JPS5855552A - Ｈ型鋼圧延用複合スリ−ブ及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、主としてＨ型鋼の圧延分野に使用されている
複合スリーブロールについて、より高性能を有する新し
い種類のロール及びその好適な製造法の提供に関する。

Ｈ型鋼の圧延に際しては、生産性１品質確保の面カラユ
ニバーサルｉｌｖの使用が一般的になっているが、この
ユニパーサＡ／ハルで使用されるローｐｙ、＋すｈチ水
平ロール、竪ロール、エツジヤロールは、その殆んどが
スリーブ方式となっている。

スリーブロールの鋳造に当っては、材質向上の要求また
鋳造歩留り向上の点から、一般に第１図に示される方法
が採用されている。すなわち、先ず外殻を遠心力鋳造し
、それが未凝固時乃至凝固完了後に内殻を遠心力鋳造し
１両者を溶着せしめる方法である。

この場合、内ｆｉ材質はロールを補強するものであるた
め、特に強靭性に留意する必要がある。一方外殻材質は
圧延材と接し、耐摩耗性、耐肌荒性５ 醇の圧延成績と直接に結びつくため、外殻材質の改良は
最本重要である。特に水平ロールの場合。

Ｈ型鋼の７ランク部との摺動摩耗が激しく、一般に熱間
圧延で要求される特性（耐クラツク性、耐焼付性、耐肌
荒性、耐摩耗性）のうち、特に耐摩耗性が重要である。

また竪ロール、エツジヤロールについても、Ｊｌ近の圧
延電数の増大に伴い、より耐摩耗性向上の要求が強まっ
ている。

従来こめ種外殻材質としては、Ｈｓ５５〜６５のアダマ
イＦ材゛質が用いられているが、耐焼付性、耐肌荒性の
面で問題があり、また硬ｆｆＨ，６５以上とすることも
、製造技術−ヒまた使用時の事故の問題から難しい、ま
た、外殻、内殻の溶着についても、ロール使用時の事故
を防止するために健全な亀のとする必要があり、複合化
技術について４重要な問題とされている。

このような従来技術背景に基いて、本発明は従来ロール
よりも耐摩耗性に優れ、かつ充分な耐事故性を備えたこ
の種複合スリーブロールを新たに創出したものであり、
併せてその好適々製造法を６ も提供するものである。

すなわち、本発明は王妃に詳述するところの高クロム材
質の外殻と１球状黒鉛鋼材質の内殻と。

この外内殻の間に介在される中間層とを溶着一体化せし
めてなる外殻硬度Ｈ，７０以上を有する新規複合スリー
ブロールを提供するものであり、同時に遠心力鋳造法を
利用したその製造法を提供するものである。

本発明のＨ型鋼圧延用複合スリーブロールをその外殻、
中間層及び内殻の各材質について以下に詳述する。ｔず
外殻材質については硬度Ｈ８７Ｑ以上を有する高クロム
材質からなり、その各成分範囲及び限定理由は次のよう
に説明される。

Ｃは（Ｆ？Ｃｒ）ｙｃｓ型炭化炭化物定にす棚囲内でＣ
ｒトバランスヲトりつつ目的のカーバイト量により決定
されるべきであるが、２Ｊ］Ｘ未満では炭化物の量が少
々〈耐摩耗性が不足し、一方３．２％を越えて含有され
ると炭化物の量が多くカリ過ぎて機械的強度特に靭性の
点での劣化が著しい、依って。

Ｃは２．０〜３．２Ｘと規定する。

５ｉＦｉ溶湯の脱酸のために必要であり、ＯＳＸ未満で
はその効果がなく、反面１．５Ｘを越えて含有されると
機械的性質の劣化をきたし、またＡｒｒ変態点を下げ硬
度が得られ難くなる。依って、Ｓｉ含有量は０．５〜１
．５％の範囲とする。

ＭｎＦｉＳ　ｉの脱酸の補助としてその含有量は少なく
とも０，５％以上必要であり、０．５％未満では脱酸の
効果がなか、シかし１．５Ｘを越えて含有されると機械
的性質特に靭性の点で劣化が著しくなる。依って浦含有
量４０．５〜１．５Ｘの範囲とする。

Ｐは特にロール材質において少なければ少ない程望まし
い元素であり、材質を脆くする点から４０．１Ｘ以下と
する。

ＳけＰと同様にロール材質を脆くするため、少なければ
少ない程望ましく、その含有量ｕＯ，ＩＸ以下とする。

Ｎｉけ焼入性を向上し積極的に硬度調整するために含有
するもので、ＯＢ％未満ではその効果がな（、他方Ｕ％
を越えて含有されると残留オーステナイトが増加して硬
度が上がり難しくなる。依って、本発明では目標硬変Ｈ
ｓ７０以上を得るために、Ｎｉ含有量Ｆ１ａ５〜２ＪＸ
の範囲とする。

Ｃｒは強靭性と耐拳耗性を向上させるためのものである
が、その含有量が１０％未満ではＭＩＣ型の炭化物が多
く晶出し、強靭性及び炭化物の微細均一化が得られず、
また２５％を越えて含有されると、ＭｓｍＣｅ型の炭化
物量が増加する。この炭化物ＦｉＭｙＣ１型炭化物に型
代化物度が低く、　充分な耐摩耗性が得られない０本発
明ではＭｙＣｓ　型炭化物の生じる範囲として、前記Ｃ
含有ｔの規定範囲とバランスして、　Ｃｒ含有量を１０
〜２５Ｎの範囲に規定する。

Ｍｏは焼入焼戻し抵抗を高めると同時に炭化物中に入り
、炭化物硬度を高めると共に焼戻し軟化抵抗を促進する
のに有効であり、その含有量が０５％未満ではこのよう
な効果が少なく、また２、０％を越えて含有されると基
地中に残留オーステナイトが安定化し、却って硬変低下
を来たす、依って、Ｍ。

含有量は０．５〜卸Ｘの範囲とする。

外殻材質は上記成分を各重量％含み、基本的には残部実
°質的にＦｅより構成されるが、その他上記９ 以外の成分で、補助的に添加されて特に効果の認められ
るものとして、次のＮｂ、Ｖが挙げられる。

ＮｂＦｉ鋳造組織の微細化に効果があり、Ｎｂが含有さ
れることにより析出硬化が促進されて耐摩耗性が向上し
、特に目標硬度Ｈｓ７０以上の範囲ではＮｂ含有量が１
．０％未満でこの効果があり、１．０％を越えるとこの
効果は飽和すると共にコスト高となる。

依って、　Ｎｂの含有量ハラ。０％以下とする。

■は歯と同様の目的で含有される本ので、特に目標硬度
Ｈ８７０以上の範囲では■含有量は１．０８未満で良＜
、１．０Ｘｉ−越えて含有されるとＶ炭化物が多くなり
、靭性の点で劣化する。依って、■の含有量は１．０Ｘ
以下とする。

上記成分範囲から構成される外殻高クロム材の鋳造組織
は硬い（Ｆｅ、Ｃｒ　）ＦＣＩ型カーバイドと、残留オ
ーステナイト及び一部マルテンサイトの基地より成り立
っている。しかし、このような組織状態では圧延中に高
温の圧延材と接することにより、基地中の残留オーステ
ナイトが一部変態を開始するため組織としては非常に不
安定であり、このた６１０ めロールとしての耐肌荒性、耐摩耗性に劣る。従って、
この種畜クロムロールでは鋳造組織を安定化するため、
その製造工程で熱処理を施すのが通例−となっている。

この場合、適用される熱処理法には二通りある。

すなわち、変態点以下の温度に加熱して鋳造応力を除去
すると共に、＃造状態で生じた残留オーステナイトを変
態させてマルテンサイトやパーライト組織とし、圧延中
に組織変態を生じないよう組織を安定化する方法と、変
態点より龜高温に加熱昇温して更に後の冷却速度を早め
て鋳造後の冷却速度によっては得られない組織を得る方
法とである。

本発明はこの後者の熱処理方法を利用する屯のである。

すなわち、上記外殻高クロム材と後に述べる内殻材とを
溶着一体化せしめて鋳造した後、これを９００〜１１０
０＠０の温度範囲に加熱昇温して保持し基地中に２次カ
ーバイドを析出させると共に。

後の冷却過程にあっては冷却速度を１００　＠Ｏ／Ｈｒ
以上に早めてパーライト変態を阻止し常温近傍でマルテ
ンサイド変態を起生せしめ、これによって（ＦｅＣｒ）
ｙｃｉ型の主体とする１次及び２次カーバイドとマルテ
ンサイトを主体とする基地からなり、かつ外殻硬度Ｈｓ
７０以上を有する耐摩耗性、耐肌荒性に富むロールを提
供するものである。

上記熱処理条件中、加熱温習を９００〜１１００＠ｏに
保つ理由については、９００℃以下の温度では２次カー
バイドの析出が得られるもののその形態が（ＦｅＣｒ）
ｓａｃｓ型となり、本発明の特長とする耐摩耗性を追求
した（　Ｆｅ、　Ｃｒ　）ｙ　Ｃｍ型カーバイドが得ら
れないためである。すなわち、カーバイド自身の硬度を
比較して本、（Ｆｅ　、　Ｃｒ　）■Ｃ・型のものでＦ
ｉ、（Ｆｅ、Ｃｒ　’）ｔ　Ｃｍ型の本のに比し約Ｈｒ
４００程度軟か〈彦るためである。従って、本発明では
２次カーバイドとして（Ｆｅ、　Ｃｒ　）ｙ　Ｃｓ型の
ものを基地中に析出させるためにその加熱保持温度を９
００’ｏ以上に限定して匹るのである。一方加熱保持温
度の上限については。

組織の阻大化を防止する見地並びに長時間加熱保持する
・ためのエネルギー節約の見地に基づいて１１０゜＠ｃ
以上に限定している。

また加熱保持後における冷却速度の限定理由については
、上記９００〜１１００”０の温度範囲から冷却するさ
い１００　＠Ｏ／Ｈｒ以上に急冷しないと冷却途中でパ
ーライト変態を起し、所期目的とするマルテンサイトの
基地組織が得られなくなるためである。

この１００　＠０／Ｈｒ以上の冷却速Ｗｔけ大気中での
強制空冷中噴霧水冷によって達せられる。

Ｈ型鋼圧延用スリーブロー１％／は、周知のようにアー
バーにスリーブを焼嵌め組立てて使用に供されるが、そ
の場合アーバーとの焼嵌め部即ちスリーブ内面からクラ
ックを発生して割損する例屯多い、しかして、内殻材質
については後に詳述する通りであるが、上記熱処理によ
れば外殻材質の改質のみならず、外殻と一体化された内
殻材質中の共晶セメンタイトの黒鉛化を促進してその強
靭性を向上することによる内殻材質の改質にも大きな効
果が得られる。なお上記熱処理後においては、スリーブ
の割損に密接な関係のある残留応力を低減するため、適
切な温度で歪取り焼鈍を行うことは勿論である。

１３ 以上外殻材質の説明においては、各成分及びその熱処理
条件をその目標硬度Ｈｓ　７０以上と関連して説明して
いるが、これは次のような理由に基づ（、一般にＨ型鋼
圧延用ロールにおいては、側壁とＨ型鋼フランジ部との
摩耗特性、側壁部の肌荒れ、耐クラツク性、７ランジ欠
損専の抵抗性が要求されるが、ロールの耐摩耗性は硬度
との相関が強く、硬度Ｈｓ　７０未満では耐肌荒性、耐
摩耗性が充分に確保できない、すなわち、優れた耐肌荒
性、耐摩耗性、耐事故性、耐クラツク性を確保するため
には、高クロム材質の場合、硬度Ｈｓ　７０以上が必要
とされるためである。

なお外殻材質の硬度の上限については側段規定しないが
、上記成分範囲及び熱処理によっては、また耐事故性の
点について加味すると、一般に外殻材質を硬度Ｈｓ　９
０以上のものとすることには難がある・ 次に中間層について説明する。この中間層は先の外殻と
後の内殻との間に介在されて、主として高クロム材質か
ら々る外殻から内殻（軸芯部）に６１４ ａが混入拡散して内殻材質が高Ｃｒ化により強靭性を劣
化させるのを防止することを目的とするものである。中
間層材質の各成分範囲及びその限定理由は下記の如く説
明される。

まずＣ含有量については、その鋳込時における溶湯成分
で、１．０〜２ＪＪＸの範囲に規定され、鋳込み後にお
ける外殻と一部混合した状態即ち製品時においてａ　、
　１．３−Ｕ％の範囲とされる。すなわち、中間層溶湯
を既に鋳造された外殻内面に鋳造すると、その内面一部
が溶解されて中間層材質のＣ含有量が変動（高くなり）
シ、上記外殻材質に対し１．０〜１０ＸのＣ量の中間層
溶湯を用いると、外殻溶解量が中間層に完全に均一混合
した場合では、七のＣ含有量が１゜３〜２．５％に増加
するのである。この成分限定理由については、その溶湯
成分においてＣ１，０％以下になると中間層の鋳込温度
が高くなり。

外殻が畔かされ易くなって中間層へのＣｒ混入量が更に
増加して、　Ｃｒの内殻（軸芯部）への拡散を防止する
ため中間層の存在意義が無くなるためであり、を九Ｃ２
，ＯＮを越えると炭化物が多くなり、中間層自体の靭性
が劣化し、これもまた中間層の存在意義を喪失するもの
となるためである。

Ｓｉについては溶湯の脱酸効果があり、０．２％以上は
必要であるが、２．ＯＮ　”を越えると脆くなって中間
層の機械的性質に劣化を来たすため、０．２〜Ｊ％の範
囲とする。

胤についてもＳｉと同様の作用があり、かつＭｎＳとし
てＳの悪影響を除去するため０．３％以上は必要である
が、２．０％を越えるとその効果屯飽和し、かつ又機械
的性質に劣化を来たすため、０３〜制％の範囲とする。

Ｐは溶湯の流動性を高めるが、ロール材においては材質
の靭性を低下させるため、　０．Ｉ　Ｘ以下とする。

Ｓ龜Ｐと同様にロール材を脆弱にするため、実害の無い
０．１％以下とする。

Ｎｉについては側段添加しなくとも外殻材質からの混入
により０．２％以上は含有されるが、Ｎ１の２５！ｖの
含有は問題とはならない、しかし、２ｊ３Ｎを越えると
焼入性が良くなり、そのために基地が硬くな応力の増大
を来たすため、ｕＸ以下に規制する必要がある。なお、
鋳込前の中間層溶湯については、外殻からの混入量を見
込んで、そのＮｉ量を２ｊｌＸ以下に抑える必要がある
。

Ｃｒについては中間層を鋳込む意義から低い方が望まし
く、その鋳込溶湯の含有量において工業的に制御し易い
５ｆＪＮ以下に規制する。すなわち、３１３％を越えて
Ｃｒが含有されると、鋳造後に外殻から混入す２１Ｃｒ
量と合計して中間層の含有量が上昇し、ひいては内殻（
軸芯部）に混入されるＣｒ量の増加につながって問題と
なり、これを防止するためにはその溶湯成分のＣｒ含有
量で５Ｊ３％以下に制限する必要がある。因に、　Ｃｒ
含有量３刀％以下の中間層溶湯を鋳造した場合、その鋳
造後におけるＣｒ含有量け０．５〜９．０％の範囲とな
る。

ＭｏについてはＮ１と同様の作用を営むが、１．５％以
上含有されると中間層、、が硬（なり過ぎるため、実害
のない範囲として１．５Ｘ以下に制限する。

中間層材質は上記成分を各重量％含み、基本的１７ には残部実質的にＦｅより構成されるが、その他上記以
外の成分で、必要に応じては脱酸剤として次のＴｉ、Ａ
Ｉ　、Ｚｒを単独又Ｆｉ複合して添加含有せしめること
ができる。すなわち、上記中間層材質は比較的酸化され
易い材質であるため、Ｔｉ、Ａ１．Ｚｒの１種又は２種
以上を合計重量Ｘで０．１％未満添加し脱酸することに
より、材質的により健全な中間層が得られるのである。

なお上記添加含有量の上限については、上記元素はいず
れも強力な脱酸剤であるため、これらが単独又は複合し
て０．１％以上含まれると過酸化の状態と、なり好まし
くなく、同時に文種々の反応生成物としての酸化物を内
在することにもなり、材質の機械的性質に劣化を招くた
めである。

次に又、本発明に係るロールの内殻材質について説明す
ると、この内殻はいわゆる球状黒鉛鋼材質から）す、そ
の各成分範囲及び限定理１１１１は次のように説明され
る。なお内殻材質について屯鋳造時には先の中間層内面
一部が洗われて溶着するため、やはりこの洗われ量を考
慮して内殻鋳込み時扁１８ における溶湯成分を決定する必要がある。

Ｃけ黒鉛鋼材質の場合、基地中に溶は込み、またグラフ
アイＦとなる（場合によっては、一部共晶セメンタイト
となる３ｃ含有量が１．０％未満では。

溶解、鋳造温度が高くなりコストアップとなる。

一方２ｆＪ％を超えると、グラファイトが球状で々くな
る傾向にあり１強靭性が劣化する。依って、Ｃは１．０
−２１：Ｊ％と規定する。

Ｓｔけグラファイト晶出と密接な関係があり、０．６％
未満ではグラファイトを晶出させることは殆んど困難で
ある。しかし、　３Ｊ）　Ｘを超えるとフェライト中に
溶は込んだＳｉが材質の強靭性を劣化させる傾向がａ著
となる。依って、Ｓｌ含有量ＦｉｏΔ〜３．０％の範囲
とする。なお、一般にＳｌは黒鉛化を助長するために鋳
込直前１ｔｃ　ＣａＳ　ｉ　尋で接種することが好結果
を屯たらすことが知られており、本発明においてもその
製造に際してはこの技術を応用して鋳込直前ＫＣａＳｉ
を引分として０．１〜１．ＯＸ添加することができる。

この場合、０．１％未満では上記黒鉛化の効果が少なく
、一方１．０％を超えてはその効果が飽和Ａ１９ し経済的でない、なお接種による場合でも、上記Ｓｉ成
分範囲けＣａＳｉ等の添加後の含有量で規制する。

ＭｎけＳと結合′してＭｎＳとしてＳの悪影響を除く作
用を果すが、０．２％未満ではその効果が得られず、一
方１．０％を超えると材質の強靭性劣化が著しくなるた
め、その含有量を０．２〜１．０％の範囲とする。

Ｐけ溶湯の流動性を増加させるが、材質を脆弱にする丸
め低い程望ましく　、　０．１％以下とする。

ＳはＰと同様に材質を脆弱にするためその含有ｔけ低い
程良（、０，１％以下とする。な：ＴｈＣａＳｉの添加
を行う場合では、Ｃａによって脱硫されるため。

一般には５０．０４Ｘ以下となる。Ｎｌは材質の変態を
遅らせ強靭化に有効であるが、０，１％以上１．０％以
下で必要十分である。゛なお０．１％未満では上記効果
は不足するが、一般に溶解原材料としてロール故銑を使
用する関係上、実際上Ｎｉ含有量０．１％未満の材質を
得ることは難しい。

Ｃｒは外殻が高クロム材質であるので、外内殻の溶着一
体化に伴いある程度内殻へのＣｒの混入は避けられず、
この点特に内殻溶湯成分の決定に注意’Ｊｉ’ＧＤｎ：
ｊ５ａ−Ｕ５５！ｉ２　（６）する必要がある。これは
外殻成分、内殻成分、鋳造条件によって変化するが、内
殻材のＣｒ含有量は鋳込時に比較して０．２〜１．０％
増加する。製品としての内殻のＣｒ含有量Ｆｉ０５〜２
ｆＪ％の範囲が適当である。

すなわち、　Ｃｒけ材質の強靭化に効果があるが、０３
Ｎ未満ではその効果がなく、一方加％を超えるとグラフ
ァイトが晶出し難くなるため強靭性に却って劣化を来た
すためである。また一方では、この内殻材質のＣｒ含有
量を所定の範囲に規制するためには、上記外殻からのＣ
ｒ含有量を勘案して、鋳込時の内殻溶湯についてはその
Ｃｒ含有量を０．１〜籾％の範囲に規定する必要がある
。

ＭｏはＮｌと同様に強靭性確保の点で重要な元素である
が、０．１％未満ではその効果がなく、反面１．０％を
超えると硬くなって却って脆弱となるため、　Ｍ。

含有量Ｆｉ０．１〜１．０％の範囲とする。

内殻材質は上記成分を各重量％含み、基本的には残部実
質的にＦｅより構成されるが、その他上妃以外の成分で
、必要に応じては脱酸剤として次のＴｉ、ＡＩ、Ｚｒを
単独又は複合して添加含有せしめる２１ ことができる、すなわち、上記内殻材質ｈｃ含有量が１
．０〜２．０％の範囲内であるため、Ｔｉ　、ＡＩ　、
Ｚｒの１種又は・２種以上を合計重量％で０．Ｉ　Ｘ未
満添加し脱酸することにより、より材質的に健全で巣の
ないロールが得られるのである。なお上記添加含有量の
上限については、上記元素はいずれ本強方な脱酸剤であ
るため、これらが単独又は複合して０．１％以上含まれ
ると、溶湯が過酸化の状態になり、かつ溶湯の流動性を
低下するためである。

本発明に係るＨ型銅圧延用複合スリーブロールは以上に
述べた構成を有するものであるが、このロールの遠心力
鋳造法による製造法を第１図の例について説明する。

すなわち、遠心力鋳造機の回転ローラ（６）　＜６）上
に、内面両端部に砂型または耐熱レンガからなるスリー
ブ（２）　（２）　？固宇した回転金型（１）を設置し
、金型（１）の回転状態でその中に溶湯取鍋（７）がら
鋳造機（８）等を介して、まず外殻（３）を形成すべき
溶湯を鋳込み、その後外殻（３）の内面が一部又は全体
が未凝固の間に中間層（４）を形成すべき溶湯ｆ＃込み
、更にけそ６２２ れが凝固後又は未凝固の間に、内殻（５）を形成すべき
溶湯を鋳込むのである。しこうして、この３者すなわち
外殻（３）、中間層（４）および内殻（５）を冶金学的
に完全に結合させて一体のロールとするのである。

なお図例の鋳造方案は回転軸が水平である場合を例示し
ているが、これは勿論回転軸を垂直もしくは傾斜状態に
改変して鋳造することを妨げるものではない、ｔた内殻
（４）を鋳込む際においては。

その鋳込側を外殻（３）の場合と変えて反対側から鋳込
むことができ、かくすれば外殻厚さを均一に確保する上
で効果的である。このようにして鋳造された複合スリー
プローＡ／け更に所定の熱処理が施されるのけ前述の通
りである。

次に本発明に係るＨ型銅圧延用複合スリーブロールの実
施例について説明する。

〈実施例〉 Ｃ：　２．２１Ｘ、　Ｓｉ　：　０．６２５１；、　Ｍ
ｎ　：　０．７８Ｘ、　　Ｐ　：０．０１２％、　Ｓ　
：　０．００９Ｘ、　Ｎｉ　：　１．０２Ｎ、　Ｃｒ　
：　１２．ＩＮ、　Ｍｏ：０．２８髪、残部実質的にＦ
ｅからなる外殻溶４２５ 湯と、 Ｃ：　　１．６０Ｘ、　Ｓｉ　　：　　０．４８Ｘ　％
　Ｍｎ　　：　　０．５２Ｘ　、　　Ｐ　　：０．０１
８％、　　Ｓ　　：　　０．０１２Ｘ、　　Ｎｉ　　：
　　０．ｌＸ、　Ｃｒ　　：　　０．１８Ｎ　、　Ｍｏ
　：　０．２１Ｎ　、残部実質的にＦｅから々る中間層
溶湯と。

Ｃ：　１．４８％、Ｓｔ　：　１．７２％（Ｃａ５ｔを
Ｓｔ分としてＯｍ接種）　、　Ｍｎ　：　０．３８Ｘ　
％Ｐ　：　０．０４２％、Ｓ：０ｆ１２１％、Ｎｉ　：
　０．２６％、Ｃｒ　：　０．５８％、Ｍｏ　：　０．
２０！、残部実質的にＦｅからなる内殻溶湯とを用い、
第１図の方法で遠心力鋳造し、３者を溶着一体化せしめ
た。但し、製造条件は下記の通りである。

金型内径＝８７０φ 内殻　９０鰭 中間層３Ｑｔｉｌ 熱処理：１０２０°ｏ　ｘ　Ｉ　Ｈｒ　　冷却速度　１
７０　＠Ｏ／Ｈｒこの素材から８３０φＸ３５０Ａ　（
内径５００φ）のロールを採出し、その表面硬度を測宇
したところ、　Ｈｓ　７４〜７６の結果が得られ、また
そのロール表面から２００諺の位置での化学成分分析結
果は次の通りであつ２４ １４開’ｉＪ　５８−５５５５２　（７）た。

Ｃ：　１．５６％、　Ｓｉ　：　１．６１％、胤：　０
．４２Ｘ　、Ｐ　：０．０５８％　、　Ｓ　：　０．０
１８Ｘ　、　Ｎｉ　：　［１，２５Ｘ　、　Ｃｒ　：　
０．４８％、Ｍｏ　：　０．２０Ｘ　、　Ｔｉ　：　０
．θ２８Ｘ、残Ｆｅそして又、ロール表面から９０諺の
位置での化学成分分析結果は次の通りであった。

Ｃ：１．８２％、　Ｓｔ　：　０．５７％、Ｍｎ　：　
０．６２Ｘ　、　Ｐ　：０．０１６％、　Ｓ　：　０．
０１０％、　Ｎｉ　：　０．４８％、　Ｃｒ　：　４．
０２％、Ｍｏ　：　０．２５％、残Ｆｅ 本発明は以上詳細に説明した通りであって１本発明に係
るＨ型鋼圧延用複合スリーブロールにおいては、その外
殻を特定化学組成の高クロム材質で形成し、その内殻を
特定化学組成の球状黒鉛鋼材質で形成し、かつ内殻への
Ｃｒ混入を防止すべく外内殻間に特定化学組成の中間層
を介在させ、これらを溶着一体化せしめてｂると共に、
これに前記特定条件による高温熱処理を施しているため
、外殻は主として（Ｆｅ　−Ｃｒ　）ｙ　Ｃｍ型の１次
及び２次炭化物が多量に存在するマルテンサイト基地か
らなり、所期目標とする外殻硬度Ｈ８７０以上を確実に
２５ 達成することができ、これによって耐摩耗性に優れ、実
際圧延上の偏摩耗の低減ＩＣ４著しく害毒するものとな
り、他方内殻を形成する黒鉛鋼材質は材質的に強靭性に
優れ、しかも中間層の介在によって外殻からのＣｒ混入
による材質脆化の問題が確実に解消でき、加えて前記熱
処理による内殻強靭性向上の付随的効果が発揮されるた
め強靭性を損なうことなく、折損事故に対する抵抗性に
優れる亀のとなり、これら外内殻のもつ優れた特性の相
乗作用によって、本ロールは従来品に比較すると、その
圧延成績並びにロール寿命において著しい改善効果をも
たらし、特にＨ型銅圧延の分野では極めて有用な本のと
なり得る。

また遠心力鋳造による本発明の製造法に従えば外殻に続
き中間層及び内殻も遠心力鋳造によって形成するように
しているため、各層相瓦間の混合が少なく、しか龜特に
内殻溶湯のＣｒ量については予め外殻からの混入ｌ″を
見込んで低い含有量に規制しているため、中間層の介在
と相俟って内殻材質が高Ｃｒ化して強靭性に劣化を来た
すことなく。

２６ またその溶着性の面でも良好な結果が得られ、更にその
高温熱処理の実施によれば外内殻に対する上記顕著な改
良効果が得られ、所期目的とする複合スリーブロールを
得るための技術手段として特に有用なものである。

なお本発明に係るロールにあっては、外殻よりも内殻の
Ｃ含有量が低いため、中間層ｆ設けない場合では、最終
凝固部が外殻内側となるため溶着部の外側寄りに引巣状
欠陥を発生するおそれが大であるが、中間層を介在せし
めたことにより、この欠点全確実に解消する利点も発揮
できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による製造法１例を表わす概略断面図で
ある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　　　　Ｃ２，０〜５．２Ｎ　　、　　８１　０．
   ５〜１．５Ｘ　　、　　Ｍｎ　　０．５〜１．５Ｘ　　
   、　　ＰＤ、ＩＸ以下、５Ｏ１１Ｘ以下、　Ｎ１０．８
   〜２．５Ｘ　、　Ｃｒ　１０〜２５９６．　Ｍｏ　０．
   ５〜２．０％を各重量Ｘ含み、残部実質的にＦｅからな
   り、かつ（Ｆｅ　、　Ｃｒ　）　ｖ　Ｃｍ　型の主体と
   する１次及び２次カーバイドとマルテンサイトを主体と
   する基地からなる高クロム材質の外殻と；　　Ｃ１，３
   〜２．５％　、　Ｓ（０，２〜２．ＯＮ　、　Ｍｎ　０
   ．５〜２．ＯＮ　、　Ｐ　０．ＩＸ以下、８０．１Ｘ以
   下、Ｎｉ　Ｏ，２〜２．５Ｘ　、　Ｃｒ　Ｏ，５〜９．
   ＯＮ、Ｍｏ　１．５Ｘ以下を各重量％含み。 残部実質的にＦｅからなる中間層と：　　Ｃ１，０〜２
   ．ＯＮ　、　Ｓｉ　Ｏ，６−５，ＯＮ　、　Ｍｎ　０．
   ２〜１．ＯＮ　、　Ｐ　Ｏ，ＩＸ以下。 ８０．１Ｘ以下、Ｎｉ　Ｏ，１〜１．０％、Ｃｒ　Ｏ１
   ５〜２．０’Ｘ　ｓ　Ｍ。 ０．１〜１．０％を各重量Ｘ含み、残部実質的ＫＦｅか
   らなる球状黒鉛鍋材質の内殻とを溶着一体化せしめてな
   り、かつ前記外殻硬度がＨ３７０以上を有することを特
   徴とするＨ型銅圧延用複合スｊＪ　−プローＪｖ１１ λ　外殻材質が更Ｋ　Ｎｂ　１．０％以下、　Ｖｌ、０
   ％以下を各重量％含有する特許請求の範囲第１項記載の
   ロール。 ３、中間層材質が更にＴＩ％Ａ１．Ｚｒの１種又は２種
   以上を合計重量Ｘで０．１Ｘ未満含有する特許請求の範
   囲第１項又は第２項記載のロール・４、内殻材質が更に
   Ｔ１．Ａ１．Ｚｒの１Ｗｉ又は２種以上を合計重量Ｘで
   ０．Ｉ　Ｘ未満含有する特許請求の範囲第１項、第２項
   又は第３項記載のローμ。 ５、遠心力鋳造法によシ、　Ｃ２，０−３，２％、　Ｓ
   Ｉ　Ｏ，５〜１．５Ｘ　、　Ｍｎ　Ｏ，５〜１．５Ｘ　
   、　Ｐ　０．１％以下、８０．１％以下。 Ｎｉ　Ｏ，８〜２．５％　、　Ｃｒ　１０〜２５％　、
   　Ｍｏ　０．５〜ＬＯＸを各重量％含み、残部実質的に
   Ｆｅからなる高クロム材質の外殻溶湯を鋳込んだ後、そ
   の内面２５Ｘ一部又は全部未凝固の間に％Ｃ１，０〜２
   ．ＯＸ％Ｓｉ　Ｏ，２〜２．０Ｘ％、　Ｍｎ　０４〜２
   ．Ｏｋ、Ｐｏ、ＩＸ以下、Ｓｏ、ＩＸ以下。 Ｎｉ　２．０％以下、　Ｃｒ　３．ＯＸ以下、　Ｍｏ　
   １．５Ｘ以下を各重量Ｘ含み、残部実質的にＦｅからな
   る中間層Ｊｌ＆５ 溶湯を鋳込み、更にその内面が凝固後又は未凝固の間に
   、　Ｃ１，０〜２．ＯＮ’、　ＳＩ　Ｏ，６〜５、ＯＮ
   、Ｍｎ０．２〜２、ＯＮ　、　Ｐ　０．ＩＸ以下、Ｓｏ
   、ＩＸ以下、Ｎ１０．１〜１．ＯＮ、Ｃｒ　Ｏ，１〜１
   ．ＯＮ、Ｍｏ　０．１〜１．ＯＮ　　を各重量Ｘ含み、
   残部実質的にＦｅからなる球状黒鉛鋼材質の内殻溶湯を
   鋳込み、外殻、中間層及び内殻を溶着一体化せしメタ後
   、　９００〜１１０Ｑ、”ｏＫ　保持Ｌ１００”Ｏ／Ｈ
   ｒ以上の冷却速度で冷却する熱処理を施すことを特徴と
   するＨ型鋼圧延用複合スリーブロールの製造法。 ＆　外殻溶湯が更Ｋ　Ｎｂ　１．ＯＸ以下、Ｖｌ、ＯＸ
   以下を各重量Ｘ含有すゐ特許請求の範囲第５項記載のロ
   ールの製造法。 ７、　中間層溶湯に更にＴｉ、ＡＩ　、　Ｚｒの１種又
   は２種以上を合計重量Ｘで０．１Ｘ未満添加して脱酸す
   る特許請求の範囲第５項又は第６項記載のロールの製造
   法。 ＆　内殻溶湯に更にＴｉ、Ａ１．Ｚｒの１種又は２種以
   上を合計重量Ｘで０．１Ｘ未満添加して脱酸する特許請
   求の範囲第５項、第６項又は第７項記載の屈　４ １！１開昭！１ｉＦ３−５５５５２　（２）ロールの製
   造法。