JPH04103742A - 溶接用低温高靭性鋼 - Google Patents

溶接用低温高靭性鋼

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JPH04103742A
JPH04103742A JP21902990A JP21902990A JPH04103742A JP H04103742 A JPH04103742 A JP H04103742A JP 21902990 A JP21902990 A JP 21902990A JP 21902990 A JP21902990 A JP 21902990A JP H04103742 A JPH04103742 A JP H04103742A
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JP
Japan
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toughness
steel
welding
ferrite
haz
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JP21902990A
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Toshinaga Hasegawa
俊永 長谷川
Shuji Aihara
周二 粟飯原
Koichi Yamamoto
広一 山本
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は溶接入熱が40kJ/ am〜200kJ/ 
cn+程度の中入熱から大入熱溶接に至る広範な入熱の
溶接においても良好な溶接熱影響部の低温靭性を有する
溶接用低温高靭性鋼にかかわるものである。
(従来の技術) 近年、海洋構造物、船舶等、大型構造物の材質に対する
要求は安全性確保の点から厳しさを増している。特に母
材に比べて材質が劣化する傾向にある溶接熱影響部の低
温靭性の向上が望まれている。一般に鋼材をサブマージ
アーク溶接やエレクトロスラグ溶接などの溶接入熱の大
きい自動溶接を行うと、溶接熱影響部(以下、HAZと
称する)のオーステナイト結晶粒が粗大化することによ
りHAZの組織が粗くなり、HAZ靭性が著しく低下す
る。
HAZ靭性向上のためにはHAZ、特に高温にさらされ
る融合部(フュージョンライン、以下FLと称する)近
傍のHAZ組織を微細化する必要がある。従来、以下に
示すような種々のHAZ組織微細化方法が提案されてい
る。
例えば、昭和54年6月発行の「鉄と鋼」第65巻第8
号1232頁においては、TiNを微細析出させること
によりHAZのオーステナイト粒を微細化して、50k
g f / m4級高張力鋼の大入熱溶接時のHAZ靭
性を改善する技術が開示されているが、TiNはFL直
近では溶接時に大部分が溶解し、オーステナイトの粗粒
化と固溶Nの増加とによりHAZ′gJ性の劣化が避け
られないという欠点が存在する。
ごく最近では、オーステナイトの細粒化によらずに粒内
フェライトを生成させることにより、HAZ組織の微細
化を図る技術が開発されている。
粒内フェライトの生成核としてT1酸化物が有効であり
、Ti酸化物は高温にさらされても溶解することがなく
、FL直近でも粒内フェライトの核として働き、組織微
細化が可能で、TfN等を利用した鋼に比較してFL近
傍のHAZ靭性の著しい向上が可能であることが、例え
ば特開昭61−117245号公報に示されている。
(発明か解決しようとする課題) Ti酸化物を分散させた鋼(以下、Ti −0鋼と称す
)は、FL直近のように溶接により非常な高温にさらさ
れてもフェライト生成核としてのTi酸化物が安定であ
り、粗大な旧オーステナイト粒内に微細な粒内フェライ
トを多量に生成することにより組織を微細化して靭性向
上が計れ、他の鋼に比べて優れた特性を有する。
しかしながら、T1酸化物を十分分散させても粒界から
の変態が先行するため、全面を微細な粒内フェライト組
織とすることは困難であり、粒界から変態する粗大な板
状ないしは塊状のフェライト、及びフェライトサイドプ
レート(以下FSPと称す)の存在が不可避である。そ
の結果として、Tl−0鋼においては酸化物の微細分散
による靭性向上効果が飽和する傾向が認められ、より一
層の靭性向上が妨げられていた。
そこで、T1酸化物を用いた鋼材でさらにHAZ靭性を
するためには、粒界からの変態を抑制して粗大な粒界フ
ェライトやFSPを消滅させるか、あるいは少なくとも
微細化する技術が必要となる。
一般的には合金元素量を高めれば粒界からの変態は抑制
されるが、その場合には粒内フェライト変態も同時に抑
制され好ましい組織形態にはならない。NbやBなどの
微量元素の活用も考えられるが、粒界フェライト変態を
抑制できる程度添加すると、靭性に悪影響を及ぼす島状
マルテンサイト(M″)が増加したり、析出脆化を生じ
たりして問題も多い。
従って、Ti−0鋼のより一層の靭性向上を計るために
は、HAZ靭性劣化要因の増加を招かずに粒界フェライ
ト、FSP変態を抑制できる新しい技術が必要である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは非常な高温にさらされてもフェライト生成
核としてのTi酸化物が安定であり、FL直近てのHA
Z靭性確保が可能なTi−0鋼を基本として、粒界フェ
ライトの生成を抑制することにより、−層の靭性向上を
安定的に達成できると考え、粒界フェライト生成を抑制
するための最適な手段を検討した。
その結果、合金元素によるより、微量元素を用いること
か好ましく、かつその添加元素の種類、組合せを工夫す
ることによりHAZ靭性劣化要因の増加を招かすに粒界
フェライト、FSP変態を抑制できる新しい技術を発明
するに至った。
以下にその詳細な内容を実験結果に基づいて述べる。
粒界フェライトの抑制にはNbやBなどの微量元素の添
加が有効であることが知られている。
Nbなら0.O1%程度、Bならloppm程度添加す
ることにより粒界焼入性が高くなり、ある程度粒界フェ
ライトの生成が抑制される。
しかし、この程度の添加では粒界フェライトの生成抑制
は十分ではない。さらに添加量を増やしてもそれほどの
効果は認められず、かえって靭性劣化を招いたり、逆に
粒界フェライトの生成が増加したりする場合もある。
即ち、添加量か多くなると粒内の焼入性も増加して島状
マルテンサイトの量か増加し、靭性か逆に劣化する。ま
た、添加量か多いと大人熱溶接のように冷却速度かそれ
ほど大きくない場合には冷却途中変態開始前に析出して
しまい、逆に焼入性を落として粒界フェライトの生成を
助長するような場合もあり、単独では適正な添加条件を
見いだせない。
そこで、本発明者らはNb、B及び同様の効果を持つM
o 、 V、 W、 Ta等の粒界焼入性に対する効果
を詳細に検討した結果、各元素を単独に添加したのでは
Nb、Bと同様の問題を生じてしまうが、複合添加で各
元素を微量ずつ添加することにより、粒界焼入性を適切
に高めながら靭性劣化を生じない条件が存在することを
見いだした。
第1図には基本成分を0,08%C−0,2%St1.
4%Mn−〇J%Ni−0.3%Cu−0,015%T
i−0,0035%NとしたTi−0鋼について、微量
元素を単独あるいは複合添加したときの溶接再現熱サイ
クル材のシャルピー破面遷移温度(v T rs)の変
化を示す。
溶接再現熱サイクル条件は最高加熱温度1400℃、8
00から500℃までの冷却時間を161秒とした。
第1図の横軸には各微量元素の粒界焼入性に対する効果
をNb当量として表した粒界焼入性を表す式、f をと
った。このfMは連続冷却変態挙動を詳細に調査して各
元素の粒界フェライト生成に対する効果を比較して求め
たものである。
@−元素を2種以上複合添加した場合にはfMが0.0
5程度までは無添加の場合に比べて再現熱サイクル靭性
は向上する。微量元素の組合せ、種類により靭性向上の
程度は異なるが、最大30℃程度のvTrsの向上が可
能である。これは微量元素の粒界焼入性向上効果により
粒界フェライトの生成が微量元素無添加の場合に比べて
抑制され、且つ粒内フェライトの生成はほとんど抑制さ
れず、またM″の生成も顕著には増加しないためである
傾向としては添加する微量元素の種類が多いほど靭性向
上効果が安定して得られる傾向にあるが、2種類の添加
でも微量元素無添加に比べて明らかに靭性向上が可能と
なる。ただし、複合添加の場合も添加量がfMて0,0
5を超えるようになると無添加の場合に比べて靭性が劣
化するようになる。
これは焼入性が高くなりすぎるために粒内フェライト変
態も抑制されて上部ベイナイト組織が増加し、またM*
量も増加するためである。
従って、微量元素複合添加の場合においてもその添加量
はfMで0.05以下とする必要がある。このようにし
て粒界フェライトの生成を抑制することにより、板状の
粒界フェライトから引き続いて生成する傾向を有するF
SPの生成も同時に抑制されるようになる。
一方、微量元素を単独で添加した場合には複合添加に比
べて顕著な靭性向上が望めず、逆に靭性劣化を生じる傾
向か強い。第1図はV、Nb、Bを単独添加した例を示
すが、いずれもほぼ添加量によらず微量元素を含まない
基本成分に比べて靭性は劣化する。NbやB単独添加の
場合、f8で0.01以下の極微量添加においては無添
加の場合に比べて多少靭性が向上する場合もあるが、靭
性向上可能範囲が非常に狭く実際製造上は適用が困難で
あり、またその靭性向上の程度も小さいので有効な方法
とはいい難い。
本発明においてはこの微量元素の複合添加をTi酸化物
を分散させたTi  −0鋼に限定している。これは基
本的にTi−0鋼が優れた溶接部靭性を得やすいためと
、微量元素を添加したときの悪影響が少なく、微量元素
の効果を最も効果的に用いることが可能なためである。
即ち、TiN等の単室化物を粒内フェライト生成核やオ
ーステナイト細粒化に利用して、溶接部靭性向上を計る
鋼においては微量元素の添加によりその析出挙動が変化
しやすく、またTiNはミクロ偏折部に析出するために
、同じ位置に偏析する傾向のあるNbなどを添加すると
粒内フェライト生成能を失いやすい等の問題を有し、微
量元素の有効利用がTi−0鋼に比べて困難であるため
である。
実際、AN脱酸によるTi添加鋼では微量元素の複合添
加による靭性向上は、第1図のTi−0鋼におけるほど
明確でなく、靭性向上が可能なfMの範囲は非常に狭く
、またばらつきも多いため実用的でない。
(作  用) 以上が本発明の要旨であるが、さらに本発明においては
種々の限定が必要であり、以下にその理由について述べ
る。
先ず、Cは強度を向上するために有効な成分として添加
するもので、0.02%未満では構造用鋼に必要な強度
の確保か困難である。ただし、0.18%を超える過剰
の添加はHAZ靭性、耐溶接割れ性などを著しく低下さ
せるので、0.02〜0.18%の範囲とした。
Siは母材の強度確保に有効な元素であるが、0.5%
を超える過剰の添加はHAZにM*を生成して靭性を劣
化させるため、上限を0.5%とした。
Mnも母材の強度確保に有効な元素であり、0.4%以
上の添加が必要である。ただし、2,0%を超えて添加
すると、母材靭性、耐溶接割れ性を劣化させるので、0
.4〜2.0%の範囲とした。
SについてはMnSを形成してフェライト生成を助長す
る元素であるので、0.001%以上必要であるが、0
,01%を超える過剰の添加は粗大なA系介在物を形成
して母材の延性、靭性の低下と機械的性質の異方性の増
加を招く上から避けるべきであり、従って、Sは0.0
01〜0.010%の範囲とすべきである。
TIはTi酸化物を形成するために必須の元素であり、
十分な量のT1酸化物を得るためには0.005%以上
必要である。ただし、0.020%を超えて添加すると
、Ti酸化物が粗大化したり、TJ炭窒化物による析出
脆化等の弊害も生じるので0.005〜0.020%の
範囲とした。
NはTiNを形成して溶接部のオーステナイト粒径の微
細化に寄与するので有効な元素であるが、HAZ組織中
にM★を生成してHAZ靭性を低下させる元素でもある
ため、過剰な添加は避けるべきであり、本発明者らの検
討結果に基づいて上限をo、ooeo%とした。
OもTi酸化物形成のために必須の元素である。
安定して粒内フェライト組織を生成してHAZ靭性向上
を計るためには、本発明者らの検討によれば0量は0.
0020%以上必要である。0量が増加すれば酸化物個
数は増加し、組織改善には有効であるが、Omが多すぎ
ると酸化物が粗大化して逆に靭性劣化を生じるため、上
限を0.015%に制限した。
また、PはHAZ靭性や耐溶接割れ性を劣化させる元素
で、極力低減するべきであり、上限を0.015%とし
た。
AIは非常に脱酸力の強い元素であり、不純物としても
一定量以上含有すると、A、17酸化物を形成して微細
な酸化物の形成を妨げるので、TiO鋼においては極力
低減する必要のある元素であるが、その悪影響を許容で
きる限度として上限を0.006%とした。
Mo、V、Nb、W、Ta、Bはf、 −0,l−Mo
%+0.2−V%+Nb%+0.1−W%+Ta%+1
0・B%の値として0.01〜0,05に限定する必要
がある。
これは第1図に示すように、fMが0.01未満ではf
M−0、即ち、微量元素を全く含まない場合に比べて靭
性向上効果が明らかでなく、0.05を超えると逆に靭
性か劣化する傾向かあるためである。
また、Mo 、 V、 Nb 、 W、 Ta 、 B
はfMとして範囲を限定すると同時に各々の含有量も以
下に示す理由から限定する必要がある。
即ち、Mo、V、Nb、W、Ta、Bはいずれも粒界焼
入性を上げて粒界フェライト生成を抑制してHAZ靭性
向上に効果があるが、fMが限定範囲内であっても各々
の添加量が過剰となると、析出脆化や焼戻し脆化を生じ
たり、鋼塊の割れ等を生しやすくして好ましくないので
、それぞれM o : 0 、396以下、V :0.
2%以下、Nb:0.02%以下、W:0.3%以下、
Ta:0.02%以下、B :0.003%以下に限定
する必要かある。
以上が、本発明鋼の基本成分の各々の限定理由であるか
、母材強度調整及び母材靭性向上の目的で、必要に応じ
てC「、Ni 、Cuの1種または2種以上を含有する
ことができる。ただし、以下に述べる理由によりやはり
その成分範囲を限定する必要かある。
先ず、Crは母材の強度向上に有効な元素であるか、I
 、 O%を超える過剰な添加をすると、母材靭性やH
AZ靭性を劣化させるので上限を1.0%とした。
Niは母材の強度、靭性とHAZ靭性を同時に向上でき
る極めて有効な元素であるが、3.0%を超える過剰な
添加をすると、ベイナイトが生成しやすくなり、フェラ
イトの生成が抑制され、HAZ靭性が劣化するようにな
るため、上限を3.0%とした。
また、Cuは母材強度を高める割にはHAZ靭性劣化が
少ない点で有効な元素であるが、1.5%を超える多量
の添加は応力除去焼鈍による割れやHAZ靭性劣化の問
題等が顕著になるため、上限を1 、596とした。
以上が各元素の限定理由であるが、本発明においてはさ
らに炭素当量(Ce′q、)も併せて限定する必要があ
る。即ち、Ceq、が高すぎて合金元素による鋼の焼入
性が高すぎると、微量元素を同等含有しなくとも、粒界
のフェライト生成は抑制されるかわりに粒内フェライト
の生成も抑制され、微量元素の複合添加の効果もなく、
また粒内フェライトによる組織の微細化も期待できない
ため、HAZ靭性は大きく劣化する。
逆にCeq、が低すぎる場合は焼入性が低すぎるために
粒界フェライトの生成を抑制することが困難となり、微
量元素により粒界フェライトの生成を抑制しようとする
とその添加量を多くする必要かあり、添加元素の悪影響
も顕在化する可能性が高く、組織は制御できても靭性向
上が困難となる。従って、微量元素の複合添加が効果的
となるCeq、範囲とする必要が生じる。
本発明においては通常の溶接条件の範囲で十分目的の組
織、HAZ靭性を得られる成分範囲を検討した結果から
、Ceq、(Ceq、−C%+Mn%/6+ (N1%
十Cu%)/15+Cr%/5)を0,30〜0.45
の範囲に限定した。
なお、本発明は入熱が40kJ/Cf1l程度以上の中
入熱量上の溶接に供される鋼材において有効である。
即ち、手溶接やサブマージアーク溶接においても、入熱
か小さい場合には溶接後のHAZの冷却速度は速いため
、合金元素量や微量元素量によらずHAZの粒界フェラ
イトがもともと生じ難いので、粒界フェライト抑制を目
的とした本発明は必要ではない。
(実 施 例) 第1表に本発明に従って試作した鋼板及び比較鋼板の化
学成分、溶接部の靭性等を示す。
ここで、NO,1〜Nα12が本発明鋼であり、磁13
〜No、 20が比較鋼である。
本発明鋼、比較鋼とも熱間圧延により20+am及び3
0mraの鋼板とした。鋼板製造方法は第1表に示すよ
うに焼きならしくN)、制御圧延子制御冷却(TMCP
) 、焼入れ・焼き戻しくQ T)等、種々の方法によ
った。
20w材についてはX開先で、電流700A 、電圧3
2v1溶接速度30an/win %入熱45kJ/c
mの両面1層1電極潜弧溶接(サブマージアーク溶接)
を行った。
30mm材についてはY開先で、電流138OA (L
極) 、ll5OA (T ]極) 、+040A (
T2極)、電圧36V(L極) 、42V (Tl極)
 、48V (T2極)、溶接速度45cm/min 
、入熱194kJ/cmの片面1層3電極サブマージア
ーク溶接を行い、いずれも:12nVノツチシヤルピ一
衝撃試験片を板表面から7mmの位置が試験片の中心部
となり、溶接金属とHAZの境界(融合部:FL)から
HAZ側に1關入った位置かノツチ位置となるよう採取
し、−60℃で試験を実施した。
このような試験片の採取方法によれば、ノツチはHAZ
と斜めに交差し、ノツチ先端中央部にはほぼFL直近の
HAZが含まれることになる。
第1表から明らかなように、Nα1−Nα120本発明
鋼は比較鋼に比べて優れたHAZ靭性を有し、60℃の
低温でも構造物の安全性確保に十分なンヤルビー試験の
吸収エネルギーを示すことが分かる。
即ち、本発明鋼はいずれもTi−0鋼であり、さらに各
成分、Ceq、、f Mの値がいずれも本発明の限定範
囲内にあるため、粒内フェライトが十分生成していると
ともに、粗大な粒界フェライトやFSPの生成か抑制さ
れており、入熱45kJ/cmの両面1層溶接たけでな
く、入熱194kJ/emの片面1層の大入熱溶接にお
いてもきわめて優れたシャルピー特性を示している。
一方、比較鋼はいずれも本発明の要項を完全には満たし
ていないために、本発明鋼に比較して継手ンヤルピー特
性は劣っている。
即ち、比較鋼Nα13. No、14はTj−0鋼であ
り、入熱の比較的小さい45kJ/c+nの場合は優れ
たHAZ靭性を示す。しかしながら、Mo、Nb。
V等の微量元素を含有していないために、■94kl/
cmの大入熱溶接の場合はHA Z!ifi織に粒界フ
ェライトを有するため、本発明鋼に比べて若干靭性か劣
る。No、 I 5 、 No、 16はNbの単独添
加のため、fMは本発明範囲にあって粒界フェライトの
生成は抑制されるものの、粒内フェライトの生成も同時
に抑制されるためHAZ靭性は劣る。No、 17は微
量元素は複合添加されているものの、全添加量が少なく
 f sか小さいため、粒界フェライトの生成抑制が十
分でなく、靭性は本発明鋼に比べて劣る。
No、 1 gは逆にfMO値か大きすぎるため、粒内
フェライト変態も抑制されて上部ベイナイト組織が増加
し、またM*量も増加して靭性は劣化する。
No、 19はAlを含有するため、Ti−0鋼特有の
粒内フェライトか生成せず、微量元素の添加有無とは無
関係にHAZ靭性は低い。また、比較鋼No、20はC
eq、か本発明の範囲を高めに外れているため、粒内フ
ェライトの生成が十分でなく、M″も多く生成している
ために靭性は劣る。
以上の実施例から本発明によれば、40kJ/an程度
の中入熱溶接から200kJ/am程度の大入熱溶接に
至るまで極めて優れたHAZ靭性が得られることか明白
である。
(発明の効果) Ti酸化物を利用してHAZ組織に粒内フェライトを生
成させて組織の微細化を図る技術(Tj−0鋼)はHA
Z靭性向上のための優れた技術である。一方、本発明は
Tj−0鋼のHAZ靭性の一層の向上を阻害するFL直
近のHAZ組織における粗大な粒界フェライトやフェラ
イトサイドプレートの抑制を他の靭性阻害要因を助長す
ることなく可能としたもので、−層のHAZ靭性向上か
図れることは以上の実施例からも明らかである。従って
、過酷な使用条件に対しても安全性の高い溶接構造用鋼
を提供することが可能となるものであり、その効果は極
めて顕著である。
【図面の簡単な説明】
第1図は微量元素の粒界フェライト抑制効果を示す式、
fMと最高加熱温度1400℃、800℃から500℃
までの冷却時間が161秒の溶接再現熱サイクルを加え
たときのシャルピー特性の関係を示す図表である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、重量%で、 C:0.02〜0.18% Si:0.5%以下 Mn:0.4〜2.0% S:0.001〜0.01% Ti:0.005〜0.020% N:0.006%以下 O:0.002〜0.015% を含有し、 さらに、 Mo:0.3%以下 V:0.2%以下 Nb:0.02%以下 W:0.3%以下 Ta:0.02%以下 B:0.003%以下 の範囲で2種以上含有し、かつ、以下の(1)式で示す
    f_Mが0.01〜0.05で、さらに以下の(2)式
    で示す炭素当量(Ceq.)が0.30〜0.45の範
    囲にあり、不純物としてP:0.015%以下、Al:
    0.006%以下、残部はFe及び不可避不純物からな
    ることを特徴とする溶接用低温高靭性鋼。 (1)式・・・f_M=0.1・Mo%+0.2・V%
    +Nb%+0.1・W%+Ta%+10・B% (2)式・・・Ceq.=C%+Mn%/6+(Ni%
    +Cu%)/15+Cr%/5 2、重量%で、 Cr:1.0%以下 Ni:3.0%以下 Cu:1.5%以下 の1種または2種以上を含有することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の溶接用低温高靭性鋼。
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