JPS6026199Y2 - 自動車の始動時における気化器のスロツトルバルブの開弁装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車の始動時における気化器のスロットル
バルブの開弁装置に関する。

周知のように、自動車の気化器のスロットルバルブの開
度調整はアクセルペダルにより行うようになっている。

ところで、自動車は始動時にスタータモータを駆動する
ようになっており、この場合においても一般に、アクセ
ルペダルを少し踏み込んでスロットルバルブを暖気運転
時の場合より少し大きく開ける必要がある。

本考案は、シリンダ錠型ステアリングロック装置におけ
るロータのスタータスイッチのオン位置への回転に連動
して上記スロットルバルブが少し大きく開くようにして
アクセルペダルの踏込操作を不要ならしめたスロットル
バルブ開弁装置を提供するものである。

以下に、図示の実施例について本考案を具体的に説明す
る。

図において、Ｄはシリンダ錠型ステアリングロック装置
、１は該装置りのボデー、２は該ボデー内に組み込んだ
ロータケース、３は該ロータケース内に回転可に収納さ
れたロータ、４は該ロータ３の回転をイグニッションス
イッチ９やステアリングロックパー７に伝達するための
大略円柱状カムシャフト、８はステアリングシャフトで
ある。

以上の構成は公知のステアリングロック装置と同様の構
成である。

ところで、本考案では、ロータ３と一体的に回転するカ
ムシャフト４の回転を円滑にするため、カムシャフトの
外周とボデー１の内周間にボールベヤリング５ａ、５ｂ
を設けている。

そして、カムシャフト４の外周には、従来より形成され
ていたロックパー７に直接的に作用するカム６以外にカ
ム４ａを形成している。

一方、ボデー１には上記カム４ａと協動するレバー１０
を装着している。

すなわち、レバー１０の下端１０ｂをボデー１の所定位
置にピン１５により枢着し、レバー１０の上端側がピン
１５を支点として揺動するように装着している。

ボデー１の所定箇所は、レバー１０を揺動させるため、
切り欠かれているとともに、レバー１０の揺動を案内す
るためのガイド１４ａ、１４ｂを有している。

レバー１０はカムフォロワーとしてのローラ１１を有し
ていて、該ローラ１１は上記カム１４ａと協働するよう
になっている。

上記レバー１０の上端１０ａには、図示しない気化器の
スロットルバルブと連結されたアクセルワイヤー１２ａ
の一端を連結している。

尚、このアクセルワイヤー１２ａはチューブ１３ａによ
って気化器の方に案内されているとともに、図示しない
スプリングで常時気化器側に引張されている。

尤も、本考案に係る装置は、アクセルペダルによるスロ
ットルバルブ開度調整装置と併用されるもので、図中、
１２ｂ、１３ａはアクセルペダルに連結されるアクセル
ワイヤー、並びに該ワイヤーを気化器の方に案内するチ
ューブを示している。

上記構成のスロットルバルブ開弁装置は次のように動作
する。

キーを用いてロータ４をステアリング陥ツク装置しα木
トイグニッションスイッチのオン位置ＯＮ間で回転させ
る際は、レバー１０に設けたローラ１１はカムシャフト
４の外周面４ｂに摺動し、第１図中実線で示す位置Ｏに
常時位置し、スロットルバルブを通常の暖気運転時の開
度に維持する。

一方ロータ４をイグニッションスイッチのオン位置ＯＮ
からスタータスイッチのオン位置ＯＮに回転させるとカ
ム４ａがレバー１０をＳの位置まで揺動せしめる。

そうすれば、アクセルワイヤー１２ａがスプリングの引
張力に抗して引張され、スロットルバルブが暖気運転時
の開度より若干大きく開けられる。

これによってエンジンが始動せしめられる。

エンジンが始動したとき、キーから手を離せばレバー１
０はアクセルワイヤー１２・ａにかけられているスプリ
ングの引張力によってロータと共に元の位置Ｏに復帰せ
しめられ、その位置で暖気運転が行なわれる。

上記実施例で具体的に説明したように、本考案はロータ
をイグニッションスイッチのオン位置からスタータスイ
ッチのオン位置に回転させるとこれに運動して、レバー
およびアクセルワイヤーを介してスロットルバルブが通
常の暖気運転時の開度より若干大きく開かれてエンジン
の始動が可能になるようにしているので、従来行なわれ
ていたアクセルペダルの踏み込みは不要となり、つまり
、手のみでエンジンを容易に始動せしめることができる
。

また、本考案によれば、ロータが何らかの原因でスター
タスイッチのオン位置からイグニッションスイッチのオ
ン位置に自動復帰せずにスタータスイッチのオン位置に
止まった場合、その位置ではスロットルバルブが通常の
暖気運転時より大きく開かれているので、エンジンの回
転数が高く、したがってエンジンの回転音も高くその異
常事態を容易に検出できる。

従来は、このような場合であっても暖気運転時にはエン
ジンの回転数は低く異常音の発生も少なく車室内で検出
しがたく、そのまま走行し、スタータモータをオーバラ
ンさせるという不具合があった。

また、本考案によれば、ロータのスタータスイッチのオ
ン位置からイグニッションスイッチのオン位置への復帰
はアクセルワイヤーにかけられているスプリング力によ
りレバーを介して行うことができるので、従来ステアリ
ングロック装置に備えられていたロータの復帰スプリン
グを省略することができる。

さらに本考案によれば、レバーを利用してロータのイグ
ニッションスイッチのオン位置とスタータスイッチのオ
ン位置をインストルメントパネルの表示部に表示するよ
うな機構も簡単かつ低コストで実施可能である。

以上の如く本考案は、所期の目的を遠戚するのみならず
その他多くの利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示腰第１図は自動車の始動時に
おける気化器のスロットルバルブの開弁装置の正面図、
第２図は第１図の■−■縦断面図、第３図は第２図の■
−■縦断面図である。 Ｄ・・・・・・ステアリングロック装置、１・・・・・
・ボデー、３・・・・・・ロータ、４・・・・・・カム
シャフト、４ａ・・・・・・カム、７・・・・・・ロッ
クパー ９・・・・・・イグニッションスイッチ、１０
・・・・・・レバー １２ａ、１２ｂ・・・・・・アク
セルワイヤー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダ錠型ステアリングロック装置におけるロータの
   回転をイグニッションスイッチ並ヒニステアリング陥ツ
   クバーに伝達するカムシャフトの外周にカムを形成する
   一方、上記カムによって揺動せしめられるレバーの一端
   を上記装置のボデーに枢着し、該レバーの自由端に気化
   器のスロットルバルブに連結したアクセルワイヤーの一
   端を連結し、上記ロータをイグニッションスイッチのオ
   ン位置からスタータスイッチのオン位置に回転させると
   き、上記レバーをロータと共に回転するカムシャフトの
   上記カムによって上記アクセルワイヤーを引張する方向
   に揺動せしめ、スロットルバルブが通常の暖気運転時よ
   り若干大きく開かれるようにしたことを特徴とする自動
   車の始動時における気化器のスロットルバルブの開弁装
   置。