JPS6026602Y2 - コンバインにおける結束排藁の立体放出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインにおいて刈取脱穀後の排藁を適宜
量づつ結束して圃場に放出するに当り、排藁束をその株
元部を下にし上器場面に起立させるように放出する立体
放出装置に関するものである。

最近のコンバインでは刈取脱穀後の排藁を早期に乾燥さ
せて利用を図るため、排藁束を圃場に対して株元部を下
にした状態で起立して放置することが行われている。

□本考案では、コンバインにおける結束機構か
らの結束排藁を立体搬送機構に受継ぎさせてコンバイン
本体から後方斜め上方に搬送して立体搬送機構の終端か
ら排藁束を汲出するに際し、立体搬送機構に、下向き湾
曲形成させた殻稈株元案内杆を調節可能に設けることに
より、排藁束の起立した状態への放出が、当該排藁束が
長稈の場合でも短稈の場合でも確実にできるようにした
ものである。

以下、図面の実施例について説明すると、図において１
は従来公知の自走自説式のコンバイン本体を示し、その
後部には従来公知の結束機構２が設けらｈている。

この結束機構２は、コンバインにおける脱穀機のフィー
トチエン（図示せず）につながる排藁チェノ３等から送
られて来た排藁を適宜量づつ束ね、その穂先寄りを結束
したのち放出デツキ部４の終端から放出するようになっ
ている。

５はコンバイン本体１の後方に位置する立体搬送機構で
、該立体搬送機構５は、両端に鎖車６゜７を有するチェ
ノフレーム８と、両鎖車６． ７４：巻掛けしたチェノ
等の無端搬送体９及び無端搬送体９の上側辺部に沿って
設けた搬送挟扼稈１０とからなり、この立体搬送機構５
を、その始端が、前記排藁束１１の放出デツキ部４の終
端に臨４、立体搬送機構５の終端が始端よりも上方で且
つコンバイン本体１の側方に位置するように傾斜状に配
設し、立体搬送機構５の終端を、コンバイン本体１の側
面から後方に延長突設した伝動ケース兼用のブランケッ
トアーム１２に支持させており、前記無端搬送体９は、
ブラケットアーム１２内に挿通した伝動軸（図示せず）
等を介してコンバインの動力源からその上側辺が矢印Ａ
で示す後方向に走行するように駆動されている。

また、前記立体搬送機構５における搬送挾扼杆１０は、
その蝶数本のガイド棒１３がチェンフレーム８に対しＵ
型打１４を介して取付く支持体１５に摺動自在に嵌まっ
て、無端搬送体９から離れる方向にばね１６カに抗して
動き得るように構成されている。

そして、前記立体搬送機構５の側方には、株元案内杆１
７を立体搬送機構５の後方に行くに従って、該機構５の
側方との隙間間隔が広くなり、且つ無端搬送体１０の上
側辺より次第に下方になるよう湾曲形成させて設けるに
あたり、その基端部を挾扼杆支持体１５に取付けるので
あり、このとき前記株元案内杆１７の基端部を前後に鉤
状に折曲させ、その基端部を挾扼杆支持体１５上面に締
結する前後一対のボルト１８．１８’のうち一方のボル
ト１８′が螺合するねじ孔１８′ａを第４図に示すよう
に挟扼杆支持体１５の長手方向と直角方向に複数個穿設
し、この各ねじ孔１８ａ′の一つに一方のボルト１８′
を螺合締結することにより、前記株元案内杆１７の後端
・と立体搬送機構５側面との隙間間隔を広くしたり狭く
したりするように調節可能に構成して成るものである。

なお、立体搬送機構５の終端側面には、これと略直角方
向に延びる平面状のシュータ１９と、無端搬送体９の下
側辺の側面を覆うカバーシュータ２０とを備えており、
第３図に示すように前記株元案内杆１７の後端と無端搬
送体９の側面との隙間間隔１□を、無端搬送体９と挟扼
稈１０とによる排藁束１１の挟扼位置から該排藁束１１
の株元端面までの長さより短かくすると共に、カバーシ
ュータ２０表面と案内杆１７の後端との隙間間開２が排
藁束１１の株元側端面の束径りよりも小さくなるように
調節できるのである。

この構成により、結束機構２において穂先寄りを結束さ
れた排藁束１１は放出デツキ部４終端から立体搬送機構
５の始端に受は継がれる。

そして、当該排藁束１１は、その穂先部が立体搬送機構
５における無端搬送体９と挟扼稈１０とで挟持された状
態のもとで、その稈身方向と略直角の方向にコンバイン
の後方に向って搬送される。

この搬送中において当該排藁束１１は、その株元部が終
端部を下向きに湾曲した株元案内杆１７に接触すること
によって株元部が下向きになるように姿勢が変更される
ことにより、その穂先部に対する無端搬送体９と挟扼稈
１０とによる挟持が解かれた時点において、株元部を下
にした姿勢で落下して、圃場面に起立するのである。

この場合、排藁束１１における稈長さが長い場合には、
その株元部はそれ自身の重量によって下向き姿勢に変位
し易いが、排藁束１１における稈長さが短い場合には、
その株元部のそれ自身による下向きへの姿勢変位は少な
い。

従って、前記株元案内杆１７と立体搬送機構５との間の
隙間間隔を、稈長さが短い排藁束の場合に合せて狭い寸
法に設定すると、稈長さが長い排藁束の場合において前
記株元案内杆１７によって株元部を下向きにする姿勢変
位が行き過ぎになるから、圃場面に対する排藁束の起立
確率が低下することになり、さりとて、前記株元案内杆
１７と立体搬送機構５との間の隙間間隔を、稈長さが長
い排藁束の場合に合せ、て広い寸法に設定すると、稈長
さが短い排藁束の場合において前記株元案内杆１７によ
って株元部を下向きに姿勢変位が不足することになるか
ら、これまた圃場面に対する排藁束の起立確率が低下す
ることになる。

これに対して、本考案は、排藁束１１をその株元部が下
向きとなるように姿勢変位するための前記株元案内杆１
７を、当該株元案内杆１７と立体搬送機構５との間の隙
間間隔が広くしたり狭くし・。

たりするように調節可能に構成したもので、稈長さが長
い排藁束の場合には、株元案内杆１７と立体搬送機構５
との間の隙間間隔を広くすることにより、株元案内杆１
７によって株元部を下向きにする姿勢変位が行き過ぎに
なることを防止できる一方、稈長さが短い排藁束の場合
には、株元案内杆１７と立体搬送機構５との間の隙間間
隔を狭くすることにより、株元案内杆１７によって株元
部を下向きにする姿勢変位が不足することを防止するこ
とができるのである。

従って本考案によると、排藁束が圃場面に対して起立す
る確率を、当該排藁束の稈長さが長い場合でも短い場合
でも確実に向上できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はコンバイン後部
の側面図、第２図は平面図、第３図は第１図の■−■線
拡線断大断面図４図は第２図の要部拡大平面図である。 １・・・・・・コンバイン本体、２・・・・・・結束機
構、４・・・・・・放出デツキ部、５・・・・・・立体
搬送機構、９・・・・・・無端搬送体、１０・・・・・
・挾扼杆、１１・・・・・・排藁束、１５・・・・・・
挾扼杆支持体、１７・・・・・・殻稈株元案内杆１９・
・・・・・シュータ、２０・・・・・・カバーシュータ
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンバインに機体に、無端搬送体と挟扼杆とから威る立
   体搬送機構を、その始端がコンバインにおける結束機構
   の排藁放出部にのぞみ終端が後方に向かうように配置し
   て戒名結束排藁の立体放出装置において、前記立体搬送
   装置：には、当該立体搬送機構の終端方向に延びる終端
   部を下向きに湾曲した株元案内杆を当該株元案内杆と立
   体搬送機構との隙間間隔が立体搬送機構の終端に行くに
   つれて広くなるよう、に装着する一方、該株元案内杆を
   、当該株元案内杆と立体搬送機構との間の隙間間隔を調
   節可能にしたことを特徴とするコンバイン１こおける結
   束排藁の立体放出装置。