８は
凸部で上方が細くなるように少しテーパを設けて
いる。これによつてテープカセツトの多少の位置
ずれがあつてもスムーズな収納ができる。第３図
において、９はリブ状にした凸部である。第４図
はリブ状の凸部９を更にケース本体内底面上に延
長したものである。第４図の如くケース本体下面
上にリブ或は模様等の表示を設けることによつ
て、テープカセツトの収納時の向きを暗示した
り、カセツトケースの上下面表示（透明カセツト
ケースとしたとき）等にも利用できるものであ
る。

考案の効果 以上のように本実施例によれば、底面開口部を
摺動して開閉する断面コ字状の摺動蓋をもつたテ
ープカセツトを収納するカセツトケースのケース
本体の内側面に、摺動蓋の閉状態で形成される凹
部と係合する凸部を設けることにより、摺動蓋が
完全に閉じられたカセツトのみが正しく収納でき
るので、誤つて蓋の開放されたままのものが収納
されテープカセツトの保存状態を悪くする恐れが
なくなる。しかも、凸部は内側面の前方または後
方において凹部に対応する位置に形成されるので
収納されるテープカセツトの向きを規制でき、整
理保管上も好都合である。

又、収納される向きが規制されているため、使
用時に取出して機器に挿入するときにいちいちテ
ープカセツトを見なくても正しく挿入できるとい
う利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例におけるカセツ
トケースの斜視図、第２図、第３図、第４図はそ
の凸部に関する別の実施例の部分側面図、第５図
は提案されているテープカセツトの上面斜視図、
第６図はその下面斜視図、第７図はその蓋開状態
を示す側面図である。 １……カセツト本体、２……回動蓋、３……摺
動蓋、４……凹部、５……ケース本体、５ａ……
収納部、６……ケース蓋、７……凸部、８，９，
１０……凸部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上下方向に回動して前面開口部を開閉するカ
   セツト蓋と、底面開口部を開閉するべくカセツ
   ト本体の底面を前後方向に摺動し開蓋時にのみ
   前記カセツト蓋を開閉可能とする断面コ字状の
   摺動蓋とを有して前記摺動蓋の閉蓋時に前記摺
   動蓋の後端部とこの後端部より後方の前記カセ
   ツト本体の内縁とで凹部が形成されて前記底面
   開口部を閉じ、前記摺動蓋の開蓋時には前記凹
   部が前記摺動蓋に覆われ前記底面開口部を開く
   ように構成されたテープカセツトを収納するカ
   セツトケースにおいて、前記テープカセツトを
   収納する収納部が形成されたケース本体と、前
   記ケース本体の一端に回動可能に支持されたケ
   ース蓋と、前記摺動蓋及び前記ケース蓋の閉蓋
   時に前記凹部と係合するべく前記ケース本体の
   内側面の前方または後方において前記凹部に対
   応する位置に形成された凸部とを備え、前記テ
   ープカセツトが収納されることを特徴としたカ
   セツトケース。 (2) 凸部を先細となるテーパ状に形成したことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   のカセツトケース。 (3) 凸部を複数本のリブで形成したことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載のカセ
   ツトケース。 (4) 凸部をケース本体底面上にも設けたことを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   カセツトケース。