JPH0338325B2 - - Google Patents

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JPH0338325B2
JPH0338325B2 JP58004800A JP480083A JPH0338325B2 JP H0338325 B2 JPH0338325 B2 JP H0338325B2 JP 58004800 A JP58004800 A JP 58004800A JP 480083 A JP480083 A JP 480083A JP H0338325 B2 JPH0338325 B2 JP H0338325B2
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Yoshihiro Nakagawa
Takashi Hashimoto
Hiroaki Katayama
Takeru Morikawa
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/38Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for roll bodies
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はいわゆる高クロムロールの製造法に係
り、特にその熱処理方法の改良に関する。 一般にホツトストリツプミルやコールドストリ
ツプミルのワークロールあるいはその他条鋼用ロ
ールには、耐摩耗性、耐クラツク性、耐事故性な
どが要求されるが、C2.0〜3.2%、Cr10〜25%を
含有する高クロム鋳鉄は高温における上記特性に
優れるためロール外層材として賞用されている。 しかしてこの種ロールに使用されているいわゆ
る高クロムロールは、外層を上記高クロム材で形
成する一方、軸芯材は高級鋳鉄やダクタイル鋳鉄
の強靱材で形成し両者を溶着一体化せしめて複合
ロールに構成され、その製造法は遠心力鋳造によ
るのが通例である。そしてこの高クロムロールで
は、遠心力鋳造で外層を鋳込み、その後軸芯材を
鋳込んで自然放冷した後、熱処理により目標とす
る組織と硬度を確保するようにするのが一般的で
ある。 この熱処理方法には次の二通りがある。すなわ
ち、A1変態点以下に加熱保持することを1回以
上繰り返し、残留オーステナイトを少なくしてパ
ーライト組織を得る方法と、A1変態点以上の温
度に加熱してオーステナイト化し、焼入れ焼戻し
熱処理して、基地中に2次カーバイドの析出した
残留オーステナイトの少ないパーライト組織を得
る方法である。 しかしこれらの従来熱処理方法では、いずれに
しても鋳造後一旦常温まで自然放冷してから改め
て加熱昇温して熱処理に供するため、処理コスト
が高くつきかつ又処理時間が長くなる欠点があ
る。 本発明はかかる従来熱処理方法のもつ欠点を解
消し、熱処理工程を簡素化すると共に、低コスト
で所要の特性を具備する高クロムロールを得るこ
とができる熱処理方法を提供せんとするものであ
る。 本発明の製造法では、外層、中間層および内層
を所定のタイミングで順次鋳込み高クロムロール
(三層複合ロール)の素材を鋳造した後、それら
が完全に凝固してから引き続き第1図に示す如き
温度曲線に従つて冷却コントロールし熱処理する
ことを特徴とするものである。 ここに対象とされる高クロムロールは、外層は
勿論高クロム鋳鉄材からなり、一方軸芯材(内
層)は強靱な高級鋳鉄あるいはダクタイル鋳鉄か
らなり、かつ両者の間に外層から軸芯材へのCr
の拡散混入防止等を目的として中間的成分組成の
中間層を介在せしめてなり、これら三者を冶金学
的に一体化せしめて鋳造したものである。 外層、中間層および内層の好適な材質の成分具
体例を掲げれば、各々下記の通りである。
【表】 内層 3.0〜 2.3〜 0.3〜 0.1〓 0.02〓 2.
0〓 1.5〓 1.0〓 Mg 0.02〜0.1
3.8 3.0 1.0

今上記外層、中間層及び内層の成分範囲限定理
由を説明すると、以下の通りである。 <外層> Cは(Fe−Cr)7C3型炭化物を安定にする範囲
内でCrとバランスをとりつつ目的のカーバイト
量により決定されるべきであるが、2.0%未満で
は炭化物の量が少なく耐摩耗性が不足し、一方
3.2%を越えて含有されると炭化物の量が多くな
り過ぎて機械的強度特に靱性の点での劣化が著し
い。依つて、Cは2.0〜3.2%と規定する。 Siは溶湯の脱酸のために必要であり、0.5%未
満ではその効果がなく、反面1.5%を越えて含有
されると機械的性質の劣化をきたし、またAr1
態点を下げ硬度が得られ難くなる。依つて、Si含
有量は0.5〜1.5%の範囲とする。 MnはSiの脱酸の補助としてその含有量は少な
くとも0.5%以上必要であり、0.5%未満では脱酸
の効果がない。しかし1.5%を越えて含有される
と機械的性質特に靱性の点で劣化が著しくなる。
依つてMn含有量も0.5〜1.5%の範囲とする。 Pは特にロール材質において少なければ少ない
程望ましい元素であり、材質を脆くする点からも
0.08%以下とする。 SはPと同様にロール材質を脆くするため、少
なければ少ない程望ましく、その含有量は0.06%
以下とする。 Niは焼入性を向上し積極的に硬度調整するた
めに含有するもので、0.5%未満ではその効果が
なく、他方2.0%を越えて含有されると残留オー
ステナイトが増加して硬度が上がり難くなるため
である。 Crは強靱性と耐摩耗性を向上させるためのも
のであるが、その含有量が10%未満ではM3C型
の炭化物が多く晶出し、強靱性及び炭化物の微細
均一化が得られず、また25%を越えて含有される
と、M23Cb型の炭化物量が増加する。この炭化物
はM7C3型炭化物に比べて硬度が低く、充分な耐
摩耗性が得られない。本発明ではM7C3型炭化物
の生じる範囲として、前記C含有量の規定範囲と
バランスして、Cr含有量を10〜25%の範囲に規
定する。 Moは焼入焼戻し抵抗を高めると同時に炭化物
中に入り、炭化物硬度を高めると共に焼戻し軟化
抵抗を促進するのに有効であり、その含有量が
0.5%未満ではこのような効果が少なく、また2.0
%を越えて含有されると基地中に残留オーステナ
イトが安定化し、却つて硬度低下を来たす。依つ
て、Mo含有量は0.5〜2.0%の範囲とする。 外層材質は上記成分を各重量%含み、基本的に
は残部実質的にFeより構成されるが、その他上
記以外の成分で、補助的に添加されて特に効果の
認められるものとして、次のNb、Vが挙げられ
る。 Nbは鋳造組織の微細化に効果があり、Nbが含
有されることにより析出硬化が促進されて耐摩耗
性が向上し、Nb含有量が1.0%未満でこの効果が
あり、1.0%を越えるとこの効果は飽和すると共
にコスト高となる。依つて、Nbの含有量は1.0%
以下とする。 VはNbと同様の目的で含有されるもので、特
にV含有量は1.0%未満で良く、1.0%を越えて含
有されるとV炭化物が多くなり、靱性の点で劣化
する。依つて、Vの含有量は1.0%以下とする。 <中間層> 次に中間層について説明する。この中間層は先
の外層と後の内層との間に介在されて、主として
高クロム材質からなる外殻から内層(軸芯部)に
Crが混入拡散して内層材質が高Cr化により強靱
性を劣化させるのを防止することを目的とするも
のである。中間層材質の各成分範囲及びその限定
理由は下記の如く説明される。 まずC含有量については、外層と一部混合した
状態即ち製品時においては、1.0〜2.5%の範囲と
される。中間層溶湯の鋳込みにさいしては外層内
面に鋳造すると、その内面一部が溶解されて中間
層材質のC含有量が変動(高くなり)し、外層溶
解量が中間層に完全に均一混合した場合では、そ
のC含有量が増加するので注意を要する。上記成
分限定理由については、C1.0%以下の場合中間層
の鋳込温度が高くなり、外層が溶かされ易くなつ
て中間層へのCr混入量が更に増加して、Crの内
殻(軸芯部)への拡散を防止するため中間層の存
在意義が無くなるためであり、またC2.5%を越え
ると炭化物が多くなり、中間層自体の靱性が劣化
し、これもまた中間層の存在意義を喪失するもの
となるためである。 Siについては溶湯の脱酸効果があり、0.5%以
上は必要であるが、1.5%を越えると脆くなつて
中間層の機械的性質に劣化を来たすため、0.5〜
1.5%の範囲とする。 MnについてもSiと同様の作用があり、かつ
MnSとしてSの悪影響を除去するため0.5%以上
は必要であるが、1.5%を越えるとその効果も飽
和し、かつ又機械的性質に劣化を来たすため、
0.5〜1.5%の範囲とする。 PとSはロール材においては材質の靱性を低下
させるため可及的少ない方が望ましい。 Niについては別段添加しなくとも外殻材質か
らの混入により0.1%以上は含有されるが、Niの
1.5%までの含有は問題とはならない。しかし、
1.5%を越えると焼入性が良くなり、そのために
基地が硬くなり過ぎて靱性の点から好ましくな
く、かつ又残留応力の増大を来たすため、1.5%
以下に規制する必要がある。 Crについてはその製品成分のCr含有量で5〜
10%とされる。すなわち外層高クロム材からの拡
散混入により中間層には5%程度Crが含有され
る場合がある。しかしCr含有量が10%を越える
と、中間層自身の材質劣化が著しくなる。このた
め中間層溶湯はCrの混入量を見込んでCr含有量
を一定値以下に規制しておく必要がある。 MoについてはNiと同様の作用を営むが、1.0
%以上含有されると中間層が硬くなり過ぎるた
め、実害のない範囲として1.0%以下に制限する。 中間層材質は上記成分を各重量%含み、基本的
には残部実質的にFeより構成されるが、その他
上記以外の成分で、必要に応じては脱酸剤として
次のTi,Al,Zrを単独又は複合して添加含有せ
しめることができる。 <内層> 次に又、本発明に係るロールの内層材質につい
て説明すると、この内層はいわゆる球状黒鉛鋳鉄
からなり、その各成分範囲及び限定理由は次のよ
うに説明される。なお内殻材質についても鋳造時
には先の中間層内面一部が洗われて溶着するた
め、やはりこの洗われ量を考慮して内層鋳込み時
における溶湯成分を決定する必要がある。 Cは球状黒鉛鋳鉄の場合、基地中に溶け込み、
またグラフアイトとなる。(場合によつては、一
部共晶セメンタイトとなる)C含有量が3.0%未
満では、溶解、鋳造温度が高くなりコストアツプ
となる。一方3.8%を越えると、強靱性が劣化す
る。依つて、Cは3.0〜3.8%と規定する。 Siはグラフアイト晶出と密接な関係があり、
2.3%未満ではグラフアイトの晶出が少なく靱性
確保が困難である。しかし、3.0%を超えるとフ
エライト中に溶け込んだSiが材質の強靱性を劣化
させる傾向が顕著となる。依つて、Si含有量は
2.3〜3.0%の範囲とする。 なお、一般にSiは黒鉛化を助長するために鋳込
直前に接種することが好結果をもたらすことが知
られており、本発明においてもその製造に際して
はこの技術を応用して、鋳込直前にCaSi等を添
加することができる。 MnはSと結合してMnSとしてSの悪影響を除
く作用を果すが、0.3%未満ではその効果が得ら
れず、一方1.0%を超えると材質の強靱性劣化が
著しくなるため、その含有量を0.3〜1.0%の範囲
とする。 Pは溶湯の流動性を増加させるが、材質を脆弱
にするため低い程望ましく、0.1%以下とする。 SはPと同様に材質を脆弱にするためその含有
量は低い程良く、0.02%以下とする。 Niは材質の変態を遅らせ強靱化に有効である
が、2.0%以下で必要十分である。 Crは外層が高クロム材質であるので、外内層
の溶着一体化に伴いある程度内層へのCrの混入
は避けられず、この点特に内層溶湯成分の決定に
注意する必要がある。これは外層成分、内層成
分、鋳造条件によつて変化するが、製品としての
内層のCr含有量は1.5%以下が適当である。すな
わち、Crは材質の強靱化に効果があるが、1.5%
を超えるとグラフアイトが晶出し難くなるため強
靱性に却つて劣化を来たすためである。 MoはNiと同様に強靱性確保の点で重要な元素
であるが、1.0%を超えると硬くなつて却つて脆
弱となるため、Mo含有量は1.0%以下とする。 Mgは黒鉛の球状化のために必要で、凝固時の
球状化不良を防止し、芯材を強靱なダクタイル鋳
鉄材質とするためには、0.02%以上の含有が必要
である。しかし0.1%を超えるとMgのチル化作用
及びドロスの点で問題を生じ好ましくない。 上記の如き高クロムロールの熱処理は、その内
層の鋳造完了後、外層、中間層および内層が一体
的に完全に凝固してから、第1図に見るように、
まず850〜1000℃の温度範囲で1〜20時間保持し、
しかる後50〜200℃/Hrの速度で冷却した後、更
に500〜600℃で5〜20時間保持し放冷する。 上記保持温度を850〜1000℃に限定した理由は、
2次カーバイドを十分に析出させ、オーステナイ
ト基地中のオーステナイト安定化合金元素を減少
させる(オーステナイト基地を不安定化する)た
めには850℃以上の温度が必要であり、一方1000
℃を超えるとオーステナイトが粗粒化しロールの
表面性状および機械的性質に悪影響を与えるため
である。また保持時間については、2次カーバイ
ドの析出が拡散機構に依存するため、必要十分な
時間として1〜20時間の範囲に定める。 850〜1000℃保持後の冷却速度を50〜200℃/
Hrにするには、50℃/Hr未満の遅い冷却速度で
はパーライト変態が生じ高硬度が得られにくくな
る。一方、200℃/Hrを越えると高硬度は得易く
なるものの、表面部と中心部との温度差が拡大し
易くなり、表面部に引張り応力が作用し、割れ発
生の原因となるからである。 そして、2段目の保持温度を500〜600℃とする
のは、500℃未満では残留オーステナイトの分解
(微細パーライト化)がほとんど進行せず、その
後の冷却過程で大部分のオーステナイトがマルテ
ンサイト変態し、変態応力が著しく、割損が生じ
易くなる。一方、600℃を越えるとパーライト変
態が著しく進行し、粗大パーライトが大量に生成
するため、焼入れによる硬度の向上が期待できな
くなるからである。500〜600℃に保持することに
よつて、保持中にオーステナイト基地の一部が微
細なパーライトとなつて析出するため、残部がマ
ルテンサイト変態しても、変態量が減少し、変態
応力が軽減され、割損が生じにくくなる。また、
温度保持によつて、表面部と中心部の温度の均一
化が図られるため、温度差に起因する熱応力をも
軽減することができ、割損の防止を図ることがで
きる。変態応力や熱応力は外層肉厚が大きいほど
著しく効いてくるが、本発明では両者を同時に軽
減することができるため、比較的肉厚を大きくし
ても、割損が生じにくい。 また、保持時間を5〜20時間とするのは、5時
間未満では表面部と中心部の温度を均一にするの
が困難で、またオーステナイト基地の微細パーラ
イト化が不足する。一方、20時間を越えて保持し
ても、温度の均一化や微細パーライト化の効果が
飽和し、エネルギーコスト面で不利になるためで
ある。 次に本発明による製造実施例を掲げて説明す
る。 胴径710φ、胴長1500lの熱間圧延用高クロムワ
ークロールを下記の条件で製造した。
【表】 (1) 外層として上記成分溶湯を鋳込温度1400℃で
遠心力鋳造機上で回転する金型に肉厚90mm(鋳
込重量1T900Kg)鋳込んだ。 (2) 外層を鋳込み始めてから19分後に、上記中間
層溶湯を鋳込温度1470℃で引き続き回転鋳型中
に肉厚30mm(鋳込重量560Kg)鋳込んだ。 (3) 外層の鋳込み開始から32分後に外層および中
間層は完全に凝固した。 (4) その後鋳型を垂直に立てて上部から軸芯材と
して上記内層溶湯を1380℃で鋳込み、鋳型を完
全に満たした。 (5) 内層の鋳込み開始後6時間で内層は完全に凝
固した。このようにして鋳造した、実施例およ
び比較例のロール素材を、直ちに鋳型から取出
し熱処理炉に装入した。 (6) 内層の鋳込み開始後7時間でロールは950℃
にまで冷却され、その後この温度で6時間保持
した。 (7) その後、実施例および比較例のロール素材に
下記の熱処理を施した。常温までの冷却中に実
施例のロールには割れは生じなかつたが、比較
例のロールには割れが生じた。 実施例 70℃/Hrの冷却速度で580℃まで冷却し、同温
度で18Hr保持後、常温まで冷却した。 比較例 70℃/Hrの冷却速度で常温まで冷却した。 (8) このようにして製造された高クロムロールの
中間層、内層の組成を下記第2表および第3表
に示す。尚、外層は溶湯組成と同一である。
【表】
【表】 (9) 同ロールの胴部表面硬度は、実施例がHs71
〜73であり、比較例がHs73〜76と実施例に比
べてやや高かつた。 (10) また、外層の組織を観察したところ、実施例
および比較例とも2次カーバイドおよび共晶カ
ーバイド、若干のオーステナイトが存在する点
は共通したが、実施例では若干のマルテンサイ
トとパーライトが共存したのに対し、比較例で
は多量のマルテンサイトが生成していた。 以上説明した通り、本発明の高クロムロールの
製造法は、所定組成の外層、中間層および内層か
らなるロール素材を、鋳造後、引き続き850〜
1000℃で1〜2時間保持し、その後50〜200℃/
Hrで冷却し、さらに500〜600℃で5〜20時間保
持するので、ロール素材を一旦常温まで自然放冷
してから改めて加熱し熱処理に供する従来法に比
較して、熱処理コスト、処理時間が節約される。
また、第二段目の温度保持によつて表面部と中心
部との温度差が解消されて熱応力が軽減されると
共に、残留オーステナイトの一部が微細パーライ
トに変態するためマルテンサイト変態量が減少
し、変態応力の軽減をも図ることができ、これら
の効果が相まつて外層の肉厚が厚いものでも割れ
が発生しにくく、Hs70程度以上の高硬度化を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る内層鋳込み後のロール冷
却温度曲線を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 化学組成が重量%で、 C:2.0〜3.2%、 Ni:0.5〜2.0% Si:0.5〜1.5%、 Cr:10〜25% Mn:0.5〜1.5%、 Mo:0.5〜2.0% P:0.08%以下、 Nb:1.0%以下 S:0.06%以下、 V:1.0%以下 残部実質的にFeからなる外層と、 C:1.0〜2.5%、 Ni:1.5%以下 Si:0.5〜1.5%、 Cr:5〜10% Mn:0.5〜1.5%、 Mo:1.0%以下 残部実質的にFeからなり、前記外層の内面に
    溶着一体化された中間層と、 C:3.0〜3.8%、 Ni:2.0%以下 Si:2.3〜3.0%、 Cr:1.5%以下 Mn:0.3〜1.0%、 Mo:1.0%以下 P:0.1%以下、 Mg:0.02〜0.1% S:0.02%以下 残部実質的にFeからなり、前記中間層の内面
    に溶着一体化された内層とからなるロール素材を
    鋳造した後、それらが完全に凝固してから引き続
    き850〜1000℃で1〜20時間保持し、その後50〜
    200℃/Hrで冷却し、さらに500〜600℃で5〜20
    時間保持することを特徴とする高クロムロールの
    製造法。
JP58004800A 1983-01-13 1983-01-13 高クロムロ−ルの製造法 Granted JPS59129719A (ja)

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