JPS601929B2 - 強靭鋼の製造法 - Google Patents
強靭鋼の製造法Info
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- JPS601929B2 JPS601929B2 JP55151417A JP15141780A JPS601929B2 JP S601929 B2 JPS601929 B2 JP S601929B2 JP 55151417 A JP55151417 A JP 55151417A JP 15141780 A JP15141780 A JP 15141780A JP S601929 B2 JPS601929 B2 JP S601929B2
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
- C21D8/0221—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips characterised by the working steps
- C21D8/0226—Hot rolling
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D2211/00—Microstructure comprising significant phases
- C21D2211/002—Bainite
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D2211/00—Microstructure comprising significant phases
- C21D2211/005—Ferrite
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- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
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- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は鋼の成分に特別な条件を設けるとともに加熱圧
延条件及び圧延直後の冷却条件を制御するこにより、強
度・靭性及び溶接・性の優れた鋼を製造する方法に関す
るものである。 近年経済性、安全性等の面から溶接構造物(建築、圧力
容器、造船、ラインパイプなど)における高張力鋼の使
用は一般化し、溶接性高張力鋼の需要は着実な増加を示
している。 溶接構造部に使用される高張力鋼は安全性・作業性の面
から高靭性と優れた溶接性及び溶接部特性を持つことが
要求されるが、近年要求特性はますます厳しくなる傾向
にある。これらの特性を満足する鋼の製造法としては、
ラインパイプ材や低温用鋼材等の製造に広く使用されて
いる制御圧延法(CR法)と、圧延後焼入暁房処理を行
なう方法(QT法)が良く知られているが、前者は強度
向上に限界があり、高合金化すると溶接性が劣化しコス
ト高になるという欠点を持ち、後者は再加熱処理を必要
とするためコスト高になるという欠点を持つ。 このため現在では省エネルギー、省資源(合金元素の削
減)化を徹底した制御冷却法の開発が活発に進められて
いる。 この方法で製造した鋼はCR法とQT法の長所を併せ持
ち、低合金ないし特別な合金添加無しで優れた材質が得
られるという特徴を持つ。 しかし従来の制御冷却法で製造した鋼は次のような欠点
を有していたため、ラインパイプ材や低温用鋼材などの
ように母材及び溶接部の要求鰯性が非常に厳しい場合に
は満足することができず、使用範囲が限られていた。■
加熱温度が高いためオーステナィト粒が粗大化し、冷
却変態後の組織も粗大となり低温靭・性が劣る。 ■ 再結晶及び末再結晶城の圧下率が小さいため冷却変
態後の組織も粗大となり、低温轍性が劣る。 ■ 脆性破壊停止及び溶接による軟化防止対策として2
相域圧延を強化するため、衝撃試験の吸収エネルギーが
極端に低くなり、脆性破壊発生及び耐不安定破壊停止特
性が劣る。 ■ 冷却速度が遠すぎるとマルテンサィトが発生し、衝
撃吸収エネルギーが低くなり回復のため嘘戻処理が必要
となる。 又暁房を省略する技術としてオートテンパ一があるが技
術的に困難である。 ■ 板厚断面方向の組織が不均一で硬度差が大きい。 ■ 圧延直後水冷するため水性の欠陥(割れ)が発生し
やすい。 ■ 成分設計がHA2轍性について十分考慮されていな
いため、母村靭性に較べて非常に劣る。 これらの欠点のため制御冷却法で製造した鋼は用途が著
きく限られると共に、大量生産が非常に困難であり広く
使用されるに至っていない。本発明者らは上記の欠点を
解決すべく制御冷却法に通した成分系、加熱・圧延・冷
却プロセスについて鋭意研究の結果、鋼板の強度靭性は
勿論であるが、鋼の内質及び溶接性、HAZ靭性が優れ
た全く新しい強籾鋼の製造法を発明するに至った。以下
この点について詳しく説明する。 本発明の特徴は、S含有量を極端に下げるとともにCa
添加によりMnSの形態制御処理を実施し、Tiと徴量
Nbを添加した低C−高Mnの鋼片を低温加熱(900
〜100000)し、オーステナィト粒の再結晶城の圧
延に加えて、600qo以下の未再結晶城で十分な圧下
(60%以上)を加え、Ar3変態点+20〜Ar3変
態点一10qoで圧延を終了した後、直ちに比較的速い
冷却速度(15〜60qo/sec)で冷却するところ
にある。 この方法に従えば冷却後の組織は微細な上部ベイナイト
あるいは微細な上部ベイナイトとフェライトの混合組織
となるため強度・鞠性に優れている。 この組織の微細化は ■ 低温加熱(900〜1000qo)、および微細n
iNのオーステナィト粒成長抑制による加熱オーステナ
ィト粒の細粒化、■ TIN,Nb(C,N)による圧
延中に再結晶したオーステナイト粒の成長抑制■ 圧延
中に析出した微細なNb(C,N)がオーステナィトの
再結晶を抑制し、十分な低温累積圧下(900qo以下
で圧下量が60%以上)を加えるため、オーステナィト
粒が十分延伸化することによるフェライト変態核の増大
といった細粒化プロセスの総合効果として得られる。 本発明に従えば、上記の組織微細化と極低S化及びCa
添加によるMnSの形態制御により、破面遷移温度と衝
撃吸収エネルギーが両者共非常に優れた高張力鋼板の製
造が可能である。 また900qo以下の末再結晶城で圧下量60%以上で
圧延するため、板表面程細粒となり焼きが入りにくくな
るため、板厚方向の組織は均一となり、板厚方向硬さむ
らはほとんど無い。 このため、本発明では上記条件を満足するように加熱圧
延を行ない、冷却開始及び停止温度さえ制御すれば、板
表面程細粒で焼きが入りにくく冷却速度の変動に対して
安定であるため、板厚方向の組織は均一であり、又板厚
方向の硬さむらもほとんどなく、材質は安定している。 以上の如く本発明は強籾鋼の低コスト製造法を提供する
ものである。本発明法で製造した鋼は従釆の鋼材に比べ
低炭素当量であるたへ溶接割れ感受性が低く、低Cの成
分にNと当量のTiを添加し、微細なTINが適当量析
出することにより溶嬢部のHAZ轍性が飛躍的に改善さ
れる。 このため本発明鋼はあらゆる用途(建築、圧力容器、造
船、ラインパイプ等)に適用可能である。 以下本発明における加熱圧延冷却条件の限定理由につい
て詳細に説明する。 加熱温度を900〜1000qoに限定した理由は、加
熱時のオーステナィト粒を小さく保ち圧延組織の紐粒化
をはかるためである。 1000午0は加熱時のオーステナィト粒が粗大化しな
い上限温度であって、加熱温度がこれを超えるとオース
テナィト粒が粗大化し、冷却後の上部ベイナイト組織も
粗大化するため鋼の轍性が劣化する。 一方加熱温度が余りに低すぎると、添加合金が十分に溶
体化されず、鋼の内質が劣化すると共に、圧延終段の温
度が下がり過ぎるため、制御冷却による十分な材質向上
効果が期待できない。 このため下限を90000とする必要がある。本発明で
は低温加熱を前提としているため、900℃以下での圧
下量を60%以上と規定しても待ち時間がほとんど無く
、生産性が非常に高い。しかしながら、加熱温度を上記
のように低く制限しても圧延条件が不適当であると、よ
い材質を得ることができないため、900℃以下の禾再
結晶温度城での圧下量が60%以上必要である。これは
低温加熱に禾再結晶温度城での十分な圧延を加えること
によってオーステナイト粒の細粒化・延伸化を徹底し、
冷却後に生成する変態組織を細粒均一化するめである。
このように細粒オーステナィトを十分延伸化することに
より、圧延冷却後生成する上部ベイナイト組織を十分紬
粒化するようにしないと、轍性が大中に劣化する。 次に圧延後の冷却であるが、これは良好な強度、鞠性を
得るために板厚方向に均一な上部ベイナイト組織が得ら
れるように行なわなければならない。 冷却開始温度は、均一で微細な上部ベイナイト組織を得
るためにAr3変態点〜Ar3変態点+2000が望ま
しいが、一部Ar3変態点〜Aら変態点〜一1ぴ0にな
り、ミクロ組織が上部ベイナイトとフェライト(20%
以下)を含む混合組織となっても強度の低下はほとんど
無く、微細な組織であるため靭性の劣化も全く無い。こ
の上部ベイナイト組織の紬粒化と低C、極低S化及びM
nSの形態制御により、暁房処理類しでも、延轍性は極
めて良好である。 冷却は、圧延終了直後から300℃以下まで15〜60
℃/secの範囲の冷却速度で実施する必要がある。 この理由はl5qo/sec未満では上部ベイナイト組
織が生成いこくく、60℃/sec超では多量のマルテ
ンサイトを発生させ強靭性を劣化させるからである。又
300℃まで冷却する理由は、冷却条件を単純化するこ
とにより、生産性と作業性を向上させるためと鋼材の材
質を安定化させるためである。しかし、厚物(例えば板
厚4仇舷超)については脱水素などの目的で再加熱する
場合が生じるが、600℃以上では強度の劣下を招き好
ましくない。 但し約55ぴ0以下の温度に再加熱することは本発明鋼
の特徴を失うものではない。以下成分範囲の限定理由に
ついて説明する。 上記持徴を持つ本発明鋼中第1発明の鋼の成分範囲はC
O.005〜0.08%、Sio.6%以下、Mnl.
4〜2.4、Nbo.01〜0.03%、Tio.00
5〜0.025%、AIO.005〜0.08%、Ca
o.0005〜0.005%を含有させ、更に00.0
05%以下、NO.005%以下、一0.002%N−
鼓刈。。2%,・.5>〔Q〕塙雀≦。 〕}〉0.4の条件を満足させたものである。Cの下限
0.005%は母村及び溶接部の強度確保及びNb,V
の析出効果を十分に発揮させるための最小量である。 しかしC含有量が多過ぎると、制御冷却した場合島状マ
ルテンサィトが生成し、延瓢性に悪影響を及ぼすばかり
か、内質溶酸性及びHA磁囚性も劣化させるため、上限
を0.08%とした。Siは脱酸上鋼に必然的に含まれ
る元素であるが、Siもまた溶接性及びHAG部鞠性を
劣化させるため上限を0.6%とした(鋼の脱酸はAI
だけでも可能であり好ましくは0.2%以下が望ましい
)。 Mnは本発明鋼において低温加熱圧延−制御袷 ′却に
よる材質向上効果を高め、強度、鞠性を同時′に向上せ
しめる極めて重要な元素である。Mnが1.4%未満で
は低Cであるため強度が確保できず、靭性改善効果も少
ないため下限を1.4%とした。しかしMnが多過ぎて
焼入性が増加するとマルテンサィトが多量に生成し易く
なり、母材及びHAZの鋤性を劣化させるため、その上
限を2.4%とした。Nbは加熱によって固溶し、圧延
中に炭窒化物として析出し、オーステナィト粒の成長を
抑制し紬粒化させるが、このためには0.01%のNb
があれば十分である。 Nbの析出硬化はNbの添加量と共に増大し鋼の強度を
高めるが、Nbの添加量が0.03%以上になると硬化
性が大となり、溶接性及びHAZ軸性が大中に劣化する
。本発明ではNbは組織の紬粒化による高鋤性化を主目
的として添加し、強度の向上は主に制御冷却による組織
変化により達成することとして、Nbの添加量を少なく
抑え、溶後性及びHAZ靭性の改善に重点を置いた。 このためNbは下限を0.01%、上限を0.03%と
した。母材鞠性及び生産性の向上を目的として採用した
低温加熱(900〜100000)においても、C及び
固綾Nを低く抑えているため適当量のNbが固落し、オ
ーステナィトの末再結晶化及び紬粒化効果が十分生かさ
れる。 Tiは添加量が少ない範囲(Tio.005〜0.02
5%)では微細なTINを形成し、圧延組織及びHAZ
の紬粒化、つまり鞠性向上に効果的である。この場合N
とTjは化学量論的に当量近傍が望ましく・−o‐oo
2%ミN−藷ミo‐oo2%力ミ良好であり、このN−
財と肌zシャノレピ−衝撃試験の結果を第1図に示す。 第1図はCO.01〜0.08%、板厚13〜3仇肋の
試料にず鷲流。 2柳靴船働く HAZ部に高炭素島状マルテンサィトが発生しやすく他
日A側轍職域イヒし、又、N−昇が−0.002%以下
では粗大なTINが形成されやすいため、TINの細粒
効果が極端に減少し、母材及びHAZの靭性を極端に劣
化させる。 このためN−昇の下限を−o.oo2%・上限o‐oo
2%と比。AIは脱酸上この種のキルド鋼に必然的に含
有される元素であるが、山0.005%禾満では脱駿が
不十分となり、母材敵性が劣化するため下限を0.00
5%とした。一方山が0.08%を超えると鋼の清浄度
及びHA礎囚性が劣化するため上限を0.08%にした
。不純物であるSを0.003%以下に限定し、更にC
aとの関係が1.52〔Ca〕{1−124
延条件及び圧延直後の冷却条件を制御するこにより、強
度・靭性及び溶接・性の優れた鋼を製造する方法に関す
るものである。 近年経済性、安全性等の面から溶接構造物(建築、圧力
容器、造船、ラインパイプなど)における高張力鋼の使
用は一般化し、溶接性高張力鋼の需要は着実な増加を示
している。 溶接構造部に使用される高張力鋼は安全性・作業性の面
から高靭性と優れた溶接性及び溶接部特性を持つことが
要求されるが、近年要求特性はますます厳しくなる傾向
にある。これらの特性を満足する鋼の製造法としては、
ラインパイプ材や低温用鋼材等の製造に広く使用されて
いる制御圧延法(CR法)と、圧延後焼入暁房処理を行
なう方法(QT法)が良く知られているが、前者は強度
向上に限界があり、高合金化すると溶接性が劣化しコス
ト高になるという欠点を持ち、後者は再加熱処理を必要
とするためコスト高になるという欠点を持つ。 このため現在では省エネルギー、省資源(合金元素の削
減)化を徹底した制御冷却法の開発が活発に進められて
いる。 この方法で製造した鋼はCR法とQT法の長所を併せ持
ち、低合金ないし特別な合金添加無しで優れた材質が得
られるという特徴を持つ。 しかし従来の制御冷却法で製造した鋼は次のような欠点
を有していたため、ラインパイプ材や低温用鋼材などの
ように母材及び溶接部の要求鰯性が非常に厳しい場合に
は満足することができず、使用範囲が限られていた。■
加熱温度が高いためオーステナィト粒が粗大化し、冷
却変態後の組織も粗大となり低温靭・性が劣る。 ■ 再結晶及び末再結晶城の圧下率が小さいため冷却変
態後の組織も粗大となり、低温轍性が劣る。 ■ 脆性破壊停止及び溶接による軟化防止対策として2
相域圧延を強化するため、衝撃試験の吸収エネルギーが
極端に低くなり、脆性破壊発生及び耐不安定破壊停止特
性が劣る。 ■ 冷却速度が遠すぎるとマルテンサィトが発生し、衝
撃吸収エネルギーが低くなり回復のため嘘戻処理が必要
となる。 又暁房を省略する技術としてオートテンパ一があるが技
術的に困難である。 ■ 板厚断面方向の組織が不均一で硬度差が大きい。 ■ 圧延直後水冷するため水性の欠陥(割れ)が発生し
やすい。 ■ 成分設計がHA2轍性について十分考慮されていな
いため、母村靭性に較べて非常に劣る。 これらの欠点のため制御冷却法で製造した鋼は用途が著
きく限られると共に、大量生産が非常に困難であり広く
使用されるに至っていない。本発明者らは上記の欠点を
解決すべく制御冷却法に通した成分系、加熱・圧延・冷
却プロセスについて鋭意研究の結果、鋼板の強度靭性は
勿論であるが、鋼の内質及び溶接性、HAZ靭性が優れ
た全く新しい強籾鋼の製造法を発明するに至った。以下
この点について詳しく説明する。 本発明の特徴は、S含有量を極端に下げるとともにCa
添加によりMnSの形態制御処理を実施し、Tiと徴量
Nbを添加した低C−高Mnの鋼片を低温加熱(900
〜100000)し、オーステナィト粒の再結晶城の圧
延に加えて、600qo以下の未再結晶城で十分な圧下
(60%以上)を加え、Ar3変態点+20〜Ar3変
態点一10qoで圧延を終了した後、直ちに比較的速い
冷却速度(15〜60qo/sec)で冷却するところ
にある。 この方法に従えば冷却後の組織は微細な上部ベイナイト
あるいは微細な上部ベイナイトとフェライトの混合組織
となるため強度・鞠性に優れている。 この組織の微細化は ■ 低温加熱(900〜1000qo)、および微細n
iNのオーステナィト粒成長抑制による加熱オーステナ
ィト粒の細粒化、■ TIN,Nb(C,N)による圧
延中に再結晶したオーステナイト粒の成長抑制■ 圧延
中に析出した微細なNb(C,N)がオーステナィトの
再結晶を抑制し、十分な低温累積圧下(900qo以下
で圧下量が60%以上)を加えるため、オーステナィト
粒が十分延伸化することによるフェライト変態核の増大
といった細粒化プロセスの総合効果として得られる。 本発明に従えば、上記の組織微細化と極低S化及びCa
添加によるMnSの形態制御により、破面遷移温度と衝
撃吸収エネルギーが両者共非常に優れた高張力鋼板の製
造が可能である。 また900qo以下の末再結晶城で圧下量60%以上で
圧延するため、板表面程細粒となり焼きが入りにくくな
るため、板厚方向の組織は均一となり、板厚方向硬さむ
らはほとんど無い。 このため、本発明では上記条件を満足するように加熱圧
延を行ない、冷却開始及び停止温度さえ制御すれば、板
表面程細粒で焼きが入りにくく冷却速度の変動に対して
安定であるため、板厚方向の組織は均一であり、又板厚
方向の硬さむらもほとんどなく、材質は安定している。 以上の如く本発明は強籾鋼の低コスト製造法を提供する
ものである。本発明法で製造した鋼は従釆の鋼材に比べ
低炭素当量であるたへ溶接割れ感受性が低く、低Cの成
分にNと当量のTiを添加し、微細なTINが適当量析
出することにより溶嬢部のHAZ轍性が飛躍的に改善さ
れる。 このため本発明鋼はあらゆる用途(建築、圧力容器、造
船、ラインパイプ等)に適用可能である。 以下本発明における加熱圧延冷却条件の限定理由につい
て詳細に説明する。 加熱温度を900〜1000qoに限定した理由は、加
熱時のオーステナィト粒を小さく保ち圧延組織の紐粒化
をはかるためである。 1000午0は加熱時のオーステナィト粒が粗大化しな
い上限温度であって、加熱温度がこれを超えるとオース
テナィト粒が粗大化し、冷却後の上部ベイナイト組織も
粗大化するため鋼の轍性が劣化する。 一方加熱温度が余りに低すぎると、添加合金が十分に溶
体化されず、鋼の内質が劣化すると共に、圧延終段の温
度が下がり過ぎるため、制御冷却による十分な材質向上
効果が期待できない。 このため下限を90000とする必要がある。本発明で
は低温加熱を前提としているため、900℃以下での圧
下量を60%以上と規定しても待ち時間がほとんど無く
、生産性が非常に高い。しかしながら、加熱温度を上記
のように低く制限しても圧延条件が不適当であると、よ
い材質を得ることができないため、900℃以下の禾再
結晶温度城での圧下量が60%以上必要である。これは
低温加熱に禾再結晶温度城での十分な圧延を加えること
によってオーステナイト粒の細粒化・延伸化を徹底し、
冷却後に生成する変態組織を細粒均一化するめである。
このように細粒オーステナィトを十分延伸化することに
より、圧延冷却後生成する上部ベイナイト組織を十分紬
粒化するようにしないと、轍性が大中に劣化する。 次に圧延後の冷却であるが、これは良好な強度、鞠性を
得るために板厚方向に均一な上部ベイナイト組織が得ら
れるように行なわなければならない。 冷却開始温度は、均一で微細な上部ベイナイト組織を得
るためにAr3変態点〜Ar3変態点+2000が望ま
しいが、一部Ar3変態点〜Aら変態点〜一1ぴ0にな
り、ミクロ組織が上部ベイナイトとフェライト(20%
以下)を含む混合組織となっても強度の低下はほとんど
無く、微細な組織であるため靭性の劣化も全く無い。こ
の上部ベイナイト組織の紬粒化と低C、極低S化及びM
nSの形態制御により、暁房処理類しでも、延轍性は極
めて良好である。 冷却は、圧延終了直後から300℃以下まで15〜60
℃/secの範囲の冷却速度で実施する必要がある。 この理由はl5qo/sec未満では上部ベイナイト組
織が生成いこくく、60℃/sec超では多量のマルテ
ンサイトを発生させ強靭性を劣化させるからである。又
300℃まで冷却する理由は、冷却条件を単純化するこ
とにより、生産性と作業性を向上させるためと鋼材の材
質を安定化させるためである。しかし、厚物(例えば板
厚4仇舷超)については脱水素などの目的で再加熱する
場合が生じるが、600℃以上では強度の劣下を招き好
ましくない。 但し約55ぴ0以下の温度に再加熱することは本発明鋼
の特徴を失うものではない。以下成分範囲の限定理由に
ついて説明する。 上記持徴を持つ本発明鋼中第1発明の鋼の成分範囲はC
O.005〜0.08%、Sio.6%以下、Mnl.
4〜2.4、Nbo.01〜0.03%、Tio.00
5〜0.025%、AIO.005〜0.08%、Ca
o.0005〜0.005%を含有させ、更に00.0
05%以下、NO.005%以下、一0.002%N−
鼓刈。。2%,・.5>〔Q〕塙雀≦。 〕}〉0.4の条件を満足させたものである。Cの下限
0.005%は母村及び溶接部の強度確保及びNb,V
の析出効果を十分に発揮させるための最小量である。 しかしC含有量が多過ぎると、制御冷却した場合島状マ
ルテンサィトが生成し、延瓢性に悪影響を及ぼすばかり
か、内質溶酸性及びHA磁囚性も劣化させるため、上限
を0.08%とした。Siは脱酸上鋼に必然的に含まれ
る元素であるが、Siもまた溶接性及びHAG部鞠性を
劣化させるため上限を0.6%とした(鋼の脱酸はAI
だけでも可能であり好ましくは0.2%以下が望ましい
)。 Mnは本発明鋼において低温加熱圧延−制御袷 ′却に
よる材質向上効果を高め、強度、鞠性を同時′に向上せ
しめる極めて重要な元素である。Mnが1.4%未満で
は低Cであるため強度が確保できず、靭性改善効果も少
ないため下限を1.4%とした。しかしMnが多過ぎて
焼入性が増加するとマルテンサィトが多量に生成し易く
なり、母材及びHAZの鋤性を劣化させるため、その上
限を2.4%とした。Nbは加熱によって固溶し、圧延
中に炭窒化物として析出し、オーステナィト粒の成長を
抑制し紬粒化させるが、このためには0.01%のNb
があれば十分である。 Nbの析出硬化はNbの添加量と共に増大し鋼の強度を
高めるが、Nbの添加量が0.03%以上になると硬化
性が大となり、溶接性及びHAZ軸性が大中に劣化する
。本発明ではNbは組織の紬粒化による高鋤性化を主目
的として添加し、強度の向上は主に制御冷却による組織
変化により達成することとして、Nbの添加量を少なく
抑え、溶後性及びHAZ靭性の改善に重点を置いた。 このためNbは下限を0.01%、上限を0.03%と
した。母材鞠性及び生産性の向上を目的として採用した
低温加熱(900〜100000)においても、C及び
固綾Nを低く抑えているため適当量のNbが固落し、オ
ーステナィトの末再結晶化及び紬粒化効果が十分生かさ
れる。 Tiは添加量が少ない範囲(Tio.005〜0.02
5%)では微細なTINを形成し、圧延組織及びHAZ
の紬粒化、つまり鞠性向上に効果的である。この場合N
とTjは化学量論的に当量近傍が望ましく・−o‐oo
2%ミN−藷ミo‐oo2%力ミ良好であり、このN−
財と肌zシャノレピ−衝撃試験の結果を第1図に示す。 第1図はCO.01〜0.08%、板厚13〜3仇肋の
試料にず鷲流。 2柳靴船働く HAZ部に高炭素島状マルテンサィトが発生しやすく他
日A側轍職域イヒし、又、N−昇が−0.002%以下
では粗大なTINが形成されやすいため、TINの細粒
効果が極端に減少し、母材及びHAZの靭性を極端に劣
化させる。 このためN−昇の下限を−o.oo2%・上限o‐oo
2%と比。AIは脱酸上この種のキルド鋼に必然的に含
有される元素であるが、山0.005%禾満では脱駿が
不十分となり、母材敵性が劣化するため下限を0.00
5%とした。一方山が0.08%を超えると鋼の清浄度
及びHA礎囚性が劣化するため上限を0.08%にした
。不純物であるSを0.003%以下に限定し、更にC
aとの関係が1.52〔Ca〕{1−124
〔0〕}
20.41.25〔S〕の条件を満足するように規定し
た主たる理由は、母材の延靭‘性と内質を改善するため
である。 こ)にいう内質とは、鋼の健全性すなわち表面庇、介在
物、水素などにもとずく鋼中欠陥などを意味する。本発
明法では低温加熱圧延を行なった後制御冷却を行なうが
、一般に強度の上昇によって延靭性は低下し、また低温
加熱と制御冷却によって脱水素が不十分となり、M船に
塞く水素性欠陥を生じる場合がある。 しかしこれは鋼中のS量則ち、MnSの絶対量を減少さ
せ、更にCa添加によりMnSを形態制御することによ
って改善可能である。Sを0.003%以下と少なくし
た上で、〔Ca〕{1寿1等■〕}を。 ‐4以上にすると、AI.25S系介在物(MnS)を
極端に減少させることが可能であり、同様に〔Ca〕L
I−124
20.41.25〔S〕の条件を満足するように規定し
た主たる理由は、母材の延靭‘性と内質を改善するため
である。 こ)にいう内質とは、鋼の健全性すなわち表面庇、介在
物、水素などにもとずく鋼中欠陥などを意味する。本発
明法では低温加熱圧延を行なった後制御冷却を行なうが
、一般に強度の上昇によって延靭性は低下し、また低温
加熱と制御冷却によって脱水素が不十分となり、M船に
塞く水素性欠陥を生じる場合がある。 しかしこれは鋼中のS量則ち、MnSの絶対量を減少さ
せ、更にCa添加によりMnSを形態制御することによ
って改善可能である。Sを0.003%以下と少なくし
た上で、〔Ca〕{1寿1等■〕}を。 ‐4以上にすると、AI.25S系介在物(MnS)を
極端に減少させることが可能であり、同様に〔Ca〕L
I−124
〔0〕} を,.51.25〔S〕以下に抑
えることにより、B系介在物 (Ca0.N203)の発生量を最少に抑えることが可
能となり、延鋤性及び内質上顕著な効果が認められる。 このためSの上限を0.003%とし、〔QQ{・−1
24(0)」の上限を1.5、下限を0.41.24〔
S〕とした。 又Sは低い程改善効果が大きく、0.001%以下にす
ることにより飛躍的に向上する。0は溶鋼中に不可避的
に混入し内質靭性を劣化させる。 量が多いと脱酸合金(AI,Si)が多量に必要となる
計りではく、Caと結合してMnSの形態制御に有効な
Ca量を減少させるとともに、粗大な酸化物系介在物を
生成するようになるため内質上好ましくない。このため
上限を0.005%とした。Nも溶鋼中に不可避的に混
入し、内質、靭性を劣化させる。 特に多量のfreeNはHAZ部に島状マルテンサィト
を発生させ易く、HA)靭性を大中に劣化させる。この
HAZ部轍性及び圧延材の籾性を改善する目的で、前述
したようにTjを添加するが、Nが0.005%より多
いとTINの効果が減少するためNの上限を0.005
%とした。本発明では低温加熱及び制御冷却の採用によ
り脱水素が不十分となり水素性欠陥が生じ易くなる危険
性がある。しかし11の上限を0.0002%以下と厳
しく限定することによって水素性欠陥はほとんど発生し
きなくなる。このため日は0.0002%以下にするこ
とが好ましい。次に第2発明においては、第1発明の鋼
の成分及び製造プロセスにさらにNjo.1〜1.0%
,Cuo.1〜0.6%,Cro.1〜0.6%,Mo
o.05〜0.3%,VO.01〜0.08%,BO.
0005〜0.002%の1種または2種以上を含有さ
せたものである。 これらの元素を含有させる主たる目的は本発明鋼の特徴
を損うことなく、強度、鋤性の向上及び製造板厚の拡大
を可能にするそころにあり、その添加量は溶接性及びH
AZ轍性等の面が自ずと制限されるべき性質のものであ
る。 NiはHAZの硬化性及び戦性に悪影響を与えることか
く母材の強度、靭性を向上させる特性を持つが、0.1
%以下では顕著な効果が無く、1.0%以上になるとH
AZの硬化性及び靭性上好ましくないため、下限を0.
1、上限を1.0%とした。 CuはNiとほぼ同様の効果を持つと共に、耐食性、耐
水素誘起割れ特性等にも効果がある。しかし0.1%以
下ではNi同様顕著な効果が無く、0.6%を超えると
本発明の如き低温加熱圧延し、おいても圧延中にCu−
クラックが発生し製造が難しくなる。このため下限を0
1%、上限を0.6%とした。Crは母材の強度を高め
、耐水素誘起割れ特性等にも効果を有するが、0.1%
以下では顕著な効果が無く、0.6%以上になるとHA
Zの硬化性を増大させ、鋤性及び溶接性の低下が大きく
なり好ましくない。このため下限を0.1%、上限を0
.6%とした。Moは母材の強度、靭性をに向上させる
元素であるが、0.05%以下では顕著な効果が無い。 一方、多過ぎるとCuと同様に焼入性を増大させ母村、
溶接部靭性及び溶接性の劣化を招き好ましくなく、この
上限が0.3%でる。このため下限を0.05%、上限
を0.3%とした。VはNbとほぼ同様の効果を持つが
0.01%以下では顕著な効果が無く、上限は0.08
%まで許容できる。 このため下限を0.1%、上限を0.08%とした。B
は圧延中にオーステナィト粒界に偏折し、暁入性を上げ
ベイナイト組織を生成しやすくするが、0.0005%
末満では顕著な焼入性改善効果が無く、0.002%超
になるとBNやB Constjtuentを生成する
ようになるため母材及びHAZの靭性を劣化させる。 このため下限を0.0005%、上限を0.002%と
した。次に本発明の実施例について説明する。 転炉−蓮銭工程で製造した第1表の化学成分の銭片を用
い、加熱・圧延・冷却プロセスを変えて板厚15〜3仇
帆の鋼板を製造した。 船 聡 母材及び溶接部の機械的性質を第2表に示した。 第2表 (注2)圧延方向K直角での値を示す。 (注3 ) 入熱40〜70Kiイ伽の潜弧溶接部Kお
いて板厚中心取り、ノッチ位置Bond会合部から1物
HAZ側でのシャルピー衝撃値を示す。 本発明法で製造した鋼板はいずれも非常に優れた母材及
び溶接部特性を有しているるのに対して、本発明によら
ない比較鋼は、母材あるいは溶接部特性のいずれかが低
い値を示すため、溶接用鋼材としては低級な品質となっ
ている。 比較鋼中、鋼8では加熱温度が1150qoと高く組織
が混粒不均一となり、母材の鋤性が劣っている。 鋼9では、90000以下の圧下率が少ないため、細粒
となり母材の靭性が劣っている。 鋼10では仕上温度が低いためセパレーションが多量に
発生し、母村の衝撃吸収エネルギーが低し、。 銅11では高CであるためHAZ轍性が劣化し、Ca添
加によるM船の形態制御がなされていないため母材の鋤
性も劣化している。 鋼12ではNbの添加量が多いため硬化性が高く、また
Tiが過剰添加となっているためHAZ轍性が劣化して
いる。 又、Ca添加によるMnSの形態制御が行なわれていな
いため、母材の靭性が劣化している。
えることにより、B系介在物 (Ca0.N203)の発生量を最少に抑えることが可
能となり、延鋤性及び内質上顕著な効果が認められる。 このためSの上限を0.003%とし、〔QQ{・−1
24(0)」の上限を1.5、下限を0.41.24〔
S〕とした。 又Sは低い程改善効果が大きく、0.001%以下にす
ることにより飛躍的に向上する。0は溶鋼中に不可避的
に混入し内質靭性を劣化させる。 量が多いと脱酸合金(AI,Si)が多量に必要となる
計りではく、Caと結合してMnSの形態制御に有効な
Ca量を減少させるとともに、粗大な酸化物系介在物を
生成するようになるため内質上好ましくない。このため
上限を0.005%とした。Nも溶鋼中に不可避的に混
入し、内質、靭性を劣化させる。 特に多量のfreeNはHAZ部に島状マルテンサィト
を発生させ易く、HA)靭性を大中に劣化させる。この
HAZ部轍性及び圧延材の籾性を改善する目的で、前述
したようにTjを添加するが、Nが0.005%より多
いとTINの効果が減少するためNの上限を0.005
%とした。本発明では低温加熱及び制御冷却の採用によ
り脱水素が不十分となり水素性欠陥が生じ易くなる危険
性がある。しかし11の上限を0.0002%以下と厳
しく限定することによって水素性欠陥はほとんど発生し
きなくなる。このため日は0.0002%以下にするこ
とが好ましい。次に第2発明においては、第1発明の鋼
の成分及び製造プロセスにさらにNjo.1〜1.0%
,Cuo.1〜0.6%,Cro.1〜0.6%,Mo
o.05〜0.3%,VO.01〜0.08%,BO.
0005〜0.002%の1種または2種以上を含有さ
せたものである。 これらの元素を含有させる主たる目的は本発明鋼の特徴
を損うことなく、強度、鋤性の向上及び製造板厚の拡大
を可能にするそころにあり、その添加量は溶接性及びH
AZ轍性等の面が自ずと制限されるべき性質のものであ
る。 NiはHAZの硬化性及び戦性に悪影響を与えることか
く母材の強度、靭性を向上させる特性を持つが、0.1
%以下では顕著な効果が無く、1.0%以上になるとH
AZの硬化性及び靭性上好ましくないため、下限を0.
1、上限を1.0%とした。 CuはNiとほぼ同様の効果を持つと共に、耐食性、耐
水素誘起割れ特性等にも効果がある。しかし0.1%以
下ではNi同様顕著な効果が無く、0.6%を超えると
本発明の如き低温加熱圧延し、おいても圧延中にCu−
クラックが発生し製造が難しくなる。このため下限を0
1%、上限を0.6%とした。Crは母材の強度を高め
、耐水素誘起割れ特性等にも効果を有するが、0.1%
以下では顕著な効果が無く、0.6%以上になるとHA
Zの硬化性を増大させ、鋤性及び溶接性の低下が大きく
なり好ましくない。このため下限を0.1%、上限を0
.6%とした。Moは母材の強度、靭性をに向上させる
元素であるが、0.05%以下では顕著な効果が無い。 一方、多過ぎるとCuと同様に焼入性を増大させ母村、
溶接部靭性及び溶接性の劣化を招き好ましくなく、この
上限が0.3%でる。このため下限を0.05%、上限
を0.3%とした。VはNbとほぼ同様の効果を持つが
0.01%以下では顕著な効果が無く、上限は0.08
%まで許容できる。 このため下限を0.1%、上限を0.08%とした。B
は圧延中にオーステナィト粒界に偏折し、暁入性を上げ
ベイナイト組織を生成しやすくするが、0.0005%
末満では顕著な焼入性改善効果が無く、0.002%超
になるとBNやB Constjtuentを生成する
ようになるため母材及びHAZの靭性を劣化させる。 このため下限を0.0005%、上限を0.002%と
した。次に本発明の実施例について説明する。 転炉−蓮銭工程で製造した第1表の化学成分の銭片を用
い、加熱・圧延・冷却プロセスを変えて板厚15〜3仇
帆の鋼板を製造した。 船 聡 母材及び溶接部の機械的性質を第2表に示した。 第2表 (注2)圧延方向K直角での値を示す。 (注3 ) 入熱40〜70Kiイ伽の潜弧溶接部Kお
いて板厚中心取り、ノッチ位置Bond会合部から1物
HAZ側でのシャルピー衝撃値を示す。 本発明法で製造した鋼板はいずれも非常に優れた母材及
び溶接部特性を有しているるのに対して、本発明によら
ない比較鋼は、母材あるいは溶接部特性のいずれかが低
い値を示すため、溶接用鋼材としては低級な品質となっ
ている。 比較鋼中、鋼8では加熱温度が1150qoと高く組織
が混粒不均一となり、母材の鋤性が劣っている。 鋼9では、90000以下の圧下率が少ないため、細粒
となり母材の靭性が劣っている。 鋼10では仕上温度が低いためセパレーションが多量に
発生し、母村の衝撃吸収エネルギーが低し、。 銅11では高CであるためHAZ轍性が劣化し、Ca添
加によるM船の形態制御がなされていないため母材の鋤
性も劣化している。 鋼12ではNbの添加量が多いため硬化性が高く、また
Tiが過剰添加となっているためHAZ轍性が劣化して
いる。 又、Ca添加によるMnSの形態制御が行なわれていな
いため、母材の靭性が劣化している。
第1図はシャルピー衝撃試験値のグラフである。
努ノ図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C0.005〜0.08%、Si0.6%以下、M
n1.4〜2.4%、Nb0.01〜0.03%、Ti
0.005〜0.025%、Al0.005〜0.08
%、S0.003%以下、Ca0.0005〜0.00
5%、O0.005%以下、N0.005%以下、残部
Fe及び不可避的な不純物からなり、更に−0.002
%≦N−(Ti)/(3.4)≦0.002%、1.5
≧(〔Ca〕{1−124〔0〕)/(1.25〔S〕
)≦0.4の条件を満足する鋼片を900〜1000℃
の温度範囲に加熱し、900℃以下の圧下量が60%以
上、かつ仕上温度がAr_3変態点+20℃〜Ar_3
変態点−10℃となるように圧延を行ない、圧延後ただ
ちに15〜60℃/secの範囲の冷却速度で300℃
以下まで冷却することを特徴とする溶接部特性の優れた
強靭鋼の製造法。 2 C0.005〜0.08%、Si0.6%以下、M
n1.4〜2.4%、Nb0.01〜0.03%、Ti
0.005〜0.025%、Al0.005〜0.08
%、S0.003%以下、Ca0.0005〜0.00
5%、O0.005%以下、N0.005%以下で更に
、−0.002%≦N−(Ti)/(3.4)≦0.0
02%、1.5≧(〔Ca〕{1−124〔0〕})/
2≦0.4の条件を満足する成分に加えて、Ni0.1
〜1.0%、Cu0.1〜0.6%、Cr0.1〜0.
6%、Mo0.05〜0.3%、V0.01〜0.08
%、B0.0005〜0.002%の1種または2種以
上を含有させ、残部Fe及び不可避的な不純物からなる
鋼片を900〜1000℃の温度範囲に加熱し、900
℃以下の圧下量が60%以上、かつ仕上温度がAr_3
変態点+20℃〜Ar_3変態点−10℃となるように
圧延を行ない、圧延後ただちに15〜60℃/secの
範囲の冷却速度で300℃以下まで冷却することを特徴
とする溶接部特性の優れた強靭鋼の製造法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55151417A JPS601929B2 (ja) | 1980-10-30 | 1980-10-30 | 強靭鋼の製造法 |
| CA000388900A CA1182721A (en) | 1980-10-30 | 1981-10-28 | Method of producing steel having high strength and toughness |
| DE19813142782 DE3142782A1 (de) | 1980-10-30 | 1981-10-28 | Verfahren zum herstellen von stahl mit hoher festigkeit und hoher zaehigkeit |
| IT8149581A IT1171618B (it) | 1980-10-30 | 1981-10-28 | Procedimento per produrre acciaio con resistenza e tenacita' elevate |
| US06/646,490 US4591396A (en) | 1980-10-30 | 1984-09-04 | Method of producing steel having high strength and toughness |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55151417A JPS601929B2 (ja) | 1980-10-30 | 1980-10-30 | 強靭鋼の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5776126A JPS5776126A (en) | 1982-05-13 |
| JPS601929B2 true JPS601929B2 (ja) | 1985-01-18 |
Family
ID=15518150
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP55151417A Expired JPS601929B2 (ja) | 1980-10-30 | 1980-10-30 | 強靭鋼の製造法 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4591396A (ja) |
| JP (1) | JPS601929B2 (ja) |
| CA (1) | CA1182721A (ja) |
| DE (1) | DE3142782A1 (ja) |
| IT (1) | IT1171618B (ja) |
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|---|---|---|---|---|
| JPS5792129A (en) * | 1980-11-27 | 1982-06-08 | Nippon Steel Corp | Production of nonrefined high toughness steel |
| JPS57134514A (en) * | 1981-02-12 | 1982-08-19 | Kawasaki Steel Corp | Production of high-tensile steel of superior low- temperature toughness and weldability |
| JPS5877528A (ja) * | 1981-10-31 | 1983-05-10 | Nippon Steel Corp | 低温靭性の優れた高張力鋼の製造法 |
| CS330783A2 (en) * | 1982-07-09 | 1984-06-18 | Mannesmann Ag | Zpusob vyroby plechu s jemnozrnnou strukturou z nizce legovane oceli pro vyrobu trub velkeho prumeru |
| JPS6067621A (ja) * | 1983-09-22 | 1985-04-18 | Kawasaki Steel Corp | 非調質高張力鋼の製造方法 |
| JPS6123715A (ja) * | 1984-07-10 | 1986-02-01 | Nippon Steel Corp | 高張力高靭性鋼板の製造法 |
| US4720307A (en) * | 1985-05-17 | 1988-01-19 | Nippon Kokan Kabushiki Kaisha | Method for producing high strength steel excellent in properties after warm working |
| JPH0696742B2 (ja) * | 1987-10-29 | 1994-11-30 | 日本鋼管株式会社 | 高強度・高靭性非調質鋼の製造方法 |
| CA1320110C (en) * | 1988-06-13 | 1993-07-13 | Hiroshi Tamehiro | Process for manufacturing building construction steel having excellent fire resistance and low yield ratio, and construction steel material |
| JPH0794687B2 (ja) * | 1989-03-29 | 1995-10-11 | 新日本製鐵株式会社 | 高溶接性、耐応力腐食割れ性および低温靭性にすぐれたht80鋼の製造方法 |
| JP2760713B2 (ja) * | 1992-09-24 | 1998-06-04 | 新日本製鐵株式会社 | 耐火性及び靱性の優れた制御圧延形鋼の製造方法 |
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| JPH1017986A (ja) | 1996-06-28 | 1998-01-20 | Nippon Steel Corp | パイプラインの耐外面scc特性に優れた鋼 |
| CA2231985C (en) * | 1997-03-26 | 2004-05-25 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | Welded high-strength steel structures and methods of manufacturing the same |
| JP4821051B2 (ja) * | 2001-04-19 | 2011-11-24 | Jfeスチール株式会社 | 溶接熱影響部靭性の優れた低温用溶接構造用高張力鋼 |
| JP5145616B2 (ja) * | 2001-04-19 | 2013-02-20 | Jfeスチール株式会社 | 溶接熱影響部靭性の優れた低温用溶接構造用高張力鋼 |
| JP3869747B2 (ja) * | 2002-04-09 | 2007-01-17 | 新日本製鐵株式会社 | 変形性能に優れた高強度鋼板、高強度鋼管および製造方法 |
| WO2003099482A1 (en) * | 2002-05-24 | 2003-12-04 | Nippon Steel Corporation | Uoe steel pipe with excellent crash resistance, and method of manufacturing the uoe steel pipe |
| US6953508B2 (en) | 2003-01-02 | 2005-10-11 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | High strength steel weld having improved resistance to cold cracking and a welding method |
| RU2331698C2 (ru) * | 2003-12-19 | 2008-08-20 | Ниппон Стил Корпорейшн | Стальные листы для сверхвысокопрочных магистральных труб и сверхвысокопрочные магистральные трубы, обладающие прекрасной низкотемпературной ударной вязкостью, и способы их изготовления |
| JP4997805B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2012-08-08 | Jfeスチール株式会社 | 高強度厚鋼板およびその製造方法、ならびに高強度鋼管 |
| WO2007105752A1 (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-20 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | サブマージアーク溶接用鋼板 |
| JP5439887B2 (ja) * | 2008-03-31 | 2014-03-12 | Jfeスチール株式会社 | 高張力鋼およびその製造方法 |
| CN117363987A (zh) * | 2023-09-22 | 2024-01-09 | 山东钢铁股份有限公司 | 一种浮式储油船用高强韧耐低温热轧h型钢及制备方法 |
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|---|---|---|---|---|
| CA952415A (en) * | 1970-05-20 | 1974-08-06 | Eiji Miyoshi | Process and apparatus for manufacture of strong tough steel plates |
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| US4138278A (en) * | 1976-08-27 | 1979-02-06 | Nippon Steel Corporation | Method for producing a steel sheet having remarkably excellent toughness at low temperatures |
| JPS5421917A (en) * | 1977-07-20 | 1979-02-19 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Method of manufacturing non-quenched high-tensile steel having high toughness |
| JPS5431019A (en) * | 1977-08-12 | 1979-03-07 | Kawasaki Steel Co | Steel material having good resistance to hydrogenninduceddcracking |
| JPS5818410B2 (ja) * | 1977-12-06 | 1983-04-13 | 新日本製鐵株式会社 | 高延性低降伏比熱延高張力薄鋼板の製造方法 |
| JPS5827329B2 (ja) * | 1978-04-05 | 1983-06-08 | 新日本製鐵株式会社 | 延性に優れた低降伏比型高張力熱延鋼板の製造方法 |
| JPS54132421A (en) * | 1978-04-05 | 1979-10-15 | Nippon Steel Corp | Manufacture of high toughness bainite high tensile steel plate with superior weldability |
-
1980
- 1980-10-30 JP JP55151417A patent/JPS601929B2/ja not_active Expired
-
1981
- 1981-10-28 IT IT8149581A patent/IT1171618B/it active
- 1981-10-28 CA CA000388900A patent/CA1182721A/en not_active Expired
- 1981-10-28 DE DE19813142782 patent/DE3142782A1/de active Granted
-
1984
- 1984-09-04 US US06/646,490 patent/US4591396A/en not_active Expired - Fee Related
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| CA1182721A (en) | 1985-02-19 |
| US4591396A (en) | 1986-05-27 |
| DE3142782C2 (ja) | 1988-04-14 |
| IT8149581A0 (it) | 1981-10-28 |
| IT8149581A1 (it) | 1983-04-28 |
| DE3142782A1 (de) | 1982-07-01 |
| IT1171618B (it) | 1987-06-10 |
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