JPS60261610A - 遠心力鋳造複合ロ−ル及びその製造法 - Google Patents
遠心力鋳造複合ロ−ル及びその製造法Info
- Publication number
- JPS60261610A JPS60261610A JP135785A JP135785A JPS60261610A JP S60261610 A JPS60261610 A JP S60261610A JP 135785 A JP135785 A JP 135785A JP 135785 A JP135785 A JP 135785A JP S60261610 A JPS60261610 A JP S60261610A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shell layer
- layer
- outer shell
- intermediate layer
- inner shell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B27/00—Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は冷間圧延用ワークロールとして、外殻層を特に
耐摩耗性、耐肌荒性に優れた高硬度高クロム材で形成し
、内殻層を強靭性に冨むダクタイル鋳鉄材で形成し、か
つ外内殻層間に中間層を介在せしめてなる三層構造の遠
心力鋳造複合ロール及びその製造法に関する。
耐摩耗性、耐肌荒性に優れた高硬度高クロム材で形成し
、内殻層を強靭性に冨むダクタイル鋳鉄材で形成し、か
つ外内殻層間に中間層を介在せしめてなる三層構造の遠
心力鋳造複合ロール及びその製造法に関する。
(従来の技術)
現在冷間圧延用ロールとしてはHs85〜100の硬度
を有する鍛鋼焼入れロールの使用が一般的であるが、こ
の種圧延用ロールには一般に次のような特性が要求され
る。
を有する鍛鋼焼入れロールの使用が一般的であるが、こ
の種圧延用ロールには一般に次のような特性が要求され
る。
耐摩耗性
圧延におけるロールの摩耗量は硬度に影響する炭化物量
及び基地組織により決定される。従って、冷間圧延用ロ
ールの耐摩耗性を高めるためには、その使用層を高硬度
にし、かつその組織を均一なものとするのが効果的であ
る。
及び基地組織により決定される。従って、冷間圧延用ロ
ールの耐摩耗性を高めるためには、その使用層を高硬度
にし、かつその組織を均一なものとするのが効果的であ
る。
耐事故性
冷間圧延における耐事故性は、焼付き、絞込めなどの圧
延時の事故により、ロールが異常研摩され、ロール寿命
を大きく左右する。一方、ロール全体としては、大きな
圧延荷重に耐えるべく、その胴部及びネック部に十分な
強靭性が要求される。
延時の事故により、ロールが異常研摩され、ロール寿命
を大きく左右する。一方、ロール全体としては、大きな
圧延荷重に耐えるべく、その胴部及びネック部に十分な
強靭性が要求される。
しかるに、上記従来の鍛鋼焼入れロールでは、高硬度を
確保するために、その製造工程において焼入れ後の焼戻
し温度を150〜200℃の低温で行うものであり、こ
のためスリップや絞込みなどの圧延事故により表面付近
が異常発熱し、他の部分の拘束によりこの部分に大きな
引張応力を発生し、クラックやスポーリングを発生し易
い欠点があり、又熱影響が軽微な場合でも、高硬度部が
焼戻されて軟化部分を生し、へこみキズを発生し易い難
点があった。
確保するために、その製造工程において焼入れ後の焼戻
し温度を150〜200℃の低温で行うものであり、こ
のためスリップや絞込みなどの圧延事故により表面付近
が異常発熱し、他の部分の拘束によりこの部分に大きな
引張応力を発生し、クラックやスポーリングを発生し易
い欠点があり、又熱影響が軽微な場合でも、高硬度部が
焼戻されて軟化部分を生し、へこみキズを発生し易い難
点があった。
そこで、冷間圧延用ロールの用途については、上記問題
点を抱える従来の鍛鋼焼入れロールに代わり、その使用
層に当る外殻層を高硬度高クロム材で形成し、一方向殻
層は強靭な鋳鉄月で形成し、両者を溶着一体化せしめて
なる複合ロールが使用されつつある。
点を抱える従来の鍛鋼焼入れロールに代わり、その使用
層に当る外殻層を高硬度高クロム材で形成し、一方向殻
層は強靭な鋳鉄月で形成し、両者を溶着一体化せしめて
なる複合ロールが使用されつつある。
このいわゆる高硬度高クロムロールにあっては、従来の
鍛鋼焼入れロールに比較すると、次のような特長を有す
るものである。すなわち、この種複合ロールではその焼
入れにさいしては、鍛鋼ロールのそれよりも遅い冷却速
度で行っても、表面から内部深くまで高硬度が得られ、
焼戻しにさいしては、鍛鋼ロールのそれよりも高い温度
で行っても、高硬度が維持されることである。また焼戻
し温度が高いので、圧延事故による異常発熱に対しても
鈍感である。
鍛鋼焼入れロールに比較すると、次のような特長を有す
るものである。すなわち、この種複合ロールではその焼
入れにさいしては、鍛鋼ロールのそれよりも遅い冷却速
度で行っても、表面から内部深くまで高硬度が得られ、
焼戻しにさいしては、鍛鋼ロールのそれよりも高い温度
で行っても、高硬度が維持されることである。また焼戻
し温度が高いので、圧延事故による異常発熱に対しても
鈍感である。
(発明が解決しようとする問題点)
しかし乍ら、このような複合ロール即ち高硬度高クロム
ロールについては、その外殻層には非當に高い硬度、耐
摩耗性が得られるものの、外殻層が高クロム材でありこ
れに内殻層を溶着一体化せしめて鋳造するものであるた
め、遠心力鋳造法によってもその鋳造時には、内殻層に
外殻層の合金成分特にCrがある程度不可避に拡散混入
され、これがため内殻層の強靭性が損なわれるおそれの
ある問題点がみられた。
ロールについては、その外殻層には非當に高い硬度、耐
摩耗性が得られるものの、外殻層が高クロム材でありこ
れに内殻層を溶着一体化せしめて鋳造するものであるた
め、遠心力鋳造法によってもその鋳造時には、内殻層に
外殻層の合金成分特にCrがある程度不可避に拡散混入
され、これがため内殻層の強靭性が損なわれるおそれの
ある問題点がみられた。
(問題点を解決するための手段)
本発明は上記のような外殻層を高硬度高クロム材、内殻
層を強靭なダクタイル鋳鉄材で形成してなる複合ロール
において、その外殻層から内殻層へのCrの拡散混合を
確実に防止するため、その外内殻層間に適当な化学成分
と材質特性を有する中間層を介在せしめてなる新しい三
層構造を有する遠心力鋳造複合ロールを提供するもので
あり、本発明の特徴とする処は、 C:2.5〜3.2% Ni:1.O〜3.0%Si:
0.5〜1.5% Cr:10〜23%Mn:0.5〜
1.5% Mo:0.5〜3.0%P<0.08% B
:0.001〜1.0%S<0.06% を各重量%含ゐ残部Peからなる外殻層と、C:1.0
〜2,5% Ni≦1.5%Si:0.5〜1.5%
Cr:5.0〜10.0%Mn:0.5〜1.5% M
oS2.5%P<0.1% TiS2.1% S<0.1% を各重量%含め残部Feからなる中間層と、C:3.0
〜3,8% Ni≦2.0%Si:1.13〜3.0%
Cr≦1.0%Mn:0.3〜1.0% MoS2.
0%P<0.1% Mg:0.02〜0.1%S<0.
02% を各重量%含み残部Feからなる内殻層とを溶着一体化
せしめてなり、かつ前記外殻層がM7C3型共晶カーバ
イド20〜40%M7C3型二次カーバイドを含みマル
テンサイト基地組熾からなると共に、硬度Hs85以上
を有する点にある。
層を強靭なダクタイル鋳鉄材で形成してなる複合ロール
において、その外殻層から内殻層へのCrの拡散混合を
確実に防止するため、その外内殻層間に適当な化学成分
と材質特性を有する中間層を介在せしめてなる新しい三
層構造を有する遠心力鋳造複合ロールを提供するもので
あり、本発明の特徴とする処は、 C:2.5〜3.2% Ni:1.O〜3.0%Si:
0.5〜1.5% Cr:10〜23%Mn:0.5〜
1.5% Mo:0.5〜3.0%P<0.08% B
:0.001〜1.0%S<0.06% を各重量%含ゐ残部Peからなる外殻層と、C:1.0
〜2,5% Ni≦1.5%Si:0.5〜1.5%
Cr:5.0〜10.0%Mn:0.5〜1.5% M
oS2.5%P<0.1% TiS2.1% S<0.1% を各重量%含め残部Feからなる中間層と、C:3.0
〜3,8% Ni≦2.0%Si:1.13〜3.0%
Cr≦1.0%Mn:0.3〜1.0% MoS2.
0%P<0.1% Mg:0.02〜0.1%S<0.
02% を各重量%含み残部Feからなる内殻層とを溶着一体化
せしめてなり、かつ前記外殻層がM7C3型共晶カーバ
イド20〜40%M7C3型二次カーバイドを含みマル
テンサイト基地組熾からなると共に、硬度Hs85以上
を有する点にある。
また本発明は、このような複合ロールを製造するための
手段として、上記三層構造の複合ロールを鋳造した後、
これにオーステナイト化処理をし、しかる後焼入れ焼戻
しする高温熱処理を行うことを特徴するものである。
手段として、上記三層構造の複合ロールを鋳造した後、
これにオーステナイト化処理をし、しかる後焼入れ焼戻
しする高温熱処理を行うことを特徴するものである。
(実施例)
以下、本発明の複合ロールをその製造方法と共に詳述す
る。そこで先ず、本発明ロールを構成する外殻層、中間
層及び内殻層並びにその熱処理について下記に説明する
。
る。そこで先ず、本発明ロールを構成する外殻層、中間
層及び内殻層並びにその熱処理について下記に説明する
。
(外殻層)
外殻層の成分範囲及びその限定理由について述べる。
C:2.5〜3.2%
C含有量は、(Fe−Cr)7C3型炭化物を安定にす
る範囲として後のCr量とバランスし、目的のカーバイ
ド量によって決定される。しかして、C2,5%以下で
はCr量と共に目標する20%辺上のカーバイド量を得
ることができず耐摩耗性が不足し、一方C3,2%以上
でしょCr量と共にカーバイド量が40%を越え機械的
性質の劣化を来し好ましくない。
る範囲として後のCr量とバランスし、目的のカーバイ
ド量によって決定される。しかして、C2,5%以下で
はCr量と共に目標する20%辺上のカーバイド量を得
ることができず耐摩耗性が不足し、一方C3,2%以上
でしょCr量と共にカーバイド量が40%を越え機械的
性質の劣化を来し好ましくない。
Si:0.5〜1.5%
Siは溶場の脱酸のため0.5%以」二は必要であるが
、1.5%を越えると機械的性質の劣化を来す。
、1.5%を越えると機械的性質の劣化を来す。
Mn:0.5〜1.5%
MnはSiの補助脱酸剤として0.5%以上必要である
と共に、Sの悪影響をMnSとして防止するために有用
であるが、1.5%を越えると機械的性質、特に靭性の
点で劣化が著しい。
と共に、Sの悪影響をMnSとして防止するために有用
であるが、1.5%を越えると機械的性質、特に靭性の
点で劣化が著しい。
P<0.08%
Pはロール材質においては少ない程望ましく、材質を跪
くする点から0,08%未満をその」二型とする。
くする点から0,08%未満をその」二型とする。
S<0.06%
Sは粒界において偏析し易く、機械的性質を悪化する点
より0.06%未満をその上限とする。
より0.06%未満をその上限とする。
Ni:1.O〜3.0%
Niは焼入性を向上して積極的に硬度調整するために添
加されるが、目標硬度11s85以」−をiするために
その含有量の範囲は1.0〜3.0%が好適である。
加されるが、目標硬度11s85以」−をiするために
その含有量の範囲は1.0〜3.0%が好適である。
Cr:10〜23%
Crは&A’鉄系材質においてre及びCと共にカーバ
イドを生成するが、このうち最も硬度の高いM7C3型
のカーバイトばCr/C比により決定される。
イドを生成するが、このうち最も硬度の高いM7C3型
のカーバイトばCr/C比により決定される。
このM7C3型カーバイドの生成量はCr/Cのl曽加
に従って増加するが、その比か約8位にまで達すると飽
和する。またCr含有量が10%以下においては、カー
バイFM3C型となり、これば強靭性及び耐摩耗性の点
でM7C3型のものに劣る。一方Cr含有量が23%を
越えると、カーバイドM23C6型のものとなり、これ
もM3C型のものと同様にM7C,型のものに比較して
劣る。以」−の理由により、Crは10〜23%の範囲
に限定される。
に従って増加するが、その比か約8位にまで達すると飽
和する。またCr含有量が10%以下においては、カー
バイFM3C型となり、これば強靭性及び耐摩耗性の点
でM7C3型のものに劣る。一方Cr含有量が23%を
越えると、カーバイドM23C6型のものとなり、これ
もM3C型のものと同様にM7C,型のものに比較して
劣る。以」−の理由により、Crは10〜23%の範囲
に限定される。
Mo:0.5〜3.0%
Moは焼戻し抵抗を著しく高めると同時に、炭化物中あ
るいは基地中に固溶し、その硬度を上昇させる。この効
果は0.5%以下の含有量ではあまりなく一方3.0%
を越えて含有されても、Moが過剰となり、Mo2Cと
して晶出しその効果も飽和する。
るいは基地中に固溶し、その硬度を上昇させる。この効
果は0.5%以下の含有量ではあまりなく一方3.0%
を越えて含有されても、Moが過剰となり、Mo2Cと
して晶出しその効果も飽和する。
B : 0.001〜1゜0%
高クロノ、鋳鉄においてBを0.001 %以−に含有
−ロしめると、共晶カーハイド量を増加させると共にそ
の初晶を微細化する。またBを0.0旧%以」二含有せ
しめると、熱処理における焼入能を高め、残留オーステ
ナイト量を減少させて基地組織のマルテンサイト化を図
ることができる。しかし乍ら、B含有量が1.0%以上
になると、組成が過共晶となり、凝固組織に問題を生じ
る。従って、Bの含有量は、0.001〜1.0重量%
で十分である。
−ロしめると、共晶カーハイド量を増加させると共にそ
の初晶を微細化する。またBを0.0旧%以」二含有せ
しめると、熱処理における焼入能を高め、残留オーステ
ナイト量を減少させて基地組織のマルテンサイト化を図
ることができる。しかし乍ら、B含有量が1.0%以上
になると、組成が過共晶となり、凝固組織に問題を生じ
る。従って、Bの含有量は、0.001〜1.0重量%
で十分である。
外殻層を形成する高クロム鋳鉄材は以上の成分を各重量
%含み、残部Feからなる。
%含み、残部Feからなる。
(中間層)
次に中間層の成分範囲及びその限定理由について述べる
。この中間層は上記高クロム材からなる外殻層と内殻層
とを直接溶着せしめた場合、外殻層から内殻層にその合
金成分特にCrが拡散し、内殻層(軸芯部)の強靭性が
劣化されるのを防止するためのものである。
。この中間層は上記高クロム材からなる外殻層と内殻層
とを直接溶着せしめた場合、外殻層から内殻層にその合
金成分特にCrが拡散し、内殻層(軸芯部)の強靭性が
劣化されるのを防止するためのものである。
C:1.0〜2.5%
中間層のC含有量はその最終的な針台有量との関係並び
に中間層自体の機械的性質の確保の見地より決定される
。ずなわら、この中間層を鋳込んで上記外殻層に溶着せ
しめると、中間層にはCrが拡散混入され、鋳込前の中
間層溶湯におけるCr含有量か1.0%以下でも、最終
的にはそれが均一に混合したとすると中間層のCr含有
量は5.0〜10.0%に達する。このように中間層に
はその鋳込みにより外殻層から不可避にCrが拡11に
混入されるごとになるが、中間層の鋳込温度が高い場合
では、そのCrの混入量が益々増加し、ひいては中間層
を介在せしめること自体の意義も失われる。従って、中
間層材質はその鋳込温度を低下する見地から特にそのC
含有量が高いこと、即ちC1,0%以」−の含有が必要
とされる。しかし、一方ではC含有量が余り多過ぎると
炭化物が多くなり、中間層自体の靭性が10なわれ、こ
の場合も中間層介在の意義か没却されてしまうことにな
り、このためにはC含有量の上限を2.5%以下に抑え
ることが必要である。
に中間層自体の機械的性質の確保の見地より決定される
。ずなわら、この中間層を鋳込んで上記外殻層に溶着せ
しめると、中間層にはCrが拡散混入され、鋳込前の中
間層溶湯におけるCr含有量か1.0%以下でも、最終
的にはそれが均一に混合したとすると中間層のCr含有
量は5.0〜10.0%に達する。このように中間層に
はその鋳込みにより外殻層から不可避にCrが拡11に
混入されるごとになるが、中間層の鋳込温度が高い場合
では、そのCrの混入量が益々増加し、ひいては中間層
を介在せしめること自体の意義も失われる。従って、中
間層材質はその鋳込温度を低下する見地から特にそのC
含有量が高いこと、即ちC1,0%以」−の含有が必要
とされる。しかし、一方ではC含有量が余り多過ぎると
炭化物が多くなり、中間層自体の靭性が10なわれ、こ
の場合も中間層介在の意義か没却されてしまうことにな
り、このためにはC含有量の上限を2.5%以下に抑え
ることが必要である。
Si:0.5〜1.5%
Siは溶湯の脱酸効果のために0.5%以上は必要であ
るが、1.5%を越えると中間層の機械的性質劣化を来
す。
るが、1.5%を越えると中間層の機械的性質劣化を来
す。
Mn:0.5〜1.5%
MnもSiと同様脱酸効果及びMnSとしてSの悪影響
を除去するために0.5%以上必要であるが、1.5%
を越えるとその効果も飽和し、反面機械的性質の劣化を
来すため好ましくない。
を除去するために0.5%以上必要であるが、1.5%
を越えるとその効果も飽和し、反面機械的性質の劣化を
来すため好ましくない。
P<0.1%、S<0.1%
PとSは共にロール材を脆弱にするため、実害のない0
.1%未満に抑える。
.1%未満に抑える。
Ni≦1.5%
Niについては、別設添加しなくとも外殻層から拡散混
入して通常0.3%以上程度は含まれるが、1.5%以
下までの含有には問題ない。しかし、1.5%を越えて
含有されると、焼入性が良くて中間層の基地が硬くなり
過ぎ、靭性の面から又残留応力の面から好ましくない。
入して通常0.3%以上程度は含まれるが、1.5%以
下までの含有には問題ない。しかし、1.5%を越えて
含有されると、焼入性が良くて中間層の基地が硬くなり
過ぎ、靭性の面から又残留応力の面から好ましくない。
Cr:5.0〜10.0%
Crについては、前述の如く、外殻層からの拡散混合を
余儀なくされるが、中間層を設ける趣旨、即ち中間層か
ら次の内殻層へのCrの拡散混入を可及的減じるために
は、その含有量は出来るだけ低い方が望ましり、Crの
許容含有量は5.0〜10.0%の範囲である。なお、
中間層のCr含有量をこの許容範囲に収めるためには、
その鋳込前における含有量を1.0%以下に抑える必要
がある。ずなわち、鋳込前からCr含有量が高いと、外
殻層からの混入分と合計して、上記許容範囲を越えるお
それがあるためである。
余儀なくされるが、中間層を設ける趣旨、即ち中間層か
ら次の内殻層へのCrの拡散混入を可及的減じるために
は、その含有量は出来るだけ低い方が望ましり、Crの
許容含有量は5.0〜10.0%の範囲である。なお、
中間層のCr含有量をこの許容範囲に収めるためには、
その鋳込前における含有量を1.0%以下に抑える必要
がある。ずなわち、鋳込前からCr含有量が高いと、外
殻層からの混入分と合計して、上記許容範囲を越えるお
それがあるためである。
MnS0.5%
Moは前記Niと同様の作用を営むが、0.5%を越え
て含有されると、やはり中間層の基地が硬くなり過ぎ、
実害のない0.5%以下の範囲に抑えられる。
て含有されると、やはり中間層の基地が硬くなり過ぎ、
実害のない0.5%以下の範囲に抑えられる。
TiS2.1%
Tiについては脱酸のために必要であるが、0.1%を
越えて含まれると、溶湯が過酸化状態となり、かつ溶湯
の流動性を低下するため好ましくない。
越えて含まれると、溶湯が過酸化状態となり、かつ溶湯
の流動性を低下するため好ましくない。
中間層を形成する材質は以上の成分を各重量%含み、残
部Feからなる。なお、上記成分範囲はその製品複合ロ
ールにおける含有量を規定するものである。
部Feからなる。なお、上記成分範囲はその製品複合ロ
ールにおける含有量を規定するものである。
(内殻層)
次に又、内殻層の成分範囲及びその限定理由について述
べる。内殻層へのCrの混入は、上記中間層の介在によ
って、直接外殻層内面に鋳込む場合に比し大巾に低減さ
れるが、Crの混入を完全に防+hすることばできず、
約0.5〜1.0%の混入は避けられない。従って、内
殻層は予めこのCr増加分等を考慮してその鋳込成分を
調整する必要がある。
べる。内殻層へのCrの混入は、上記中間層の介在によ
って、直接外殻層内面に鋳込む場合に比し大巾に低減さ
れるが、Crの混入を完全に防+hすることばできず、
約0.5〜1.0%の混入は避けられない。従って、内
殻層は予めこのCr増加分等を考慮してその鋳込成分を
調整する必要がある。
C:3.O〜3.8 %
C含有量が3.0%以下の場合では、材質のチル化が進
行し、内殻層の靭性低下が著しく、一方38%を越える
と、黒鉛化が過剰となり、内殻材として強度不足となる
と共に硬度が低下し、ネック部が使用中に肌荒れを起こ
し易くなるためである。
行し、内殻層の靭性低下が著しく、一方38%を越える
と、黒鉛化が過剰となり、内殻材として強度不足となる
と共に硬度が低下し、ネック部が使用中に肌荒れを起こ
し易くなるためである。
従って、この理由からC含有量を3.0〜3.8%とす
る。
る。
Si:1.8〜3.0 %
Slについては、1.8%以下の含有量では黒鉛化が想
くセメンタイ1−が多く析出し、内殻層の強度が劣化し
て残留応力により鋳造割れを起こし易い欠点があり、一
方3.0%を越えると黒鉛化か過剰となって強度の劣化
を招き好ましくない。
くセメンタイ1−が多く析出し、内殻層の強度が劣化し
て残留応力により鋳造割れを起こし易い欠点があり、一
方3.0%を越えると黒鉛化か過剰となって強度の劣化
を招き好ましくない。
■n:o、3〜1,0%
MnはSと結合しMnSとしてSの悪影響を除去するの
に有効であるが、0.3%以下でこの効果がなく一方1
.0%以上では材質の劣化作用が著しく好ましくない。
に有効であるが、0.3%以下でこの効果がなく一方1
.0%以上では材質の劣化作用が著しく好ましくない。
P<0.1%
Pは溶湯の流動性を高めるが、材質を脆弱にするため少
ない程望ましく、0.1%未満に抑える。
ない程望ましく、0.1%未満に抑える。
S<0.02%
SはPと同様に材質を脆弱にし、しかもダクタイル鋳鉄
ではMgと結合しMgSを形成するため、黒鉛の球状化
を図るためにUS含有量を低く抑える必要があり、0.
02%未満に規制する。
ではMgと結合しMgSを形成するため、黒鉛の球状化
を図るためにUS含有量を低く抑える必要があり、0.
02%未満に規制する。
Ni≦2,0%
Niについては、黒鉛の安定化剤として含ませるが、2
.0%を越えても顕著な効果がなく、コスト的に不利と
なるため2.0%以下とする。
.0%を越えても顕著な効果がなく、コスト的に不利と
なるため2.0%以下とする。
Cr≦1.0%
Crについては、上記中間層の介在によってもある程度
の混入は避けられず、またその含有量は低い程望ましい
が、Siとのバランスなどを勘案すると、1.0%以下
の含有量は許容される。なお、内殻層の鋳込み成分では
、外殻層からのCr混大分を考慮して、0.5%以下に
抑える必要がある。すなわち、0,5%を越えて含有し
ていると、中間層に溶着一体化せしめた後では、そのC
r含有量が1.0%を越えるおそれがあり、その場合に
は材質のセメンタイトが多くなり、強靭性が劣化される
ためである。
の混入は避けられず、またその含有量は低い程望ましい
が、Siとのバランスなどを勘案すると、1.0%以下
の含有量は許容される。なお、内殻層の鋳込み成分では
、外殻層からのCr混大分を考慮して、0.5%以下に
抑える必要がある。すなわち、0,5%を越えて含有し
ていると、中間層に溶着一体化せしめた後では、そのC
r含有量が1.0%を越えるおそれがあり、その場合に
は材質のセメンタイトが多くなり、強靭性が劣化される
ためである。
MoS2.0%
MOは添加を要しないが、その含有量は実害のない1.
0%以下とする。
0%以下とする。
Mg:0.02〜0.1%
Mgは内殻層の黒鉛の球状化を図り強靭なダクタイル鋳
鉄とするために0.02%以上は必要である。
鉄とするために0.02%以上は必要である。
しかし、Mgが0.1%を越えるとそのチル化作用及び
ドロス形成の点で好ましくない。
ドロス形成の点で好ましくない。
内殻層を形成するダクタイル鋳鉄材は以上の成分を各重
量%含み、残部Feからなる。なお、内殻層についても
、上記成分範囲はその製品複合ロールにおける含有量を
規定するもである。
量%含み、残部Feからなる。なお、内殻層についても
、上記成分範囲はその製品複合ロールにおける含有量を
規定するもである。
(熱処理)
次に本発明の製造法に係る高温熱処理法と共に、目的複
合ロールの外殻層に要求される条件、特性について述べ
る。
合ロールの外殻層に要求される条件、特性について述べ
る。
本発明が対象としている複合ロールについてはその高ク
ロム鋳鉄)Aからなる外殻層に硬度11s85以上を有
することがめられる。この理由は、一般に冷間仕上ワー
クロールの用途では、硬度と耐摩耗性との相関関係が強
く,Hs85を下回るものでは耐摩耗性、耐肌荒性が急
激に低下し、その所要特性を十分満足できないものとな
るためである。
ロム鋳鉄)Aからなる外殻層に硬度11s85以上を有
することがめられる。この理由は、一般に冷間仕上ワー
クロールの用途では、硬度と耐摩耗性との相関関係が強
く,Hs85を下回るものでは耐摩耗性、耐肌荒性が急
激に低下し、その所要特性を十分満足できないものとな
るためである。
しかして、外殻層にこの硬度Hs85以上を得るために
は、共晶カーバイドをM7C3型のものとすると共に、
その基地組織をマルテンサイトを主体とした組織としな
ければならない。このうち、前者の条件については共晶
カーバイドの形態が前述のようにCr/C比によって大
概決定されるため、その比の調整によってコントロール
されるが、後者の条件を満足するためには、必要な合金
成分を添加すると共に適正な熱処理を施す必要がある。
は、共晶カーバイドをM7C3型のものとすると共に、
その基地組織をマルテンサイトを主体とした組織としな
ければならない。このうち、前者の条件については共晶
カーバイドの形態が前述のようにCr/C比によって大
概決定されるため、その比の調整によってコントロール
されるが、後者の条件を満足するためには、必要な合金
成分を添加すると共に適正な熱処理を施す必要がある。
すなわち、外殻層を形成する高クロム鋳鉄材は鋳造時に
おけるその基地組織がオーステナイトであり、これをし
てマルテンサイト組織に変態せしめるためには、高温に
保持した後、急冷する熱処理を施すことが必要となる訳
である。
おけるその基地組織がオーステナイトであり、これをし
てマルテンサイト組織に変態せしめるためには、高温に
保持した後、急冷する熱処理を施すことが必要となる訳
である。
この本発明の製造方法に係る高温熱処理法について詳述
すれば、次の通りである。熱処理温度は950℃以上に
保持しなければならない。ずなわち、950℃は本ロー
ルの外殻層成分におけるAc3点であって、Ac3点以
上に保持されると、基地中のCrは中心部での拡散が起
こらず、二次in−situ Carbideとして高
硬度の三方晶M7C3型カーバイドを析出し、これに伴
い固溶Cr濃度が低下してオーステナイト安定化が妨げ
られ、又臨界冷却速度か小さくなって、焼入れによりマ
ルテンサイトが形成されるのである。また焼入れ速度は
125℃/Hr以上の条件下に行われなければならない
。すなわち、これよりも遅い速度では、外殻層にパーラ
イト変感が起こり、高硬度は得られない。更に又、焼入
れ後の焼戻しは400〜600℃の温度範囲で行われる
。この温度範囲で焼戻しすると、焼入れによるマルテン
サイトは余り影響されずその歪取りが十分になされる。
すれば、次の通りである。熱処理温度は950℃以上に
保持しなければならない。ずなわち、950℃は本ロー
ルの外殻層成分におけるAc3点であって、Ac3点以
上に保持されると、基地中のCrは中心部での拡散が起
こらず、二次in−situ Carbideとして高
硬度の三方晶M7C3型カーバイドを析出し、これに伴
い固溶Cr濃度が低下してオーステナイト安定化が妨げ
られ、又臨界冷却速度か小さくなって、焼入れによりマ
ルテンサイトが形成されるのである。また焼入れ速度は
125℃/Hr以上の条件下に行われなければならない
。すなわち、これよりも遅い速度では、外殻層にパーラ
イト変感が起こり、高硬度は得られない。更に又、焼入
れ後の焼戻しは400〜600℃の温度範囲で行われる
。この温度範囲で焼戻しすると、焼入れによるマルテン
サイトは余り影響されずその歪取りが十分になされる。
これに対して、400℃以下の焼戻し温度では、歪取り
効果が十分に達せられず、また600℃以上の焼戻し温
度では、マルテンサイトが焼戻されて硬度低下を来す。
効果が十分に達せられず、また600℃以上の焼戻し温
度では、マルテンサイトが焼戻されて硬度低下を来す。
なお、外殻層を形成する高クロム鋳鉄材には、添加元素
として焼入れ効果を有する旧及びMoを各前記の適量を
含有せしめであるため、熱処理によるマルテンサイト化
は容易に行われる。
として焼入れ効果を有する旧及びMoを各前記の適量を
含有せしめであるため、熱処理によるマルテンサイト化
は容易に行われる。
以上のような高温熱処理法においては、複合ロールの外
殻層はM7C3型二次カーバイドを析出したマルテンサ
イト基地組織を呈し、Cr/C比の調整によって得られ
る適正な20〜40%のM7C3型共晶カーバイドとの
相乗効果により、外殻層には所期目的とHs85以上の
高硬度が得られるのである。
殻層はM7C3型二次カーバイドを析出したマルテンサ
イト基地組織を呈し、Cr/C比の調整によって得られ
る適正な20〜40%のM7C3型共晶カーバイドとの
相乗効果により、外殻層には所期目的とHs85以上の
高硬度が得られるのである。
なお、本熱処理を行えば、中間層及び内殻層も同時に9
50℃以上の高温熱処理を受けて強化される。ずなわぢ
、中間層はその鋳造組織として、フェライト+セメンタ
イトの混合組織を有しているが、高温熱処理によりその
混合組織は微細、粒状化されより強靭化される。また内
殻層は球状黒鉛組織を有しているが、高温熱処理により
セメンタイトは分解あるいは球状化し又マトリックスは
粒状化し強靭化される。以上のように、本発明に係る高
温熱処理を行えば、複合ロールはその外殻層は高硬度化
し、一方中間層及び内殻層は強靭化する効果が同時に得
られる。
50℃以上の高温熱処理を受けて強化される。ずなわぢ
、中間層はその鋳造組織として、フェライト+セメンタ
イトの混合組織を有しているが、高温熱処理によりその
混合組織は微細、粒状化されより強靭化される。また内
殻層は球状黒鉛組織を有しているが、高温熱処理により
セメンタイトは分解あるいは球状化し又マトリックスは
粒状化し強靭化される。以上のように、本発明に係る高
温熱処理を行えば、複合ロールはその外殻層は高硬度化
し、一方中間層及び内殻層は強靭化する効果が同時に得
られる。
次に本発明の複合ロールの鋳造法について説明する。一
般に複合ロールの鋳造法としては、中抜き鋳造法、スラ
イディングゲート法、遠心力鋳造法が採用されているが
、このうち本ロールの場合では、外殻層厚さの管理、内
殻層へのCrの拡散の問題等に照らし、遠心力鋳造法に
よるのが最も管理し易くかつ経済的である。
般に複合ロールの鋳造法としては、中抜き鋳造法、スラ
イディングゲート法、遠心力鋳造法が採用されているが
、このうち本ロールの場合では、外殻層厚さの管理、内
殻層へのCrの拡散の問題等に照らし、遠心力鋳造法に
よるのが最も管理し易くかつ経済的である。
この遠心力鋳造法による本ロールの鋳造法について簡単
に説明すると、内面に適宜耐火物を被覆して構成した金
型を遠心力鋳造機上で回転し、まずその中に外殻層を形
成すべく鋳鉄溶湯を鋳込み、その内面が未凝固の間に中
間層を形成ずべき溶湯を鋳込む。かくして、外殻層及び
中間層が完全に凝固した後、金型を垂直に立ててその上
部から内殻層を形成すべきダクタイル鋳鉄溶湯を鋳込み
、三者を完全に冶金学的に結合せしめて一体のロールを
鋳造するのである。なお、内殻層の鋳込みにさいしては
、金型を水平もしくは傾斜状態にして鋳込むこともでき
、この場合では外殻層及び中間層の完全耐固を待つ必要
はない。かくして鋳造された複合ロールは、炉中で高温
保持した後、炉外に取出し噴霧水冷もしくは油槽中に焼
入れし、再び炉中で歪取低温熱処理する前記の熱処理法
に供される。
に説明すると、内面に適宜耐火物を被覆して構成した金
型を遠心力鋳造機上で回転し、まずその中に外殻層を形
成すべく鋳鉄溶湯を鋳込み、その内面が未凝固の間に中
間層を形成ずべき溶湯を鋳込む。かくして、外殻層及び
中間層が完全に凝固した後、金型を垂直に立ててその上
部から内殻層を形成すべきダクタイル鋳鉄溶湯を鋳込み
、三者を完全に冶金学的に結合せしめて一体のロールを
鋳造するのである。なお、内殻層の鋳込みにさいしては
、金型を水平もしくは傾斜状態にして鋳込むこともでき
、この場合では外殻層及び中間層の完全耐固を待つ必要
はない。かくして鋳造された複合ロールは、炉中で高温
保持した後、炉外に取出し噴霧水冷もしくは油槽中に焼
入れし、再び炉中で歪取低温熱処理する前記の熱処理法
に供される。
第1図・第2図はこのようにして製造された本発明に係
る三層構造を有する複合ロールの構造−例を現わし、(
1)は外殻層、(2)は中間層、(3)は内殻層(軸芯
部)を示す。
る三層構造を有する複合ロールの構造−例を現わし、(
1)は外殻層、(2)は中間層、(3)は内殻層(軸芯
部)を示す。
次に本発明の具体的な実施例を比較例と共に掲げて説明
する。
する。
実施例及び比較例は製品胴径570φ、胴長1400β
のロール製造例であり、製造条件を以下に示す。
のロール製造例であり、製造条件を以下に示す。
外殻層鋳造条件
外殻層として、肉厚80mm(鋳込重量1200kg)
の高クロム鋳鉄溶湯を遠心力鋳造機上の回転金型に鋳込
温度1400℃で鋳込んだ。
の高クロム鋳鉄溶湯を遠心力鋳造機上の回転金型に鋳込
温度1400℃で鋳込んだ。
中間層鋳造条件
外殻層の鋳込み開始後18分後に、中間層溶湯を肉厚3
5mm(鋳込重量400kg)で引続き回転金型に鋳込
温度1470℃で鋳込んだ。そして、外殻層の鋳込み開
始後約30分で外殻層及び中間層は完全に凝固した。
5mm(鋳込重量400kg)で引続き回転金型に鋳込
温度1470℃で鋳込んだ。そして、外殻層の鋳込み開
始後約30分で外殻層及び中間層は完全に凝固した。
内殻層鋳造条件
上記外殻層及び中間層の針面完了後、鋳型を垂直に立て
、その上部から内殻層としてダクタイル鋳鉄溶湯を鋳込
温度1380℃で鋳込み、鋳型内を完全に満した後、そ
の上面を押湯保温口でカバーした。
、その上部から内殻層としてダクタイル鋳鉄溶湯を鋳込
温度1380℃で鋳込み、鋳型内を完全に満した後、そ
の上面を押湯保温口でカバーした。
熱処理条件
上記内殻層が完全に凝固した後、型バランしてロールを
取出し、これを炉内に入れ1000℃まで昇温し2時間
保持した後、炉外に取出しロール胴部を噴霧水冷すると
表面が470℃に冷却した。このさいの冷却速度は26
0℃/Hであった。この状態でロールを再び炉内で50
0℃に保持し、その後炉冷した。
取出し、これを炉内に入れ1000℃まで昇温し2時間
保持した後、炉外に取出しロール胴部を噴霧水冷すると
表面が470℃に冷却した。このさいの冷却速度は26
0℃/Hであった。この状態でロールを再び炉内で50
0℃に保持し、その後炉冷した。
試験結果
各層の溶湯及び製品化学成分並びに胴部外殻層に得られ
た硬度を下記第1・2表に示す。第1表は比較例を、第
2表は本発明実施例を示す。
た硬度を下記第1・2表に示す。第1表は比較例を、第
2表は本発明実施例を示す。
また、上記両複合ロールを機械加工後、胴部の超音波テ
スl及び破断調査に供した結果、外殻層の厚さは中間層
によって洗われ60龍前後となっていた。一方中間層の
厚さは30〜35龍となっており、その部分のCr含有
量は6.0〜8.0%であった。そして外殻層、中間層
及び内殻層の王者は完全に結合し組織的な連続性も認め
られた。
スl及び破断調査に供した結果、外殻層の厚さは中間層
によって洗われ60龍前後となっていた。一方中間層の
厚さは30〜35龍となっており、その部分のCr含有
量は6.0〜8.0%であった。そして外殻層、中間層
及び内殻層の王者は完全に結合し組織的な連続性も認め
られた。
(発明の効果)
以上詳細に述べたように、本発明は外殻層を高硬度高ク
ロム材、内殻層を強靭なダクタイル鋳鉄材で形成してな
る複合ロールにおいて、両者の間にCrの拡散混合を防
止するための中間層を介在せしめたものであるため、内
殻層へのCrの混入量が半減でき、これに基づき内殻層
の強靭性を劣化することなく、その使用層に当る外殻層
を高硬度のものとすることができる。また本発明の複合
ロールはその好適な高温熱処理と共に炭化物の形態並び
に組織の調整によって、所期目的とするHs85以上の
高硬度を有するものが容易に得られるのであり、しかも
その高温熱処理の実施によれば、従来の鍛鋼焼入れロー
ルに比較してその高硬度層が使用層の肉厚深くまで波及
しかつ安定に得られる特性があり、同時に又、そのさい
には中間層及び内殻層は強靭化される効果も得られるた
め、この種従来の中間層を介在しない複合ロールと比較
すれば、その問題点の解消に極めて有効なものとなり得
るのである。また、本発明に係る外殻層には特定量のB
が含有されているので残留オーステナイトの低減及び基
地の微細化が図られ、外殻層の圧延性能を頗る向上させ
ることができる。
ロム材、内殻層を強靭なダクタイル鋳鉄材で形成してな
る複合ロールにおいて、両者の間にCrの拡散混合を防
止するための中間層を介在せしめたものであるため、内
殻層へのCrの混入量が半減でき、これに基づき内殻層
の強靭性を劣化することなく、その使用層に当る外殻層
を高硬度のものとすることができる。また本発明の複合
ロールはその好適な高温熱処理と共に炭化物の形態並び
に組織の調整によって、所期目的とするHs85以上の
高硬度を有するものが容易に得られるのであり、しかも
その高温熱処理の実施によれば、従来の鍛鋼焼入れロー
ルに比較してその高硬度層が使用層の肉厚深くまで波及
しかつ安定に得られる特性があり、同時に又、そのさい
には中間層及び内殻層は強靭化される効果も得られるた
め、この種従来の中間層を介在しない複合ロールと比較
すれば、その問題点の解消に極めて有効なものとなり得
るのである。また、本発明に係る外殻層には特定量のB
が含有されているので残留オーステナイトの低減及び基
地の微細化が図られ、外殻層の圧延性能を頗る向上させ
ることができる。
なお、本発明複合ロールの具体的な使用用途については
、コールド、ホットストリップミル用仕上ワークロール
、ホットスキンパス用ロール、線材仕上用ロール等が掲
げられる。
、コールド、ホットストリップミル用仕上ワークロール
、ホットスキンパス用ロール、線材仕上用ロール等が掲
げられる。
第1図は本発明に係る複合ロールの構造例を現わす断面
図、第2図は横断面図である。 1・・・外殻層、2・・・中間層、3・・・内殻層(軸
芯部)。 特許出願人 久保田鉄工株式会社 8
図、第2図は横断面図である。 1・・・外殻層、2・・・中間層、3・・・内殻層(軸
芯部)。 特許出願人 久保田鉄工株式会社 8
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、C:2.5〜3.2% Ni:1.0−3.0%S
i:0.5〜1.5% Cr:10−23%Mn:0.
5〜1.5% Mo:0.5−3.0%P<0.08%
B:0.001〜1.0%S<0.06% を各重量%含み残部Feからなる外殻層と、C:1.0
〜2.5% Ni≦1.5%Si:0.5〜1.5%
Cr:5.0〜10.0%Mn:0.5〜1.5% M
oS0.5%P<0.1% TiS2.1% S<0.1% を各重量%含み残部Feからなる中間層と、C:3.0
〜3.8% Hi≦2.0%Si:1.8〜3.0%
Cr≦1.0%Mn:0.3〜1.0% Mo≦1.0
%P<0.1% Mg:0.02〜0.1%S<0.0
2% を各重量%含み残部Feからなる内殻層とを溶着一体化
せしめてなり、かつ前記外殻層がM7C3型共晶カーバ
イド20〜40%とM7C3型二次カーバイドを含みマ
ルテンサイ]・基地組織からなると共に、硬度Hs85
以上を有することを特徴とする遠心力鋳造複合ロール。 2、遠心力鋳造法により、 C:2.5〜3,2% Ni:1.0〜3,0%Si:
0.5−1.5% Cr:10〜23%Mn:0.5−
1.5% Mo:0.5〜3.0%P<0.08% B
:0.001〜1.0%S<0.06% を各重量%含み残部Feからなる外殻層と、C:1.O
〜2.5% N+≦1.5%Si:0.5−1.5%
Cr:5.0−10.0%Mn:0.5〜1.5% M
oS0.5%P<0.1% TiS2.1% S<0.1% を各重量%含み残部Feからなる中間層と、C:3.0
〜3.8% Ni≦2.0%Si:1.8−3.0%
Cr≦1.0%Mn:0.3〜1.0% Mo≦1.0
%P<0.1% Mg:0.02〜0.1%S<0.0
2% を各重量%含み残部Feからなる内殻層とを溶着一体化
せしめた複合ロールを鋳造した後、この鋳造複合ロール
をオーステナイト化処理し、しかる後焼入れ焼戻しする
ことを特徴とする遠心力鋳造複合ロールの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP135785A JPS60261610A (ja) | 1985-01-07 | 1985-01-07 | 遠心力鋳造複合ロ−ル及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP135785A JPS60261610A (ja) | 1985-01-07 | 1985-01-07 | 遠心力鋳造複合ロ−ル及びその製造法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10380281A Division JPS586959A (ja) | 1981-07-01 | 1981-07-01 | 遠心力鋳造複合ロ−ル及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60261610A true JPS60261610A (ja) | 1985-12-24 |
Family
ID=11499245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP135785A Pending JPS60261610A (ja) | 1985-01-07 | 1985-01-07 | 遠心力鋳造複合ロ−ル及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60261610A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04279204A (ja) * | 1991-03-05 | 1992-10-05 | Nippon Steel Corp | 圧延使用有効径の大きい3ロール圧延機用孔型付スリーブロール |
AU684708B2 (en) * | 1992-06-19 | 1998-01-08 | Akers International Ab | Rolls for metal shaping |
US6171222B1 (en) * | 1992-06-19 | 2001-01-09 | Commonwealth Scientific Industrial Research Organisation | Rolls for metal shaping |
CN100392141C (zh) * | 2005-04-20 | 2008-06-04 | 江苏共昌轧辊有限公司 | 改良的复合高铬铸铁轧辊 |
JP2012097297A (ja) * | 2010-10-29 | 2012-05-24 | Earth Technica:Kk | 高クロム鋳鉄 |
CN104651746A (zh) * | 2013-11-18 | 2015-05-27 | 铜陵市大明玛钢有限责任公司 | 一种合金铸钢轧辊 |
-
1985
- 1985-01-07 JP JP135785A patent/JPS60261610A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04279204A (ja) * | 1991-03-05 | 1992-10-05 | Nippon Steel Corp | 圧延使用有効径の大きい3ロール圧延機用孔型付スリーブロール |
AU684708B2 (en) * | 1992-06-19 | 1998-01-08 | Akers International Ab | Rolls for metal shaping |
US6171222B1 (en) * | 1992-06-19 | 2001-01-09 | Commonwealth Scientific Industrial Research Organisation | Rolls for metal shaping |
CN100392141C (zh) * | 2005-04-20 | 2008-06-04 | 江苏共昌轧辊有限公司 | 改良的复合高铬铸铁轧辊 |
JP2012097297A (ja) * | 2010-10-29 | 2012-05-24 | Earth Technica:Kk | 高クロム鋳鉄 |
CN104651746A (zh) * | 2013-11-18 | 2015-05-27 | 铜陵市大明玛钢有限责任公司 | 一种合金铸钢轧辊 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3205745B2 (ja) | 耐摩耗耐焼付性熱間圧延用ロール | |
US4433032A (en) | High chrome work roll | |
JP2000160277A (ja) | 複合ロール | |
US4726417A (en) | Adamite compound roll | |
KR101286121B1 (ko) | 고온 내마모성 및 기계적 강도가 우수한 열간압연용 고탄소 단조 워크롤 및 이의 제조방법 | |
JPH06335712A (ja) | 耐摩耗耐焼付性熱間圧延用ロール | |
JP2635973B2 (ja) | 高硬度黒鉛晶出高クロム複合ロール | |
JP2000328193A (ja) | 耐摩耗性に優れた熱間鍛造用非調質鋼 | |
JPS60261610A (ja) | 遠心力鋳造複合ロ−ル及びその製造法 | |
JPH039168B2 (ja) | ||
JPS59129720A (ja) | 高硬度高クロムロ−ルの製造法 | |
JPS586959A (ja) | 遠心力鋳造複合ロ−ル及びその製造法 | |
JPH021208B2 (ja) | ||
JPS63114937A (ja) | 圧延用複合ロ−ルおよびその外層材 | |
JPS5810982B2 (ja) | 冷間圧延用高硬度クロムロ−ル | |
JP4387854B2 (ja) | 圧延用ロール材及び圧延用ロール | |
JP2986236B2 (ja) | 強靱な内層を備えた複合ロール | |
JPS5911657B2 (ja) | 遠心力鋳造複合ロ−ル | |
JPS6157083B2 (ja) | ||
JPH10176242A (ja) | 耐焼割れ性に優れた軸受鋼 | |
JPH0338325B2 (ja) | ||
JPH02175815A (ja) | 靭性の優れた溶接構造用高張力鋼材の製造方法 | |
JPS6126753A (ja) | 複層シリンダ・ライナ | |
JP2001158936A (ja) | 耐水素誘起割れ性に優れた薄肉鋼板およびその製造方法 | |
JPH0567697B2 (ja) |