JPS6028200Y2 - 脱穀機における吸引フアン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来の脱穀機の吸引ファンは、長藁がその吸入口に架橋
状となって引掛り、それに更に藁屑等が絡まって吸入口
を塞ぐため、吸引ファンの吸引性能が著しく低下し、選
別不良となった。

また濡れた穀稈を脱穀した場合、穀粒が藁屑と共に塊状
となって吸引ファンに吸われて三番飛散となることがあ
った。

このような欠点を解消すべく吸引ファンの風車軸を他側
の壁体まで延長部この延長部に螺旋体を付設することが
実公昭４２−５９６峰公報により提案されたが、この方
式は前記螺旋体が吸引ファンの吸入口にまで設けなけれ
ばならないので、それが吸引の障害となって吸気効率が
低下腰風選性能が悪ろくなるという重大な欠点があり、
かつ長藁が螺旋体に巻き付いて移送不能となり更に吸気
効率が低下した。

また、構造が複雑でコスト高となると共に重量が大とな
る欠点もあった。

本考案は前述の諸欠点を改善することを目的とするもの
であって、排塵選別室の機壁に吸引ファンを装着した脱
穀機において、ファン軸の内端部を吸入口から一部突出
させ、該ファン軸の内端にファン軸の回転による遠心力
で放射方向に起立する攪拌体を装着したことを特徴とす
るものである。

以下図面に示す実施例について説明すると、１は扱室２
内に軸架した扱胴であって、扱室２内で発生した脱穀物
は受網３と送塵口４とから揺動選別体５の移送板６上に
落人し、該移送板６の後端に延設した選別網７から漏下
した穀粒は一番受樋８に落人して機外に搬出され、選別
網７上に残った網上物はチャフシーブ９に移送され、そ
こで漏下して二番受樋１０に落人した二番物は二番スロ
ワ−１１に移送されてから扱室２の側部の二番還元通路
を経て前記移送板６上に還元される。

また、扱室２の供給口側の下部に設けた圧風ファン１２
の選別風は一番受樋８上を経て選別網７を吹き抜ける主
選別風路と、二番受樋１０上からチャフシーブ９を吹き
抜ける副選別風路とに分配されており、排塵選別室１３
の側壁には選別網７上からチャフシーブ９上にわたって
吸引する吸引ファン１４が取付けである。

そして、前記吸引ファン１４はケーシング１５の外側壁
に軸承１６により支承されたファン軸１７と、それに取
付けた四枚の羽根１８・・・とからなり、前記ケーシン
グ１５は吸入口１５ａにて排塵選別室１３に連通してい
る。

また、前記ファン軸１７の内端は吸入口１５ａから排塵
選別室１３側へ一部突出しており、この突出部１７ａに
はその軸心方向と直交する孔１９と、端面から軸心に沿
って切欠した溝２０とが設けてあり、該満２０には、攪
拌体である一対のスプリング杆２１．２１がその基部に
形成したループ部２１ａをそれぞれ前記溝内に嵌挿した
状態で上記孔１９に挿通したピン２２により回動自在に
枢着されていて、前記対をなすスプリング杆２１．２１
は第２図及び第３図に示す如く両側方へ振り分けた姿勢
となっている。

また、前記スプリング杆２１．２１の先端部は第３図に
示すようにケーシング１５内に向は緩傾斜するように折
曲してあり、ファン軸１７が回転すると遠心力により起
立して第３図に示す如くその先端が吸入口１５ａの口縁
と略対向する。

従って、前記チャフシーブ９上又は前記移送板６上から
後方へ延出させたストロ−ラック２３上の長藁ａが吸引
ファン１４に吸引されて第３図に鎖線で示す如く吸入口
１５ａに架橋状に引掛かると、ファン軸１７の回転によ
る遠心力で起立した姿勢で回動しているスプリング杆２
１が前記長藁ａを引掛けて攪拌するため長藁ａが折れ曲
り、これが吸引ファン１４により吸入されると、スプリ
ング杆２１，２１は第３図に鎖線で示す如くケーシング
１５内へ向けて傾動するので、スプリング杆２１．２１
は長藁の吸入を阻害することがない。

また、上記長藁ａが排出されてしまうとスプリング杆２
１，２１は元の起立姿勢に復帰する。

また、穀粒を含んだ藁屑の塊りが吸入されんとすると、
スプリング杆２１．２１は略円錐状の軌跡で回転してい
るのでそれを打ち砕いて穀粒を排塵選別室１３内へ戻し
、藁屑のみが吸引排出される。

本考案は前述のように排塵選別室の機壁に吸引ファンを
装着した脱穀機において、ファン軸の内端部を吸入口か
ら一部突出させ、該ファン軸の内端にファン軸の回転に
よる遠心力で放射方向に起立する攪拌体を装着したので
、攪拌体は吸引ファンの吸入口から出た部位で起立した
姿勢で回転することとなり、長藁が吸入口に架橋状に引
掛かると、攪拌体はその長藁を折り曲げながら攪拌して
吸引排出可能となし吸入口の詰りを防止することができ
る。

しかも、前記攪拌体は長藁の吸入に順応して吸引ファン
のケーシング内へ向けて傾動するので吸引排出の障害と
なることもない。

また、藁屑が多量に発生しても、攪拌体はその量に順応
して内方へ向けて傾動するため、吸入抵抗になることが
なく、藁屑をスムーズに吸引排出することができる。

更に、従来のファン軸を延長して螺旋体を付設するもの
より構造が著しく簡単であるから安価に得ることができ
ると共に機体重量を増大させることもない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
脱穀装置の断面図、第２図は要部の縦断側面図、第３図
は同上縦断平面図である。 １３・・・・・・排塵選別室、１４・・・・・・吸引フ
ァン、１８・・・・・・ファン軸、２０・・・・・・ｉ
Ｌ ２１・・・・・・スプリング杆（攪拌体）、２２
・・・・・・ピン。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）排塵選別室の機壁に吸引ファンを装着した脱穀機
   において、ファン軸の内端部を吸入口から一部突出させ
   、該ファン軸の内端にファン軸の回転による遠心力で放
   射方向に起立する攪拌体を装着したことを特徴とする脱
   穀機における吸引ファン。
2. （２）前記攪拌体を、先端を吸引方向に向けて折曲し、
   基部をファン軸内端に枢着したスプリング杆て構成した
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の脱穀機における吸
   引ファン。