JPH02175815A - 靭性の優れた溶接構造用高張力鋼材の製造方法 - Google Patents

靭性の優れた溶接構造用高張力鋼材の製造方法

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JPH02175815A
JPH02175815A JP24988689A JP24988689A JPH02175815A JP H02175815 A JPH02175815 A JP H02175815A JP 24988689 A JP24988689 A JP 24988689A JP 24988689 A JP24988689 A JP 24988689A JP H02175815 A JPH02175815 A JP H02175815A
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toughness
steel
cooling
cooling rate
haz
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JP24988689A
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Yokika Kawashima
川島 善樹果
Shigeru Oshita
大下 滋
Toshiaki Haji
土師 利昭
Mikifumi Kataue
片上 幹史
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野) 本発明は溶接熱影響部(以下HAZと樗す)のシャルピ
ー試験値(vE=低温靭性)とディープノツチ試験値(
Kc値=破壊靭性値、以下KC値と榊す)に優れ、大型
溶接構造物の安全性の確保を含む使用性能の保証を満足
する溶接構造用高張力鋼を経済的に製造する方法に関す
るものである。
〈従来の技術) 一般に鋼材を両面多層SMAW、両面多層SAW 、片
面−層SAW等のサブマージアーク溶接等により接合す
ると、)IAZに粗大な結晶粒が生成して脆化組織が形
成され靭性が劣化する事が知られている。
一方このHAZの靭性劣化を防止する方法は種々の提案
があり、その代表的なものとして特開昭6321023
5号公報による提案がある。
この提案は2つの要件で構成されている。
要件の1つは成分限定にあり、C,Si、 Mn等の基
本成分の他に、実質的にA!を含有せず、優れた)IA
Z靭性を得るために、HAZ &t[の微細化の核とな
るTi2O3、TiNの2つの微細な析出物を同時に多
量生成させることを目的として、Ti、 O,NiJの
バランス条件を次記の範囲に規定している。
−0,01%≦〔Ti%)−2〔O%〕−3.4〔N%
〕≦+0.015% 残る要件は、上記した第1の要件を満たす鋼にTi、f
:h 、TiNを多数生成させるめに、凝固冷却速度の
速い連続鋳造法によりスラブとした後、該スラブの再加
熱温度を1250℃以下としてTiNの粗大化を防ぎ、
優れた)IAZ靭性を確保すると共に、更に優れた母材
靭性を得るために、製造費の増大を余儀無く招く、制御
圧延、制御圧延と加速冷却、圧延直接焼入れと焼戻し、
^c、点以下の温度に再加熱する脱水素等の加工熱処理
を施す事を規制している。
これ等により前記した提案は、33.6〜51.0のY
S(Jf/mi”) 、49.0〜61.5のTS (
kgf/m+n”)からなる強度と、24.7〜45.
3のvE 、、(kgf  −m)で示される靭性を有
する母材を得ている。
又)容接入熱200kJ/cm相当の溶接再現熱サイク
ル材のンヤルビー試験値は、再現熱サイクルにおけるピ
ーク温度1300℃及び1400℃での破面遷移温度(
vTrs)として−40℃〜−83℃及び−44℃〜−
71℃と優れた値を得ている。
従来、海洋構造物、船舶、貯槽等の大型溶接構造物の使
用性能の保証、とりわけ安全性の確保に重要な溶接部の
低温靭性の保証とその確認は、例えば前記特開昭63−
210235号公報に示されている様にンヤルピー試験
値を用いて行われている。
このシャルピー試験値は良く知られている様に種々の組
織で構成されている切り欠き部の平均的特性のみを示す
もので、経験に基づく安全性の評価に使用出来ても、構
造物の破壊特性を正確に評価する事は出来ない。
前記した特開昭63−210235号公報の提案方法で
製造された鋼もこの点においては同じで、必ずしもKc
値は良くない。
(発明が解決しようとする課題〉 これ等の点から、本発明はIIAZが優れたシャルピー
試験値を発渾する)容接構造用高張力鋼材を経済的に製
造すると共に、経験に基づき安全性を評価出来る該シャ
ルピー試験値のみならず、IIAZの切り欠き先端の最
脆化組織の特性を破壊力学的に評価出来るKc値も、こ
の種鋼材に一般に求められている500kgf/mi”
” (0℃) 以上c7) (f h タ(a ヲ示を
溶接構造用高張力鋼材の製造方法を確立して大型溶接構
造物の使用性能の保証を万全にする事を課題とするもの
である。
く課題を解決するための手段〉 本発、明は上記課題を達成するために、(1)重量%で
、 61250.004% Ti: 0.005〜0.030% N:  0.001 〜0.0065%0:  0.0
015〜0.0060%を含存し、且つ−0,01%≦
〔Ti%)−2(0%]3.4  (N%〕≦+0.0
45%を満足する低温用溶接構造用鋼を鋳型に注入しつ
つ液相線から固相線の間を10℃/分以上の速度で冷却
し、凝固後800℃から少なくとも500℃迄の間を2
℃/秒〜50℃/秒の速度で冷却する事を第1の手段と
し、 (2)重量%で Al:60.004% Ti : 0.005〜0.030% N : 0.0025〜0.0065%0 : 0.0
015〜0.0060%を含有し、且つ−o、oos%
≦(74%)−2〔○%〕3.4  (N%〕≦O%を
満足し、その他Feと不可避的成分からなる溶接構造用
高張力鋼を鋳型に注入し、液相線から固相線の間を10
℃/分以上の冷却速度で冷却して凝固後1300℃から
1000“Cの間を5℃/分以上の速度で冷却後、80
0℃から500℃迄の間を2℃/秒〜50℃/秒の速度
で冷却する事を第2の手段とし、 (3)重量%で Al:60.004% Ti : 0.005〜0.030 %N : 0.0
025〜0.0065%0 : 0.0015〜0.0
060%を含有し、且つ−0,008%≦(74%)−
2(0%〕−3.4〔N%〕≦0%を満足し、その他F
eと不可避的成分からなる溶接構造用高張力鋼を鋳型に
注入し、液相線から固相線の間を10″C/分以上の冷
却速度で冷却し、凝固後1300℃から1ooo’cの
間を5℃/分以上の速度で冷却凝固後加工熱処理する事
を第3の手段とするものである。
通常、溶接構造用高張力鋼は所要の材質を得るために、
その成分は従来から当業分野での活用で確認されている
作用、効果の関係を基に、例えば前記特開昭63−21
0235号公報に記載され、次記する様に、基本的成分
と鉄及び不可避的な成分を後述する理由に基づいて定め
られた各種の元素を付記した量添加して構成している。
つまり基本的成分としては、重量%で、Cj O,01
〜0.15%  Nb : 0.005〜0.06%S
i : 0.5%以下   Ti : 0.005〜0
.03%Mn :0.5〜2.0 %   N : 0
.0010〜0.0065%P : 0.025%以下
  0 : 0.0015〜0.006%S : 0.
005%以下  Al : 0.004%以下を含み、
更に不可避的成分として、重量%で、V : 0.00
5〜0.1% Mo : 0.05〜0.4%Ni :
 0.05〜2.0%  B : 0.0003〜0.
002%Cu : 0.05〜1.0%  Ca : 
0.0005〜0.005%Cr : 0.005〜1
.0% REM:0.005〜0.030の一種または
二種以上を選択添加している。
又これらの成分の添加理由及び添加量の限定理由は、通
常は次の通りである。
Cは母材及び溶接部の強度の確保、並びにNb、V等を
添加した時にこれらの効果を発揮させるために添加し、
その効果の限界から0.01%を下限としており、また
母材靭性への悪影響、溶接性の劣化、高炭素島状マルテ
ンサイトの生成による)IAZ靭性の劣化を防止するた
めに0.15%を上限としている。
Siは脱酸上必要な元素であるが、溶接性、IIAZ靭
性の劣化を防止するために、0.5%を上限としている
Mnは強度と靭性を確保し、粗大な初析フェライト(以
下フェライトをαと栴す)がHAZのオーステナイト(
以下オーステナイトをTと栴す)粒界に生成して靭性を
低下させるのを防止するため、0.5%を下限とし、多
量の添加は連続鋳造スラブの中心偏析を助長し、焼入れ
性を増加させ硬化組織を生成して母材靭性及びHAZ靭
性を劣化させ、又溶接性を劣化せしめるので2.0%を
上限としている。
不純物成分であるP及びSは、それぞれ母材及びHAZ
の靭性を所要レベルに維持するため、Pは0.025%
を、Sは0.005%を上限としている。
特にPの低減はIIAZの粒界破壊を防止する上で有効
であり、望ましくは実質的には0.01%を上限とする
のが好ましく、又Sの低減は粒界αの生成を抑制して靭
性が向上するので望ましい。
NbはIIAZの7粒界に生成するαを抑制し、組繊を
微細化する効果がある。そのため0.005%を下限と
する。又多量ぎると焼入性を高め靭性に存害なフェライ
トサイドプレート(以下FSPと榊す)及び島状マルテ
ンサイトの生成を助長する事から0.06%を上限とし
ている。
Ti、0、Nは上記した基本成分で保証したレベルから
更にIIAZのシャルピー試験値を改善するため、溶接
部が熱サイクルを受けてTからαに変態する時にγ粒内
に存在して核としてTから微細なアシキエラーフエライ
ト(以下IFPと称す)を放射状に生成し、HAZの組
織を微細化する核となる微細な↑1203と更にHAZ
のγ粒の粗大化を防止してHAZの組織を微細化する微
細なTiNを生成するのに必要な量を確保すると共に、
Ti不足により固溶Nの増大を招きHAZ靭性が劣化す
るのを防ぐため、Tiはo、oos%、OLto、00
15%、Nは0.0010%を下限とし、更にTiは過
剰なTiによるTiCの生成によって靭性が劣化するの
を防止するため0.03%を上限とし、0は過剰な0に
より非金属介在物を生成してIIAZ靭性の劣化を防止
するため0.006%を上限とし、Nは固tIFNによ
るHAZ靭性の劣化を防止するために0.0065%を
上限としている。
このようにして得られるTi、O,とTiNを通常の製
鋼法で鋼中に分散させて所要のシャルピー値を得るには
、 −0,01%≦〔Ti%)−2〔O%〕−3,4[N%
]≦十0.015%のバランス条件を満たす必要がある
この関係式はTi2(hとTiNのみが生成すると考え
た時に化学量論的にみたTi、0、Nの過不足量を表す
バランス条件の弐である。
又Alは通常脱酸に用いられ鋼中に含まれる。
しかし本発明ではAlが鋼中に含まれるとOと結合しで
Ti、03の生成が妨害されるので0.004%を上限
としている。
尚本発明においてはTiとSiのみの脱酸で支障はない
又■、Ni、 Cu、 Cr、 No、、B、 Ca、
 REMは基本成分で確保した優れた特性を損なう事な
く、強度、靭性をさらに向上せしめるために用いる。
VはNbと同様の効果を発揮し、0.005%を下限と
し、経済性から0.1%を上限としている。
Niは母材の強度、靭性の向上のため0.05%を下限
とし、溶接性への悪影響を防止するため、2.0%を上
限としている。
Cuの0.05%以上の添加は、溶接部の強度、靭性を
高める他、耐蝕性、耐水素誘起割れ性を改善するが、熱
間圧延時のCu起因の割れの防止から1.0%を上限と
している。
C「の0.005%以上の添加は母材、HAZの強度を
高めるが、溶接性、HAZ靭性の劣化防止から1.0%
を上限としている。
Moの0.05%以上の添加は、母材の強度、靭性を共
に高めるが、0.4%超の添加は母材及び溶接部の靭性
及び溶接性を劣化させる。
Bは0.0003%以上添加すると、母材の焼入れ性を
高めて強度を高め、更にIIAZでは固溶Bが1粒界に
偏析して靭性に有害な板状初析αの生成を防止するが、
多量になるとFezz(CB)i等の粗大な析出物が粒
界に析出して靭性を劣化させるので上限を0.002%
にしている。
Caは0.0005%以上、REMは0.005%以上
の添加で硫化物(MnS)の形態を制御し、母材の靭性
を向上させ、耐水素誘起割れ性の改善に効果を発揮する
が、CaO、CaSが多量に生成して、大型介在物を形
成し、母材の靭性を頃なうばかりでなく、清浄度が低下
し、溶接部へ悪影響を与えるのでCaは0.005%を
、REMは経済性の点から0.05%を上限としている
又Ceq 、は通常CZ+SiZ/24+MnZ/6 
+Ni′y、/40+CrZ15 +MoZ/4 +V
X/14 ≦0.45トLテイル。
本発明においてはこれ等の各元素を本発明の作用・効果
に支障なく同等の理由に基づき同量の範囲で選択的に使
用する事が出来、これ等を含む鋼は本発明の対象鋼に含
まれる。
又本発明において用いる加工熱処理は、特開昭63−2
10235号公報に記載の通り、制御圧延、制御圧延と
加速冷却、圧延直接焼入れと焼戻し、それ等に加えてA
c1点以下の温度に再加熱する脱水素等を指し、この加
工熱処理自体は公知である。
本発明の第1の発明は、特開昭63−210235号公
報による提案が必要としている加工熱処理を行う事なく
経済的に母材の靭性を向上するため、上記の特開昭63
−210235号公報に記載の範囲に各種の成分と鉄及
び不可避的成分、及びTiとNと0のバランス条件を整
えた鋼を鋳型に注入し、液相線から固相線の間を10℃
/分以上の速度で冷却して凝固鋼片に微細なTiz03
zを充分に析出させ、IIAZに微細なIFPと塊状α
の組織を形成可能とし、更に凝固後aoo ’cから5
00℃の間を2℃/秒〜50℃/秒の速度で冷却して特
開昭63−210235号公報の提案の如く加工熱処理
を行う事なく、γ−α変態時にベーナイト組織を微細化
して母材とIIAZのシャルピー試験値を向上するもの
である。
本発明の第2及び第3の発明は、HAZのシャルピー試
験値と共にKc値を向上するために、TiとNと0のバ
ランス条件を上記第1の発明、及び特開昭63−210
235号公報による提案とは異なる範囲、つまり、−0
,008%≦〔Ti%)−2〔O%〕 −3.4〔N%
)60%に限定し、更にNの下限を0.0025%に限
定してこれ等以外は、上記した第1の発明及び特開昭6
3−210235号公報による提案と同様にして上記の
各種の成分と鉄及び不可避的成分の範囲に整えた鋼を鋳
型に注入し、液相線から面相線の間を10℃/分以上の
速度で冷却して鋼片の凝固時にTi gosを充分に微
細な状態に析出させ、IIAZに微細なIFPと塊状α
の組織を生成可能とし、更に凝固後1300℃から10
00”Cの間を5℃/分以上の速度で冷却する事により
TiNを鋼中に微細に分散させて鼎2に微細なT組織を
形成可能としたものである。
これによってHAZにおける1粒は500μI以下とな
り、主たる&[I織がIFPと塊状αで構成され、シャ
ルピー試験値はもとよりKc値も前記した所要の値以上
を確保可能とするものである。
特に第2の発明は、上記した特徴に加えて、特開昭63
−210235号公報の提案及び第3の発明が母材の組
織を微細化して母材靭性を向上するために行う加工熱処
理に代え、本発明者等の新知見を活用した鋼片の制御冷
却方法、つまり凝固後の鋼片を800℃〜500℃にお
いて2/秒〜50/秒の冷却速度で冷却を行って、経済
的に、更に鋼材の靭性を向上するものである。
〈作用〉 本発明者等は本発明の課題を達成するために、平均的に
安全性を保証出来るシャルピー試験値の向上と共に該シ
ャルピー試験値のみならず、HAZの切り欠き先端の最
脆化組織の特性を評価出来るKc値を含んで破壊力学的
に大型溶接構造物の使用性能を保証する方法についてに
種々実験・検討を行った。
その結果、■IIAZのIFPを微細化してシャルピー
試験値を向上する核として、鋼片に形成が必要な微細な
Ti、0□は鋳型に注入した溶鋼の冷却速度と密接な関
係があり、■I(AZ γを微細化してシャルピー試験
値を向上するために、鋼片に形成が必要な微細なTiN
が凝固後の1300℃から1000℃間の冷却速度と密
接な関係が有り、■母材靭性の向上に必要な母材の微細
なαの生成が、凝固後鋼片の800℃から500℃間の
冷却速度と密接な関係がある事を知見した。
即ち、液相線から固相線の間の冷却速度が10℃/分未
満では微細なTizOiが鋼中に存在せず、所要のHA
Z靭性を得るのに望ましいIFP MiIが生成されな
くなると共に、凝固後1300℃から1000℃の間を
5℃/分未満の冷却速度で冷却すると鋼片に微細なTi
Nが生成せず、HAZの1粒は500μlを超える極め
て粗大なものとなり微細な)IAZ組織は生成せず、シ
ャルピー試験値の向上は望めず、所要のKc値の確保は
不可能となってHAZの靭性を向上させる事が出来なく
なり、800℃から500 ℃の間を2℃/秒〜50℃
/秒の速度で冷却すると加工熱処理を省略でき得る事を
知見した。
本発明者等は、上記■の知見を活用して特開昭63−2
10235号公報の提案と同様に成分条件及びTiとN
と0のバランス条件、−0,01%≦〔Ti%)−2〔
0%)−3.4〔N%)≦+0.015%を設定して+
1AZの良好なシャルピー試験値を確保すると共に該特
開昭63−210235号公報の提案が必須としている
加工熱処理を、■の知見を活用して経済的な方法に代え
る第1の発明を確立し、更に本発明者等は、■と■と■
の知見を活用してI(AZのシャルピー試験値のみなら
ず)IAZの切り欠き先端の最脆化組織の特性を評価出
来るKC値も優れた溶接構造用高張力鋼材の製造方法を
検討し、上記した如く凝固後の鋼片内に所要量のTig
OiとTiNを生成するため、Tiはo、oos%、N
は0.0025%、0は0.0015%を下限とし、過
剰なTiによるTiCの生成がもたらすHAZ靭性の劣
化を防止すると共に、Tiの不足から固?9Nが発生し
てHAZ靭性の劣化を招くのを防ぎ、過剰な0による非
金属介在物の生成によってHAZ靭性を低下するのを防
止するためTiは0,03%、Nは0.0065%、0
は0.006%を上限とし、更に本発明者等が本実験・
検討から得た第1図及び第2図が示す知見に基づいて、
TiとNとOのバランス条件を、−o、oos%≦〔T
i%)−2〔O%〕 −3,4〔N%〕≦0%とする事
によりシャルピー試験値のみならずHAZの切り欠き先
端の最脆化組織の破壊靭性を評価出来るKc値も優れた
溶接構造用高張力鋼材を製造する第2及び第3の発明を
確立するに到うたのである。
〈実施例〉 表1及び表2の鋼種AからZ及び鋼種AlからJ1迄は
、本発明の第1発明の対象鋼であり、tIA種に1から
Kl迄は比較鋼である。
又表1及び表2の鋼11AからC,Fからり、NとO,
R,4からZ、及びAlからJl迄は、本発明の第2、
第3発明の対象鋼であり、鋼種り、E、M、P、Q、S
、とKlから×1は比較鋼である。
表3乃至表6は、使用鋼種、凝固冷却速度、凝固鋼材の
1300℃から1000℃迄Φ冷却速度、800℃から
500℃迄の冷却速度、及び使用した加工熱処理方法と
条件に伴う母材特性とHAZ靭性を示す。
表3及び表4の調香lから37は鋼種及び凝固冷却速度
と800℃から500 ℃迄の冷却速度が本発明の第1
発明の範囲内にある例である。
調香1から37の何れも母材の靭性はシャルビ試験の破
面遷移温度(vTrs)が−75℃以下の優れた靭性が
得られた。
又HAZの一80℃における吸収エネルギーで示す靭性
は、溶接入熱が16から25kJ/c+*の小入熱両面
多層サブマージアーク溶接継手のボンド部では、vE−
16で4.4 kgf −m以上、溶接入熱が33から
50kJ/c+aの中入熱両面多層サブマージアークi
8 t!継手のボンド部では、vE−a。で4.9kg
f・1以上、溶接入熱が190から250kJ/c■の
大入熱片面−層サブマージアーク溶接継手のボンド部で
は、vE−6・で4.6 kgf/m+*”以上を示し
、HAZが低温靭性に優れている事を示した。
一方、調香38から68は比較例で、38から42.4
6から48.52.53.56.57及び59から62
.67は凝固冷却速度と800℃から500 ℃の冷却
速度が第1発明の上下限を外れたもの、また調香43か
ら45.49から51.54.55.58と63から6
6.68は第1発明の成分限定範囲を満足しない鋼種を
使用して第1発明の凝固冷却速度と800℃から500
℃の冷却速度を満たすものである。
母材靭性は何れの場合もvTrsで一40℃程度しか得
られず、HAZ靭性は溶接入熱が16から25kJ/c
mの小入熱両面多層サブマージアーク溶接継手のボンド
部では、vE−=6で3.3kgf−m以下、溶接入熱
が33から50kJ/cmの中入熱両面多層サブマージ
アーク溶接継手のボンド部においてはvE−80で3.
2kgf−m以下、溶接入熱が190から250kJ/
cmの大人熱片面−層サブマージアーク溶接継手のボン
ド部ではvE−66で2.5kgf−m以下を示し、H
AZのシャルピー試験値で評価した低温靭性は、要望を
満たす事が出来なかった。
表5の調香1.3.4.7.8.10.12.13.1
5.16.19.21から24.26から29.3L 
33.34は成分及び凝固冷却速度と1300℃から1
000℃迄の冷却速度、800℃からsoo ’c迄の
冷却速度が第2発明の範囲内にある例である。
母材は何れもvTrsで一68℃以下の優れた靭性を示
した。
又)HAZの靭性は、溶接入熱が190から250kJ
/cmの大入熱片面−層サブマージアーク溶接継手のボ
ンド部では、vE−60で10.9kgf  −ram
以下、且つボンド部のO″CでのKcII!!は570
kgf/ lll13/2以上を示し、HAZがシャル
ピー試験値のみならずKc値も優れている事を示した。
一方、調香2.5.6.9.11.14.17.18.
20.25.30.32は比較例であって、調香5.6
、l4.17.18.20は第2発明の成分限定範囲を
満足せず、調香2.25は凝固冷却速度が、調香11.
32は1300℃から1o00’c間の冷却速度が、調
香9.30は800℃から500“0間の冷却速度の各
々が第2発明の上下限を外れたものである。
母材靭性は何れの場合もvTrsで一45℃程度しか得
られず、IIAZ fllJ性は溶接入熱が190〜2
50kJ/cmの大人熱片面−層サブマージアーク溶接
継手ではボンド部のVE−ioが3.1kgf−n以下
で且つボンド部の0゛CでのKc値が410kgf/m
11””以下で、)IAZのシャルピー値のみならずK
c値も劣り低温靭性の要望を満たす事が出来なかった。
表6の調香1.3.4.7.8.10. x2:、13
.15.16.19.21から24.26から29.3
1.33.34は成分と凝固冷却速度と1300℃から
1000°c’c迄の冷却速度が、本発明の第3発明の
範囲内にある例である。
母材は圧下比1から22に及ぶ加工熱処理により製造さ
れるため優れた強度と靭性を示す。第3発明の母材は何
れの場合もvTrsは一73℃以下の優れた靭性が得ら
れた。
又11AZの靭性は、溶接入熱が190から250kJ
/clの大入熱片面−層サブマージアーク溶接継手のボ
ンド部では、vE−6゜で9.9kgf −re以上で
、且つボンド部のディープノツチ特性(0℃でのKc値
)は565kgf/ mm”2以上を示し、HAZがシ
ャルピー値のみならずKc値も優れている事を示した。
一方、調香2.5.6.9.11.14.17.18.
20.25.30.32は比較例であって、更に調香5
.6.14.17.18.20は第3発明の成分限定範
囲を満足せず、調香2.9.25は凝固冷却速度が、調
香1130.32は1300℃から1000”cの冷却
速度が第3発明の上下限を外れたものである。
これ等の母材靭性はvTrsで一45℃程度で、HAZ
靭性は溶接入熱が190から250 kJ/c+aの大
入熱片面−層サブマージアーク溶接継手のボンド部では
vE、、が3.1に、gf−rx以下で且つボンド部の
o ’cでのKc値は405kgf/ an””以下で
、HAZのシャルビ試験値のみならずKc値も劣り低温
靭性の要望を満たす事が出来なかった。
尚、表6の圧下比は、鋳造スラブの厚みを製品厚みで除
した値で、第3発明により得た母材及び+1AZの各靭
性は、表示の通り圧下比の変動の影響を実質的に受けな
かった。
〈発明の効果〉 本発明はAI添加量を押制し、HAZのIFP組穐と塊
状αの生成核である微細なTi、03 と、)HAZ部
の1粒の粗大化を抑制する微細なTiNの各々を鋼片段
階で生成し、IIAZ靭性に有害なTiCの生成を抑制
する条件を構成する様にTi、0、Nの量と各々のバラ
ンス条件を設定した溶接構造用鋼張力鋼を鋳型に注入し
、しかる後、所要の凝固冷却速度と綱片の所定温度にお
ける冷却速度で鋼片内に上記した微細なTi!03 と
TiNを充分に生成すると共に母材に必要な微細なα組
織を有する鋼材を得るので、凝固の侭でも又必要に応じ
て圧延を行った何れの場合においても、近年この種鋼材
に求められている、大、中、小各人熱のサブマージアー
ク溶接における、シャルピー試験値とKc値で保証され
た充分な11^Z靭性と、母材靭性を併せ有する溶接構
造用鋼張力鋼材を生産性良く、経済的に製造する事が出
来る等、この種分野にもたらす効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は入熱200kJ/cm  片面−層SAWにお
けるfTi とIIAZのKc値の関係を示す。 第2図は入熱200kJ/c+a  片面−層SAWに
おけるfTi と)IAZのvE値の関係を示す。 特許出願人 新日本製鐵株式会社

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、 Al:≦0.004% Ti:0.005〜0.030% N:0.001〜0.0065% O:0.0015〜0.0060% を含有し、且つ −0.01%≦〔Ti%〕−2〔O%〕−3.4〔N%
    〕≦+0.015%を満足し、その他Feと不可避的成
    分からなる溶接構造用高張力鋼を鋳型に注入し、液相線
    から固相線の間を10℃/分以上の冷却速度で冷却し、
    凝固後800℃から500℃迄の間を2℃/秒〜50℃
    /秒の冷却速度で冷却する事を特徴とする靭性の優れた
    溶接構造用高張力鋼材の製造方法。
  2. (2)重量%で Al:≦0.004% Ti:0.005〜0.030% N:0.0025〜0.0065% O:0.0015〜0.0060% を含有し、且つ −0.008%≦〔Ti%〕−〔O%〕−3.4〔N%
    )≦0%を満足し、その他Feと不可避的成分からなる
    溶接構造用高張力鋼を鋳型に注入し、液相線から固相線
    の間を10℃/分以上の冷却速度で冷却して凝固後13
    00℃から1000℃の間を5℃/分以上の速度で冷却
    凝固後800℃から500℃迄の間を2℃/秒〜50℃
    /秒の速度で冷却する事を特徴とする靭性の優れた溶接
    構造用高張力鋼材の製造方法。
  3. (3)重量%で Al:≦0.004% Ti:0.005〜0.030% N:0.0025〜0.0065% O:0.0015〜0.0060% を含有し、且つ −0.008%≦〔Ti%〕−2〔O%〕−3.4〔N
    %〕≦0%を満足し、その他Feと不可避的成分からな
    る溶接構造用高張力鋼を鋳型に注入し、液相線から固相
    線の間を10℃/分以上の冷却速度で冷却して凝固後1
    300℃から1000℃の間を5℃/分以上の速度で冷
    却後加工熱処理する事を特徴とする靭性の優れた溶接構
    造用高張力鋼材の製造方法。
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